「糸リフト」についての記事まとめ
2024/03/29
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【蒼井そらさんの糸リフトは何?】効果やクリニックを徹底分析
昔はセクシー女優として名を馳せ、今では中国でも高い人気を保持する蒼井そら(あおいそら)さんが、最近、フェイスリフトのための美容整形を施したことが大きな話題になっています。ヤフーニュースをはじめとする多くのメディアがこのニュースを取り上げ、ネット上ではその治療内容や効果について様々な憶測が飛び交っています。そんな中、このブログでは、20年以上にわたる美容外科の豊富な経験を持つ専門医が、蒼井そらさんが受けた糸リフト治療について詳しく解説します。また、彼女が治療を受けたクリニックに関する情報も提供し、読者の皆様がより深くこの話題を理解できるよう努めます。
蒼井そらさんのヤフーニュースの記事
「すげー!蒼井そら 糸リフトで小顔にゲキ変!「直後からこの引き上がり」術前と術後で効果てきめん!」と題された鮮烈な見出しで、2024年3月28日にヤフーニュース及びデイリースポーツは蒼井そらさんの糸リフトによる美容整形のニュースを掲載しました。この記事では、術前後の顕著な変化を示すビフォーアフターの写真も公開されており、多くの注目を集めています。以下に、ヤフーニュースからの記事を転載いたします。
■ヤフー記事全容(転載)
女優の蒼井そらが28日までに、糸リフトの美容整形手術を受けたことを告白した。インスタグラムのストーリーズで顔のアップ写真とともに「糸リフト術後はちょっと腫れたけど1週間で良い感じ 嬉しい」とPRした。
施術した小山美穂医師のインスタでは術前と術後1カ月を比較した写真を公開した。「直後からこの引き上がり」「リフトアップで皮膚を持ち上げるだけで、ここまでの変化を出すことができます」というコメントの通り、あごのラインがシャープになり、顔のパーツにメリハリがついた印象。見事に小顔になっていた。
出典元:
↑クリニックのインスタで公開されている蒼井そらさんの糸リフトのビフォー(左)とアフター(右)
掲載されていたビフォーアフター写真を分析
ヤフーニュースやクリニックの公式サイトに掲載された蒼井そらさんのビフォーアフター写真は、彼女の変化を示すための貴重な資料です。写真は一組だけですが、この写真を詳細に分析すると、特にフェイスラインに変化が見られます。初見では変化が微妙に思えるかもしれませんが、よく見ると術後の写真でフェイスラインがよりシャープになっており、全体的に引き締まった印象を受けます。ここで疑問が湧くのは、これらの変化がクリニックで施された糸リフト治療の結果なのか、という点です。この記事では、その答えを探るため、蒼井さんの写真をさらに細かく検証し、その変化がどの程度治療によるものかを分析します。
術前の写真を徹底分析:隠された表情の意味
まず蒼井そらさんの糸リフト治療前の写真に注目しましょう。この写真を詳細に観察すると、エラ部分の筋肉が目立って張っていることが分かります。さらに、唇の端が上向きになり、口角が挙がっている様子が見て取れます。これは、写真を撮影する際に、意識的に歯を強く噛み締めていたことに起因する特徴的な表情です。実際に、私自身が歯を強く噛み締める実験を行ったところ、エラの部分が張り出し、口角が上向くことを確認しました。そして、歯の噛み締めをやめると、エラの張りが減少し、顎の位置が低くなり、結果的にフェイスラインがよりシャープに見えることになるのです。このように顔の筋肉の一時的な収縮と弛緩は、顔の輪郭が違うように見える要因となります。このブログの読者も是非鏡の前で歯を強く嚙み締めた状態と直後に緩めた状態の顔の輪郭の違いを確認してみてください。
↑嚙み締めた時(左)と緩めた時(右)の違い
蒼井そらさんの術後の写真の徹底分析
蒼井そらさんの術後の写真を詳細に検討すると、驚くべき変化が見て取れます。この写真では、私が実験で確認した「歯を噛み締めていない状態」の特徴と酷似しており、顎の位置が下がり、顔が垂直方向に伸びている様子が明らかです。これは、術前の写真が強く歯を噛み締めた状態で撮影され、一方で術後の写真はリラックスした表情で撮影された結果、顔の輪郭に顕著な変化が生じたことを示唆しています。施術を行った医師はインスタグラムで「直後からこの引き上がり。リフトアップで皮膚を持ち上げるだけで、ここまでの変化を出すことができます」と述べ、この変化が糸リフト手術の結果であることを強調しています。
不誠実な治療前後の写真の問題点
蒼井そらさんの糸リフト治療に関するビフォーアフター写真の誠実さについて疑問を提起します。具体的には、術前の写真が歯を強く噛み締めた表情で撮影されているのに対し、術後の写真はリラックスした表情で撮影されています。このように、撮影条件が異なる治療前後の写真を用いて、術後の変化を手術の効果として強調することは、閲覧者を騙す恐れがあります。事実、記事の編集者は「あごのラインがシャープになり、顔のパーツにメリハリがついた印象。見事に小顔になっていた。」と記述しており、読者が術後の写真の変化を手術の成果と誤解する可能性が高いことを示しています。医療の世界では誠実性が重要ですが、こうした不適切な写真の使用は、消費者に誤解を与え、医師やクリニックの信頼性に疑念を投げかける行為です。
蒼井そらさんが治療を受けたクリニックとは
ヤフーニュースで公開された医師の名前を手がかりに、蒼井そらさんが施術を受けたクリニックをデイズビューティークリニックと特定しました。私はデイズビューティークリニックの公式ホームページにアクセスし、院長および蒼井さんの担当医師の経歴を徹底的に調査しました。調査の結果、担当医師の経歴には、その学歴や職歴の詳細な年度が記載されていませんでした。一般的に、医師の経歴において経験年数が明確でない場合、実際の経験が短い可能性が高いと考えられます。この担当医師のケースでは、初期研修を終えた後、皮膚科医として保険診療に携わった期間が短いこと、そしてその後すぐに美容外科に転じたことが推測されます。また、デイズビューティークリニックの院長についても、その経歴には全ての年度が記載されておらず、大手美容外科での勤務経験はあるものの、それらの医療機関はどれも評判が芳しくない美容外科です。
↑蒼井そらの担当医師の経歴(勤務のクリニックより転載)
顧問医は立派なドクター
デイズビューティークリニックには、院長と蒼井そらさんの担当医師の経歴が明確に示されていない一方で、顧問医として掲載されている飯田医師については、美容外科業界でそれなりに有名な医師です。飯田医師の経歴には、詳細な年度とその業績がきちんと記載されており、他の2名の医師との経歴の差が際立っています。飯田医師の豊富な経歴の詳細な掲載は、デイズビューティークリニック側が他の医師の経験の不足を補うための意図があると考えられます。しかし、飯田医師自身が湘南美容外科を退職後、多数の美容外科クリニックで顧問として活動していることを考慮すると、これが単に収入源としての顧問契約である可能性も否定できません。この状況は、単に顧問医としての名声に依存するのではなく、その実際の専門性やクリニックでの役割に関しても、消費者は慎重に評価する必要があることを示唆しています。飯田医師の名声に惑わされず、その実際の業務内容や寄与度を考慮に入れた総合的な判断が求められます。
↑飯田医師の経歴(勤務のクリニックより転載)
デイズビューティークリニックの料金体系の複雑さとその潜在的問題
デイズビューティークリニックの料金表についてさらに詳しく検討したところ、特に二重まぶた治療に関連する料金設定に注目が集まります。デイズビューティークリニックでは、様々な種類の二重埋没法に対する料金が掲載されており、その複雑さが消費者に混乱をもたらす可能性があります。料金設定のこのような複雑性は、消費者が適切な情報をもとに判断することを難しくさせる要因となり得ます。過去のブログでも指摘したように、料金表が複雑でわかりにくいクリニックは、潜在的にアコギなことを行っている美容外科の疑いが高いと考えられます。この点に関しては、消費者が治療を選択する際に注意深く評価する必要があり、透明でシンプルな料金体系が望まれます。
↑デイズビューティークリニックの二重の料金表(勤務のクリニックより転載)
担当医師のコメントについて分析
担当医師は「直後からこの引き上がり」と「リフトアップで皮膚を持ち上げるだけで、ここまでの変化を出すことができます」とコメントしています。これらの発言は、美容外科の専門家の観点から見ると、いくつかの疑問を感じずにはいられません。一般的に、蒼井そらさんが受けた吸収性の糸リフトの効果は、直後に最も顕著であり、時間が経つにつれて徐々に減少します。しかし、医師のコメントはこの点についての理解を欠いているように思われます。また、治療前後の写真には、歯を噛み締めることによるわずかな変化しか見受けられないにもかかわらず、医師は皮膚をリフトアップするだけで大きな変化を生み出すことができると主張しています。このような発言は、消費者に誤解を与える意図があるのではないかという疑念を生じさせます。
↑担当医師のインスタに掲載されている蒼井そらさんの写真横の担当医師によるコメント
吸収性糸リフトの限界と他の選択肢の提案
今回の蒼井そらさんのインスタグラム投稿は、クリニックの宣伝目的のPRであった可能性が高いと考えられます。彼女をはじめ、多数のインフルエンサーが吸収性の糸リフトをPR案件で推奨していますが、私はこの手法を推薦しません。主な理由は、吸収性糸リフトの効果が一般的に1〜2ヶ月程度で消失することにあります。長期的な持続性を求める場合、ウルセラのような照射によるリフトアップ治療が1年以上の効果を持続するため、より適切な選択です。また、もっと確実なフェイスリフト効果を求める場合には、外科手術に匹敵する非吸収性の糸リフトであるスプリングスレッド治療を検討するのが良いでしょう。吸収性糸リフトに関する情報は慎重に扱う必要があり、より長期的な効果や目立つ変化を求める場合には他の治療法を検討すべきです。
まとめ
この記事を通じて、蒼井そらさん(あおいそら)が美容整形で受けた糸リフトによるフェイスリフト治療に関して詳細な解説を行いました。治療前後の写真、担当医師のコメント、そして選ばれたクリニックの詳細な分析を行った結果、美容外科の治療においては、華々しく宣伝しているクリニックから選ぶのではなく、治療法の適切さやクリニックの信頼性に注意を払う必要があることが明らかになりました。特に、広告やPR活動に惑わされず、慎重に情報を精査することの重要性も浮き彫りになりました。医師の経歴の透明性、治療法の持続性、料金体系の明確さなど、多角的な視点からクリニックを選択することが、期待される美容効果を得るための鍵です。最終的には、患者自身が情報に基づき、総合的に判断することが重要であるというメッセージを、読者の皆さまにお伝えしたいと思います。この分析が、美容外科治療を検討している方々の参考になれば幸いです。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。ウルセラは日本国内に導入直後から取り入れており、日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
【関連項目】
下手な美容外科医とトラブルが多い美容外科クリニックが増えている理由
2024/01/19
院長ブログトップ > スプリングスレッドのデメリットと感染
スプリングスレッドのデメリットと感染
近年、日本の美容外科界で注目を集めるスプリングスレッド(Spring Thread)。この革新的な糸リフト技術は、フェイスリフト治療において画期的な成果を挙げています。その絶大な効果により、インターネット上でも多くの肯定的な記事が目立ちます。しかし、人気の高まりに伴い、”スプリングスレッド デメリット” や “スプリングスレッド 感染” といったキーワードへの関心も増加しています。にもかかわらず、これらの問題点を詳細に解説した記事は意外と少ないのが現状です。そこで、本記事ではスプリングスレッドに関連する様々な側面を掘り下げていきます。特に、スプリングスレッドがもたらす可能性のある副作用や合併症、そしてその他の注意点に焦点を当て、治療を検討している方々が抱える疑問や懸念に光を当てていきたいと思います。美容外科治療の選択は、その効果だけでなく、リスクについても十分に理解し、慎重な判断を下すことが重要です。この記事が、より安全で効果的な美容医療を選択するための一助となれば幸いです
スプリングスレッドのデメリット
上記の写真は過矯正されたスプリングスレッド直後状態
■引き上がり過ぎる
スプリングスレッドは、施術後の初期段階でしばしば顔のたるみを過度に引き上げる傾向があります。この現象は、特に「最終的な結果として顕著なリフト効果を望む」という患者様のご要望に応える際に顕著です。結果として、術後直後の患者様の顔は、一時的に不自然な輪郭を呈することがあります。この過矯正の状態は、通常から 1週間から1か月ほどで自然な見た目へと徐々に落ち着きます。
このような過矯正のリスクを理解し、患者様一人ひとりの具体的な希望や体質を考慮に入れた上で、最適な施術プランを提案することが重要です。スプリングスレッドによるフェイスリフトは、確かに効果的な治療法ですが、その過程で生じうる一時的な変化を患者様に正しくご理解いただくことが、満足いく結果への第一歩と言えるでしょう。
■デコボコになる
さらに、この過矯正による引き上げが原因で、顔の表面に凹凸(デコボコ)が生じることもあります。特に、皮下脂肪の少ないやせ型体型の方や、皮膚が薄い方は、このような凹凸が現れやすいとされています。しかし、これも引き上げ過ぎた状態と同様に、約週間から1か月の期間で自然な状態に戻ることが多いです。凹凸が目立つ場合は一時的なヒアルロン酸注入で目立たなくさせることが可能です。
■ 強い突っ張り感
スプリングスレッドの施術は、他の糸リフト手法と比較しても顕著な引き上げ効果を発揮します。この結果、スプリングスレッドによるフェイスリフト直後に患者様はしばしば強い突っ張り感を体験します。この感覚は、まるで皮膚が手で強く引っ張られているかのようなものです。この突っ張り感は、一般的に1か月程度で自然と緩和されることが多いですが、初期には不快と感じるかもしれません。
■ 痛い
引き上げの程度が強い場合、術後には顕著な痛みを感じることがあります。この痛みは通常、痛み止めの内服薬でコントロール可能なレベルですが、初期の2〜3日間は特に注意が必要です。痛みは徐々に軽減されていくものの、初期の痛みは患者様にとって大きな負担となることがあります。
■ 著しい腫れ
術後の引き上げの程度によっては、顕著な腫れが生じることがあります。この腫れは、多くの場合2~3日で落ち着きます。腫れが大きくても、マスクを装着すれば目立たない程度に隠すことが可能です。この初期段階の腫れはごく自然なことであり、必ず改善されます。
■ 感染のリスク
まれに、スプリングスレッドの糸自体が原因で感染が生じることがあります。この種の感染は少ないものの、万が一の場合に備えて、アフターケアを丁寧に行うことが重要です。感染の徴候が見られた場合には、速やかに医師に相談し、適切な治療を受けることが必要です。感染についての詳細は、この記事の後半部分で更に深く掘り下げます。
■ その他
非常に稀ですが、針穴の挿入部分で内出血が生じることがあります。これは通常、小さなものであり、自然に解消されます。内出血は手術の過程で発生することがあり、大半の場合、数日から1週間程度で自然に薄れていくものです。また、針穴の刺入部に陥没が生じたり、目立つことがありますが、1か月程度で徐々に改善します。
上記はスプリングスレッド直後の針穴の陥没
スプリングスレッドの基礎知識:特性と利点
スプリングスレッドの感染リスクについて詳細に解説する前に、この革新的な治療法の基本的な特徴を理解することが重要です。以下に、スプリングスレッドの主な特性とそれがもたらす利点を箇条書きでご紹介します
■ 非吸収性の糸
スプリングスレッドは、他の多くの糸リフト素材が吸収性であるのに対し、非吸収性の糸を使用しています。通常の吸収性糸は体内で分解・吸収されるのに対して、スプリングスレッドはそのような性質を持たず、溶けることはありません。この非吸収性素材の使用により、スプリングスレッドによるフェイスリフト効果は3年以上持続すると言われており、長期的なリフトアップ効果を期待できる点が大きな利点です。
■ シリコン製素材
スプリングスレッドはシリコン製で、この素材によって非常に高い柔軟性と弾力性が実現されています。これらの特性がスプリングスレッドの強力な引き上げ効果をもたらし、顔の輪郭を明確に改善する効果があります。また、シリコンは医療用素材としての安全性が非常に高いことで知られており、体内での使用においても安全性が高いと評価されています。
スプリングスレッドの経過写真
↑術前(頬のたるみ、ほうれい線が目立ちます。)
↑術直後(過矯正になっています)
↑1週間(まだ凹凸がありますが、だいぶ改善しています)
↑術後1か月(凹凸が自然に改善しています)
↑術後6か月(効果が持続しており、フェイスラインがシャープで、ほうれい線が目立ちません)
スプリングスレッドにおける感染の原因と症状
スプリングスレッドの施術は通常安全であるものの、ごくまれに施術後数ヶ月から数年後に挿入された糸の感染が報告されています。このような感染事例は稀ですが、スプリングスレッドに伴うリスクを理解し、感染が生じた場合の症状を知っておくことが重要です。以下に、スプリングスレッドによる感染の原因とその症状についてご紹介します。
■ 感染の潜在的な原因
感染の具体的な原因は常に明確ではありませんが、以下のようなシナリオが考えられます。
・ 手術中に髪の毛が糸の刺入部より皮下に混入すること。
・ 皮膚にできたニキビや他の皮膚疾患が感染源となり、それが糸に伝播すること。
■ 感染時の初期症状の兆候
初期段階では、痛みが伴わないことが多く、施術で糸が挿入された部位(多くはこめかみ部分)にニキビのような膨らみや出来物が現れることがあります。これらの症状は時に自然に消えることがあるため、適切な時期に処置を行う機会を見逃すリスクがあります。自然に治ったように見えても、実際には感染が進行している可能性があるため、注意が必要です。
■ 感染時の中等度の進行症状
感染が進むと、施術で入れた糸が皮膚表面から浮き出て見えるようになることがあります。この段階では、浮き出た部位やこめかみに圧痛が生じることがあります。これは感染が進行している証拠であり、施術を受けた医療機関において迅速な対応が必要です。
■ 放置による感染時の重度の進行症状
感染を放置すると、皮膚に穿孔(穴が開く)現象が発生し、糸が外部に飛び出すことがあります。この段階では、穿孔部分にかなりの痛みが伴うことが一般的です。深刻な感染の兆候であり、速やかなスプリングスレッドの糸の除去が不可欠です。
■感染時はすぐに専門医へ
これらの症状は、スプリングスレッドに関連する感染の進行を示す警告信号です。初期段階での発見と対応が重要であり、いかなる異常も速やかに専門医に相談することを強く推奨します。早期発見と適切な治療により、感染の拡大を防ぎ、安全な治療結果を確保することが可能です。
スプリングスレッド感染時の適切な処置方法
スプリングスレッドによる感染が確認された場合、迅速かつ効果的な処置が必要となります。以下に、感染が発生した際の治療方法を紹介します
■感染した糸の抜去
感染した症状が明らかになった場合、比較的容易に感染した糸を取り除くことが可能です。これは、免疫系が感染した糸を異物と認識し、排除しようとする反応によるものです。糸周辺の組織は浸出液に包まれるため、糸は元の挿入部位(通常はこめかみ部分)から比較的簡単に抜去できます。
■処置時の痛み管理
この抜去処置は、かなりの痛みを伴う可能性があります。そのため、局所麻酔だけでは痛みを十分に制御することが難しい場合があります。痛みの管理と患者様の快適性を考慮して、マスク麻酔を併用し、患者様が完全に眠っている状態で処置を行うことを推奨しています。
スプリングスレッドの糸の抜去に関する一般的な疑問と回答
スプリングスレッドは上記のように糸に突起がある
スプリングスレッドの糸を抜去する際には、患者様から多くの疑問が寄せられます。以下に、糸の抜去に関するよくある質問とその回答をまとめました
■ 糸を抜去するとたるみが元に戻るか?
感染による糸の抜去は、通常、時間が経過した後に行われることが多いです。この時点で糸を抜去しても、すぐにたるみが元に戻ることは少ないです。これは、感染するまでの間に自己の繊維組織が瘢痕組織を形成し、皮膚と筋膜が固定化されているためです。つまり、糸の抜去時には、すでに糸自体の張力に依存しているわけではなく、糸によって引き上げられた状態が繊維組織によって維持されているため、たるみが戻ることは少ないです。
■ 感染していない糸の抜去は可能か?
感染のリスクを懸念して、感染していないスプリングスレッドの糸を抜去したいという要望がありますが、感染していない糸の抜去は困難です。糸には突起が付いているため、容易に引き出すことはできません。無理に引き抜くと、大きな痛みや出血、神経損傷の危険があります。また、感染していない場合、糸を特定すること自体も難しいです。そのため、感染していない場合の糸の抜去は、リスクが大きく、メリットが少ないため基本的には行われないと考えるべきです。
まとめ
スプリングスレッドを希望される場合はスプリングスレッドにおける過矯正リスクを理解し、ご自身の希望が考慮された上での最適なリフトアップが提案されることが重要です。スプリングスレッドによるフェイスリフトは、非常に効果的な治療法ですが、その過程で生じうる一時的な変化を術前に正しく理解することが、満足いく結果への第一歩と言えるでしょう。また記載したデメリットの多くは、スプリングスレッド施術の一時的な影響として捉えることが重要です。術後の適切なケアを取ることで、これらの症状は通常、比較的短期間で改善されます。患者様には、この一時的な不快感を理解し、最終的なリフト効果のための一過程として受け入れていただくことが望まれます。また、スプリングスレッドによる施術後の感染は珍しい事例ではありますが、その症状に注意深く留意することが重要です。感染が進行するにつれて、その症状は変化し、より深刻なものとなります。感染した糸の抜去は、感染の早期発見と適切な処置によって比較的スムーズに行われることが多いです。感染症状の最初の兆候を感じたら、すぐに専門医に相談し、適切な処置を受けることを強くお勧めします。以上、このブログ記事では、スプリングスレッドの施術におけるデメリットと感染について多角的に考察しました。スプリングスレッドの施術は多くのメリットを提供しますが、患者様はこの記事で解説したデメリットと感染リスクを十分に理解し、慎重に意思決定を行う必要があります。医師との綿密なコミュニケーションと、施術後の適切なケアが、安全で効果的な結果につながる鍵です。この記事が、スプリングスレッド治療を検討する皆様の参考になれば幸いです。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
【関連項目】
2023/11/17
院長ブログトップ > 若さを取り戻す鍵:美容外科のリフトアップ治療
若さを取り戻す鍵:美容外科のリフトアップ治療
美容外科でのリフトアップ治療は、現代におけるアンチエイジングの最前線と言えるでしょう。この治療は、皮膚のたるみやしわを改善し、より若々しい外見を取り戻すために用いられます。その効果は科学的にも実証されており、多くの人々がこの治療法に魅了されています。
1.なぜリフトアップ治療が有効なのか?
リフトアップ治療は、加齢によって失われがちな肌の弾力とハリを取り戻すことに重点を置いています。この治療により、肌はより引き締まり、若々しい印象を与えることができます。また、しわやたるみが軽減されることで、自然な形で顔の若返りを実現します。
肌のたるみやしわは、肌のコラーゲンやエラスチンが減少することによって引き起こされます。リフトアップ治療は、これらの成分を増やすことにより、肌をより若々しく見せる効果があります。さらに、顔の輪郭を整え、顔全体の印象を改善する効果もあります。
治療方法には、非侵襲的なものから外科的な手術に至るまでさまざまなオプションがあります。非侵襲的な方法には、ウルセラをはじめとするハイフ治療や高周波を使用するものが含まれ、これらはダウンタイムが少なく、比較的短時間で施術が完了します。一方、外科的なリフトアップ手術や糸リフトは、より顕著な効果をもたらす可能性がありますが、回復には時間がかかることもあります。
2.定期的な治療の重要性
リフトアップ治療の効果を維持するためには、定期的な治療が不可欠です。時間の経過とともに肌は自然と老化していくため、定期的なケアによってその進行を遅らせ、長期的に若々しい外見を維持することが可能になります。
定期的な治療が加齢とともに大きな差になることをグラフで説明します。
上記は縦軸が見た目年齢、横軸が実年齢のグラフです。
リフトアップ治療を定期的に受けた場合が黒の波線です。エイジングケアをしなかった場合が赤の北線です。
例えば、30歳でこれまで何もリフトアップ治療を受けなかった場合は見た目の年齢も赤線分の30歳です。この時点でリフトアップ治療を受けた場合、見た目年齢が若くなります(ウルセラなら25歳程度になる可能性もあり)。年が経つにつれて、リフトアップ治療を受けた場合(黒線)も何もしなかった場合(赤線)も見た目年齢が加齢します。ですが、定期にリフトアップ治療を受けた場合で、例えば70歳を見た場合、50歳代後半の見た目年齢になる可能性もあることをこのグラフは指し示しております。
このグラフはあくまでもイメージですが、定期的なリフトアップ治療を受けることで、何もエイジングケア治療をしなかった場合と比較して、見た目年齢に大きな差を生み出す可能性があることが期待できます。
3.安全性と信頼性
現代の美容外科技術は非常に進歩しており、リフトアップ治療は安全かつ信頼性の高い方法として認知されています。適切な医師による施術は、リスクを最小限に抑えつつ、顕著な効果をもたらします。
美容外科でのリフトアップ治療は、医師の専門知識と技術に大きく依存します。経験豊富な医師による治療は、より安全で効果的です。治療を受ける前に、医師の経歴や実績を確認することが重要です。
治療前に医師と十分なカウンセリングを行い、期待する結果や可能なリスクについて理解することも重要です。個々のニーズや懸念に対して、医師が適切なアドバイスを提供することで、より安心して治療を受けることができます。
自信の回復と社会的な影響
見た目の若返りは、自信の向上にも繋がります。若々しい外見は、社会的な場面での印象を強化し、個人の自信にも大きな影響を与えます。この自信は、日常生活の質の向上にも寄与するでしょう。
自信の回復は、職場やプライベートでの人間関係にも良い影響を及ぼします。人々は自信のある人に惹かれる傾向があり、若々しい外見はその自信を高める助けとなります。
さらに、見た目が若返ると、新しい趣味や活動に挑戦する勇気が湧くこともあります。これにより、新しい友人を作る機会が増えたり、社会的な活動が活発になったりする可能性もあります。
まとめ
美容外科におけるリフトアップ治療は、見た目を若返らせるための効果的な方法です。この治療は、安全で信頼性が高く、定期的な施術によって長期的には大きな効果を得ることが可能です。若々しい外見は、自信と社会的な影響をもたらし、人生の質を向上させる重要な要素となり得ます。
美容外科によるリフトアップ治療は、単に外見を若返らせるだけでなく、内面的な自信と生活の質の向上にも大きく寄与する、今日のアンチエイジングにおける重要な一環と言えるでしょう。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
【関連項目】
2023/11/16
院長ブログトップ > ハイフと糸リフトを徹底比較
ハイフと糸リフトを徹底比較
年齢と共に増えるお肌のたるみは、多くの人が抱える悩みです。特にマスク生活より開放されて、人との交流機会の再開したことより、ほうれい線や二重アゴが気になることが顕著になってきています。この問題に対応するため、多くの人がリフトアップ効果を求めています。市場にはリフトアップを目指すスキンケア製品やマッサージ用具が溢れていますが、セルフケアだけでは満足のいく変化は多くの場合感じることができません、
従来、小顔を目指す美容施術としては、切開リフトアップが知られていました。これは皮膚にメスを入れて引き締め、縫い合わせて固定する方法ですが、ダウンタイムや傷跡が問題となることがあります。対照的に、最近注目されているのが、糸リフトとハイフという、体への負担が少ない施術方法です。これらは美容外科などで受けることができ、より手軽にリフトアップ効果を期待できます。
本記事では、たるみ改善のためのハイフと糸リフトに焦点を当て、特に吸収性の糸を用いた糸リフトとハイフの比較について解説します。これらの施術は、切開リフトアップに比べてダウンタイムが少なく、傷跡の心配も軽減されるため、多くの人に選ばれています。
ハイフとは
「HIFU(ハイフ)」は「High Intensity Focused Ultrasound」の略称で、「高密度焦点式超音波療法」と呼ばれます。この技術は超音波の熱エネルギーを用いて、ダメージを修復するためにコラーゲンの生成や修復が行われる生体反応を利用しています。これにより、肌表面に直接的な負担をかけることなく、非侵襲的なリフトアップが可能になります。この方法は「切らないフェイスリフト」とも呼ばれ、たるみ治療に用いられます。
皮膚は表皮、真皮、皮下脂肪の3層で構成されていますが、その下にはSMAS層と筋肉層があります。SMAS層は、皮膚を支える重要な筋膜です。ハイフはこの深い層に熱刺激を与え、たんぱく質を凝縮させ細胞を引き締めることでリフトアップ効果や小顔効果をもたらします。また、浅い層へのアプローチにより、目元の小じわの改善や肌のハリ、弾力の向上などの効果が期待できます。
ハイフ(HIFU)のメリットとデメリットは、使用される機器の種類によって異なります。医療機器からエステサロン用の出力を抑えたタイプまでさまざまですが、基本的にダウンタイムはほとんどなく、施術後すぐにメイクをすることが可能です。一方で、施術内容や出力の程度により、筋肉痛のような痛みが2〜4週間程度残ることもありますが、時間とともに軽減します。デメリットとしては、肌の乾燥や紫外線の影響を受けやすくなることが挙げられます。施術後は保湿と紫外線対策が重要です。効果は施術後1〜3ヶ月で最も顕著になり、1回の治療で1年以上継続することが多いですが、効果は永続的ではありません。
糸リフトとは
糸リフトは、切開手術を伴わないリフトアップ治療で、様々な種類の糸を用いて行います。糸リフトには大きな分類として「溶ける糸」と言われる吸収性の糸「溶けない糸」と言われる非吸収性の糸があります。スプリングスレッドなどの「溶けない糸」は切開するフェイスリフトと同等の効果があるので、ここではよく比較される吸収性の糸「溶ける糸」のみについて言及します。
溶ける糸リフトでは吸収性の「溶ける糸」を皮下に挿入し、たるみが気になる部位を引き上げることでリフトアップを実現します。この治療法は、体内に吸収される糸を使用するため、身体への影響は少なく、安心して施術を受けることができます。
糸リフトは、専用の糸を皮膚の下に通すことで、メスを使用せずにたるみを改善します。治療に用いられる糸は体内で吸収される構造となっています。糸を使って皮下組織を引っ掛け、土台からリフトアップし、フェイスラインを整えます。さらに、糸リフトはリフトアップ効果だけでなく、美肌効果も期待できる点が特徴です。糸の挿入によってコラーゲンやエラスチンの生成が促され、肌のハリや弾力、潤いも向上すると言われています。
糸リフトの施術は約20〜30分で完了し、局所麻酔や静脈麻酔を使用して行われます。施術後の抜糸や通院の必要はありません。ダウンタイムは短く、施術後には軽度の腫れや痛みが生じることがありますが、通常2日から1週間程度で軽減します。内出血や赤い点状の針穴が見られることもありますが、メイクでカバーすることが可能です。溶ける糸リフトの効果は永続的ではなく、糸の種類にもよりますが、通常1年程度で体内に吸収されます。ただし、効果の実感は糸が分解し始める3ヶ月程度で薄れることもあります。溶ける糸リフトを検討する際は、これらの点を考慮することが重要です。
ハイフvs溶ける糸リフト
ハイフと溶ける糸リフトのどちらがよいのでしょうか。ここでは、ハイフと吸収性の溶ける糸リフトの比較を行います。
●効果が現れるタイミング:
ハイフ:施術後から徐々にリフトアップが感じられ、約2ヶ月後にはフェイスラインの改善が顕著になります。
吸収性糸リフト:施術直後からリフトアップが感じられます。
●効果の持続性:
ハイフ:ハイフの中でも効果が最も強いウルセラの効果は1年以上と言われています。
吸収性糸リフト:効果は1~3ヶ月と言われています。
●肌の引き締めと美肌効果:
ハイフ:肌は照射後に一時的にダメージを受け、その回復過程でコラーゲンやエラスチンが生成され、肌のハリや潤いが改善します。毛穴の引き締め効果もあります。
吸収性糸リフト:糸が吸収するまでの3か月間はコラーゲンやエラスチンが生成され、肌のハリや潤いが改善します。
●脂肪燃焼効果:
ハイフ:特に二重あごなどの難しい脂肪部分に効果的です。高い熱エネルギーで脂肪細胞を破壊し、フェイスラインをスッキリさせ、小顔効果が期待できます。
吸収性糸リフト:脂肪に対する効果はありません。
●ダウンタイム:
ハイフ:ほとんどないが、機器によっては2,3日の浮腫みがでることがある。
吸収性糸リフト:糸によりますが、最大施術後約1週間は腫れや痛みが生じることがあります。
ハイフは肌の引き締め、美肌効果、脂肪燃焼効果があり、ダウンタイムがほとんどなく手軽に施術が可能です。一方で糸リフトは即効性がありますが、ダウンタイムや効果の持続期間に留意する必要があります。自身のニーズに合わせて、最適な治療法を選ぶことが重要です。
まとめ
ウルセラはリフトアップ治療の中でも顕著な効果を発揮することで知られています。これを踏まえると、特に吸収性糸リフトと比較した場合、ウルセラの方が長期的な効果を期待できるためおすすめです。溶ける糸リフトは、その効果の持続期間が短いことが欠点として挙げられます。多くの場合、施術後約1か月で効果が減少し始めるという声も多いです。
一方、ウルセラは施術直後からリフトアップ効果を実感でき、その効果は1~2か月後にさらに顕著になります。ウルセラによるリフトアップ効果は1年以上持続することが多く、施術の持続性に優れています。
ウルセラの特徴は、高密度焦点式超音波を用いてSMAS筋層に直接アプローチし、たるみの原因に働きかけることです。この深層部への正確な熱エネルギーの照射は、肌の自然な修復プロセスを促進し、コラーゲンやエラスチンの生成を刺激します。このため、ウルセラは肌のハリと弾力を自然に回復させ、若々しい外観を長期間保つことができます。
ウルセラはFDAに認可された安全な治療法であり、その安全性と効果は科学的な研究によって裏付けられています。施術に関するダウンタイムは最小限で、日常生活への影響も少ないため、忙しい現代人にとっても手軽な美容治療の選択肢と言えるでしょう。
糸リフトに比べてウルセラは、施術後のダウンタイムが少なく、即効性と持続性のバランスが取れています。特に吸収性の糸リフトと比較すると、ウルセラの持続性の高さは際立っています。吸収性の糸リフトでは、一時的なリフトアップ効果は得られますが、その効果は数ヶ月で減少するため、長期的な改善を求める場合はウルセラが適していると言えます。
ウルセラの施術は、フェイスラインの引き締めだけでなく、小じわやほうれい線の改善、肌の弾力の回復など、多面的な美容効果をもたらします。これらの点を踏まえると、ダウンタイムが少ないリフトアップ治療を検討している方には、ウルセラを強くおすすめします。この施術は、安全性、効果の持続性、美容への全体的なアプローチの点で優れており、溶ける糸リフトと比較してもその優位性は明らかです。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。切らないフェイスリフトと言われるウルセラは日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。また、第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。
【関連項目】
2023/11/15
院長ブログトップ > スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術について
スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術について
美容外科の分野では常に新しい技術が求められています。フェイスリフト手術も例外ではありません。2016年から、筆者は伝統的なフェイスリフトにスプリングスレッドを併用することで、患者さんのさらなる満足を追求し続けています。この革新的な手法により、従来の手術の限界を超えた結果が期待できるのです。
伝統的なフェイスリフト手術とは
伝統的なフェイスリフト手術は、皮膚の切除とSMAS筋膜の処理に重点を置いています。SMAS筋膜(Superficial Musculoaponeurotic System)とは、皮膚と筋肉の間にある薄い組織の層です。この筋膜の引き上げがフェイスリフト手術において非常に重要とされています。伝統的なフェイスリフト手術の手術時間は1.5~4時間程度で、皮下の剥離範囲が限定的なので、手術後の腫れは比較的少ないの長所と言えます。一方、フェイスラインはしっかり上がりますが、いわゆるMalar fat padと言われる頬の脂肪の挙上が不十分となり、鼻唇溝への効果が弱いとされています。Malar Fat Padとは頬のボリュームを司る脂肪組織で、頬の高い位置に存在する脂肪の塊です。Malar Fat Padは特に若々しさの象徴とされております。年齢とともにこの脂肪の位置が下がることで、顔のたるみや深い鼻唇溝が形成される原因となります。
※上記写真の黄色枠部分がMalar Fat Pad。伝統的なフェイスリフト手術ではこの領域の効果が弱い。
根治的なフェイスリフト手術とは
伝統的なフェイスリフト手術の弱点を克服した根治的なフェイスリフト手術というのがあります。伝統的なフェイスリフト手術と同様に皮膚切除とSMASの引き上げを行いますが、Retaining ligament と言われる靭帯も剥離したうえで、牽引します。Retaining ligamentとは顔の筋肉や皮膚を骨に固定している靭帯の一種で、この靭帯まで剥離することで、Malar fat padも引き上げることが可能となります。根治的なフェイスリフト手術は、Malar fat pad(頬の脂肪)の挙上がしっかり上がり、鼻唇溝の挙上効果も高く、フェイスラインもしっかり上がります。一方、Retaining ligamentは顔の中央近くにあるため、広範な剥離が必要となり、手術時間も6~12時間と長時間となります。また、手術後のダウンタイムは各段に長くなります。通常は術後大きな腫れが約1か月以上となります。また手術時間が非常に長いため手術代金もかなり高額となります。
※上記イラストのようにRetaining ligamentは多数あり、これを根治的なフェイスリフトは剥離する必要がある
元神式フェイスリフト手術:短所を克服し長所を融合
元神式フェイスリフト手術では、糸リフトで使用されているスプリングスレッドを利用します。スプリングスレッドとは、フランスのファースト・サージコンセプト社によって製造され、2007年から使用されている非吸収性の糸リフトによるリフトアップ専用糸です。この糸の最大の特徴は、4方向に突起があり、他の糸リフト用の糸よりも強力な固定力とリフトアップ力を持っている点です。非吸収性であるため、効果の持続性にも優れています。
元神式フェイスリフト手術では、スプリングスレッドを併用し、伝統的なフェイスリフトでは難しかったMalar fat padの挙上を実現しています。この方法により、根治的なフェイスリフト手術と同様の効果が実現できる上、手術時間やダウンタイムは伝統的な方法と変わらないという画期的な利点があります。しかも根治的手術と比較して手術費用もリーズナブルです。
元神式フェイスリフトの安全性と効果
2011年8月から約200人の患者にスプリングスレッドを使用してきた経験を持つ筆者は、その安全性と高い満足度を誇っています。切開によるフェイスリフト手術で満足できなかった方も、元神式フェイスリフト手術を受けることで、期待以上の効果を得ることができるでしょう。
元神式フェイスリフトの症例写真
↑元神式フェイスリフト治療前
↑元神式フェイスリフト治療後1年。
まとめ
元神式フェイスリフト手術は、伝統的かつ根治的なフェイスリフトの良い面を併せ持ち、リスクやダウンタイムを最小限に抑えつつ、最大の効果を求める方に最適な選択です。この記事が、スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術に関心のある方々への貴重な情報源となり、より多くの方への正しい知識の普及に寄与することを願っています。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。
【関連項目】
2023/11/14
院長ブログトップ > 一番効果がある糸リフトとは
一番効果がある糸リフトとは
糸によるフェイスリフト治療が人気です。糸リフトやスレッドリフトと呼ばれている治療です。糸リフトとは、糸を挿入して、たるみ、しわ、肌のハリを改善して、フェイスラインをシャープにする引き上げ治療の総称です。糸の種類にはさまざまあり、治療を検討される場合はこの種類の多さが選択を迷う要因となっています。ではどのような糸があるのか、それぞれの特徴を解説します。
短い糸vs長い糸
糸の長さには10㎝弱の短い糸と20㎝以上の長い糸とがあり、目的により糸の長さが異なります。
■短い糸
短い糸はショートスレッドと呼ばれており、コグと呼ぶれる皮膚を引っかけるトゲなどの出っ張りがなく、滑らかな糸の形状です。ショートスレッドはたるみの引き上げを目的としておらず、糸が挿入されることで糸のまわりにコラーゲンが生成され、それが肌のハリをもたらす効果を狙っています。肌のハリや小じわの改善が目的です。通常30~50本程度の数を一度の施術で挿入します。
ダウンタイムについてですが、短い糸は構造上滑らかなので糸が細く、挿入時の針の太さも細くてすみます。このためダウンタイムも極めて短いのが特徴です。ダウンタイムがとれないかたに向いています。
■長い糸
長い糸は皮膚や皮下組織を引っかけるトゲやコーン(コグ)があり、糸の張力でたるみを引き上げます。物理的にたるんだ皮膚や下がった脂肪を引き上げるのが目的です。また、皮膚がひきあげることで皮膚のハリもでます。ショートスレッドと同様に糸のまわりにコラーゲンが生成される効果はあります。通常8~12本程度の数を一度の施術で挿入します。
ダウンタイムについてですが、長い糸は構造上コグが付いてるので、必然的に挿入時の針の太くなります。このためダウンタイムが長くなります。1週間程度になることもあります。
吸収性vs非吸収性
糸の素材は医療用の素材でできており、挿入後分解されてなくなってしまう吸収性の「溶ける糸」と糸が分解されずに留まっている非吸収性の「溶けない糸」の2つに分けられます
■吸収性の「溶ける糸」
吸収性の糸の原料にはPDO、PLLA (PLA) 、PCLの3種類があります。日本語名はそれぞれポリジオキサノン、ポリ-L-ラクチド(ポリラクチド)、ポリカプロラクトンです。
PCL>PLLA (PLA)>PDO(PDS)の順番で持続性が長いと言われていますが、効果に大差はないというのが通説となっております。それぞれの商品には下記のような製品があります。
PLLA (PLA): VOVリフト、ハッピーリフト、Zリフト、コラーゲンリフト
PCL: アンカーMax
■非吸収性の「溶けない糸」
非吸収性の糸の原料にはポリプロピレン、シリコン、金の3種類があります。体内に異物が残ることに不安を感じるかたも多いですが、糸はいずれも医療用の素材として長い歴史を持つので、安全性は高いと言えます(金を除く)。
シリコン:スプリングスレッド
金:金の糸
長さと吸収・非吸収での分類
■短い糸+吸収性
■短い糸+非吸収性
■長い糸+吸収性
VOVリフト、ハッピーリフト、Zリフト、アンカーMax、シルエットソフト
■長い糸+非吸収性(ポリプロピレン製)
■長い糸+非吸収性(シリコン製)
糸を選ぶポイント
真偽が不明な情報がネット上に溢れ、どの糸を選ぶかは非常に迷うかと思います。選ぶ基準は下記の2つのポイントを基準に選択されることをおすすめします。
■たるみを引き上げたいか、肌のはりが欲しいだけか
■1年以上効果を望むか、数か月での効果でよいか
たるみを引き上げるのは長い糸のみ
たるみを引き上げるのは長い糸しかありません。ショートスレッドはそもそもたるみを引き上げる目的では作られていません。
1年以上効果があるのは非吸収性糸のみ
1年以上効果があるのは非吸収性の糸しかありません。吸収性のPCL(ポリカプロラクトン)は持続性が2年間と宣伝していますが、糸の張力自体は糸が分解されて3~6か月程度でなくなるため、効果も同じ期間でなくなります。
肌のハリ目的では短い糸
肌のハリが出れば十分であれば、吸収性の短い糸がよいです。長い糸は少ない糸の本数でたるみを引き上げる目的で設計されているため、肌のハリを出す場合は短い糸(ショートスレッド)を多数挿入したほうがより効果的かもしれません。ただ、肌のハリを出す目的なら、HIFU(ハイフ)などの照射系の美容治療でも同様の目的が達成されます。
筆者がおすすめする糸リフト
肌のハリ目的なら筆者はウルセラを筆頭とするHIFU(ハイフ)などの照射系の美容治療をおすすめします。筆者がおすすめするウルセラはたるみに対しても効果があり、1年程リフトアップ効果が期待できます。従って筆者は糸を挿入する目的として患者さまにおすすめするのは長期間たるみを引き上げたい場合のみです。これに該当するのは上述の「長い糸+非吸収性」です。その中でも伸縮性に富み、凹凸がでにくい、シリコン製のスプリングスレッドをおすすめします。ポリプロピレン製のミラクルリフト、アプトスリフトは伸縮がないため、凹凸が出やすく、痛みが出やすいと言われています。
まとめ
現在糸リフトの糸の種類にはさまざまあり、治療を検討される場合はこの種類の多さが選択を迷う要因となっています。糸リフトを検討される場合はまず何を優先するのか決めるのが大事です。また、成功の鍵は経験豊富な医師による適切な施術です。実際に専門の医師としっかりと相談し、まずはカウンセリングのみを受けることが最も重要です。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
【関連項目】
2023/11/13
院長ブログトップ > 金の糸に効果がない理由
金の糸に効果がない理由
金の糸リフトの歴史
金の糸リフト(ゴールデンリフト)は、数十年前に初めて導入されたとされています。この治療法の起源は正確には不明ですが、一部の情報によると、もともとはアジアで開発されたとされ、特に日本や韓国で人気を博しました。初期の頃は主に富裕層に限られていた施術でしたが、時間が経つにつれてより広範な患者層に受け入れられるようになりました。
金の糸リフトのメカニズム
金の糸リフト(ゴールデンリフト)では、非常に細い純金の糸を皮膚の下に挿入します。1本の糸は5~10㎝程度で、これを40~50本程度を顔や首全体に入れていきます。いわゆる糸リフトでもショッピングリフトやコラーゲンリフトと呼ばれるショートスレッド(短い糸)による糸リフトに分類されます。金は体内で非常に安定しており、アレルギー反応を引き起こすリスクが低いとされています。金の糸を挿入することで、皮膚の下に炎症反応を引き起こし、これが新しいコラーゲンの生成を刺激します。このコラーゲンの生成が肌の弾力性の向上、細かなしわの減少、肌の全体的な若返りに寄与するとされています。原理はショートスレッドの狙いと同じになります。
金の糸リフトの効果
金の糸リフト(ゴールデンリフト)の主な効果は、皮膚の引き締め、しわの減少、全体的な肌質の改善です。また、金糸は体内で長期間にわたって安定しているため、この治療の効果は他の多くの糸リフト方法に比べて長持ちすると宣伝されています。
金の糸リフトのリスク
金の糸リフト(ゴールデンリフトにはいくつかの潜在的リスクや副作用があります。これには炎症、感染、糸の露出や移動、そして瘢痕組織の過剰な形成が含まれます。また、体内に金糸が残ることに対する心理的な抵抗感を持つ人もいます。
金の糸に効果がない理由
金の糸リフト(ゴールデンリフトは、美容医療の世界で一定の注目を集めていますが、その効果に関する一般的な誤解について解説します。多くのクリニックや医師は、金の糸がコラーゲンを永久的に生成し続けると宣伝していますが、実際のところはどうなのでしょうか?
●金の糸と体の反応
金の糸は、その安定性から美容医療で使用されていますが、本質的には体内の異物です。この糸を皮膚の下に挿入すると、体は自然に炎症と免疫反応を示します。これは身体が異物を攻撃し、その結果として異物の周囲に瘢痕組織が形成される一連のプロセスです。瘢痕組織の主成分はコラーゲンであり、これが一部のクリニックによる「線維芽細胞によるコラーゲンとエラスチンの豊富な生成」という宣伝の根拠とされています。しかし、これは通常の体の炎症と免疫反応に過ぎません。
●コラーゲン生成の終焉
瘢痕組織は最終的にカプセル化し、金の糸を包み込んで自己と同一化します。これは体が異物と共存するための自然な反応であり、異物の周囲をカプセルで囲むことで、体は異物に対する反応を停止させます。つまり、金の糸に対する体の反応はカプセル化により終わりを迎え、コラーゲン生成も停止します。したがって、「金の糸が永続的なコラーゲン生成を促す」という主張は科学的な根拠に欠けるものと言えます。また、宣伝では「金の糸を挿入すると正常なターンオーバーのサイクルを取り戻す効果がある」という記載が見られますが、これを虚偽の可能性が高く、これを証明した論文等のエビデンスはありません。
●金の糸リフトとナイロン糸リフトの比較
興味深いことに、金の糸(ゴールデンリフトと従来のナイロン糸リフトは似たようなプロセスを経ます。ナイロン糸も体内に挿入されると炎症を引き起こし、その結果として瘢痕組織が形成されます。そして、同様にカプセル化されます。従って、金の糸もナイロン糸と同様に非吸収性の糸の一種であると考えられます。
「金の糸」のよくあるご質問に対する真実の回答
Q.金の糸(ゴールデンリフト)を挿入して、なぜ肌が若返るのですか?
A.金の糸の周りにコラーゲンが集まり、毛細血管の新生、肌の細胞が再生を始めるという説明がよくありますが、ウソです。若返り効果はほとんどないです。
Q.挿入した金の糸は、体に何の問題もないのですか?
A.感染がなければ大きな問題はないと思われます。
Q.金の糸ではど治療の際の痛みはないですか?傷や跡は残らないですか?
A.局部麻酔だけでは痛いですが、静脈麻酔を併用すれば痛みは我慢できる程度と思われます。針自体な非常に細い針ですので、針穴は通常2~3日程度で消えます。
Q.金の糸ではどのぐらい若返って、どのぐらい持続するのですか?
A .金の糸(ゴールデンリフト)は入れた直後から2,3か月は他の糸リフトと同様に肌の張りは出ますが、数か月で効果はなくなります。1年以上効果が出ることはまずないとお考え下さい。ましてや10~15年程持続すると宣伝している医療機関もありますが、そんな効果はありません。
Q.金の糸の治療にかかる時間はどのくらいですか?
A .金の糸(ゴールデンリフト)の治療時間は約30分程度と思われます。
Q.金の糸と糸リフトの違いはなんですか?
A.糸リフトでは、棘や突起のついた糸で引っ張り上げます。一方、金の糸(ゴールデンリフト)は、肌の張りを出すのが目的です。金の糸はショッピングリフトやコラーゲンリフトと近い効果と言えます。
Q.金の糸(ゴールデンリフト)の施術後レーザー治療は可能でしょうか?
A.IPLやレーザーの施術は、金の糸を入れた約2ヵ月後から受けてもおそらく問題ないと思われます。
Q.金の糸の金属アレルギーについて教えてください。
A.金はアレルギーを起こしにくい金属とされていますが、アレルギーを起こす可能性はあります。
Q.金の糸(ゴールデンリフト)は効果が出始めるまでにどれ位ですか?
A.金の糸(ゴールデンリフト)は術後約3ヶ月程度で効果が出ると言われていますが、効果も3か月程度でなくなると思われます。
Q.金の糸はお化粧はいつから可能ですか?
A.施術後1日で針跡も塞がり、化粧が可能と思われます。
Q.金の糸はどのぐらい入れるのですか?
A.基本的には、顔と首全体で4~5m程度挿入する場合が多いようです。
Q.金の糸はどこの部位でも入れられるのですか?
A.基本的には体のどの部位にも埋入することが可能です。
Q.空港の金属探知機に反応しますか?
A.金の糸の総量は、金歯一個程度なので、金属探知機に反応することはないようです。
Q.金の糸を入れるとCT検査とMRI検査を受けられなくなりますか?
A.基本的にはCT検査とMRI検査を受けることは可能ですが、最終的には検査を行う医療機関の判断になります。
金の糸の総括
金の糸リフトに関しては、その宣伝がしばしば誇大広告であるということが明らかです。美容医療を検討する際には、治療法の選択基準をしっかりと定め、信頼できる医師との十分な相談を通じて、正しい情報に基づいた意思決定を行うことが重要です。また、金の糸リフトと同様の効果をもたらす他の治療法についても情報を集め、総合的な視点から適切な治療選択をすることが求められます。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
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2023/11/12
院長ブログトップ > シルエットソフトの本当の効果は?
シルエットソフトの本当の効果は?
シルエットソフト(Silhouette Soft®)、通称3Dリフトは、立体的なリフトアップを実現するためのバイオコーンと呼ばれる突起物が特徴的な糸リフトです。この記事では、シルエットソフトの効果、利点、注意点、そしてシルエットリフトとの違いについて深堀りしていきます。
シルエットソフト(3Dリフト)とは
シルエットソフト(3Dリフト)はイギリスのSINCLAIR社によって開発され、アメリカで製造されている比較的新しい糸リフトです。従来の「シルエットリフト」の改良版とも言えます。シルエットソフトによる糸リフトは、メスを使用せずに小顔形成やコラーゲン生成を目的としており、FDAやCEマークの認証を取得していることでその安全性が認められています。
シルエットソフト(3Dリフト)の独自性
シルエットソフト(3Dリフト)の最大の特徴は、皮下組織との広範な接触面積にあります。トゲタイプと比較して、コーンタイプはより広い面積で皮下組織にアンカーをかけることができ、それによって摩擦を増し、より効果的なリフトとコラーゲン生成を実現すると言われています。。挿入直後からリフトアップ効果を感じられますが、バイオコーンは糸の中心から反対方向に設置されており、この向き合うコーンがお互いに向かって収縮するために時間が経つとさらにリフトアップされると言われています。
シルエットソフトの構造と素材
シルエットソフト(3Dリフト)の糸はPLLA(ポリ-L-乳酸)、コーンはPLGA(乳酸-グリコール酸共重合体)という2種類の医療用の溶ける素材から構成されています。コーンはコーン状になっており、8個、12個、16個のタイプがあります。このコーンは皮下組織をしっかり保持し、糸の中心に向かって皮膚を収縮させることで、たるみを引き上げます。また、コーンと糸が溶けた後も体内で生成されたコラーゲンが残り、長期的な効果を提供すると言われいます。シルエットソフトは、その構造と素材によって、長期に渡るリフトアップ効果と肌のハリを提供する糸リフトとなるとされています。
シルエットソフトの効果
シルエットソフト(3Dリフト)が提供する施術は、顔の若返りと肌質改善の二つの明確なメリットを持っており、「3Dリフト」とも称されるその効果は以下の通りです。
1.顔のたるみへの挑戦
シルエットソフトの第一の効果は、顔のたるみを目に見えて改善することです。シルエットソフトのバイオコーンは皮膚を繊細に掬い上げて支える能力を持ち、これにより深いたるみの改善と、顔の輪郭に明確なリフトアップを提供します。ほうれい線やマリオネットラインといった特に気になる箇所にも顕著な改善効果が期待できるため、立体的な美しさを取り戻すことができるのです。
2.コラーゲンの生成と肌の弾力
シルエットソフト(3Dリフト)の施術はただリフトアップするだけでなく、コラーゲン生成を促進し、結果として肌のハリを取り戻す効果があると言われています。施術によって皮膚組織が微細なダメージを受けることで自然治癒過程が始まり、コラーゲンが豊富に生成されます。これにより、糸とバイオコーンが完全に吸収された後も、肌の質感とリフトアップ効果が継続されるのが特徴です。
シルエットソフトのメリット
シルエットソフト(3Dリフト)の大きなメリットは、体内に異物が残らないことです。PLLAとPLGAという医療用素材でできており、体内で異物反応が起こりにくく、最終的には無害な成分に分解されます。さらに、切開を必要としないため、施術時の体への負担が小さく、抜糸の必要もありません。
また持続性もシルエットソフトのメリットです。シルエットソフトの効果は個人差がありますが、一般的には18ヶ月程度続くとされています。糸は18ヶ月で、バイオコーンは8〜10ヶ月で体内に吸収されますが、その後も周囲に生成されたコラーゲンやエラスチンのおかげで肌のハリやリフトアップが継続するため、2年近い効果が期待できると製造元は宣伝しています。ただし、たるみの改善を継続するためには、年に1〜2回の施術を受けることが推奨されていると製造元は発表しています。
シルエットソフトのデメリットと注意点
シルエットソフト(3Dリフト)は非侵襲的な糸リフトですが、施術にはいくつかの注意点があります。特に、術後の顔の凹凸、傷跡や針穴の多さ、そして施術に伴う痛みに関して患者様が注意すべきポイントがあります。
1.術後の顔の凹凸の可能性
シルエットソフトを受けた後、顔に一時的な凹凸が生じることがあります。これは皮膚が引き上げられる過程で発生する歪みであり、通常は1〜2週間で自然に馴染んで解消されることがほとんどです。しかし、2週間を過ぎても凹凸が改善されない場合は、迅速に医師の診察を受けることが勧められます。加えて、施術による腫れや内出血もあり得るため、それらが収まるまでには2〜3週間かかることを予め理解しておく必要があります。
2.傷跡や針穴の発生
シルエットソフト(3Dリフト)の施術には切開は不要ですが、通常の糸リフトより大きな針を直接皮膚に通すため、傷跡や針穴が発生します。シルエットソフトのバイオコーンが大きいために針も太くなります。しかし、これらの傷跡や針穴はフェイスライン上に形成されるため、髪の毛で容易に隠すことが可能で、大体3日から15日で目立たなくなります。
3.施術時の痛み
シルエットソフト(3Dリフト)の施術中は、針の出入り口にわずかな痛みを感じる可能性がありますが、局所麻酔を用いることで、痛みを感じることなく治療を受けられます。局所麻酔の針が不安な場合、麻酔クリームを事前に塗布してから麻酔を行うこともできます。また、一部の医療機関では施術時の不安を和らげるために静脈麻酔も選択でき、これにより患者様は施術中に安らかな眠りにつき、目覚めたときにはすべてが終了しているというメリットがあります。
シルエットソフトの失敗とダウンタイム
シルエットソフト(3Dリフト)は神経が密集する顔面に糸を挿入するため、一時的なひきつれや違和感が発生することがあります。通常、この状態は施術後約1ヶ月で改善されますが、持続する場合は専門医に相談が必要です。また、バイオコーンが大きいために皮膚にしこりが生じることがあります。これはシルエットソフトの糸が浅いところに挿入されたことが要因です。この場合は時間の経過ととも改善する場合が多いですが、残存する場合は切開して除去する必要性もあります。
シルエットソフトとシルエットリフトの違い
コーンの配置が一方向を向くシルエットリフトに対し、シルエットソフトはコーンが双方向に配置されており、糸とコーンが体内で完全に吸収される点が大きな違いです。このため、立体的なリフトアップが可能であり、体内に異物が残ることへの抵抗がある人にはシルエットソフトが推奨されます。
シルエットソフトの実際の効果とは?
シルエットソフト(3Dリフト)が提供するとされる効果の実態について、専門家の目線で深堀りしてみましょう。糸リフトにおいては、「コラーゲン再生」というフレーズがしばしば聞かれますが、この言葉の背後には実は単純な瘢痕形成が隠されています。体がダメージを受けると、修復過程で硬い組織が形成され、これが瘢痕です。瘢痕の主要構成要素はコラーゲンたんぱく質です。
糸リフトでは、皮下組織に糸を挿入することで周囲の組織が損傷され、この修復の過程で瘢痕化、すなわちコラーゲンが生成されます。この現象がいわゆる「コラーゲン再生」の実際です。しかし、瘢痕化組織が生み出すコラーゲンが実際にリフトアップ効果を提供するかというと、その効果は非常に限定的です。糸リフトに用いられる細い糸によって形成される瘢痕は微細であり、張力を発揮するには不十分です。
シルエットソフトの効果は、糸が体内で分解されるまでの期間に限定されます。使用されるPLLA(PLA)やPLGA素材は従来の吸収性糸よりもゆっくりと吸収されるため、効果期間が長いとされていますが、実際には糸の張力は3〜6か月で失われるのが一般的です。
また、シルエットソフトの糸は中央部で折り返す構造があるため、時間が経つにつれて重力の影響で位置が下がり、効果も減少します。術後、糸は脂肪層に固定されていますが、脂肪層は筋膜のように固定されていないため、数か月でリフトアップ効果はなくなります。
シルエットソフトの総括
シルエットソフト(3Dリフト)のバイオコーンという新技術は大いに注目されましたが、他の吸収性糸と同様に効果は数か月で減少することが明らかになりました。費用対効果を考慮すると、この糸リフトを推奨することはできません。美容医療においては、リスクと結果のバランスが極めて重要です。治療を検討される際は、単なる「流行り」ではなく、慎重な検討が必要です。
さらに、糸リフトを検討する際は、「吸収性か非吸収性か」、「持続性か」などの基準で選択を行うべきです。成功の鍵は経験豊富な医師による適切な施術です。クリニックの選択は非常に重要で、実績と評判をしっかりと確認し、不自然な結果を避けるためには、まずは専門医とのカウンセリングから始めるべきです。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
【関連項目】
糸リフト, シルエットソフト, シルエットリフト, 3Dリフト
2023/11/11
院長ブログトップ > アプトスリフトの効果と糸リフトの進化
アプトスリフトの効果と糸リフトの進化
画期的なアプトスの登場
過去30年間、顔のたるみ解消といえばフェイスリフト手術が主流でした。しかし、その大がかりな手術には腫れや長い社会復帰時間が伴い、多くの人がためらっていました。そんな中、1990年代後半にアプトスリフトという糸リフトの方法が誕生し、美容外科の世界に革命をもたらしました。
この技術は、ロシアの美容外科医スラマニーチェ親子によって開発され、2000年には300人の患者に対する有効性と安全性がロシア厚生省の委員会によって検討されました。2004年には、Lyckaによる論文が発表され、350例中348例で顔面の若返りに成功したとの結果が報告されています。
日本では2001年から導入され、2002年には日本美容外科学会での学会発表が行われました。初期の数年間、アプトスリフトや糸リフトは手探り状態でしたが、現在では新しい糸リフトの開発や技術の向上により、多くの患者が安全な糸リフトを受けています。
アプトスリフトの糸について
アプトスリフトに使用されるポリプロピレン製の糸は、医療現場で安全性が高く評価されている素材です。吸収されない非吸収性の糸リフトになります。アプトス糸に施された特殊な毛羽立ちは、皮下組織を保持しつつ、皮膚を収縮させることでリフトアップ効果を発揮します。12cmの糸は両端から中央に向かって特殊なギザギザが施されており、これにより皮膚が糸の中心に向かって引き上げられます。
アプトスリフトの技術と効果
アプトスリフトは皮膚を切開することなく、特殊な針と糸を使用してたるみを引き上げる治療法です。特に頬のたるみに効果的で、ほうれい線の改善や頬の張りを取り戻すことができます。施術後は直ぐにたるみが改善され、2〜4週間後には糸の周囲に形成された線維組織の効果でさらなるリフトアップが期待できるとされていました。
アプトスリフトのアフターケアとリスク
アプトスリフト後は腫れや内出血が生じることがありますが、これらは通常自宅での冷却により軽減され、施術後すぐにメイクが可能です。リフトアップ効果は数年間持続するとされており、特に45歳未満の軽度のたるみに効果が高いと言われています。
アプトスリフトの治療流れ
カウンセリング: 患者の状態を診察し、治療の適切性を判断します。
局所麻酔: デザイン後、アプトス糸を通す部位に麻酔を施します。
施術: 特殊な針でアプトス糸を皮膚下に挿入します。
治療後: 腫れは通常わずかで、数日で針の跡も消えます。翌日から洗顔やメイクが可能です。
アプトスリフトのQ&A
Q:糸が皮膚に残っても違和感はありませんか?
A:初期には違和感がありますが、糸が馴染むにつれて感じなくなります。
Q:糸が体内に残っても安全ですか?
A:問題ありません。ポリプロピレン製のアプトス糸は、感染などのトラブルを起こすことはほとんどありません。
アプトスリフトは本当に効果があるのか
アプトスリフトが登場したときは画期的な技術でした。2000年初期には大いに流行りました。その後アプトスリフトの糸をさらに改良した糸が登場しました。
現在では少し古い糸という立場です。アプトスリフトは非吸収性の糸であるために、ミラクルリフトと同様に吸収性の糸(VOVリフト等)より効果があると予想されます。
ただ、アプトスリフトはその構造上、糸の中央部で折り返し、糸の両側とも柔らかい脂肪層に中に糸が固定されます。糸が硬い筋膜などに固定されるわけではないので、時間の経過とともに重力で糸の位置が下がります。これにより効果もなくなります。効果がある糸リフトは片側の糸の端は硬い筋膜に固定される必要があります。
またアプトスリフトは通常のナイロン(ポリプロピレン製)であるため、収縮性がありません。このため、糸の挿入部位の皮膚に凹凸ができやすいのです。これが術後の引きつれやトラブルの要因となっています。
現在では非吸収性タイプの糸リフトでは「スプリングスレッド」という非常に優秀な糸リフトがあるので、アプトスリフトが使用されることはほとんどありません。
スプリングスレッドはシリコン製であるため、収縮性に富んでおり、凹凸が出にくいとされています。また、片側の頭皮内の硬い筋膜に固定されるため、たるみが強い場合も効果があり、持続性も3年以上となります。
アプトスリフトのまとめ
アプトスリフトは2000年ころに登場した当初は、画期的な技術として人気の治療でしたが、数か月で効果がなくなることや、効果が弱い点で、その後登場した新しい糸に取って代われることになりました。糸リフトを検討される場合はまず何を優先するのか決めるのが大事です。つまりは、「吸収性か非吸収性か」、「持続性か」です。この2つを基準で判断されると自ずと選択されるべき糸リフトの種類は決まってきます。
ただし、糸リフトやフェイスリフトに関する知識や経験が不足している医師や、技術が未熟ながら専門医を自称する医師も存在するのが現実です。治療を検討される場合は、実際に専門の医師としっかりと相談し、まずはカウンセリングのみを受けることが最も重要です。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
【関連項目】
2023/11/10
院長ブログトップ > アンカーMAXの効果は?
アンカーMAXの効果は?
アンカーMAXとは
アンカーMAX(アンカーマックス)とは、比較的新しい糸リフトです。手術のメスを使わずに、糸を使用して顔のたるみを改善します。PCL(ポリカプロラクトン)製の糸を使用するこの治療方法について効果があるのか、検証します。
アンカーMAXのPCLについて
ポリカプロラクトン(PCL)は、合成生分解性ポリエステルの一種です。他の生分解性プラスチックと同様に、体内でゆっくりと吸収され、最終的には水と二酸化炭素に分解されます。PCLは柔軟性に富み、かつ化学的にも安定しています。そのたま医療用途に非常に適しており、整形外科分野では骨や軟骨の再生を促進するための骨格として使用されたり、施術では糸リフトの吸収性の糸に使用されたりします。総合的に見ると、PCLはその独特の特性により、特に医療分野での用途において有効であり、環境への影響が少ないため、サステナブルな材料の選択肢としても注目されています。また、PCLはアメリカ食品医薬品局(FDA)の認可を受けた安全な素材です。
アンカーMAXの構造
●アンカーMAXの針の太さと糸の構造
アンカーMAX(アンカーマックス)に使用される針は一般的には18G相当で比較的太い針です。一般的には糸の両端に針が付いている構造で両端針の糸です。
●アンカーMAXの糸の構造
アンカーMAX(アンカーマックス)の糸は、小さな突起がついており、皮膚内でしっかりと固定されることでリフトアップ効果をもたらします。
●アンカーMAXの耐久性
PCL糸は、体内でゆっくりと2〜3年かけて吸収され、分解されながら、その後もコラーゲンの生成を促し続けるため、3年から5年という長期にわたるリフティングと美肌効果が期待できるのです。
●アンカーMAXの柔軟性
アンカーMAX(アンカーマックス)の柔軟性により、引きつれにくく自然な仕上がりを可能にします。
アンカーMAXに向いている方
●顔のたるみが気になる方
●フェイスラインの緩みを感じる方
●肌の弾力を取り戻したい方
●強力なリフトアップを望む方
●美肌効果を求める方
●即時効果とダウンタイムのない治療を求める方
●既に糸リフト経験があるが、さらなる効果を望む方
●小顔効果を求める方
アンカーMAXの特長
持続期間の長さ アンカーMAXの使用するPCL糸は、一般的なPDO糸の約2倍の持続性を誇ります。この糸は体内での吸収が遅く、2年以上の間、効果が続きます。
コラーゲン生成で美肌へ アンカーMAXは、皮膚再生に必要なコラーゲン生成を促進し、従来の方法よりも美肌への効果が高まります。
3D構造で引き上げ力アップ コーンの数が増え、3D構造を持つことで、より強力な立体的な引き上げが実現されます。
アンカーMAXの治療の安心ポイント
アンカーMAX(アンカーマックス)では挿入時の糸とコーンの位置がずれにくく、自然なリフトアップが期待できます。
コーンが皮下組織を引き合わせる構造で、より立体的な仕上がりを実現します。
アンカーMAXの施術の流れ
①カウンセリング: 患者の顔の状態を評価し、必要なアンカーMAX(アンカーマックス)の糸の数や挿入する位置を決定します。
②麻酔: 局所麻酔を行います。必要に応じて静脈麻酔などを併用して、痛みの緩和を行います。
③挿入: 皮下にアンカーMAX(アンカーマックス)の糸を挿入します。糸は皮下組織にアンカーを形成し、皮膚を持ち上げる役割を果たします。
④固定: アンカーMAX(アンカーマックス)の糸を適切な張力で固定し、リフトアップを行います。
⑤完了: アンカーMAX(アンカーマックス)の糸の端を切り、手術は完了します。
アンカーMAXの価格帯
アンカーMAX(アンカーマックス)の価格は使用する糸の本数によって異なりますが、一般的には1本5~10万円程度です。クリニックによってセット価格が用意されている場合もありますので、カウンセリングを受けてみるのが良いでしょう。
アンカーマックスに関するよくある質問
●アンカーMAXのダウンタイムについて
治療後の腫れや赤みは軽微で、多くの場合、腫れや内出血は1週間以内に解消されます。
●アンカーMAXの他の治療との組み合わせ:について
ヒアルロン酸注射やボトックス注射と組み合わせることで、より効果的なアンチエイジングが実現できます。
●アンカーMAXの 痛みについて
麻酔クリームや局所麻酔を使用することで、治療中の痛みを軽減できます。
●アンカーMAXの後遺症について
重篤な後遺症は報告されていません。しかし、表情筋や噛む筋肉に影響を与えることがありますので、施術後のケアは慎重に行う必要があります。
アンカーMAXの実際の効果についての真実
アンカーMAX(アンカーマックス)が美容業界で話題を集めている一方で、その真の効果には疑問の声も上がっています。糸リフトという手法は、コラーゲン再生を促すとして知られていますが、このコラーゲンの実態は単なる瘢痕(はんこん)組織のことです。傷ついた皮下組織が修復される際には、瘢痕として知られる硬い組織ができ、その主成分がコラーゲンです。
糸リフトでは、細い糸が皮下に挿入されることで組織が傷つけられ、その回復過程において瘢痕化が生じます。しかしこの瘢痕化組織が生み出すコラーゲンによるリフトアップ効果は、実際にはほとんど期待できないのが現実です。なぜなら、糸が細いがゆえに生じる瘢痕もまた細く、リフトアップに必要な張力を提供するには不十分だからです。
アンカーMAXで使用されるPCL糸は吸収されるまでの期間が長いため、効果が持続すると考えられていますが、糸の張力自体は約3〜6ヶ月で失われるとされています。私自身も過去に「ハッピーリフト」と呼ばれる吸収性の糸リフトを施した経験がありますが、効果が最長で6ヶ月程度だったことから、アンカーMAXも同様の持続期間を予測しています。
結論:アンカーMAXのコストパフォーマンスに疑問あり
PCLを使用したアンカーMAXは新技術として市場に登場しましたが、他の吸収性糸と比べても効果が数ヶ月で失われることが明らかになりました。費用対効果を考慮すると、この糸リフトを推奨できるものではありません。
美容医療を選択する際は、一時的なトレンドに流されず、リスクと結果のバランスを慎重に見極めることが重要です。どの治療を受けるにしても、じっくりと熟考し、適切な判断を下すべきであると私は考えます。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
【関連項目】
2023/11/09
院長ブログトップ > 糸リフト「VOVリフト」の効果について
糸リフト「VOVリフト」の効果について
VOVリフトとは
美容医療の進歩は日進月歩で、特にリフトアップ治療の分野では、さまざまな新技術が登場し注目を集めています。その中でもひときわ輝く星と言われているのが「VOVリフト(ボブリフト)」と呼ばれる最新のリフトアップ治療です。この新しい施術は、従来の糸リフト(スレッドリフト)とは一線を画す素材と技術で構築されていると言われており、美容意識の高い方々から高い関心を集めていますが、本当はどうなのでしょうか?
VOVリフトの独自性とその効果
VOVリフト(ボブリフト)は、PCL(ポリカプロラクトン)を用いた吸収性リフト糸「VOVリフト・プレミアム」による非切開型のフェイスリフト治療法です。この糸は、2年以上の長期にわたる効果が期待でき、特許を受けたコグ(棘)技術により、顔のたるみを効果的にリフトアップします。米国FDAにも認められた安全性の高さは、治療を受ける患者さんにとって大きな安心材料となるでしょう。
VOVリフト(ボブリフト)の期待される効果
●頬や顎のたるみ改善
●ほうれい線の軽減
●マリオネットラインの目立たなくする効果
●ブルドッグ顔の改善
●フェイスラインのシャープ化
VOVリフトの技術的特徴
VOVリフトの使用するPCL糸は、従来のPDOやPLLA素材のスレッドと比べ、コグの形状や強度、柔軟性において特徴的です。痛みを最小限に抑える工夫がなされており、効果の持続時間も長いのが特長です。皮膚への優しさという面でも、顔の施術に適していると言えます。
VOVリフトのPCL素材について
PCL(ポリカプロラクトン)は、合成生分解性ポリエステルの一種です。他の生分解性プラスチックと同様に、PCLも体内で分解されます。この材質は柔軟性に富み、かつ化学的にも安定しているため、医療用途に非常に適しています。具体的な用途には組織や器官の再生において骨格材料や美容医療のスレッドリフトで使用される吸収性の糸にも使用されます。PCLは体内でゆっくりと吸収され、最終的には水と二酸化炭素に分解されるため、長期間体内に留まる外来物質のリスクを最小限に抑えることができます。また、生体に対して非常に低い毒性を持つと言われています。
リフトアップ力と安全性の両立
特許技術を用いたコグの形成により、リフトアップ力が高まり、同時に固定力も従来の吸収性の糸リフトのスレッドより向上していると言われています。糸の持続期間は24ヶ月以上と言われており、分解過程でコラーゲンの新生も促します。これにより、挿入後の肌はハリを取り戻し、美肌効果も期待できるというわけです。
VOVリフトの安心と信頼
VOVリフト(ボブリフト)の糸は最終的には100%体内に吸収されるため、身体への負担が少ないのが魅力です。CEマークやFDAの承認を受けている点も、その安全性を裏付けています。
VOVリフトのよくある質問
Q:VOVリフトだけでたるみは解消できますか?
A:個々の皮膚や脂肪の状態にもよりますが、多くの場合、単独でもリフトアップ効果を実感できると言われています。
Q:ダウンタイムはどのくらいですか?
A:患者さんの体質や施術の範囲にもよりますが、比較的ダウンタイムは短く、翌日から日常生活に戻れることが多いようです。
Q:効果はどれくらいで現れますか?
A:糸リフト施術直後から効果を実感できますが、糸が吸収される過程でコラーゲンが生成され、徐々にリフトアップ効果が顕著になるとVOVリフトの販売元は説明しています。
VOVリフトは本当に効果があるのか?
糸リフトの効果として、必ずコラーゲン再生という言葉が出ます。でもコラーゲンときくと聞こえはいいですが、実はただの瘢痕形成です。体が傷をつけられると、傷が修復される過程で、その周りに硬い組織ができます。これが瘢痕です。瘢痕の中身はコラーゲンというたんぱく質です。
糸リフトでは糸が皮下組織に刺され、挿入されると、その周囲の皮下組織はダメージが受け、傷つけられます。この修復過程で瘢痕化、つまりコラーゲン生成が起こります。これが糸リフトの「コラーゲン再生」の実体です。
ではこの瘢痕化組織のコラーゲンにリフトアップ効果があるかどうかですが、実はほとんどないリフトアップ効果はないです。糸リフトの糸は細いためにできあがった瘢痕化組織も細いので、これにリフトアップ効果が期待できるような張力はありません。
糸リフトのリフトアップ効果は結局、糸が吸収・分解されるまでの期間ということになります。VOVリフト(ボブリフト)で使用されるPCL(ポリカプロラクトン)は他の吸収性糸リフトでよく使用されるPLLA(PLA)やPDO素材よりゆっくり吸収されるために、効果が長いと言われています。ですが、糸も非常に細いために糸の張力は3~6か月でなくなります。従ってVOVリフトの効果も3~6か月でなくなります。筆者も吸収性の糸リフトとしてかつてハッピーリフトと呼ばれる糸リフトを行っていましたが、やはり効果が長くても6か月程度でした。
VOVリフトのまとめ
VOVリフト(ボブリフト)で使用されるPCL は従来おPLLA(PLA )やPDO素材より長持ちする新技術ということで、注目されました。ですが、やはり他の吸収性の糸と同様に、。数か月で効果がなくなることが分かりました。費用対効果の点で筆者がおすすめでき糸リフトではありません。美容医療においては、リスクと結果のバランスが重要です。治療を検討される場合は、「ノリ」などで決めるのではなくよく熟考されて決めるべきと考えます。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
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2023/11/08
院長ブログトップ > Zリフト・コラーゲンリフトの効果は
Zリフト・コラーゲンリフトの効果は
Zリフト・コラーゲンリフトとは
皮膚のたるみやしわを改善するためのエイジングケア治療の一つで、吸収性の糸を使用した糸リフトの一種です。特徴はPLLA・PLAという材質の糸である点です。PLLA・PLAを用いたリフトには「ハッピーリフト」といった商標名もあります。Zリフト・コラーゲンリフトの素材、効果などについて具体的に見ていきましょう。
PLLA・PLAという材質について
Zリフト・コラーゲンリフトの材質であるPLLA・PLA は医療の現場では同一の物質を指します。PLA はPolylactic Acidの略で日本語ではポリ乳酸と言います。PLLAはPLA(ポリ乳酸)の中の特定の立体異性体を指します。PLLA(ポリ-L-乳酸)は、生分解性の合成ポリマーで、医療分野で広く利用されている素材です。
PLLA・PLAの基本特性
■生分解性: PLLAは体内で水と二酸化炭素に自然に分解される性質を持ちます。
■生体適合性: 体内に挿入しても毒性がなく、生体に対して安全な素材です。
PLLA・PLAの製造と構造
PLLAは、L-乳酸の重合によって作られます。L-乳酸は、微生物の発酵によって生産されることが多く、一般的な炭素源からも得られます。PLLAは熱と触媒の存在下で重合してポリマー鎖を形成します。
PLLA・PLAの生物学的性質
コラーゲン生成の促進: 体内でゆっくりと分解されるとき、PLLA・PLAは周囲の組織にコラーゲン生成を刺激する効果があります。
美容治療以外での医療分野での利用
■吸収性縫合糸: PLLA・PLAは手術後の創傷を閉じるために使用されます。
■整形外科: PLLA・PLAは骨折治療のピンやプレートとして使用され、体内でゆっくりと吸収されるため、除去手術が不要です。
PLLA・PLAの安全性と分解時間
PLLA・PLAの完全な分解には数ヶ月から数年にかかりますが、生体内の形状によって分解までの時間が大きく異なります。Zリフト・コラーゲンリフトで使用されるPLLA・PLAの糸での形状の場合は3~6か月程度で分解されてしまうとも言われています。
Zリフト・コラーゲンリフトでのPLLA・PLAの役割
PLLA・PLAは生分解性の材料であり、体内で徐々に分解されながらコラーゲンの生成を刺激します。これにより、皮膚の自然な若返りが促され、リフトアップ効果が得られるとされています。
Zリフト・コラーゲンリフトの構造
Zリフト・コラーゲンリフトの針の太さと糸の構造
Zリフトに使用される針は一般的には18G相当で比較的太い針です。一般的には糸の両端に針が付いている構造で両端針の糸です。一方コラーゲンリフトはショッピングリフトの同じような構造なので、細い針です。
Zリフト・コラーゲンリフトの糸の構造
Zリフトの糸は、小さな突起がついており、皮膚内でしっかりと固定されることでリフトアップ効果をもたらします。一方コラーゲンリフトはショッピングリフトの同じ構造なので、突起はありません。
Zリフト・コラーゲンリフトの効果と持続性
Zリフト・コラーゲンリフトの効果は施術直後から見られ始め、PLLA・PLAが時間ととも分解され、同時にコラーゲン生成の促進によってたるみ対する改善の効果が徐々に見込まれます。持続期間は材質や体質、生活習慣にも左右されますが、一般的には数か月~1年程度と言われています。
Zリフト・コラーゲンリフトの安全性と副作用
PLLAスレッドリフト、PLA糸リフトは比較的安全な施術とされていますが、内出血、腫れ、赤みなどの一時的な副作用が起こる可能性があります。また、稀に糸の拒絶反応や感染症のリスクもあります。
ショッピングリフト(PDOスレッドリフト)と比較して
PLLA・PLAのほうがPDOと比較してゆっくり分解・吸収されるため、一般的はショッピングリフトのような突起がない短い糸リフトと比較して、Zリフトのほうが効果があるとされています。一方、コラーゲンリフトはショッピングリフトと同様に突起のない短い糸なので、効果もさほど変わりないとされています。
Zリフト・コラーゲンリフトを受けた人の感想
Zリフト・コラーゲンリフトの満足度:
PLLA糸リフト、PLAリフトを受けた多くの人は即効性があると感じ、施術後すぐに肌の引き締め効果を実感できたと報告しています。長期的なコラーゲンの生成により、時間が経つにつれてさらに結果が改善するという意見もあります。
Zリフト・コラーゲンリフトの痛みと回復:
PLLA糸リフト、PLAリフトでは施術中やその後に痛みを感じることがあるという人もいれば、不快感が最小限だったという人もいます。PLLA糸リフト、PLAリフトでは回復期間が短く、日常生活への復帰が早い点を評価する声が多くあります。
Zリフト・コラーゲンリフトの持続性:
PLLA糸リフト、PLAリフトを受けた結果は一時的ではありますが、通常は数ヶ月から1年続くと報告されています。
Zリフト・コラーゲンリフトは繰り返し施術を受けることで、より長く結果を持続させることができるという意見もあります。
Zリフト・コラーゲンリフトの副作用と合併症:
Zリフト・コラーゲンリフトではいくつかのケースでは、腫れや青あざ、感染のリスクがあるとされていますが、これらは比較的まれであるとも言われています。
Zリフト・コラーゲンリフトのコストに対する価値:
Zリフト・コラーゲンリフトで結果に満足している人は、施術のコストがその価値があると考えることが多いですが、一部には予想した効果が得られなかったと感じる人もいます。
Zリフト・コラーゲンリフトは本当に効果があるのか?
専門家である筆者の私見を述べます。糸リフト全般に言えることですが、糸リフトによりコラーゲンが生成されて、それによるリフトアップ効果はほとんどないと断言できます。
従って糸リフトの効果は糸が吸収されるまでの期間と考えるべきです。Zリフト・コラーゲンリフトではPLLA・PLAという材質ですが、糸の太さ自体が非常に細いために3~6か月で分解されてしまいます。従って糸リフトのリフトアップ効果もこの期間で終わると予想されます。筆者もハッピーリフトと呼ばれるPLLA・PLAリフトをかつては行っていましたが、やはり効果が長くて6か月程度だったと記憶しております。
まとめ
PLLA・PLA という材質は使用したPLLAリフト、PLA リフトは日本国内で流行り出した当初は、人気の治療でした。筆者もハッピーリフトという商品を使用しておりました。現在ではZリフト・コラーゲンリフトという名称でも行われています。ただ、数か月で効果がなくなることや、もっと効果がある糸リフトが開発されたことから次第に敬遠されることになりました。糸リフトを検討される場合はまず何を優先するのか決めるのが大事です。つまりは、「吸収性か非吸収性か」、「持続性か」です。この2つを基準で判断されると自ずと選択されるべき糸リフトの種類は決まってきます。まずは実際に専門の医師としっかりと相談し、カウンセリングのみを受けることが重要です。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
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2023/11/07
院長ブログトップ > ミラクルリフトの効果について
ミラクルリフトの効果について
ミラクルリフトとは
韓国の美容外科医師Wooドクターによって開発された糸リフトです。特徴として非吸収性の糸である点です。糸を用いた糸リフト手術の中でもその効果の高さと持続性が一定の評価がされています。どういった技術なのか、具体的に見ていきましょう。
ミラクルリフトの構造
●ミラクルリフトの針の太さ
ミラクルリフトに使用される針は非常に細く、患者の不快感を最小限に抑えるように設計されています。その太さは糸を皮膚下に挿入するために充分な細さでありながら、挿入時の精度と安定性を保証します。
●ポリプロピレンという材質について
ポリプロピレンは医療分野で広く使用されている合成プラスチックの一種で、耐久性と生体適合性に優れています。この素材はアレルギー反応を引き起こしにくく、体内で安定して長期間機能を維持します。
●ミラクルリフトの糸の太さと長さ
ミラクルリフトは40cmほど、太さは皮膚下に配置される際の目立たない外見と効果的な糸リフトを実現するバランスを取っています。
●ミラクルリフトの糸の構造
ミラクルリフトの糸は、皮膚を引き上げるために小さな突起や凹凸が施されていることが特徴です。これにより、挿入後に皮膚を効果的にアンカー(固定)することができ、より自然で持続的な糸リフト効果を得ることが可能です。
ミラクルリフトの施術の流れ
①カウンセリング: 患者の顔の状態を評価し、必要なミラクルリフトの糸の数や挿入する位置を決定します。
②麻酔: 局所麻酔を行います。必要に応じて静脈麻酔などを併用して、痛みの緩和を行います。
③挿入: 専用の針を用いて、皮膚下にミラクルリフトの糸を挿入します。糸は皮下組織にアンカーを形成し、皮膚を持ち上げる役割を果たします。
④固定: ミラクルリフトの糸を適切な張力で固定し、リフトアップを行います。
⑤完了: ミラクルリフトの糸の端を切り、手術は完了します。
約30分から1時間で行われます。ダウンタイムが短く、多くの場合、施術後すぐに日常生活に戻ることができます。
ミラクルリフトの安全性
非侵襲的な手法と確立されたポリプロピレン素材の使用により、ミラクルリフトは比較的安全な手術とされています。しかし、施術を行う医師の技術や経験も安全性に大きく影響するため、資格を持つ信頼できる医師による施術を選ぶことが重要です。
ミラクルリフトの原理
ミラクルリフトは皮膚下に糸を挿入し、これによって皮膚を持ち上げて糸に施された突起が皮下組織をしっかりとグリップし、固定することでリフトアップ効果を発揮します。また、すべての糸リフトと同様に時間が経つにつれてコラーゲンの生成を促進し、さらにリフトアップと皮膚の引き締め効果を促します。
ミラクルリフトのデメリットと失敗例
すべての施術にはデメリットが存在します。ミラクルリフトでは、伸縮性のない糸を使用するため、時には引きつり感や違和感を感じることがあります。伸縮性はない点は筆者がすすめるスプリングスレッドとの大きな違いです。スプリングスレッドはシリコン製であるために、非常に伸縮性に優れており、引きつれが起きにくいとされています。またミラクルリフトでは、一部の症例で糸が皮膚の下で透けて見えたり、効果が短期間で戻ってしまうことも報告されています。
ミラクルリフトのダウンタイムと後遺症
ミラクルリフトでは多くの場合、腫れや内出血は1週間以内に解消され、重篤な後遺症は報告されていません。しかし、表情筋や噛む筋肉に影響を与えることがありますので、施術後のケアは慎重に行う必要があります。
ミラクルリフトの価格帯
ミラクルリフトの価格は使用する糸の本数によって異なりますが、一般的には1本5万円程度です。クリニックによってセット価格が用意されている場合もありますので、カウンセリングを受けてみるのが良いでしょう。
ミラクルリフトを受けた人の感想
多くの患者はミラクルリフトによる即時のリフトアップ効果と最小限の回復時間に満足しています。施術による痛みや不快感は個人差がありますが、多くの場合、これらは軽度で短期間です。しかし、長期的な効果について満足度はまちまちです。3か月で戻ったという声も多くききます。
ミラクルリフトは本当に効果があるのか?
専門家である筆者の私見を述べます。ミラクルリフトは非吸収性の糸であるために、吸収性の糸より効果があると予想されます。
ただ、ミラクルリフトはその構造上、糸の中央部で折り返します。これはかつて筆者が行っていたハッピーリフトと同じです。糸が硬い筋膜などに固定されるわけではないので、時間の経過とともに重力で糸の位置が下がります。これにより効果もなくなっていきます。術直後には糸は脂肪層に固定されて、一定の引き上げ効果がありますが、脂肪層は筋膜と違って骨に固定されていないので、数か月で糸の効果はなくなります。
まとめ
ミラクルリフトは日本国内で流行り出した当初は、人気の治療でしたが、数か月で効果がなくなることや、効果が弱いうえに糸が吸収されない点から、次第に敬遠されることになりました。糸リフトを検討される場合はまず何を優先するのか決めるのが大事です。つまりは、「吸収性か非吸収性か」、「持続性か」です。この2つを基準で判断されると自ずと選択されるべき糸リフトの種類は決まってきます。また、成功の鍵は経験豊富な医師による適切な施術です。クリニック選びは非常に重要で、実績と評判を確認することが不自然な結果を避けるために不可欠です。ただ、難しいのは最近ではクリニックが公開している施術前後の写真の多くは加工されている点です。写真だけで判断されるとやはり失敗する可能性があります。実際に専門の医師としっかりと相談し、まずはカウンセリングのみを受けることが最も重要です。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
【関連項目】
2023/11/06
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ショッピングリフトの効果について
ショッピングリフトとは
ショッピングリフトとはPDOという糸を利用した糸リフトのことです。PDOスレッドリフトと正式名称ですが、ショッピング感覚で気軽受けられるということでショッピングリフト(※)と呼ばれています。ショッピングリフトのよる糸リフトはたるみやしわの改善を目的とした非侵襲的な美容施術として認知されております。この記事ではショッピングリフトの構造、施術、安全性、理論、効果について検証します。
(※)リードファインリフト、ファインリフト、ウルトラVリフト、パワーリフティングと呼ばれることもあります。
ショッピングリフトの構造
PDOスレッドリフト、いわゆるショッピングリフトは針の中に糸が通されている構造になっています。
●ショッピングリフトの針の太さ
針の太さは27G(ゲージ)または30G程度です。この針の太さはヒアルロン酸注入時に使用される針の太さと同等なので、非常に細いものです。従って、針を刺したことによる跡はほどんど残らず、ダウンタイムもほどんどないと言えます。
●PDOという材質
ショッピングリフトで使用されている糸はPDOという材質です。PDOとはポリジオキサノン(Polydioxanone)の略で、PDO製の糸はもともと外科手術で使われる吸収性の縫合糸として広く使用されている材料で、安全性が高いとされています。PDOは数か月で体内に吸収されます。
●ショッピングリフトの糸の太さ
ショッピングリフトで使用されているPDO糸は非常に細い糸です。糸の太さは6-0(ロクゼロ)または7-0(ナナゼロ)と呼ばれる太さです。6-0は約0.07 mm(70㎛)、7-0は約0.05 mm(50㎛)の太さです。人間の髪の太さは0.1mm(100㎛)ですので、ショッピングリフトの糸は髪の毛より細い糸ということになります。
●ショッピングリフトの糸の構造
ショッピングリフトで使用されているPDO糸はモノフィラメント糸と呼ばれる糸です。特徴として、表面が滑らかであるため、組織を通過する際の抵抗が少なく、組織への損傷を最小限に抑えることができます。また、細菌が付着しにくく、感染のリスクが減少します。一方、多くの糸リフトにはある突起やフックはありません。
ショッピングリフトの施術の流れ
①表面麻酔:麻酔テープ、麻酔クリームなどを用いて、施術箇所の皮膚に表面麻酔を行い、痛みを最小限に抑えます。
②マーキング: リフトアップするための正確な位置にマーキングをします。ショッピングリフトの糸の数は通常30~100本使用します。
③糸の挿入: PDOスレッドリフトを皮膚下に挿入します。糸だけ皮膚下に留置され、針は抜去されます。
④終了: 糸を挿入した針穴は非常に小さいため、通常は何も処置が必要とせず自然治癒します。
ショッピングリフトの施術動画
ショッピングリフトの安全性
ショッピングリフトで使用されているPDO糸はモノフィラメント糸という構造上、感染する危険性は非常に少ないと言えます。また、PDO糸は完全に吸収されるため後々トラブルを引きおこす可能性も非常に少ないと言えます。
針の太さも27~30Gと非常に細いためダウンタイムはほとんどないでしょう。
概してショッピングリフトの安全性は非常に高いと言えるでしょう。
ショッピングリフトの理論
①スレッドの挿入と機械的リフト
ショッピングリフトのPDOスレッドが皮膚下に挿入されることで、即座に物理的なリフト効果が得られるとされています。ただ、糸は髪の毛よりも細いため、物理的に皮膚のたるみを引き上げる効果は非常に弱いものと言えます。また、引き上げを実現させるために突起構造もありません。
②炎症反応と治癒プロセスの誘発
糸の挿入は体内で軽度の炎症反応を引き起こします。この炎症反応は正常な治癒反応の一部であり、傷害に対して体が反応して白血球やマクロファージなどの免疫細胞を送り込むことで起こります。これらの細胞は、糸周辺の組織を修復し、糸を分解するために必要な酵素を放出します。
③コラーゲンの生成
炎症反応の一環として、体は治癒を促進するために新しいコラーゲンの生成を始めます。コラーゲンは皮膚の主要な構成成分であり、弾力と強度を提供します。このプロセスは「線維芽細胞」によって行われます。線維芽細胞はコラーゲンとエラスチンの生成を促進し、結果として皮膚が引き締まる効果が得られるとされています。
④糸の分解
PDOスレッドは加水分解によって徐々に分解されます。この化学反応では、水分子がポリマーの結合を切断し、より小さな分子に分解します。これらの小さな分子は最終的に体内でさらに分解され、水と二酸化炭素に変わります。最終的には排泄システム(呼気、尿、汗)を通じて体外に排出されます。
⑤組織の修復
PDOスレッドが完全に分解された後もコラーゲンの生成と組織の修復は続きます。この過程により、結果として肌の質感の改善、リフト効果の持続、および全体的な肌の若返りが達成されることと理論付けられています。この効果により肌の質感が1年前後改善するとも言われています。
ショッピングリフトは本当に効果があるのか。
筆者は実際に10名以上の人にショッピングリフトは行いました。筆者はキュットリフトという名称で行っておりました。
●医師の立場から客観的な効果
医師の立場から客観的な効果としては、引き上げ効果がほとんどないと断言しております。理論的にも髪の毛より細い糸に皮膚のたるみを引き上げるような物理的な張力はなく、また、皮下組織を引っかけて引き上げる突起構造もない中で、ショッピングリフトによってほうれい線が浅くなったり、フェイスラインがシャープになったり、小顔になるような効果がないと断言しております。肌の質感に関しては客観的な考察では大きな変化は確認できませんでした。
●治療を受けた人の感想
実際に治療受けた人の感想はどうでしょうか。多くの人が治療によるむくみがあった期間は少し肌のはりを感じたということでした。このむくみの期間は治療後1か月前後の場合が多いようです。中には「3か月くらいは肌がもちもちした」という感想もありました。
理論的にはショッピングリフトは1年くらい効果があるとされていますが、主観的な感想ではせいぜい3か月で、数か月以上の効果はないと断言できるでしょう。
また中に全く効果がわからないかったという人もおりました。
まとめ
医師の立場としてショッピングリフトはそれほどおすすめできる施術ではないと考えております。たるみの引き上げ効果はないと断言します。一方、肌の質感は最大3か月程度改善する見込みはあると言えます。ただ、肌の質感改善目的での施術ならフォトシルクプラス、レーザートーニング、フラクショナルレーザー等のほうが筆者はおすすめします。これらの治療の方が効果が得やすく、費用も抑えることができるからです。
糸リフト、ショッピングリフトは現在非常に人気がある治療ですが、本当にそれが費用対効果の点で良い治療なのか、慎重に考慮する必要があります。本記事がそのための参考になれば幸いです。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
【関連項目】
リードファインリフト, 糸リフト, キュットリフト, ショッピングリフト
2023/11/02
院長ブログトップ > 若返りの革命:スプリングスレッドによる糸リフトのすべて
若返りの革命:スプリングスレッドによる糸リフトのすべて
スプリングスレッドによる糸リフト(リフトアップ治療)は、フランスと日本をはじめとした世界各地で注目を浴びている最先端の美容医療施術です。この革新的な治療法は、非吸収性の特殊な糸を使用し、肌の下で奇跡的なリフトアップ効果を実現します。その核となるのが、内部に螺旋状のコイルを持つスプリングスレッドです。
特徴とそのメリット
このスレッドはシリコン製で、非常に柔軟性と弾力性に富んでいます。糸の中にコイルが入っており、これが皮膚をしっかりと支え、若々しい弾力を取り戻すのを助けます。非吸収性の素材を使用しているため、この治療の効果は3年以上続くと言われています。
スプリングスレッドのもう一つのユニークな特徴は、糸についている突起(Cog)が4方向に配置されていることです。これにより、皮下組織をしっかりと引っ掛け、上方向への強力なリフトアップを実現します。突起の方向は糸の中央で上下逆になっており、これが頭皮の皮下組織への固定を可能にし、糸がたるんだ皮膚をしっかりと引き上げるアンカーの役割を果たします。
(上記:実際のスプリングスレッド。
突起が中央で逆方向になっているのが分かります)
スプリングスレッドの構造動画
スプリングスレッドの長所と持続性
スプリングスレッドによるリフトアップ治療(糸リフト)は、強い固定力とリフトアップ力を持っているため、特にたるみが強いエリアでも非常に効果的です。また、効果の持続性が非常に長く、数年間にわたってその効果を楽しむことができます。シリコン製で内部にコイルを持っているため、治療後の外見も非常に自然で、人工的な印象を与えません。
スプリングスレッドのリスクとデメリット
一方で、スプリングスレッド治療は他の糸リフト治療に比べて費用が高くなる可能性があります。また、手術後の腫れや回復期間が長くなる可能性があり、感染リスクも考慮する必要があります。しかし、これらのリスクは適切に施術された場合、比較的低いとされています。
スプリングスレッドの向いているかた
■頬のたるみが気になる人
■鼻唇溝(法令線)が気になる人
■あご、首、フェイスラインのたるみが気になる人
■フェイスリフト手術には抵抗があるが、しっかり引き上げたい人
■以前似たような糸リフトを受けたが、効果が弱かった人
スプリングスレッドの実際の治療の流れ
step1:カウンセリング
使用するスプリングスレッドの糸の本数や、最も効果が期待できる部位を決定します。部位にもよりますが、通常左右で合わせて8本、たるみが強い場合は12本使用します。
step2:デザイン
治療の手続き終了後デザインをします。※髪の毛を剃ることはありません。
step3:麻酔
静脈麻酔と局所麻酔を併用して、治療中の痛みを取り除きます。
step4:施術
スプリングスレッドの糸を皮膚の下に針を使用して埋め込んでいきます。片方で4~6本の糸を入れます。コメカミの髪の生え際から、針で糸を挿入します。
※皮膚を切開しません。太めの針跡が一時的に付く程度です。
step5:施術完了
針穴のところにテープを貼って終了します。(治療時間 約45分)
スプリングスレッド治療後の注意と経過
■治療直後は少し腫れますが、1週間程度で腫れは引きます。
■治療後は、約3日間頬の針穴部に肌色テープを貼ります。
■スプリングスレッドの糸が挿入部位にしっかり固定されるまで約1ヶ月かかります。
治療後1ヶ月までは顔のマッサージ等は控えます。
スプリングスレッドの症例写真
上記写真はスプリングスレッド治療前
上記写真はスプリングスレッド治療前のデザイン
上記写真は左右4本ずつのスプリングスレッド治療直後
上記写真は左右4本ずつのスプリングスレッド後1年後の状態
評判と信頼性
スプリングスレッドによる糸リフトは世界中で人気を集めており、その強力なリフト効果と長持ちする結果には多くの満足の声が寄せられています。ただし、非吸収性の糸を使用する治療であるため、リスクや合併症をしっかりと理解し、信頼できる医師と相談の上で治療を受ける必要があります。
また、どれだけ良い治療もデメリットは存在します。スプリングスレッドのデメリットや感染について気になる場合は「スプリングスレッドのデメリットと感染」もご参照ください。
治療を受ける前には、期待できる結果とリスクについて十分に理解し、自分にとって最適な治療法を選択することが重要です。スプリングスレッドは確かに強力なリフト効果を提供しますが、それに伴うリスクも理解し、慎重な判断を下す必要があります。
まとめ
スプリングスレッドによるリフトアップ治療は、革新的かつ効果的な方法であなたの若々しさを取り戻す手助けをします。そのユニークな構造と長持ちする効果は、世界中の多くの人々を魅了しています。自分自身を最高の状態に保ちたいと考えるなら、この治療はあなたの選択肢の一つとなるでしょう。しかし、十分な情報収集と信頼できる医師との相談を忘れずに、美しさと若さを取り戻しましょう。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
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2021/11/02
院長ブログトップ > 糸リフトは効果がない!?
糸リフトは効果がない!?
当院でスプリングスレッドを受けた、モニター写真をまずご紹介します。
他のクリニックで過去に糸によるリフト(スレッドリフト)を受けて、「糸リフトは効果がない!」と思い込んでいるかたはたくさんおりますが、上記の写真をご覧になれば、糸リフトも劇的な効果があることがお分かりになると思います。
糸リフトの効果の決め手は、「糸の種類」と「技術」です。
私は日本で糸リフトが導入された15年前から糸によるフェイスリフト治療(スプリングスレッド)を行っていますが、当院で行っているスプリングスレッドが最も効果があると確信しています。
他のクリニックで糸による引き上げ治療を受けた効果がなかったかたも、是非ご相談ください。
では、このモニター患者様の経時的な写真をご紹介します。
6か月後もしっかり引きあがっていますね!
では最後に患者様にご記入いただいたアンケートです。
50歳代 女性 東京都港区在住
1、施術を受けたきっかけは?
にきびあとで年齢のせいでたるみ、しわがいやで。
2、このクリニックを選んだ理由は?
アグネスの治療がHPで動画で見れたので。
3、カウンセリングの感想は?
とても親切、こちらの希望をとにかく聞いてくださり、アドバイスをいただける。
4、施術の内容、痛みは?
とても強い痛みは10日くらい。その後だんだんよくなっているが、まだゼロにはなっていない。
5、施術当日の様子は?
とてもドキドキしていましたが、あっという間に終わりました。痛みは強かったけど休みを取っていたので問題なしでした。
6、施術後の経過は?
にきびあとにはアプローチできないと言われていましたが、パンって張ったらにきびの跡がのびた、浅くなりました。しわも減りました。
7、アフターケアの内容とその感想について?
細かく本数を入れるとよいと聞いていた意味が、やってみて初めてわかった気がします。でこぼこが気になるのでこれから違う治療で整えてもらいたいと思います。
8、施術結果に対する感想(満足度、良かった点など)は?
12本が限界ということを知らなかったので、12本入れてもらえばよかったと少し後悔しました。ただ結果は満足しています。
9、メッセージをどうぞ。
まだ、してみたいことがあります。いろいろアドバイスをいただきながら、末永くよろしくお願いいたします。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
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スプリングスレッド, spring thread, 糸リフト, スレッドリフト
2021/02/23
院長ブログトップ > スプリングスレッド大人気です!
スプリングスレッド大人気です!
当院のスプリングスレッドは大人気の治療です。
スプリングスレッド
治療前スプリングスレッド
治療後
6か月
スプリングスレッド
治療前スプリングスレッド
治療後
6か月
「照射系のような治療よりもしっかり引き上げたい」、または、「しっかり引き上げたいけど切開するフェイスリフト手術はまだ受けたくない」、といった要望がある場合は、当院のスプリングスレッドがおすすめです!
フェイスリフト手術のような効果が得られ、なおかつ、腫れが少なく、傷跡が残らないのがスプリングスレッドの特長です。
また、どれだけ良い治療もデメリットは存在します。スプリングスレッドのデメリットや感染について気になる場合は「スプリングスレッドのデメリットと感染」もご参照ください。
腫れる期間(ダウンタイム)は約1週間で、マスクに隠れる範囲内の腫れなので、周囲に気付かれることもありません。
しっかり顔のたるみを引き上げたい治療を希望される場合は是非スプリングスレッドも選択肢に入れてみてください!
僕が動画↓で、第2位におすすめしている美容外科治療です!
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
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スレッドリフト, スプリングスレッド, spring thread, 糸リフト
2019/12/10
院長ブログトップ > 「糸のリフト」の効果【スプリングスレッドの場合】
「糸のリフト」の効果【スプリングスレッドの場合】
他のクリニックで受けた糸のリフト(スレッドリフト)が全然効果がなかった、という感想を患者さまからよくききます。
その多くは、吸収されるタイプの糸を使った場合のようです。
糸のリフトは使用する糸と使い方(医師の技術)によって全く効果が違ってきますので、今までに糸のリフトを受けて「全然効果がなかった」というかたも落胆せずに是非当院にご相談ください。
当院では、吸収されない「スプリングスレッド」という糸でしっかり引き上げる方法で行っており、効果も約3年は持続します。
では、当院でスプリングスレッドを受けられた患者様のモニター写真をご紹介します。
「糸のリフト」の効果をわかりやすいように左右で並べますね。
左側が治療前、右側が治療後です。
繰り返しになりますが、糸のリフトは使用する糸と使い方(医師の技術)によって全く効果が違ってきます。
是非当院のスプリングスレッドについて、お気軽にご相談ください。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
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スプリングスレッド, spring thread, 糸リフト, スレッドリフト
2019/01/29
院長ブログトップ > 糸の引き上げ若返り治療の最善の選択「スプリングスレッド」
糸の引き上げ若返り治療の最善の選択「スプリングスレッド」
糸による若返り治療が登場してからかれこれ15年くらい経ちますが、今回紹介する「スプリングスレッド」を上回る効果がある糸治療(スレッドリフト)は未だ登場していません。
僕は「スプリングスレッド」が糸の引き上げ若返り治療では最善と考えており、糸の引き上げ治療を希望される患者様にこの「スプリングスレッド」をおすすめしております。
また、どれだけ良い治療もデメリットは存在します。スプリングスレッドのデメリットや感染について気になる場合は「スプリングスレッドのデメリットと感染」もご参照ください。
今回のモニターでご紹介するのは72歳のかたです。
たるみの程度からフェストリフト手術(外科手術)の適用でもありますが、切開しないで効果がある治療を希望されたので、スプリングスレッドを行いました。
最後に左右で治療前後のビフォーアフターの比較写真を掲載します。
画面左が治療前、画面右が治療後です。
左右で比較すると効果がよくわかりますね。
マリオネットラインやほうれい線が明らかに浅くなっています。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
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スレッドリフト, スプリングスレッド, spring thread, 糸リフト
2017/11/16
院長ブログトップ > 糸によるタルミの引き上げ治療「スプリングスレッド」
糸によるタルミの引き上げ治療「スプリングスレッド」
糸による引き上げ治療はさまざまなものがありますが、僕が一番おすすめしておりますのは何度もこのブログで登場している「スプリングスレッド」です。
スプリングスレッドは商品名ですが、実際に糸を挿入する技術によってかなり効果が違います。
なので、やはりクリニックとドクター選びは重要です。
それでは今回のスプリングスレッドを受けた45歳のモニター様の写真をご紹介します。
上記の3枚は治療前の写真です。
上記の3枚は糸を挿入する位置をデザインした治療前の写真です。
このかたは左右それぞれ4本、合計8本のスプリングスレッドを挿入しました。
上記の3枚は治療直後の写真です。
手術直後は「引き上がりすぎ」の状態になりますので、やや不自然です。
上記の3枚は治療2日後の写真です。
治療直後の異様な感じは取れていますね。
上記の3枚は治療後1週間の写真です。
1週間も経つと、見た目の不自然さはほぼありません。
上記の3枚は治療後1か月の写真です。
もちろん腫れは完全に引いています。
上記の3枚は治療後約7か月後の写真です。
また、スプリングスレッドは針で挿入していますが、針跡はコメカミの髪の生え際になります。
下記の針跡の治療前後のビフォーアフターです。
1か月も経てば針跡はあまり気にならなくなります。
最後に左右で治療前後のビフォーアフターの比較写真を掲載します。
画面左が治療前、画面右が治療後です。
切開するような手術ではないので、劇的な変化は写真上ありませんが、口角部分のいわゆるマリオネットラインやほうれい線が浅くなって全体に引き上がっているのがわかると思います。
また、どれだけ良い治療もデメリットは存在します。スプリングスレッドのデメリットや感染について気になる場合は「スプリングスレッドのデメリットと感染」もご参照ください。
今まで他のクリニックで糸による若返り治療(スレッドリフト各種)を受けられて効果が弱かったかたも、当院で行っているスプリングスレッドでしたら、きっと効果を実感していただけると思いますよ!
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
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