「立ち耳」についての記事まとめ
2024/03/26
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【立ち耳にしたい?】原因と耳の形成術について
耳が顔の横から大きく突出している状態を「立ち耳」と称されます。そのユニークな形状は「猿耳」とも呼ばれ、一部では「猿耳がかわいい」として最近のSNSでは注目されています。本記事では、コンプレックスにもなり得る立ち耳の特徴的な外観の背後にある要因について詳しく解説します。さらに、立ち耳を求める方への美容整形手術にも焦点を当て、美容外科における耳の形成手術ついて解説します。
立ち耳とは
「立ち耳」とは、耳の形状が通常の寝た状態ではなく、耳が常に立っているように見える状態を指します。医学的な用語では「protruding ears(突出した耳)」や「Prominent Ears(目立つ耳)」と表現されます。この状態は、耳が側頭部から2cm以上突出しているか、または側頭部から30度以上の角度で立っている状態として定義されています。立ち耳は年齢を問わず、子供から大人まで幅広い層に見られる特徴です。
立ち耳の原因は生まれつき?
立ち耳、すなわち耳が頭部から目立って突出する現象は、耳の構造に関わる先天的な要素にその起源を持っています。主な立ち耳の原因として、耳の対耳輪(ついじりん)が生まれつき小さい、または対耳輪がないことが挙げられます。この対耳輪は、耳介のカーブを形成し、自然に寝かせる形にな重要な役割を果たします。しかしながら、この部分が十分に発達していないと、耳が正常に寝かせられず、結果として立ち耳の状態になることがあります。もうひとつの原因は、耳甲介腔(耳の穴周辺の部分)が深いことです。この耳甲介腔が深いと、耳が側頭部から遠ざかり、耳が突き出した状態を形成します。これら二つの状態は個別に、または同時に生じることがあり、立ち耳の形成に寄与します。胎児期における耳の発育は、妊娠6週目頃から始まり、おおむね27週目までにほぼ完全な形を成します。この発育過程で、耳の軟骨が適切に形成されない場合、立ち耳の状態になることがあります。さらに、立ち耳は、対耳輪の不発達や耳甲介腔の深さの問題に加え、ヘリックス(耳輪)の不整形や小葉の変形を伴うこともあります。これらの要因の組み合わせが、個々の立ち耳の形成に影響を及ぼしています。このように、立ち耳の形成には複数の原因が関わっており、それぞれが耳の最終的な形状に影響を与えます。
立ち耳は遺伝?
立ち耳の形成には遺伝的な要素が大きく関与していることが指摘されています。この特徴は、目の色や髪の質、身長など他の身体的特徴と同様に、親から子へと受け継がれます。一方の親が立ち耳の特徴を持っている場合、その子供が立ち耳になる可能性は高まります。遺伝的には、この特徴が常染色体優性遺伝である場合が多く、一方の親が立ち耳を持っていると、子供にその特徴が現れる確率は約50%になります。ただし、遺伝的要因や家族歴が一切なくても、突然変異によって立ち耳が現れることがあります。
立ち耳の割合や頻度について
立ち耳、つまり耳が顔の側面から突出している状態は、対耳輪(あるいは耳介輪)という耳の部分が先天的に不十分に発達することで主に発生します。これは最も一般的な先天的な耳の奇形とされており、白人人口の約5%(20人に一人)がこの特徴を持っていると言われています。この比率から推測すると、日本人口の中にも立ち耳の特徴を持つ人が相当数存在する可能性があります。
出典元:
立ち耳の健康への影響、デメリットは?
立ち耳、すなわち耳が通常よりも顔の側面から目立って突出している状態は、主に外見上の特徴として捉えられています。多くの場合、立ち耳は健康に影響を与えるものではなく、健康へのデメリットはないとされています。しかし、ごく稀に聴覚への影響がある場合があります。例えば、耳が自然に寝ていないために、特に後方からの音の捉えにくさが指摘されることがあります。さらに、立ち耳は子供から大人に至るまで幅広く見られる特徴であり、個人の自己意識や心理的な影響に関連して審美的な悩みやコンプレックスを引き起こす可能性もあります。
立ち耳の治療の適用とは
立ち耳の治療は、通常は必要ではないとされていますが、審美的な理由から治療を希望する場合は外科手術が唯一の選択肢となります。立ち耳の手術は、審美的な改善だけでなく、自己意識の改善や心理的な悩みの解決となり得るため、患者の生活の質を高める可能性もあります。
立ち耳を治す手術方法について
立ち耳の手術方法については、耳の形状を変更する目的で行われ、特に耳の軟骨の再形成が重要です。この手術では、耳介軟骨の切開と縫合を行い、対耳輪を作って耳を寝かせる位置に戻す方法が一般的です。耳の裏側の皮膚から切開し、必要に応じて軟骨を加工します。この手術の傷跡は耳の裏側に隠れるため、目立ちにくいです。手術の成功は、耳の自然な形状を保ちつつ希望の効果を得るために、経験豊かな医師の技術に大きく依存します。
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立ち耳を治す手術の痛みとケアについて
立ち耳の手術は局所麻酔のみ、または静脈麻酔を併用する選択肢があります。局所麻酔を使用する場合、麻酔を打つ際に一時的な痛みを感じることがありますが、手術中は麻酔の効果により無痛です。静脈麻酔を併用すると、局所麻酔の痛みも感じず、完全な無痛状態で手術を受けられます。また、手術後はボルスター固定をします。ボルスター固定は手術部位を固定・保護し、耳の新しい形を維持し、組織がずれるのを防ぎ、腫れや出血を最小限に抑えるために用いられます。手術後約1週間後に抜糸となります。患者さんは術後のケアに注意し、医師の指示に従うことが重要です。
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立ち耳を治す手術後の腫れやダウンタイムについて
立ち耳の手術後の腫れは個人差がありますが、一般的には耳周辺の腫れは限定的で、抜糸する約1週間後にはかなり引いています。そのため、立ち耳手術のダウンタイムは約1週間と見積もられます。しかし、腫れが完全に引き、完全な回復には数週間を要することもあります。手術後の最初の1週間は入浴、飲酒、激しい運動を控えることが推奨されます。これは出血や腫れを防ぐためです。シャワーは耳を濡らさないように注意しながら可能です。
立ち耳にしたい整形手術について
最近、SNSなどで「猿耳がかわいい」といった言葉が見受けられ、立ち耳にする美容整形手術への関心が高まっています。立ち耳にする美容整形手術では、他の耳形成術と同様に耳の裏側を切開します。耳の本来の対耳輪の出っ張りが逆になるように対耳輪の軟骨を切開し、その位置で軟骨が陥没するように調整し、耳が立つように仕上げます。手術時間は片耳あたり約1時間で、費用は片耳につき440,000円(税込)となります。この手術は、立ち耳の外見を希望する方々に対応したものであり、個々の希望に応じて行われます。
立ち耳についてよくあるご質問
Q:立ち耳を治す手術の傷は残りますか?
A: 立ち耳を治す手術の際には、傷跡は耳の裏側にある付け根部分に残ります。この部分は視線が直接届きにくい位置にあるため、一般的には目立ちにくいとされています。外科手術の性質上、完全に跡がなくなることはありませんが、手術を行う医師の技術と経験によって、傷跡が目立たちません。
↑手術跡はほとんどわからないです。
Q:立ち耳を自力で治す方法はありますか?
A: 成人後の立ち耳を自宅で治療する方法は存在しません。オンラインで販売されている矯正グッズやマッサージ法が紹介されていることがありますが、これらには医学的な根拠はありません。乳幼児に対しては、耳の型取りなどの手術以外の方法があります。これは耳の軟骨が柔らかい生後数週間以内に効果的に行える方法ですが、成人では耳の軟骨が硬くなっており、これらの方法は適用できません。
Q:立ち耳と奇形の違いは?
A: 立ち耳は耳の奇形の一種であり、通常の耳の形と異なる特徴を示します。ただし、立ち耳は比較的一般的な現象で、20人に1人の確率で見られるとされています。これは極めてありふれた奇形の一つであり、多くの場合健康上の問題を引き起こすものではありません。立ち耳は主に外見上の特徴として認識され、通常は自然な耳の形とは異なるだけであって、他の健康上のリスクを伴うことはないとされています。
Q:立ち耳とは何ですか?
A:立ち耳は、頭部の側面から通常よりも突出している耳を指します。この状態は、両耳に現れる両耳性立ち耳と片耳だけに現れる片耳性立ち耳の二つに分けられます。立ち耳は主に美容上の問題であり、健康に直接的な影響を及ぼすことは少ないですが、子供の場合、からかいや自己意識の高まりによる精神的な苦痛を経験することもあります。
Q:立ち耳の原因は何ですか?
A: 立ち耳の主な原因は遺伝的要因にあります。耳の軟骨の構造と形状は、立ち耳を決定する上で重要な役割を果たします。さらに、特定の病状や怪我、胎児発育時の合併症も、この症状を引き起こす可能性があります。
Q:立ち耳は、何歳ごろから認められるのですか?
A:立ち耳は3~4歳ころより一般的には確認できるようになります。新生児の耳の軟骨は柔らかいですが、成長するにつれて軟骨は硬くなり、特に3~4歳になると立ち耳が目立つようになります。
Q:立ち耳は聴力に問題がありますか?
A:耳の突出は美容上の問題であり、内耳の機能や聴力に直接影響を与えることはありません。しかし、ごく稀に聴覚への影響がある場合があります。例えば、耳が自然に寝ていないために、特に後方からの音の捉えにくさが指摘されることがあります。
Q:立ち耳を治す耳形成術とは何ですか?
A:立ち耳を治す耳形成術では、外耳を矯正し、形を整えることを目的とした外科手術です。その目的は、耳を頭に近づけ、目立たなくすることです。この手術では、既存の軟骨を整形して対耳輪を作ることで立ち耳を治します。
Q:立ち耳を治す耳形成術は何歳から受けられますか?
A: 立ち耳の矯正手術は、小学生から受けることが可能です。成人の方ももちろん、立ち耳の矯正を希望する場合は手術を受けることができます。若い時に手術を行う利点は、軟骨がまだ柔軟であるため、より効果的な結果が期待できることです。しかし、年齢に関わらず、立ち耳の矯正手術は慎重に検討し、専門医の診断を受けることが重要です。
Q: 立ち耳を治す耳形成術にはどのようなリスクが伴いますか?
A: 耳形成術には、他の外科手術と同じように潜在的なリスクが存在します。これには感染症、過度の瘢痕形成、左右の耳の非対称性、皮膚感覚の変化などが含まれます。これらのリスクを理解し、適切に管理するためには、経験豊富な外科医との十分なカウンセリングが不可欠です。患者は手術の利点とリスクを十分に理解した上で、手術を受けるかどうかの決定を行うべきです。
Q: 立ち耳の治療後に再発する可能性はありますか?
A: 立ち耳の治療後に症状が再発することはまれですが、可能性はあります。これは、治療した耳の軟骨が適切に治癒しなかったり、望ましい形に固定されなかったり、または手術後に何らかの怪我を負ったりした場合に発生することがあります。再発リスクを最小限に抑えるためには、術後のケアと適切な指示に従うことが重要となります。
まとめ
この記事では、立ち耳の原因や治療法、また立ち耳を望む人々のための美容整形手術について詳細に解説しました。立ち耳を治したいと考える方もいれば、あえて立ち耳になりたいと願う方もいます。重要なのは、経験豊富な医師の診察を受け、手術によって望む耳の形になれるかどうかを検討することです。手術は慎重に選択すべきですが、成功すれば長年の悩みから解放され、新たな気持ちで人生を歩むことができるでしょう。本記事が立ち耳に関する貴重な情報源となることを願います。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、耳形成手術、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。ウルセラは日本国内に導入直後から取り入れており、日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。外科専門医を取得しており、外科手術を得意としている。
【関連項目】
2019/04/30
院長ブログトップ > 耳の整形手術について
耳の整形手術について
当院は、「立ち耳」を専門的に治療しております。
立ち耳とは耳が大きく顔の横に突き出ている状態で、原因は耳の対耳輪(たいじりん)の盛り上がりが生まれつき小さいためです。
聳耳(しょうじ)とも言います。聳耳の「聳」は聳える(そびえる)という字です。
立ち耳修正手術によって、上記のように治ります。
立ち耳以外の耳の手術も、これまで多数行ってきました。
立ち耳に次いで多い相談としては、「Devil ear(悪魔の耳)」の修正です。
「Devil ear(悪魔の耳)」は、耳の先端が尖っている耳です。「Elf’s ear」とも呼びます。
この手術は立ち耳修正手術と同様に、耳の裏側から耳の軟骨にアプローチし、耳の先端の軟骨を一部切除、縫合します。
そのほか、珍しい相談・手術としては、「立ち耳」にしたいという希望もありました。
切実な希望でしたので、「立ち耳にする手術」を行いました。そんな手術は手術書のどこにもありませんが、立ち耳修正手術と真逆のような手術を行って、なんとか患者様の希望通りに仕上げました。
当院では耳を専門的に治療しておりますので、是非お気軽にご相談ください。
立ち耳については
船橋中央クリニック、青山セレスクリニック
「立ち耳専門ページ」もご参照ください。
美容整形外科・美容皮膚科
千葉・船橋中央クリニック
東京・青山セレスクリニック
元神賢太
2012/02/21
院長ブログトップ > 立ち耳を治す手術
立ち耳を治す手術
立ち耳とは、耳の対耳輪(たいじりん)の盛り上がりが生まれつき小さいために、耳が顔から立ちあがって見える耳のことです。
聳耳(しょうじ)とも言います。聳耳の「聳」は聳える(そびえる)と言う字です。
下の写真は僕の耳です(笑)
芸能人の佐藤藍子さん(両耳)、榎本加奈子さん(右耳)も写真を見る限り、立ち耳だと思います。下の写真は、インターネット上で拾ってきましたが、おそらく自覚しているせいか、インターネット上で、耳がでている写真は極めて少なかったです。
立ち耳は欧米では、prominent ear(突起した耳)、protuding ear(突出した耳)、projecting ear(出っ張った耳)、lop ear(耳が垂れたウサギのような耳)、bat ear(コウモリのような耳)、donky ear(ロバのような耳)などと呼ばれていて、幼少の時に手術を受ける場合が多いそうですが、日本では比較的少ない手術です。
立ち耳を治す手術とは、対耳輪を作って耳を寝かせる手術です。
それでは、モニターさんの写真を紹介します。
正面から見た立ち耳の術前・術後の写真です。
立ち耳の術前・術後の写真です。術後は対耳輪が作られています。
立ち耳の術前・術後の写真です。術後は対耳輪が作られています。
立ち耳の術前・術後の写真です。術後の写真は手術1ヶ月ですが、このように傷は耳の裏側にあり、あまり目立ちません。もっと月日が経てば、傷はほとんどわからなくなります。
立ち耳の術前・術後の写真です。同様に、傷は目立ちません。
以上、立ち耳を治す手術の紹介でした。
満足が非常に高い手術です。
患者さんにも喜んでいただけました。
船橋美容HP「立ち耳」
青山美容HP「立ち耳」もご参照ください。
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最終学歴:H11年慶応義塾大学医学部卒業
勤務歴:H15年船橋中央クリニック開業
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勤務歴:H28年青山セレスクリニック管理者