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カテゴリー:豊胸・バスト

2024/01/25

院長ブログトップ > モントゴメリー腺の神秘的な機能:除去する場合は慎重に!

モントゴメリー腺の神秘的な機能:除去する場合は慎重に!

乳輪のブツブツに悩む女性

乳輪のブツブツに悩む女性

乳輪や乳首(乳頭)に見られる、時に気になる「ブツブツ」と「ボツボツ」。これらは実は、モントゴメリー腺として知られる重要な乳輪の皮膚構造です。多くの人が気にするこれらの小さな突起は、実は乳房の健康と機能において重要な役割を果たしています。この記事では、乳輪や乳頭のブツブツ、ボツボツの正体であるモントゴメリー腺について、その隠された機能と重要性を深掘りして解説します。また、美容目的での除去を検討している方々へ、そのリスクと慎重な考慮が必要な理由についても詳しく説明します。

モントゴメリー腺とは

モントゴメリー腺は乳輪や乳首に存在する小さなふくらみや突起です。モントゴメリー腺の数や大きさには人によって幅広い個体差があり、一部の人にとっては非常に目立つ特徴である一方で、他の人にはほとんど気付かれないほど小さな存在です。実は、女性の約9%が特に盛り上がりが顕著なモントゴメリー線を持っているという興味深いデータも存在します。この場合はモントゴメリー腺結節(Montgomery’s tubercle)と呼ばれることもあります。またモントゴメリー線は、19世紀の産科医ウィリアム・フェザーストーン・モントゴメリーにちなんで名付けられています。

モントゴメリー線のブツブツ

↑モントゴメリー線は乳輪の不均一にふくらんでいるブツブツとして見えます

モントゴメリー腺の機能

モントゴメリー腺の主な機能は、皮脂を分泌して乳首と乳輪を潤滑し、保護することです。これは特に授乳期間中に重要で、乳首の乾燥やひび割れを防ぐ役割を果たします。また、授乳中の女性では、モントゴメリー腺がより活発になることがあります。これは、腺が分泌する物質が赤ちゃんを母乳に導くのに役立つと考えられています。

授乳中のモントゴメリー腺はすごい!

モントゴメリー腺からの分泌は、一般的な皮脂腺の分泌物と似ていますが、いくつかの特徴的な違いがあります。

■モントゴメリー腺からの分泌物の成分

モントゴメリー腺から分泌される液体は、皮脂(油分)に加えて、水分、タンパク質、抗菌物質などを含んでいることがあります。これらの成分は、乳首と乳輪を柔らかく保ち、感染から守る役割を果たします。

■授乳との関連

授乳期の女性では、モントゴメリー腺の分泌物には、赤ちゃんを母乳へと導く役割を果たす成分も含まれていると考えられています。これには、赤ちゃんの嗅覚を刺激する成分が含まれる可能性があります。また、含まれている抗菌物質の作用により赤ちゃんを感染から守る働きがあります。

■モントゴメリー腺の神秘

モントゴメリー腺の分泌についての最新の研究によると、モントゴメリー腺は乳輪上に分布し、妊娠中より肥大化し、特に授乳中の女性では顕著になることが多いです。また、モントゴメリー腺の分泌物は、新生児に与える影響についての研究が行われています。この研究では、新生児にモントゴメリー腺の分泌物を近づけ、その行動と自律神経系の反応を評価しました。結果として、モントゴメリー腺の分泌物は新生児の食欲を示す「口の吸う」反応を強め、わずかに新生児の心拍数と呼吸を増加させました。これは、モントゴメリー腺の分泌物が赤ちゃんを乳首に引き寄せる香りを発しているからだと言われており、特にモントゴメリー腺が新生児の授乳に重要な果たしていることを示唆しています​​。

モントゴメリー腺の健康上の問題

通常、モントゴメリー腺は健康上の問題を引き起こすことは少ないですが、感染したり、塞がったりすることがあります。

■モントゴメリー腺がかゆい

モントゴメリー腺にかゆみや発疹がある場合は、カンジダ症の可能性があります。この場合は適切な軟膏を外用すれば治ります。

■モントゴメリー腺が痛い

モントゴメリー腺に皮膚の赤みや痛みなどの症状が現れることがあります。この場合はモントゴメリー腺が感染している可能性があります。抗生剤の外用や内服は必要な場合もあります。また、繰り返し炎症を起こす場合はモントゴメリー腺を外科的な除去することもあります。

■モントゴメリー腺のニキビ

モントゴメリー腺の炎症によりニキビのように膨らむことがあります。この場合は抗生剤の外用や内服はで治療しますが、場合により切開して膿を排出する必要があります。またニキビではなく、モントゴメリー嚢胞(Montgomery cysts)と呼ばれる嚢胞であることもあります。モントゴメリー嚢胞は自然に治ることもありますが、炎症を伴った場合は外科的に切除・除去する必要が場合もあります。

■モントゴメリーから汁が出る

モントゴメリー腺からの分泌物が授乳期以外に現れた場合、これは注意深く対処すべき重要なサインです。特に、血液や膿を伴う分泌物が見られるときは、乳腺外科医による迅速な診察が必要となります。これらの症状は、稀ではありますが、時として乳がんなどの重大な健康問題を示唆することがあります。

モントゴメリー腺の個数や大きさ

モントゴメリー腺の存在は女性によって異なり、通常、乳輪には約12個から20個の腺があるとされていますが、これは平均的な数に過ぎません。実際には、より多くの腺を持つ女性や、逆に少ない女性も存在します。また、モントゴメリー腺の大きさにも個人差がありますが、その大きさや膨らみが目立つ乳輪とそうでない乳輪とで、モントゴメリー腺の基本的な機能には大きな違いはありません。モントゴメリー腺の主要な役割は、乳輪と乳首を潤滑し、保護することです。これは腺の見た目の大きさや顕著さに関係なく、すべてのモントゴメリー線に共通して存在する機能です。腺の大きさや数が多い場合、これは皮膚の外見に影響を与える可能性がありますが、これは美容的な側面であり、腺の機能に影響を与えるものではありません。最も重要なのは、モントゴメリー腺が乳房と乳首の健康を維持するために重要な役割を果たしているという点です。

モントゴメリー腺が大きくなる理由

モントゴメリー線は時に肥大化することあります。モントゴメリー腺が大きくなる主な原因は、体内のエストロゲンの上昇の影響(妊娠など)とその他(過度な刺激など)の影響に分けられます。

■ホルモンの影響によりモントゴメリー線の肥大化が起こる場合

・妊娠中

※時にモントゴメリー線が大きくなることは一番最初の妊娠兆候のこともあり、最初の月経が来ないことに気付く前に起こることもあります。

・思春期

・女性の月経周期

■モントゴメリー線が大きくなるその他の場合

・乳首への過度な刺激

・きつい衣服や下着

・ホルモンの不均衡

・乳がん

・体重の増減などの身体的変化

モントゴメリー腺の日常ケア

モントゴメリー線のセルフケア

モントゴメリー腺は日常生活において特別なケアを必要としないことが多いです。ただし、感染や炎症を未然に防ぐために、次のような簡単なケアが推奨されます

■乳首を清潔に保つ

妊娠中や授乳中は、毎日暖かい水で乳房を洗います。授乳していない場合は、通常、肌に優しい石鹸を毎日使用しても安全です。

■モントゴメリー腺を潰さない

モントゴメリー腺の自分で除去しようと考えないでください。自分で潰そうとすると、感染や余計に大きくなる要因になります。

■モントゴメリー腺の保湿

モントゴメリー腺がかさつく等の乾燥の症状がある場合は、刺激が少ない保湿クリームで潤いを与えてください。

■清潔な下着の着用

毎日、清潔で快適な下着を選ぶことが大切です。

■美容目的の手術の検討

モントゴメリー腺の外見が気になる場合、特に妊娠や授乳をしていない状況で、外科的な除去を考慮することがありますが、これは将来の授乳能力に影響を与える可能性があるため、美容外科医との詳細な相談が必要です。

男性のモントゴメリー線:その存在と機能

男性においても、モントゴメリー線は存在しますが、その役割は女性ほど明確ではありません。これは、モントゴメリー線が主に授乳に関連した機能を持っているためです。

男性のモントゴメリー線に関する具体的な研究は限られており、皮脂腺としての機能しかないと現在のところ考えられております。皮脂腺としては皮膚を潤滑し、乾燥や外部からの刺激から保護する役割を果たす可能性があります。また、男性におけるモントゴメリー線の医学的な重要性は限られており、特に健康上の問題を引き起こすことはほとんどありませんが、女性の場合と同様に、感染や炎症などの問題が生じた場合には医師の診察を受けることが重要です

妊娠中のモントゴメリー線:その役割とケア

妊娠中は、モントゴメリー線が特に活動的になります。モントゴメリー線は、授乳を滑らかかつ潤滑にするための抗菌性の油を分泌します。この油は、授乳期間中の乳首を保湿し、保護するという極めて重要な役割を担っています。そのため、授乳期の母親にとっては、乳首の石鹸での洗浄を避けることが重要です。乳首周辺を乾燥させる可能性がある消毒剤や他の刺激物の使用も控えるべきです。日常のシャワー時には、単に水で乳房を優しく洗い流すだけで十分です。もし乳首が乾燥したりひび割れたりしている場合は、ラノリンのような優しい外用薬を利用することが推奨されます。また、授乳用ブラジャーやブラパッドには、通気性のないプラスチックの裏地が使われていないか確認し、肌への通気を妨げないものを選ぶことが大切です。

モントゴメリー線を自然に小さくする方法

モントゴメリー線が存在することは、乳首が正常に機能していることのサインであり、通常は正常な状態とされます。妊娠中に肥大化することもありますが、多くの場合、妊娠や授乳が終わると自然と縮小し、時には完全に元の状態に戻ります。しかし、妊娠していない、授乳していない方が、モントゴメリー線を目立たなくしたい場合、以下のようなセルフケアの方法があります。ただし、以下は民間療法であるため、効果が医学的に証明されているわけではないことにご留意ください。

1.暖かい水に浸したタオルを乳首に20分程度押し当てます。

2.乳首の周りにアロエベラジェル、シアバター、ココアバターなどの自然由来の保湿剤を塗布し、肌を潤します。

3.水分摂取を増やし、糖分の摂取を控えめにすることで、体のバランスを整えます。

4.健康的な食生活を心掛け、糖分と塩分の摂取を減らして、浮腫みでモントゴメリー線が大きくようなことは減らします。

モントゴメリー腺を外科的に除去してよいのか?

モントゴメリー腺の除去に関する美容外科手術についての医学論文や批判的な意見に関する具体的な情報をありません。ただし、一般的には必要性がない限り、身体の自然な構造を変更することには慎重な姿勢を取るべきです。モントゴメリー腺は乳房の正常な構造の一部であり、特に授乳期に重要な機能を果たします。授乳に影響を与える可能性があるため、未出産の若い女性がこれらの腺を除去することは、特に慎重に検討されるべきです。授乳以外にも、乾燥から乳首を守るなどの健康を維持するために重要な役割を担っている可能性があります。もしモントゴメリー腺の除去手術を検討している場合は、医師との十分な相談を通じて、手術の利点とリスクを慎重に評価することが重要です。なお、美容目的である場合、モントゴメリー腺の除去は保険適用になりません。一方、炎症を伴っている場合でモントゴメリー腺の除去が必要な場合は保険診療による健康保険の適用になります。

モントゴメリー腺の除去手術について

モントゴメリー腺の除去・切除手術は、一般的には美容的な理由で行われることが多い手術です。以下にその詳細を説明します

■手術の目的

モントゴメリー腺の切除は、乳輪の周囲に見られるこれらの腺の突起が目立つと感じる人に対して行われることがあります。手術は主に美容的な目的で行われ、炎症が繰り返すこと場合を除いて、医学的な必要性に基づくことは少ないです。

■手術の方法

手術は通常、局所麻酔下で行われます。モントゴメリー腺の各突起は、小さな切開を通じて除去されます。切開はなるべく小さく、目立たないように配慮されます。

モントゴメリー線の手術

手術で気になるモントゴメリー線を1個づつ紡錘形に皮膚ごと切除します。

モントゴメリー線の手術と抜糸

縫合して1週間後に抜糸します。抜糸後は徐々に傷跡は目立たなくなります。

■回復期間とケア

手術後は数日間の腫れや違和感が生じることがあります。通常、1週間程度で日常生活に戻ることができますが、完全な回復には1ヶ月程度かかることもあります。術後のケアとしては、適切な時期の抜糸と医師の診察が重要です。

■リスクと合併症

手術には感染、出血、傷跡、感覚の変化などのリスクが伴いますが、それほどリスクや合併症が起こる可能性は大きくありません。

■授乳への影響

モントゴメリー腺は授乳時の乳輪と乳首の保護に役立つため、モントゴメリー腺を除去することは将来の授乳能力に少し影響を与える可能性があります。

■慎重な検討が必要

この手術は、美容的な理由に基づくものであるため、医学的な必要性があるわけではありません。手術を検討する際には、美容外科専門医との十分な相談を通じて、その利点とリスクをよく理解し、慎重に決定することが重要です。

まとめ

モントゴメリー線は、乳房及び乳首の一機能としての役割があります。。たとえ通常より少し大きくても正常で通常、心配する必要はありません。むしろ妊娠中や授乳中の場合、モントゴメリー線の肥大化はおそらくその女性と女性の赤ちゃんに利益をもたらしています。またモントゴメリー線の除去手術は、美容的な理由に基づくものであるため、医学的な必要性があるわけではありません。手術を検討する際には、美容外科専門医との十分な相談を通じて、その利点とリスクをよく理解し、慎重に決定することが重要です。

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがある。乳頭縮小、陥没乳頭手術など乳首の手術も多く手掛けている。男性乳頭縮小手術でタモリ俱楽部に出演歴あり。

【関連項目】

モントゴメリー線除去の相談はこちら(乳輪縮小ページ)

モントゴメリー腺除去の症例写真掲載ページ

「乳首が大きい、長いことによる悩み」の原因と治療方法

 

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2024/01/21

院長ブログトップ > 豊胸後にうつ病?乳房インプラント病の全貌:病態から原因・治療まで

豊胸後にうつ病?乳房インプラント病の全貌:病態から原因・治療まで

乳房インプラント病について

バッグによるインプラント挿入による豊胸手術後、身体の不調に悩まされる女性が世界中に増えています。これらの症状は、「乳房インプラント病」という名で知られる比較的新しい病態として認識されています。本記事では、この新しい医学問題に焦点を当て、乳房インプラント病の原因、症状、そして治療法について詳細に掘り下げ、理解を深めます。

乳房インプラント病とは

乳房インプラント病(Breast Implant Illness, BII)とは、バッグによる豊胸手術を受けた人々において報告されている、さまざまな症状群を指します。また、乳房インプラント病は2010年代以降に提唱された比較的新しい病態です。ここで重要なのは 乳房インプラント病は正式な医学的診断としてはまだ認められていません。また、本当に存在する病気なのか未確定ということです。そして、乳房インプラント病は、現在医学界で正式な診断基準も確立されていないため、正確な認識や理解が難しいとされています。しかし、この状態の存在を巡る議論は盛んであり、研究が進むにつれて、この病態の特性や影響についての知見が深まりつつあります。この病気は、ASIA症候群(アジュバント誘発性自己免疫炎症性症候群;Autoimmune/inflammatory syndrome induced by adjuvants)やシリコンインプラント病(Silicone implant illness)とも呼ばれることがあり、乳房インプラントに起因すると考えられる免疫応答や炎症反応に関連していると示唆されています。医学界では、これらの症状に対する包括的な理解を深めるための研究が続けられており、患者たちにとっての正確な情報提供と適切な治療法の確立が求められています。

乳房インプラント病の原因

乳房インプラント病の具体的な原因については、現時点で確定的な答えを得ることは難しいですが、複数の研究によっていくつかの有力な仮説が提唱されています。これらの仮説には、シリコンやその他の乳房インプラント素材に対する患者自身の免疫系または炎症反応、インプラントの表面に生じる細菌やカビなどの微生物による感染、さらには乳房インプラントを挿入する手術自体に対する体の反応などが含まれます。特に注目されているのは、これらの反応がシリコン製インプラントだけでなく、生理食塩水製のインプラントを使用した場合にも同様に発生する可能性があるという点です。

乳房インプラント病の症状

乳房インプラント病に関連する症状は非常に多様で、患者によって異なることが多いです。これまでに50種類以上の症状が報告されており、これらは大きく筋骨格系、認知機能、全身の三つのカテゴリーに分けられます。これらの症状は、豊胸手術を受けた直後に現れることもあれば、数年経過してから発現することもあります。また、これらの症状は乳房インプラントによって引き起こされる可能性がありますが、個々の症状は他の原因によるものである場合もあるため、正確な診断を行うことが重要です。

■筋骨格系に関連する症状には、以下のようなものが含まれます。

関節痛

筋肉痛

筋力の低下

■認知機能に関わる症状としては、次のようなものが報告されています。

不安やうつ

集中力の低下

記憶障害

疲労感

■全身的な症状としては以下のようなものがあります。

自己免疫疾患の症状や診断

全身の慢性疼痛

ドライアイや視力の低下

発疹やその他の皮膚症状

脱毛症

豊胸のシリコンバッグ

↑豊胸治療で使用されるシリコンバッグ

乳房インプラント病の診断

乳房インプラント病の診断は、その複雑さと特異性のため、現代医学において特に難しい分野となっています。この病態を明確に特定するための標準化されたテストや基準は今のところ存在しないため、診断は一般的に医師による詳細な臨床評価に依存しています。医師はまず、患者の症状の全容と既往歴を慎重に検討し、これに基づいて関節炎、ライム病など他の可能性のある疾患を排除するための一連の検査を行います。これらの詳細な検査によって、既知の医学的症状の原因をすべて除外した上で、症状が依然として説明されない場合、乳房インプラント病が疑われます。

乳房インプラント病の治療

乳房インプラント病の主な治療法は、豊胸バッグ(乳房インプラント)の除去です。この手術では、乳房の自然な形を保つために乳首の周囲や乳房の下のしわに切開を入れ、慎重にインプラントを取り出します。さらに、最大限の治療効果がもたらされるために、インプラント周囲の瘢痕組織(カプセル)も同時に除去することがあります。インプラントとそのカプセルを一括して取り除く手法は「エンブロックカプセル摘出術」と呼ばれ、一部の医学研究において、乳房インプラント病の症状改善において有効であるとされています。多くの症例において、インプラントを除去した後、患者の症状に即効性の改善または短期間での改善が見られます。しかし、すべての患者において同様の効果が確認されるわけではないことに留意が必要です。多くの場合、症状の改善は手術後の最初の30日間、もしくは3ヶ月以内に観察されることが一般的です。

本当に乳房インプラント病はあるのか?

乳房インプラント病の存在については、医学界で長い間議論されてきたトピックです。この疑問に対する答えを求めるため、一部の研究者は豊胸バッグ手術を受けた女性と手術を受けていない女性の両グループで、乳房インプラント病に関連するとされるさまざまな症状の発症率を比較しました。その結果、両グループ間で症状の発症率に有意な差が認められなかったという報告があります。この研究結果は、乳房インプラントが症状の直接的な原因となるという考えに疑問を投げかけています。

しかし、この問題は複雑であり、乳房インプラント病の存在を否定するには十分ではないという見解も存在します。乳房インプラント病の症状は多様であり、個々の症状の背景には異なる要因が関係している可能性があります。さらに、豊胸バッグに起因する症状が発現するまでの時間差や、個人差による反応の違いも症状の発生に影響を与える可能性があります。したがって、乳房インプラント病の病態に対する深い理解と包括的なアプローチが必要であり、さらなる研究とデータの蓄積が求められています。乳房インプラント病の実在性に関しては、医学界の間での合意には至っていないものの、このトピックに関する議論は、患者の症状に対するより良い理解と適切なケアへと繋がる可能性があります。今後の研究がこの分野の知識を拡充し、乳房インプラント病に苦しむ患者たちにとっての明確な答えを提供することを期待されています。

まとめ

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乳房インプラント病に関する現在の知識は、この病態の全貌を解明する過程にあります。正確な原因は未だ特定されておらず、症状の多様性や個人差がその理解を複雑にしています。豊胸手術後に発生する可能性のある50種類以上の症状は、筋骨格系、認知機能、全身症状に大別されます。これらの症状に対する治療法としては、乳房インプラントの除去が主流ですが、すべての患者に同様の効果があるわけではありません。医学界では、乳房インプラント病の存在とその影響について議論が続いており、さらなる研究による明確な解答が期待されています。このブログ記事を通じて、乳房インプラント病の複雑さに対する理解を深め、患者や医師がより良い治療選択をするための参考になれば幸いです。今後の研究と臨床経験の蓄積が、この分野の知見をさらに豊かにし、患者の健康と生活の質の向上に寄与することを願っています。

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがある。

【関連項目】

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豊胸シリコンバッグ後の拘縮

豊胸バッグ除去手術のすべて:抜去理由・ダウンタイム・痛み等について

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2024/01/20

院長ブログトップ > 豊胸バッグ除去手術のすべて:抜去理由・ダウンタイム・痛み等について

豊胸バッグ除去手術のすべて:抜去理由・ダウンタイム・痛み等について

豊胸バッグを除去すべきか、否か

乳房インプラント手術、一般に「豊胸バッグ手術」と呼ばれるものは、美容手術の分野で広く行われている人気の高い美容治療です。多くの場合、この手術は望ましい結果をもたらしますが、様々な理由から豊胸バッグの除去が必要となることもあります。本記事では、豊胸バッグの除去が求められる状況を深く掘り下げ、その手術の経過、ダウンタイム、患者が経験する痛みや不安など、豊胸バッグの乳房インプラント除去手術に関する重要な側面について詳細に解説します。

豊胸バッグ除去を受ける美容上の理由

カプセル拘縮によるバストのシワ

上記の黄色線内にあるのがカプセル拘縮によるバストのシワです

豊胸バッグを除去する決断には、いくつかの重要な美容上の理由があります。特に以下のような理由から豊胸バッグの除去手術を受ける方が多いです。

■ カプセル拘縮の問題

豊胸バッグを挿入した後、バッグの周囲に繊維質のカプセルが形成されることがあります。このカプセルが硬くなると、バストの形状が明らかに不自然になることがあります。これをカプセル拘縮と呼びます。カプセル拘縮はその程度によりさまざまな状態があります。軽度のカプセル拘縮では、胸を触った時のシワシワした触感程度の違和感ですが、中等度では皮膚表面に筋状にシワが浮き出てくる状態になります。さらに重度の場合には、ガチガチに石のような硬さになることもあり、痛みを伴うこともあります。このような不自然さや不快感を解消するために、多くの方が豊胸バッグ除去手術を選択しています。特に日本では、このカプセル拘縮による美容上の問題が、豊胸バッグ除去手術を受ける最も一般的な理由となっています。

■ 見た目と触感の不自然さ

カプセル拘縮が生じていなくても、経年変化によってバッグが劣化することがあります。特に古い型の低性能シリコンバッグや生理食塩水バッグを使用している場合、時間の経過とともにバッグの形状や質感が変わり、バストの外観が不自然になることがあります。触感に関しても、時間が経つにつれ、昔挿入されたバッグは硬化する傾向があります。これにより、触れた際の感触が不快に感じられることがあります。また、バッグ内に液体が入っていることが明確に感じられるタプタプとした触感も、不自然で不快な体験を引き起こすことがあります。

豊胸バッグ除去を受ける加齢上の理由

加齢上の理由で豊胸バッグを除去したい女性

豊胸バッグを除去する決断には、美容上の見た目だけでなく、健康や将来の事を考えた上での決断が、豊胸バッグ除去手術を受ける動機となることもあります。特に以下のような加齢上の理由から豊胸バッグの除去手術を受ける方が多いです。

■ 年齢不相応のバストの若さ

加齢によって体全体にたるみが生じた際に、豊胸手術を受けたバストだけが不自然に若々しく見えることがあります。このため、年齢に見合った自然な外観を取り戻すために、高齢の方々がバッグの除去を希望するケースがあります。

■ バッグの重さによる体への影響

加齢に伴い、大きな豊胸バッグの重量が肩こりやその他の体の負担の原因となることがあります。このため、健康上の理由からバッグを除去したいと考える方もいます。

■ 死後の扱いに関する懸念

一部の方は、死後の遺体処理において豊胸バッグが気付かれたり、火葬後の遺灰からバッグの残留物が見つかることに関して心配を抱えています。このような理由から、豊胸バッグの除去手術を選択することもあります。

豊胸バッグ除去手術の健康上の理由

豊胸バッグの除去を検討する際、健康上の理由も非常に重要な理由になることがあります。以下のような健康上の理由から豊胸バッグの除去手術を受ける方もいます。

■ カプセル拘縮による身体的不快感

カプセル拘縮は、見た目の不自然さだけでなく、痛みや不快感をもたらすことがあります。この状態は、単に乳房のみに留まらず、時には首や肩、上腕にまで放散痛として影響を及ぼすことがあります。このような痛みや不快感は、日常生活において大きな障害となり得ます。例えば、通常の活動中に突然の痛みが発生したり、睡眠中に不快感によって目覚めるなど、生活の質を著しく低下させる可能性があります。そのため、カプセル拘縮によるこれらの問題を解消するために、豊胸バッグの除去手術が選択されることが多いのです。除去手術により、痛みや不快感の原因となるカプセルを取り除くことが可能となり、より快適な日常生活を取り戻すことが期待できます。

■豊胸バッグの破裂とその影響

稀ではありますが、豊胸バッグ(豊胸インプラント)が外部からの衝撃や経年変化によって破裂することがあります。破裂は通常片側で起こるため、バストに明らかな左右差が生じることがあります。この左右差は、バッグ除去手術を希望する大きな理由となります。しかし、見た目の問題だけでなく、破裂したインプラントから内容物が周囲の組織に漏れ出ることにより、炎症や他の合併症を引き起こすリスクがあります。このような場合、感染や組織の損傷などの重篤な健康問題を避けるために、速やかに除去手術を行うことが推奨されます。

■豊胸バッグの感染

バッグやバッグ周囲に感染が生じた場合、これは単なる局所的な問題に留まらず、全身への影響を及ぼす可能性があります。このため、感染の兆候が見られた場合、迅速かつ適切な治療が必要となります。感染が確認された際には、感染源となっている豊胸バッグの除去が第一選択の治療となります。バッグ除去手術により、感染源を取り除くことで、感染の拡大を防ぎ、患者様の健康を守ることが可能となります。

■ 乳房インプラント病(BII)

乳房インプラント病(Breast Implant Illness, BII)は、豊胸バッグに起因するとされる一連の全身症状を指します。この状態になると、患者は様々な体調不良を経験することがあります。乳房インプラント病に伴う症状は多岐にわたり、それらが日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。症状には、慢性的な疲労感、関節や筋肉の痛み、皮膚の問題、呼吸困難などが含まれることがあります。これらの症状を軽減するため、豊胸バッグを除去する治療が選択されることがあります。バッグ除去手術により、乳房インプラント病に関連する症状が改善されることが期待されます。

豊胸バッグ除去手術とは

豊胸バッグ除去手術、すなわち乳房インプラントの抜去手術では通常、乳房下縁に約4センチメートルの切開を入れることで行われ、この切開を通じてバッグ(インプラント)が慎重に取り除かれます。患者の体型や豊胸バッグの位置、さらには美容的な配慮に基づき、時には脇下や乳輪周辺への切開が選択されることもあります。

豊胸バッグ除去手術は一般的に約30分程度で完了し、患者様の術中疼痛除去のために静脈麻酔が併用されることが一般的です。豊胸バッグを取り巻くカプセルの取り扱いについては、手術の目的に応じて異なります。多くの場合、カプセルはそのまま残されますが、特定の状況下ではその除去が望ましいとされることもあります。カプセルの除去については、その意義や必要性、手術への影響に関して後述します。

豊胸バッグ除去手術の痛みについて

豊胸バッグを除去すべきか、否か

豊胸バッグ除去手術に伴う痛みは、患者さんが気になる一つの重要な側面です。この手術後の痛みは一般的に軽度であり、多くの場合、バッグの挿入時の痛みと比べてかなり少ないと言われています。実際、この痛みを挿入時の痛みの約1/10程度と言われています。なぜなら、豊胸バッグの挿入時には、バッグを配置するための広範囲な剥離操作が必要で、これが組織の損傷とそれに伴う痛みの主な原因となります。対照的に、豊胸バッグ除去手術では、特にカプセル拘縮がない場合、剥離操作がほとんど必要なく、その結果、手術後の痛みも大幅に軽減されます。しかしながら、カプセル拘縮がある場合、その除去に必要な追加の剥離操作により、痛みがわずかに増加する可能性があります。このように、手術の複雑さや個々の患者の体の状態によって、痛みの度合いは異なることがありますが、概して豊胸バッグ除去手術後の痛みはそれほど強いものではありません。

豊胸バッグ除去手術後ダウンタイムついて

豊胸バッグ除去手術後のダウンタイムは、豊胸バッグ挿入時に比べて相対的に短く、多くの場合、術後の痛みと同様に非常に管理しやすく、1週間程度です。手術直後から、胸部は約1週間、専用のバンドで圧迫されることが一般的です。これは、豊胸バッグがあったスペースへの体液の貯留を防ぐ予防措置として行われます。入浴時を除いて、この圧迫は1週間継続されます。この期間中、運動や飲酒は控え、体液の貯留を効果的に防ぐことが重要です。術後1週間で抜糸が行われ、この時点で腫れや痛みは大幅に減少していることが一般的です。抜糸後の通院は必要なく、この時点で大部分の患者は日常生活に戻ることができます。このように、豊胸バッグ除去手術後のダウンタイムは、適切なケアと管理により、一般的には約1週間程度と短く抑えられます。患者の体調や回復状況によっては、このダウンタイムが若干前後することもありますが、豊胸バッグ除去手術後は通常スムーズな回復が期待できます。

豊胸バッグ除去手術後ダのアフターケアの必要性

手術後、特に注意を要するのは、豊胸バッグが配置されていたスペースに体液が貯留することがあります。この現象は水腫として知られており、場合によっては皮膚表面からの穿刺による除去が必要になることがあります。水腫が少量の場合、数ヶ月を要することがありますが、通常は特別な処置を必要とせず、体内に自然に吸収されます。体液が貯留した場合は経過が患者ごとに異なるため、適切なアフターケアと定期的な医師のフォローアップが重要です。特に、水腫の量によっては、医師が追加の処置が必要な場合もあります。このように豊胸バッグ除去手術後のアフターケアは、患者の快適性と回復の質を確保するために不可欠な要素となります。

豊胸バッグ除去手術時のカプセル摘出の必要性ついて

カプセル摘出の必要性に関する議論は、豊胸バッグ除去手術の分野で国際的な注目を集めてきました。最新の医学的研究と臨床データに基づいて、特に除去する明確な理由がなければ、カプセルを摘出する必要はないという結論に達しています。この判断に至った背景には、過去のカプセル摘出の推奨が、残存カプセル内の体液の貯留や水腫(Seroma)の形成を防ぐためであったという事実があります。しかし、最新の臨床データでは、カプセルの摘出と水腫形成の関連性は明確ではなく、カプセルを除去しても水腫が形成される可能性があることが示されています。ただ、カプセル拘縮による痛みや乳房インプラント病(BII)のような特定の症状がある場合、患者と医師はカプセル摘出の是非について十分に論議し、個別の判断を下す必要があります。カプセルを完全に除去する手術は、一般的な豊胸バッグ除去手術よりも複雑であり、大きな切開とそれに伴う長期の回復期間を必要とします。このため、カプセル摘出を行う利点が明確でない限り、その実施は通常は行われません。豊胸バッグ除去手術時のカプセル摘出の決定は、個々の患者の症状、手術後の期待される結果、および起こり得るリスクを総合的に評価した上で慎重に行うべきです。

まとめ

この記事では、豊胸バッグ除去手術について、患者にとって重要な多くの側面を詳細に検討しました。豊胸バッグの除去の理由は、豊胸バッグに関連する合併症、個人の健康やライフスタイルの変化、あるいは単純に美的な好みの変化など、多岐にわたります。また、豊胸バッグ除去手術におけるカプセル除去の是非についても詳しく解説しました。さらに、豊胸バッグ除去手術後の痛みやダウンタイム、術後のアフターケアの必要性など、患者が知っておくべき重要な情報を詳しく説明しました。この記事が豊胸バッグ除去手術を検討している方々にとって、有益な情報源となり、より知識に基づいた意思決定の手助けになることを願っています。

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがある。

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2024/01/13

院長ブログトップ > アクアフィリングは除去すべきか?アクアリフト等の問題点と除去について

アクアフィリングは除去すべきか?アクアリフト等の問題点と除去について

アクアフィリングの問題点

アクアフィリング(Aquafilling)は主成分がコポリアミドフィラー(PAAG及びポリアクリルアミドフィラーと類似の物質)の豊胸用の注射剤です。アクアリフト(Aqualift)、ロスデライン(Los Deline)、アクティブジェル(Activegel)と呼ばれている製品もアクアフィリングと全く同じ製品か、ほぼ同じ成分の注射剤です。

筆者はかつてアクアフィリング注入による豊胸を数多く行ってきました。単独の医師によるアクアフィリング豊胸の症例数ではおそらくトップクラスであり、200症例以上行ってきました。ただし、一般社団法人日本形成外科学会、一般社団法人日本美容外科学会(JSAPS)、一般社団法人日本美容外科学会(JSAS)、公益社団法人日本美容医療協会による「非吸収性充填剤注入による豊胸術に関する共同声明」を重く受けて止めて、現在では新規のアクアフィリング、アクアリフト、ロスデラインによる豊胸は基本的には受け付けてておりません。

筆者が運営している青山セレスクリニック及び船橋中央クリニックにおいて過去にアクアフィリング豊胸を受けた患者様には無料でアフターケアを行っています。従って、アクアフィリング注入後に何らかの副作用や合併症が生じた場合はほぼ100%まず当院に連絡があると推測しております。その副作用・合併症は決して多くはなく、5%以下と推量しております。この記事ではアクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインの問題点、世間で「アクアフィリングはやばい」と言われている理由と実際にアクアフィリング注入後にどのような副作用や合併症が生じたが、具体的に紹介します。

 

アクアフィリングの問題点①:予測不能な炎症

アクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインの最大の懸念事項は、術後に炎症が起こり得ることです。しかもこの炎症は注入時期とは無関係に突然生じることです。アクアフィリング施術後、例えば1年間は全く副作用を感じることなく快適に過ごしていたのに、1年後経過してから突然片側のバストが腫れたり、痛みが生じたりすることがあります。このように予測不能な時期に突然炎症が起こる得ることはアクアフィリングの最大の懸案事項です。筆者はこれを無菌性炎症という診断名を付けています。無菌性炎症が生じた場合は、注入時と同じように脇のシワに沿って皮膚を5㎜程度切開、そこからアクアフィリングを一部除去するか、全部除去しなければならないことが多いです。そして筆者は無菌性炎症が生じた患者様にはステロイド内服をしてもらうこともあります。ただ、無菌性炎症が起きた場合でも早期に対処すれば、バストの変形などが起こることはほとんどありません。

アクアフィリングの問題点②:下方に移動

アクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインはかなり時間が経過してから下方に移動することがあります。バストに注入されていたものが乳房下縁のラインを越えて、腹部に下りることがあります。これをさらに放置すると鼠径部や股間に移動することすらあります。アクアフィリングが下方に移動した場合は通常は炎症を伴っておらず、痛みもありません。このため患者様に肥満がある場合は腹部に下方移動していることを気付かないこともあり、「少しおなかが出たのは太ったせいかな?」と思ってしまうことが多いようです。これをさらに放置すると股間や陰部にまで移動することがあり、陰部の大陰唇までアクアリフトが移動した例は他院で報告されています。アクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインが移動した場合は、局所麻酔を行った上で、移動した最も下方の位置で5㎜弱の皮膚を切開すれば、比較的容易にほぼすべて除去することが可能です。

アクアフィリングの合併症の発症時の症状

■痛みと腫れ

アクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインにおいて無菌性炎症が生じた場合はまず腫れあがるのが特徴です。痛みを伴わないときもあります。ただ、腫れが強くなった場合は痛みが徐々に現れる傾向があります。

■しこり感

アクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインは通常は非常に柔らかく自然ですが、時に大きなしこりのように硬くなることがあります。この場合は、マスク麻酔のもとでマッサージを行えばしこり感はなくなり、再び柔らかい胸になります。ただ、マッサージを契機に無菌性炎症が起こることも稀にあるので、マッサージも注意が必要です。

■発熱はアクアフィリングの感染?

アクアフィリングの合併症として発熱があり、これがしばしば医師の中でも感染していると診断されることがあります。ただ、無菌性炎症は感染を伴わないので、通常は化膿による発熱は起こりません。ですが、炎症が強い場合は、感染ではなく、炎症自体による発熱が起こることがあります。発熱を伴うような無菌性炎症が起こっている場合は相当にバストが腫れている状態であり、すぐにアクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインを除去する処置が必要です。アクアフィリングを除去すれば速やかに解熱します。ただし、発熱の原因が感染ではないので、アクアフィリングを除去しないで抗生剤治療を行っても解熱はほとんどしません。

■漏れ出てくる

無菌性炎症が生じて腫れがかなり強くなった状態を放置すると、稀ですが、アクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインが体外に漏れ出てくることがあります。漏れ出る体の部位は脇や乳房下縁です。この部位には数㎜の穴が開いてしまい、その穴からアクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインが徐々に漏れ出てしまうのです。このように漏れ出てしまう前に適切な処置を受けるべきです。

■出血に伴う貧血

無菌性炎症が強い場合、アクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインが入っている部位で炎症による出血が起こることがあります。出血に伴い、貧血症状が起こることがあります。

■移動

アクアフィリングの問題点でも記載したようにアクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインが移動することがあります。アクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインの移動に気付いた場合早期に抜去したほうが無難です。自然に治ることがなく、更に下方に移動する可能性があるからです。また、移動が起こりやすいかたはアクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインの施術直後に炎症が起こり、炎症が落ち着くまで通常より時間を要した場合に起こりやすい傾向があります。

アクアフィリング豊胸は合併症が多いのか?

前述に記載した合併症が起こる確率は5%以下と推量しており、アクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインによる豊胸は他の豊胸術と比較してもその合併症の確率は決して高くはないです。ここで他の豊胸治療の合併症を例示し、解説します。

■脂肪注入豊胸の合併症

脂肪注入豊胸ではそもそも採取した脂肪の50%以下(通常20~30%程度)しか脂肪が残りません。そのため一度に理想の大きさのバストにすることは不可能です。合併症としては注入した脂肪がシコリになることがあり、これが乳がん検診時に診断を難しくさせることがあります。また稀ですが、注入した脂肪が石灰化したり、壊死したりすることがあります。

■ヒアルロン酸豊胸

ヒアルロン酸豊胸は持続性が最大2年程度の豊胸術です。比較的合併症が少ないですが、入れたヒアルロン酸が粒状のシコリになることがしばしばあります。

■バッグ豊胸

最新のバッグでない場合や過去にバッグ豊胸を入れた場合は、拘縮という現象が起こることがあり、不自然な硬いバストになることあります。拘縮が起こった場合は、バッグを抜去もしくは入れ替えを行わない限り、自然なバストにはなりません。ただ、バッグの拘縮は最新のバッグの性能と医師の技術で克服されつつある合併症です。

■合併症の確率を比較

上記のとおり、すべての豊胸治療にはある一定の確率で合併症が起こる可能性があり、その頻度はアクアフィリング豊胸と比較しても大きな差はありません。どんな豊胸治療においても合併症が起こり得ることは豊胸治療を受けるにあたって、知っておくべき重要な事項です。

無症状のアクアフィリングを除去すべきか?

前述のアクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインの合併症が起こることは稀です。筆者が推量したところではアクアフィリングの合併症の頻度は5%以下です。なお、アクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインによる豊胸を複数回受けた場合のほうが合併症の確率はあがります。1回のアクアフィリング治療しか受けていない場合は、その確率は5%よりかなり小さく、1~2%程度と推量しています。では、過去にアクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインによる治療を受けて、現在は合併症を発症しておらず、全く問題ない状態の場合、これを事前に抜去すべきでしょうか?筆者の考えとしては抜去すべきではないと考えています。その理由は以下のとおりです。

■今後も合併症が起こる確率がそれほど高くはない

アクアフィリング豊胸後は通常は非常に自然な状態が保たれており、当初言われていたアクアフィリングが5年程度で吸収されることもなく、10年以上も持続する可能性があります。アクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインによる豊胸後の現状の形や大きさがよい状態が保たれるならば、今後も合併症が起こる確率が低いことから、あえて除去する必要がないと思います。

■炎症がない場合は除去しにくい

アクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインによる豊胸では炎症がおこっていない場合、乳腺と一体化しているほど自然な形のため、触診では注入材を特定できません。従って、この状態で入れた注入材を除去するには乳房下縁を5cm以上切開する必要あります。大きな切開の瘢痕を残してまで状態に問題がないアクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインを除去するメリットはないと考えます。

■炎症が起こった場合にすぐに除去すればよい

無菌性炎症が起こり、バストが腫れた場合は1cm以下の小さい切開層からアクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインを比較的容易に除去できます。また、炎症が起こった場合、早期にアクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインを除去すれば、除去後にバストの変形が起こることもほとんどありません。従って現在合併症を感じることなく問題がないアクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインの注入材は炎症が起こってから除去しても遅くはないと考えます。ただし、炎症がもし起きた場合は速やかに除去することが重要です。

まとめ

筆者の考えとしてはここに記載したアクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインの問題点がなければ、現在でもアクアフィリングは非常に良い豊胸術と考えています。なぜなら、見た目も触った感覚もどの豊胸治療よりも自然だからです。また、ここに記載した合併症が起こる確率も5%以下と推量しており、他の豊胸術と比較してもその合併症の頻度には大きな差がありません。ただ、筆者も現在では日本美容外科学会をはじめとする4つの医学会による「非吸収性充填剤注入による豊胸術に関する共同声明」の勧告に従い、新規のアクアフィリング治療は行っていません。筆者自身もアクアフィリングの無菌性炎症と移動が起こる合併症は重く受け止めているからです。特にアクアフィリングの問題点はこれらの合併症がいつ起こるか全く予想できないことです。そういう注入材を医師の立場として積極的にはすすめることができなくなりました。ただ、筆者のクリニックは万全のアフターケアを行っています。過去にアクアフィリングを入れて悩んだり困ったりしている状態ならお気軽にご相談ください。また、他のクリニックにおいて過去にアクアフィリング・アクアリフト・ロスデラインによる豊胸治療を受けた患者様も診察し、ご希望があれば除去することが可能です。

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがある。

【関連項目】

アクアフィリング豊胸は危険!?合併症や副作用について解説

 

 

 

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2023/12/28

院長ブログトップ > 「乳首が大きい、長いことによる悩み」の原因と治療方法

「乳首が大きい、長いことによる悩み」の原因と治療方法

乳首が長い、大きい悩みについて

多くの人は自分の体について、特に他人とあまり共有しないデリケートな部分に関しては、不安や疑問を抱えています。たとえば、「他の人よりも自分の乳首が大きいのではないか」と悩む方や、「乳首の形が大きくていびつだから、彼とのセックス時は恥ずかしくて見せられない」、「出産後夫との夜の営みが減ってしまったけど、授乳で乳首が長くなってしまって、魅力がなくなったからではないか」と感じている方は少なくありません。乳首(乳頭)は身体の中でも特に敏感で繊細な部位であり、普段は衣服や下着に覆われて外部からは隠されがちです。このため、自分の悩みを他人と共有する機会を持ちにくく、一人で抱え込んでしまう方も多いのではないでしょうか。本記事では、乳首(乳頭)の大きさ・長さに関する悩みに光を当て、その原因となる可能性があるさまざまな要因や対処法、治療方法について詳細に解説していきます。乳首の大きさ・長さに不安を感じている方は、この情報が自分自身を理解する第一歩となることを願っています。

理想的な乳首の大きさとバランス

理想的な平常時の乳首の大きさは直径8~10㎜、高さ6mm前後とされています。ただし、乳輪とバランスが非常に重要と考えられています。乳頭と乳輪の直径比が約2:5であると、理想的に乳首と乳輪のバランスが取れているとみなされることが多いです。つまり乳頭の直径が10mmの場合、乳輪の直径は25mmほどが理想です。従って、乳頭の大きさが理想的な大きさでも、乳輪が小さい場合はバランスが取れていない分、乳首が大きく見えます。理想の乳首の基準は人それぞれ異なりますが、もし「乳首が大きい」、「乳首が長い」、「乳頭の形はデコボコしている」、等の悩みを抱えているなら、まずはその悩みを正しく理解し、適切な対処法を見つけることが重要です。

乳首の理想の比率

↑理想的な乳首と乳輪の比率と形

乳首の大きさの悩みの種類

■乳首が大きく見える

乳首の大きさに悩みに関する悩みはさまざまです。ただ、乳首大きく見える要因の一つとしては乳輪の大きさとのバランスがあります。乳首自体は標準のサイズなのに乳輪が小さいと乳首は大きく見えます(下記イラスト)

乳首の比率が大きい

↑乳輪が小さいケースは乳首が大きく見える

 

■乳首の先端が大きい

乳首の付け根と比較して、先端部分が大きい場合です。この場合は実際の直径はそれほど大きくないのに、重力で乳頭の先端が垂れた状態となり、結果的に実際の乳首の大きさよりも見た目が大きくみえてしまいます。

乳首の先端が大きい                 

↑先端が大きいと実際より乳首が大きく見えてしまう

■乳首が大きいし、形もいびつ

実際に最も多いのは、形が全体的に大きく、形状もでこぼこしているケースです。上から見ると、きれいに円をしておらず、不整な形をしています。横から見ても、円柱形でになっておらず、デコボコしている場合が多いです。

乳首が全体にいびつ

↑乳首の形がいびつ

 

■乳首の付け根の皮膚が伸びている

授乳などにより乳首の先端を長い間引っ張られたことにより、乳首の付け根の皮膚が伸びてしまったケースです。長く伸びた乳首は短歌の枕詞の「たらちね(垂乳根)」という語源になっている説もあります。また、授乳後の長く伸びた乳首は夫婦間のセックスレスの要因の一つとも言われています。

乳首の下部が伸びていて、先端が垂れている

↑乳首の付け根の皮膚が伸びているケース

 

 乳首が大きいことで困ること

乳首の大きさに関する悩みは、日常生活の様々なシーンで不便や不快感を引き起こすことがあります。では、具体的にどのような状況で困るのでしょうか?ここでは乳首の大きさに起因する主な問題点を詳しく探ります。

まず、衣服や下着との摩擦は大きな問題です。乳首は身体の一部として突出しており、特にサイズが合わない締め付けの強いブラジャーや、逆に大きすぎて摩擦が起こりやすい下着を着用していると、不快な圧迫感や痛みを感じることがあります。特に夏場は汗による湿疹や雑菌の繁殖が懸念され、ピリピリとした炎症や痒みを引き起こす原因となります。冬場には、空気の乾燥によって肌が敏感になり、痒みで引っ搔いたことによる乳首の肌荒れや摩擦による痛みが起こりやすくなります。

次に、乳首の大きさが原因で感じる精神的な苦痛も無視できません。多くの人にとって、乳首はプライベートな部位であり、他人の目に触れること自体が大きなストレスとなり得ます。例えば、公共の浴場や温泉での入浴、医療機関での診察の際に、他人の視線が気になってしまう人は少なくありません。また、新しい恋愛関係でパートナーに自分の体を見せる時に、乳首の大きさがコンプレックスとなってしまうこともあります。

これらの悩みは、ただの身体的な不快感以上のものであり、自己肯定感の低下や社会的な活動の制限を引き起こす可能性もあります。

乳首が大きい原因

乳首の大きさに影響を与える要因は多岐にわたり、個人差が大きいというのは広く知られています。しかし、特定の状況や行動が乳首を大きくする原因となることもあります。ここでは、乳首が大きくなる主な理由を掘り下げて詳細に解説します。

 ■授乳

ま出産後の授乳は乳首の大きさを変化させる一般的な要因です。多くの女性が、授乳期間中に乳首が大きくなったと感じます。これは、乳児が授乳のたびに乳首を加えて引っ張るためです。皮膚は非常に伸縮性があり、一度伸ばされると元のサイズに戻りにくいことがあります。特に断乳が遅かったり、授乳回数(出産回数)が多かったりする女性は、乳首のサイズが大きくなる傾向があります。

■遺伝

乳首の大きさは遺伝的要因によっても左右されることがあります。人によっては生まれつき乳首が大きい場合もあり、このような場合、個人の努力だけではサイズを変更することは難しいです。これはバストサイズと同様に、体型や特徴が遺伝によってある程度決定されるためです。

■物理的な牽引や刺激

乳首が物理的な刺激によって大きくなることもあります。日常生活での無意識の行動や習慣が、実は乳首を引っ張ったり圧迫したりすることになり、時間をかけて乳首を徐々に大きくしてしまうのです。例えば、サイズが合わない締め付けるブラジャーや下着を長期間着用することにより、乳首への慢性的な刺激や摩擦が肥大化を促すことがあります。

乳首が大きくならないようにする予防方法

乳首のサイズが気になる方にとって、大きくなることを防ぐ予防策は非常に重要です。一旦乳首が大きくなってしまうと、元に戻すことは自然には困難です。従って、乳首が大きくならないように予防することが大切です。以下では、乳首が大きくならないための具体的な予防方法を詳細に解説します。

■過度な物理的な牽引や刺激を加えない

乳首に過度な物理的牽引や刺激を加えないことが基本です。性的な行為中に乳首を強く引っ張ったり、過度に刺激したりすることは避けるべきです。この点については、パートナーとのコミュニケーションが重要となります。お互いの体を尊重し、適切な力加減で触れ合うことが大切です。

■正しいサイズと素材の下着

乳首の大きくなることに予防するには正しいサイズと素材の下着を選ぶことが重要です。サイズが合っていないブラジャーは乳首に摩擦や圧力を加え、時間と共にサイズを変えてしまう原因となります。下着を選ぶ際は、専門店で正確なサイズ測定を行い、自分の胸にぴったり合うものを選びましょう。また、素材選びにも注意が必要です。肌に優しいシルクや綿などの天然素材を選ぶことで、乳首への摩擦や刺激を減らすことができます。化学繊維製の下着は肌への刺激が強いため、使用は避けるのが望ましいでしょう。

■授乳時に「乳頭保護器」をつける

 授乳期の女性には乳頭保護器の使用を推奨します。これは、赤ちゃんが直接乳首を吸うことによって引き起こされる傷や痛みを軽減するためのものです。乳頭保護器を装着することで、乳児はスムーズに母乳を飲むことができる上、母親の乳首も守られるので一石二鳥の効果があります。

美容外科での乳頭縮小手術という選択肢

美容外科での乳頭縮小手術は、乳首のサイズや形にコンプレックスを持つ多くの人にとって、一つの解決策となり得ます。特に「早急にサイズを小さくしたい」「生まれつきの大きさに悩んでいて、自分で対処するのが難しい」と感じている方にとって、美容クリニックでの手術は大きな希望となるかもしれません。筆者が実施している乳頭縮小手術には、三つの主要な方法があります:ケーキ型法、V字切開法、そして円周切開法です。以下で、それぞれの手術方法についてより詳しく説明します。ただし、実際の手術方法は、大きくなった乳頭の具体的な状況を診察した後、医師が患者様が今後の授乳の必要性の有無等のニーズに合わせて決定します。

乳頭縮小手術①【ケーキ型法】

この乳頭縮小手法は、その名の通り、ホールケーキから一切れを取り出すようなイメージで行われます。乳頭が特に背が高かったり幅が広かったりする場合に適しており、手術では乳頭の高さや幅を必要に応じて調整します。結果として、より自然で望ましい形の乳頭を目指します。

1.乳首の背が高い場合

乳頭縮小手術高さ除去

高い乳首は根元から低くします

2.乳首の幅が大きい場合

乳頭縮小手術幅除去

幅が大きい乳首も小さくできます

3.乳首に幅も高さもある場合

乳頭縮小手術ケーキ型法

幅も高さも縮小した場合

 

乳頭縮小手術②【V字切開法】

この乳頭縮小方法は、特に乳頭の先端だけが肥大化している場合に選ばれることが多いです。上部をV字形に切除することで、乳頭の形を整えることが可能になります。この手法は比較的単純であり、効果的な形の修正が期待できます。

乳頭縮小手術V字切開

乳頭縮小手術③【円周切開法】

この乳頭縮小手術方法は、乳頭の横面を円周に沿って切開し、肥大した乳頭の高さと周囲を多方面から調整することができます。この方法は柔軟性が高く、さまざまな形の乳頭に適応することが可能です。

乳頭縮小手術円周切開法

乳頭縮小手術の経過・副作用・リスク

・乳頭縮小手術は約1時間の手術です。局所麻酔で行われます。眠っている状態での手術をご希望される方には静脈麻酔やマスク麻酔も可能です。

・通常乳頭縮小手術後3日目か4日目に一度通院します(省略することも可能です).。診察時に問題がなければ、手術後14日前後に抜糸のため通院します。これで、通院は終了です。
・乳首を濡らさなければ、手術当日よりシャワーは可能です。術後3日目より患部も濡らしてのシャワーが可能です。

・アルコール摂取、運動、入浴は通常術後1週間より可能です。

・腫れは術直後よりありますが、抜糸をする術後2週間頃にかなり落ち着いております。
・副作用・リスクについては、手術で小さくし過ぎた乳頭を元に戻すことはできません。このためご希望の大きさを治療前に医師とよく話し合ったうえで、手術時の乳頭の大きさを決めるのが重要です。

乳頭縮小手術のメリットとデメリット

■乳頭縮小手術のメリット

乳頭縮小手術を受けることで得られる利点は多岐にわたり、多くの人にとって望ましい結果をもたらす可能性があります。まず、乳首のサイズを自分の望む大きさに調整できる点は、多くの人にとって大きな魅力です。これにより、理想の乳首の形状に近づけることが可能となります。さらに、乳首の大きさや変形に起因する様々な問題や不便さが改善され、日常生活の質が向上します。乳頭に関するコンプレックスが解消されることで、温泉やプールなどの公共の場での人目が気にならなくなり、よりリラックスして楽しむことができるようになります。また、手術自体は比較的短時間で完了し、多くの場合、傷痕も目立ちにくく、見た目にも自然な仕上がりを期待できます。また、将来的な出産や授乳に影響を与えない手法を選択することも可能です。そして、効果は長持ちし、多くの場合、半永久的なものとなります。

■乳頭縮小手術のデメリット

乳頭縮小手術にはいくつかのデメリットも存在します。回復期間には2週間のダウンタイムが必要とされ、物理的な刺激は約1か月間控える必要があります。また、この手術は自費診療であるため、費用が高額になる可能性があります。さらに、手術の成果は医師の経験や技術力に大きく依存するため、未熟な医師による手術では望ましくない結果になるリスクもあります。

乳頭縮小手術のよくある質問

Q: 乳頭縮小手術後に思った形にならないことはありますか?

A:手術は医師の経験と技術が最も重要です。従って経験がない医師による手術を受けた場合は理想の乳首の形にならないことはあり得ます。また、診察時にご自信の理想の形と大きさをしっかり手術を行う医師に直接話すことが重要です。

Q: 乳頭縮小手術後に乳首が小さくなりすぎることはありますか?

A:手術で乳頭を縮小しすぎた場合は元に戻すことはできません。従って、手術前に理想の大きさをしっかり医師に伝えることが重要です。また、同様に、経験豊富で技術がある医師に手術を依頼することが最も重要です。

Q: 乳頭縮小手術後に傷跡が目立ってしまうことはありますか?

A:経験と技術が伴なった乳頭縮小手術であれば傷跡が目立つことはありません。ただ、筆者も他院で行われた乳頭縮小手術で傷跡が非常に目立った例も診察したことがあります。あとから後悔したり、再手術を受ける必要が生じたりしないように最初の医師選びが最も需要です。

Q:乳頭縮小手術後の日常生活に制限はありますか?

A:乳頭を濡らさなければ、手術当日よりシャワーは可能です。入浴は1週間後からです。性行為等で乳首を刺激するのは、術後4週間後からです。その他に大きな制限はありません。

Q:乳頭縮小後、乳首を刺激していいのはいつからですか?

A:性行為等で乳首を刺激するのは、術後4週間後からです。

Q:乳頭縮小手術後はいつ通院が必要ですか?

A:通常乳頭縮小手術後3日目か4日目に一度通院します(省略することも可能です)。診察時に問題がなければ、手術後14日前後に抜糸のため通院します。

Q:乳頭縮小手術後、乳首の感覚が鈍くなることはありますか?

A:乳頭縮小手術で、乳首の感覚が鈍くなるとことはありません。

Q:乳頭縮小手術後も授乳はできますか?

A:乳頭縮小手術は主に3種類の手術方法がありますが、V字切開法以外の方法は授乳に必要な乳管を損傷することはありません。従ってこれらの方法であれば授乳はできます。

まとめ

「長乳首」「デカ乳首」などで一般的に呼ばれていますが、授乳などにより、乳頭は伸びて長くなったり、大きくなったりすることがよくあります。 また、生まれつきバストや乳輪の大きさに比べ乳首が大きい場合や乳首の形が変形している場合もあります。そうした中で、乳首の大きさに関する悩みを解決するための適切な情報やサポートを得ることは、自分自身の心身の健康を守り、より快適な日常生活を送るために非常に重要です。この記事で紹介した乳頭縮小手術は、乳頭のサイズや形に悩みを持つ方にとって、大きな改善をもたらすことが期待できます。乳頭縮小手術のメリットとデメリットをしっかりと理解した上で、遠慮なく、信頼できる美容外科医と相談すべきです。経験豊富な美容外科医に相談することで、専門的なアドバイスを受けながら自分に最適な方法を選択し、美しく、自信に満ちた自分自身へと一歩踏み出すことができるでしょう。

 

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがある。乳頭縮小、陥没乳頭手術など乳首の手術も多く手掛けている。男性乳頭縮小手術でタモリ俱楽部に出演歴あり。

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乳頭縮小手術の症例写真

乳頭縮小を考える男性へ:手術のメリットからデメリットまで徹底解説

 

 

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2023/12/07

院長ブログトップ > 男の乳頭縮小手術の方法

男の乳頭縮小手術の方法

男性の乳頭縮小手術とは

実は非常に多くの男性が乳首の大きさに悩んでいます。男性の浮き乳首(浮きチク)問題と呼ばれていますが、「Tシャツにこすれて乳首が痛くなる」、「Tシャツに乳首が浮き出る」などの悩みです。乳頭が大きいと、運動やランニングの際に、擦れて痛くなるなどの実害もあります。乳首の大きさや形で悩んでいる場合、乳頭縮小手術を受けることで形と大きさが整った理想の乳首にすることができます。乳首は体の他の部位に比べても元々傷が非常に目立ちにくい部位ですので、傷跡はほとんどわかりません。

男性の乳首の悩みの種類

・乳頭の背が高すぎる

・乳頭の幅が大きすぎる。

・乳頭の背も高いし、幅も大きい

・擦れて痛い

・Tシャツから浮き出て恥ずかしい

・アトピー性皮膚炎のため乳首が硬いし、大きい。

男の乳頭縮小手術の方法とは

男性の乳首の悩みを解消する乳頭縮小手術には、主に3つ方法があります。筆者の命名した方法ですが、ケーキ型法、V字切開法、円周切開法の3つです。どの手術方法を肥大した乳頭の状態を診察したうえで、医師が手術方法を決定します。

乳頭縮小の手術方法❶【ケーキ型法】

ホールケーキからケーキのピーツを切り抜くように見えることからケーキ型法と筆者が命名した方法です。
①乳首の背が高い場合

男性乳頭縮小手術高さ除去

乳頭の立ち上がりの部分を理想の高さになるように皮膚を切除することで、高い乳首は根元から低くなります。

②乳首の幅が大きい場合

男性乳頭縮小手術幅除去

ホールケーキからケーキを切り抜く感じで、三角状に乳頭組織を2か所程度除去します。これにより周径が小さくなり、幅が大きい乳首も小さくできます。

③乳首に幅も高さもある場合

男性乳頭縮小手術ケーキ型法

幅も高さも縮小したい場合は上記の①②を組み合わせた方法で行います。これで理想の乳首の大きさにできます。

乳頭縮小の手術方法②【V字切開法】

男性乳頭縮小手術V字切開

肥大した乳頭の形のよって、上部をV型に切除するだけで形が整うことがあります。この手術のメリットは手術時間が非常に短いうえに、切除皮膚の量も少ないため術後の痛みが3つの方法の中では一番楽です。ただし、術前の乳首の形によっては仕上がりが少し横長の形になることがあります。

乳頭縮小の手術方法③【円周切開法】

男性乳頭縮小手術円周切開法

乳頭の横面を円周型に切開する方法です。肥大した乳頭の高さも円周の大きさも同時治すことができる万能型の手術方法です。

男性乳頭縮小手術の経過・副作用・リスクについて

・乳頭縮小手術は約45分の手術です。局所麻酔で行われます。眠っている状態での手術をご希望される方には静脈麻酔も可能です。

・通常乳頭縮小手術後3日目か4日目に一度通院します。(省略することも可能です)診察時に問題がなければ、手術後10日前後に抜糸のため通院します。これで、通常は通院は終了です。
・乳首を濡らさなければ、手術当日よりシャワーは可能です。

・腫れは術直後よりありますが、抜糸をする術後2週間頃にかなり落ち着いております。
・副作用・リスクについては、手術で小さくし過ぎた乳頭を元に戻すことはできません。このためご希望の大きさを治療前によく話し合ったうえで、手術時の乳頭の大きさを決めております。

男性乳頭縮小手術の症例写真

男性乳頭縮小手術術前

上記:男性乳頭縮小手術の術前状態

男性乳頭縮小手術術後

上記:男性乳頭縮小手術の術後

 

男性の乳頭縮小手術を浮ける場合の注意点

・経験豊富な美容外科専門医かどうか

一般の美容外科や形成外科クリニックではあまり男性の乳頭縮小手術は行われておりません。これは男の乳頭縮小手術の件数自体が非常に少ないからです。経験が少ない医師のドクターはやはり技術も稚拙です。検討される医療機関が男性の乳頭縮小手術の症例が多いどうか、事前にインターネット等で調査することが大事です。

・どんな手術方法か事前にきく

経験が不足している医師では手術方法が1つしかできない場合が多いです。提案された手術方法で本当にご自身の理想の乳頭の形になるか、事前に検討するべきです。納得がいかない場合、納得できるまで複数のクリニックで診察を受けるべきです。

・事前に症例写真を見る

検討をされている医療機関で実際に行われた男性の乳頭縮小手術の症例写真を見せてもらうべきです。経験が豊富な医療機関から症例写真が多くあるはずです。逆に症例写真がないクリニックでは手術は避けるべきです。

男の乳頭縮小手術のよくあるご質問

Q:乳頭縮小手術後の日常生活に制限はありますか?

A:乳頭を濡らさなければ、手術当日よりシャワーは可能です。入浴は抜糸後からです。腫れ等のダウンタイムは通常ほとんどなく、腫れがなければ、術後3日目より飲酒・運動の制限もありません。性行為等で乳首を刺激するのは、術後2週間後からです。

Q:乳頭縮小後、乳首を刺激していいのはいつからですか?

A:性行為等で乳首を刺激するのは、術後2週間後からです。

Q:乳頭縮小手術後はいつ通院が必要ですか?

A:通常乳頭縮小手術後3日目か4日目に一度通院します(省略することも可能です)。診察時に問題がなければ、手術後約10日後に抜糸のため通院します。これで、通院は終了ですが、その後も経過中に何か気になることがあれば、いつでも検診いたします。

Q:乳頭縮小手術後、乳首の感覚が鈍くなることはありますか?

A:乳頭縮小手術で、乳首の感覚が鈍くなるとことはありません。

まとめ

この記事では、Tシャツの下で乳首が目立つ状態、一般に「うきちく」と呼ばれる悩みを持つ男性のための乳頭縮小手術に焦点を当てています。特に手術の方法やその詳細について詳しく解説しています。乳頭の問題、すなわち「うきちく」は、多くの男性にとって非常にデリケートで話しにくい問題です。友人や家族に相談するのは難しく、内に秘めたままでいる人も多いでしょう。しかし、美容外科では専門的な知識と豊富な経験を持つ医師が、悩みや些細な不安に対しても親身に耳を傾けてくれます。手術を考慮している方は、まずは専門家とのカウンセリングを受け、疑問や懸念について話し合うことをおすすめします。カウンセリングの際には、手術の必要性や期待できる効果、潜在的なリスクについて詳細に説明を受けることができ、個々の状況に最適な解決策を導き出すためのサポートを受けることができます。一人で悩むことなく、専門家の助けを借りて適切な解決策を見つけることで、このデリケートな問題を効果的に対処することが可能です。 

 

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがある。男性の乳頭縮小、女性化乳房治療など男性の美容整形も多く手掛けている。男性乳頭縮小手術でタモリ俱楽部に出演歴あり。

【関連項目】

ウキチク問題の解消方法

乳頭縮小を考える男性へ:手術のメリットからデメリットまで徹底解説

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2023/11/26

院長ブログトップ > ガイノ:アナボリックステロイド使用時の女性化乳房についての全て

ガイノ:アナボリックステロイド使用時の女性化乳房についての全て

ステロイドとガイノ

アナボリックステロイドと女性化乳房(ガイノ)

アナボリックステロイドは、主に筋肉増強剤として使用される合成ステロイドです。アナボリックステロイドは、テストステロンを模倣して筋肉の成長を促進する効果があります。しかし、その使用には副作用のリスクが伴います。特に、女性化乳房治療(gynecomastia;通称:ガイノ)はアナボリックステロイド使用者にとって一般的な問題です。この状態は、男性の胸部が女性のように発達することを指し、体内のホルモンバランスの変化によって引き起こされますこの記事では、アナボリックステロイドの基本的な理解から、ガイノの発生メカニズム、そして治療法について詳細に解説します。

アナボリックステロイドの基本理解

アナボリックステロイドは、本来男性ホルモンであるテストステロン(アンドロゲン)の合成バージョンです。アナボリックステロイドが体内でアンドロゲン受容体に結合すると、細胞核内での特定の遺伝子の発現が促進され、筋肉細胞内のタンパク質合成を促進します。これにより、筋肉の修復と成長が加速されます。筋肉細胞は、傷害(トレーニングによる微細な損傷など)後に修復過程を経て成長するため、ステロイドによるタンパク質合成の増加は筋肉の大きさと力を向上させます。

また、筋肉組織は主にタンパク質で構成されており、タンパク質は窒素を含んでいますが、アナボリックステロイドは、筋肉における窒素の貯留を促進します。

アナボリックステロイドは、筋肉成長を促進する重要な成長因子であるIGF-1(インスリン様成長因子1)の肝臓での生成も促進します。

同時にアナボリックステロイドは、筋肉の分解を抑制する作用も持っています。これにより、筋肉の減少を防ぎ、筋力の維持や増加に寄与します。

筋肉増強剤としての役割と効果

アナボリックステロイドの主な役割は、筋肉の成長を促進することにあります。これにより、筋力の向上や筋肉の増大を期待できます。スポーツ選手やボディビルダーの間でよく使用される理由は、この迅速な筋肉増強効果にあります。しかし、これらの利点には、適切な用量の管理と注意深い使用が必要です。

使用時のリスクと副作用

アナボリックステロイドの使用は、女性化乳房の発生のみならず、肝障害、心血管系の問題、心理的な変化など、多くの健康リスクを伴います。これらのリスクは、用量や使用期間によっても異なります。

女性化乳房(ガイノ)の発生メカニズム

アナボリックステロイドの過剰な使用により、体内のエストロゲンレベルが異常に高まると、男性でも女性のような胸部の肥大が起こることがあります。これを女性化乳房(gynecomastia;ガイノ)と言います。女性化乳房の発生は、アナボリックステロイドが男性ホルモンをエストロゲンに変換する過程で起こります。これはアロマターゼという酵素の働きによるもので、男性ホルモンのバランスが崩れることにより発生します。その結果、乳腺組織の肥大を引き起こし、男性の胸部が女性のように肥大化し、見た目の問題だけでなく、痛みや不快感を伴うことがあります。

片側性と両側性ガイノの違い

アナボリックステロイドやホルモン関連の薬物の副作用によるガイノの場合、両側性での発生が観察されやすいです。これは薬剤が体内全体のホルモンバランスに影響を与えるためです。一方、発生原因が明確に特定されない特発性女性化乳房の場合は、片側性で発生するケースも多く存在します。

女性化乳房の治療方法

女性化乳房はアナボリックステロイドの使用者にとって望ましくない副作用の一つであり、ステロイドの使用をやめるか、またはエストロゲンの作用を抑える薬を使用することで、この状態を改善することができます。しかし、一度発生した女性化乳房は完全には元に戻らないこともあり、場合によっては外科的な手術が必要になることもあります。

薬物療法とその適応

「エストロゲンの作用を抑える薬」としては、主にアロマターゼ阻害剤やセレクティブエストロゲン受容体モジュレーター(SERMs)が使用されます。これらはエストロゲンの生成や作用を抑制し、女性化乳房の発生または進行を防ぐために用いられることがあります。アナボリックステロイドによる女性化乳房の場合、しばしばこれらの薬剤が海外、特に米国処方されますが、治療効果は個人差があり、完全な症状の解消には至らない場合もあります。また日本国内ではこれらの薬剤を女性化乳房発生予防のために入手するのは困難であり、日本においては女性化乳房が発生した場合は外科的手術が一般的には選択されます。

●アロマターゼ阻害剤

アロマターゼはテストステロンをエストロゲンに変換する酵素です。アロマターゼ阻害剤はこの酵素の働きをブロックし、エストロゲンの生成を減少させます。代表的な薬剤にはアナストロゾール(Anastrozole)やレトロゾール(Letrozole)などがあります。

●セレクティブエストロゲン受容体モジュレーター (SERMs)

SERMsはエストロゲン受容体に結合し、エストロゲンの作用を選択的に調節します。たとえば、タモキシフェン(Tamoxifen)は乳腺組織におけるエストロゲン受容体をブロックし、女性化乳房の進行を抑制する効果があります。

外科的手術とその適応

女性化乳房の外科的治療方法は、主に乳腺組織の過剰な成長に対処するために行われます。外科的治療は日本国内においては通常すべての女性化乳房に対して適応されます。

手術の種類

●脂肪吸引術: 脂肪組織が主に増加している場合に行われます。小さな切開を通して、乳房の脂肪組織を吸引します。

●乳腺切除術: 乳腺組織が過剰に発達している場合に行われます。乳輪の周囲に小さな切開を行い、過剰な乳腺組織を取り除きます。

●複合手術: 乳腺組織と脂肪組織の両方が増加している場合には、脂肪吸引と乳腺切除あるいは乳腺吸引を組み合わせて行うことがあります。

まとめ

アナボリックステロイドの使用は、筋肉増強の利点を提供する一方で、女性化乳房(ガイノ)といった重大な副作用のリスクを伴います。この記事では、アナボリックステロイドの基本理解、女性化乳房の発生メカニズムそして治療法について詳しく解説しました。適切な知識と理解を持つことで、これらの副作用のリスクを最小限に抑え、より安全な使用が可能になります。

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療、女性化乳房修正手術を得意としている

【関連項目】

女性化乳房治療

実は片側が多い男の真性女性化乳房

筋トレマニアの医師が女性化乳房「ガイノ」について深掘り解説!

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2023/05/09

院長ブログトップ > 豊胸バッグの安全性について

豊胸バッグの安全性について

最新の豊胸バッグの安全性について説明しています。

当院美容HP

「バッグ豊胸」も是非ご参加ください。

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元神賢太

 

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2022/09/27

院長ブログトップ > 女性化乳房(偽)の脂肪吸引例

女性化乳房(偽)の脂肪吸引例

男性の偽性女性化乳房の当院で治療を受けたモニター写真を紹介します。

女性化乳房治療前

上記:女性化乳房の治療前(女性の乳腺に見えますが、これは男性です!かか

 
女性化乳房治療後

上記:女性化乳房の治療後約6か月

男性の女性化乳房は乳腺が発達している場合(真性女性化乳房)と脂肪が主に発達している場合(偽性女性化乳房)の2つに分類されます。

今回は後者の方で脂肪が発達している場合です。

脂肪も発達していますが、乳腺も通常の男性より発達しています。

当院では偽性女性化乳房の第一選択肢として、脂肪吸引の手術方法によって脂肪と乳腺を一緒に吸引する手術方法で行っています。以前は乳腺だけを乳腺除去手術で行ったうえで、後日脂肪吸引を行っていましたが、ここ数年は脂肪吸引法で一度の手術で脂肪と乳腺の両方を一緒に吸引する術式でやっています。当院の手術方法だと一緒に吸引できるので。

一度の手術で済むと患者様の満足度も高くなります。

このモニター様の経過の写真も掲載いたいします。

女性化乳房手術直後

上記:女性化乳房手術後3日目

女性化乳房手術後

上記:女性化乳房手術後1か月

女性化乳房手術後

上記:女性化乳房手術後3か月

手術直後は脂肪減少による皮膚のたるみが顕著ですが、時間の経過とともに改善していますね。

手術後6か月(冒頭の写真)となると、あまり違和感がなくなります。

最後のこの患者様にご記入いただいたアンケートです。ご満足いただけたようでよかったです。

アンケート

美容ホームページ「女性化乳房」も是非ご覧ください。

サブシジョンについては
船橋中央クリニック・青山セレスクリニック「女性化乳房」もご参照ください。

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2022/07/12

院長ブログトップ > 元神チャンネルビューティーがリニュアルしました!

元神チャンネルビューティーがリニュアルしました!

私が出演している「元神チャンネルビューティー」がリニュアルしました!

元神チャンネルロゴ

下記がURLなります。

https://www.youtube.com/channel/UCCHXzRFeGPFtoNXVvwmTmow

チャンネル登録を是非お願いします!

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元神賢太

 

 

 

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2022/05/24

院長ブログトップ > 豊胸バッグ不足!?

豊胸バッグ不足!?

モティバ豊胸バッグ

当院での豊胸バッグ人気のため、現在バッグの不足が生じています。

お待ちいただいている患者様にはたいへん申し訳ないと感じています。

すいません。

不足自体に陥らないように常にある程度の在庫は抱えていますが、在庫がすべてなるほどの人気です。また、当院より供給元に追加発注しても、世界的なサプライチェーン問題ですぐに入荷されません。当院で使用している豊胸バッグ「motivaモティバ」(Establishment Labs社製)が非常に品質が良くて、世界的にも人気があることが一因にもなっています。

他の豊胸バッグなら入手可能なのですが、僕が個人的に他のバッグを使いたくないから手術の予約をストップしている状態です。motivaモティバの豊胸バッグが圧倒的によいので、他のバッグを患者様にすすめることができません。

お待ちの患者には不便をおかけしますが、もうしばらくお待ちください。

入荷次第、適宜個別にご連絡を差し上げます。

 

当院での豊胸バッグ治療についてはホームページもご覧ください。

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院長 元神賢太

 

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2022/04/19

院長ブログトップ > 豊胸バッグの動画解説!

豊胸バッグの動画解説!

豊胸手術のバッグ挿入手術について動画解説しました。

実際に挿入する豊胸バッグと挿入位置について今回は詳細に話しました。

挿入位置とは「乳腺下」と「大胸筋下」のどちらかになります。

どうぞご欄ください。

豊胸バッグについては
船橋中央クリニック・青山セレスクリニック「豊胸バッグ」もご参照ください。

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2022/03/08

院長ブログトップ > ガイノとは(ガイノコマスチア)

ガイノとは(ガイノコマスチア)

ガイノ(ガイノコマスチア)は女性化乳房のことです。

女性化乳房はgynecomastiaと書きます。ギネコマスチアと発音されることもあります。

ガイノ(女性化乳房)は男性の乳房組織が通常以上に発達する医学的状態を指します。この状態は、乳腺組織の肥大によって特徴づけられ、男性の胸部が女性のように見えることがあります。ガイノコマスティアは様々な原因で発生する可能性があり、その中には以下のものが含まれます:

①ホルモンの不均衡

男性の体内でエストロゲン(女性ホルモン)とテストステロン(男性ホルモン)のバランスが崩れると、ガイノコマスティアが発生することがあります。特に、エストロゲンの相対的な増加やテストステロンの減少が原因で起こることが多いです。

②特定の薬剤の使用

一部の薬剤、特にアナボリックステロイド、一部の精神薬、高血圧の治療薬などは、ガイノコマスティアを引き起こす可能性があります。

③年齢に関連した変化

新生児、思春期の少年、高齢男性でホルモンバランスの変化が生じることがあり、これがガイノコマスティアの原因になることがあります。

④健康状態

肝機能障害、腎疾患、甲状腺の問題など、特定の健康状態もガイノコマスティアの原因となることがあります。

ガイノコマスティアは、単なる身体的な変化以上のものであり、心理的な影響を与えることもあります。そのため、影響を受ける男性は、しばしば自尊心の問題や社会的な不安を経験することがあります。治療方法としては、原因に応じた薬物治療や、場合によっては外科的な手術が検討されることがあります。

下記の動画でも動画解説しております。

 

「ガイノ(女性化乳房)」については
船橋中央クリニック・青山セレスクリニック「女性化乳房」もご参照ください。

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療、女性化乳房修正手術を得意としている

【関連項目】

実は片側が多い男の真性女性化乳房

ガイノ:アナボリックステロイド使用時の女性化乳房についての全て

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2022/03/01

院長ブログトップ > 女性化乳房について動画解説!

女性化乳房について動画解説!

男性の女性化乳房について動画解説しました!

 

 

美容ホームページ「女性化乳房」も是非ご覧ください。

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2022/01/25

院長ブログトップ > 乳腺下バッグ豊胸手術1か月の経過

乳腺下バッグ豊胸手術1か月の経過

乳腺下バッグ豊胸手術1か月のモニター写真をご紹介します。

上記:術前

上記:豊胸手術後1か月の状態

バッグの大きさは245ccで、僕が一番おすすめするMotiva(モティバ)社製のシリコンバッグです。

触った感じが非常に自然で柔らかいのが特長です。

僕は実はバッグ豊胸手術も得意にしていますので、是非ご相談ください!

豊胸バッグについては
船橋中央クリニック、青山セレスクリニック「豊胸手術(バッグ)」もご参照ください。

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2021/11/30

院長ブログトップ > アクアフィリング豊胸のモニター写真

アクアフィリング豊胸のモニター写真

今回は久しぶりに、アクアフィリング豊胸のモニター写真をご紹介します。

写真左:治療前 写真右:アクアフィリング左右100㏄ずつ治療後3か月の状態

アクアフィリングは他の豊胸治療と同様に合併症が起こり得ますが、しっかり起こり得る合併症を予測して対応すれば、よい豊胸治療だと思います。

下記の脇の傷跡も3か月の状態ですが、傷がどこにあるかもほとんどわからないですね。

脇の写真

最後にこの患者様が答えてくださったアンケートもご紹介します。

40歳代 女性 千葉県市川市在住

1、施術を受けたきっかけは?
別の医院で施術したところが硬くなり、何度も痛くなったり抜いたりを繰り返したため。

2、このクリニックを選んだ理由は?
自宅から近かったことと、最後まで先生が一緒であるというところ。

3、カウンセリングの感想は?
担当していただいた女性がとても親切で感じがよかったです。

4、施術の内容、痛み、かかった時間は?
アクアフィリング豊胸、痛みなし、トータル(睡眠も含め)で1時間40分くらい・・・?

5、施術当日の様子は?
時間通り来院し、診察~麻酔~気がついたら終わっていました。

6、施術後の経過は?
麻酔からさめる頃起こされ、ベッドの部屋へ移動、1時間くらい寝ていました。

7、アフターケアの内容とその感想について?
モニターということもあり、何回も通わせていただいたので不安もなく先生も丁寧に見てくださいました。

8、施術結果に対する感想(満足度、良かった点など)は?
3か月たった今も痛むことはなく、自然でやわらかく満足しています。

9、メッセージをどうぞ。
担当してくださった金子さん、親切にしてくださりありがとうございました。元気な赤ちゃんを産んでください。

アクアフィリング豊胸については
船橋中央クリニック、青山セレスクリニック「アクアフィリング豊胸専門ページ」もご参照ください。

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元神賢太

 

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2021/09/21

院長ブログトップ > タモリ俱楽部ご覧になりましたか?

タモリ俱楽部ご覧になりましたか?

先週金曜日放送のタモリ俱楽部を、見ていただけましたか?

先週のブログで告知しましたように9月17日金曜日深夜0:20〜(テレビ朝日、東京地区)のタモリ倶楽部に出演しました!
※関西地区の放送はまだのようのです。

まだ放送されていない地域もありますので、あまり詳細には内容を書けませんが、概要だけお伝えします。

男性がTシャツを着ると、乳頭がシャツから浮き出ることがありますよね。
これを番組では「男性の浮き乳首」問題として特集しました!

僕はその1つの解決方法として男性の乳頭縮小手術について解説しました。
乳頭縮小手術について、当院では3種類あることを過去のブログで解説しました。
タモリ倶楽部での番組内でこの3つ手術方法を解説したうえで、手術以外の方法で改善させる方法も話しました!

これについては全国での放送が完了した後、またフこのブログでアップしますね!

男性の乳頭縮小手術については
船橋中央クリニック、青山セレスクリニック「乳頭縮小手術専門ページ」もご参照ください。

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2021/08/24

院長ブログトップ > ウキチク問題の解消方法

ウキチク問題の解消方法

男性の乳首がTシャツに浮いて見える状態を世間では最近「ウキチク(男性の浮き乳首)」というらしいです。

このウキチクは下記の乳頭縮小手術で解消できます。

ケーキ型法

V字切開法

円周切開法

ウキチクという言葉自体は僕は知らなかったですが、要は男性の乳頭が大きい場合、こういった悩みが生じます。

上記の男性の乳頭縮小手術で解消できます。

手術方法は上記のとおり3通りあります。

ケーキ型法

ホールケーキからピースを切りだすように切開する方法です。
周径と高さの両方を調整できます。

V字切開法

乳頭をV字型に切開して縫合する手術です。
形が少し横長になることもあるので、適応が限られます。

円周切開法

乳頭の横面を円周型に切開する方法です。
高さも円周の大きさもマルチに対応できます。

僕は男性の乳頭縮小手術をこれまで156名行ってきましたが、その結果上記③の円周切開法が男性乳頭縮小手術では僕の第一選択です。

ウキチクで悩みの男性のかた、乳頭縮小手術で解消できますよ!

乳頭縮小手術については
船橋中央クリニック、青山セレスクリニック「乳頭縮小手術専門ページ」もご参照ください。

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2021/07/20

院長ブログトップ > 乳房縮小手術④ 

乳房縮小手術④ 

  • 乳房縮小手術前

    乳房縮小
    手術前

  • 乳房縮小手術3か月後

    乳房縮小手術
    3か月後

前回のブログ記事に引き続いて、乳房縮小手術の第4回目です。 

今回は手術直後からの状態をご紹介します。 

上記:乳房縮小手術直後の状態

上記:乳房縮小手術後の2日目状態

上記:乳房縮小手術後の5日目状態

上記:乳房縮小手術後の10日目状態

上記:乳房縮小手術後の1か月状態

上記:乳房縮小手術後の3か月状態

上記のように手術後5日くらいまではかなり腫れていますが、徐々に腫れは引いていきます。1か月でほぼ完全に腫れが引いています。
手術直後は腫れの程度で左右差がありますが、最終的には左右差はほぼなくなりました。これは手術中に切除した組織の重さを測りながら切除量を調整しているからです。
 

以上、このブログで4回にわかり乳房縮小手術を紹介してきました。 

乳房縮小手術は大がかりな手術のため手術経験が十分あるドクターは少ないですが、当院では経験豊富な私が担当します。 

乳房縮小手術については 
船橋中央クリニック、青山セレスクリニック「乳房縮小手術専門ページ」をご参照ください。 

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2021/07/13

院長ブログトップ > 乳房縮小手術③ 

乳房縮小手術③ 

  • 乳房縮小手術前

    乳房縮小
    手術前

  • 乳房縮小手術3か月後

    乳房縮小手術
    3か月後

前回のブログ記事に引き続いて、乳房縮小手術の第3回目です。 

今回は手術中の様子を紹介します。 

写真はややグロテスクなので、閲覧するかたはご注意ください。 

 この患者様の手術方法はMckissock法と言われている乳房縮小手術ですが、特徴として上記の最後の写真のようにバケツ柄(ばけつえ、バケツの取っ手のこと)のように下垂した乳房を上に移動させるということです。 

この特徴によりどれだけバストが下垂していても上方に修正できるということが手術方法のよいところです。 

この過程で脂肪と乳腺を除去します。 

上記のように乳腺と脂肪の塊を除去します。
左右差がないように手術中にこの重さを測り、重さに左右差がある場合は追加で切除します。
 

 以上、今回は乳房縮小手術の手術中について書きました。 

 乳房縮小手術については 
船橋中央クリニック、青山セレスクリニック「乳房縮小手術専門ページ」をご参照ください。 

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当院は開設20年以上の歴史を持つ医療法人社団セレスのグループクリニックです。
千葉船橋院:千葉県船橋市(JR総武線・横須賀総武快速線、東武野田線、京成本線船橋駅)、東京青山院:東京都港区北青山(地下鉄銀座線外苑前駅)がございます。
年間で累計約4万人の患者様にご来院いただいており、国内屈指の症例数がございます。
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責任者:元神賢太
最終学歴:H11年慶応義塾大学医学部卒業
勤務歴:H15年船橋中央クリニック開業

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