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2023/11/12

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シルエットソフトの本当の効果は?

シルエットソフト(Silhouette Soft®)、通称3Dリフトは、立体的なリフトアップを実現するためのバイオコーンと呼ばれる突起物が特徴的な糸リフトです。この記事では、シルエットソフトの効果、利点、注意点、そしてシルエットリフトとの違いについて深堀りしていきます。

シルエットソフト

シルエットソフト(3Dリフト)とは

シルエットソフト(3Dリフト)はイギリスのSINCLAIR社によって開発され、アメリカで製造されている比較的新しい糸リフトです。従来の「シルエットリフト」の改良版とも言えます。シルエットソフトによる糸リフトは、メスを使用せずに小顔形成やコラーゲン生成を目的としており、FDAやCEマークの認証を取得していることでその安全性が認められています。

 

 

シルエットソフト(3Dリフト)の独自性

シルエットソフト(3Dリフト)の最大の特徴は、皮下組織との広範な接触面積にあります。トゲタイプと比較して、コーンタイプはより広い面積で皮下組織にアンカーをかけることができ、それによって摩擦を増し、より効果的なリフトとコラーゲン生成を実現すると言われています。。挿入直後からリフトアップ効果を感じられますが、バイオコーンは糸の中心から反対方向に設置されており、この向き合うコーンがお互いに向かって収縮するために時間が経つとさらにリフトアップされると言われています。

 

シルエットソフトの構造と素材

シルエットソフト(3Dリフト)の糸はPLLA(ポリ-L-乳酸)、コーンはPLGA(乳酸-グリコール酸共重合体)という2種類の医療用の溶ける素材から構成されています。コーンはコーン状になっており、8個、12個、16個のタイプがあります。このコーンは皮下組織をしっかり保持し、糸の中心に向かって皮膚を収縮させることで、たるみを引き上げます。また、コーンと糸が溶けた後も体内で生成されたコラーゲンが残り、長期的な効果を提供すると言われいます。シルエットソフトは、その構造と素材によって、長期に渡るリフトアップ効果と肌のハリを提供する糸リフトとなるとされています。

 

シルエットソフトの効果

シルエットソフト(3Dリフト)が提供する施術は、顔の若返りと肌質改善の二つの明確なメリットを持っており、「3Dリフト」とも称されるその効果は以下の通りです。

1.顔のたるみへの挑戦

シルエットソフトの第一の効果は、顔のたるみを目に見えて改善することです。シルエットソフトのバイオコーンは皮膚を繊細に掬い上げて支える能力を持ち、これにより深いたるみの改善と、顔の輪郭に明確なリフトアップを提供します。ほうれい線やマリオネットラインといった特に気になる箇所にも顕著な改善効果が期待できるため、立体的な美しさを取り戻すことができるのです。

2.コラーゲンの生成と肌の弾力

シルエットソフト(3Dリフト)の施術はただリフトアップするだけでなく、コラーゲン生成を促進し、結果として肌のハリを取り戻す効果があると言われています。施術によって皮膚組織が微細なダメージを受けることで自然治癒過程が始まり、コラーゲンが豊富に生成されます。これにより、糸とバイオコーンが完全に吸収された後も、肌の質感とリフトアップ効果が継続されるのが特徴です。

 

シルエットソフトのメリット

シルエットソフト(3Dリフト)の大きなメリットは、体内に異物が残らないことです。PLLAとPLGAという医療用素材でできており、体内で異物反応が起こりにくく、最終的には無害な成分に分解されます。さらに、切開を必要としないため、施術時の体への負担が小さく、抜糸の必要もありません。

また持続性もシルエットソフトのメリットです。シルエットソフトの効果は個人差がありますが、一般的には18ヶ月程度続くとされています。糸は18ヶ月で、バイオコーンは8〜10ヶ月で体内に吸収されますが、その後も周囲に生成されたコラーゲンやエラスチンのおかげで肌のハリやリフトアップが継続するため、2年近い効果が期待できると製造元は宣伝しています。ただし、たるみの改善を継続するためには、年に1〜2回の施術を受けることが推奨されていると製造元は発表しています。

 

シルエットソフトのデメリットと注意点

シルエットソフト(3Dリフト)は非侵襲的な糸リフトですが、施術にはいくつかの注意点があります。特に、術後の顔の凹凸、傷跡や針穴の多さ、そして施術に伴う痛みに関して患者様が注意すべきポイントがあります。

1.術後の顔の凹凸の可能性

シルエットソフトを受けた後、顔に一時的な凹凸が生じることがあります。これは皮膚が引き上げられる過程で発生する歪みであり、通常は1〜2週間で自然に馴染んで解消されることがほとんどです。しかし、2週間を過ぎても凹凸が改善されない場合は、迅速に医師の診察を受けることが勧められます。加えて、施術による腫れや内出血もあり得るため、それらが収まるまでには2〜3週間かかることを予め理解しておく必要があります。

2.傷跡や針穴の発生

シルエットソフト(3Dリフト)の施術には切開は不要ですが、通常の糸リフトより大きな針を直接皮膚に通すため、傷跡や針穴が発生します。シルエットソフトのバイオコーンが大きいために針も太くなります。しかし、これらの傷跡や針穴はフェイスライン上に形成されるため、髪の毛で容易に隠すことが可能で、大体3日から15日で目立たなくなります。

3.施術時の痛み

シルエットソフト(3Dリフト)の施術中は、針の出入り口にわずかな痛みを感じる可能性がありますが、局所麻酔を用いることで、痛みを感じることなく治療を受けられます。局所麻酔の針が不安な場合、麻酔クリームを事前に塗布してから麻酔を行うこともできます。また、一部の医療機関では施術時の不安を和らげるために静脈麻酔も選択でき、これにより患者様は施術中に安らかな眠りにつき、目覚めたときにはすべてが終了しているというメリットがあります。

 

シルエットソフトの失敗とダウンタイム

シルエットソフト(3Dリフト)は神経が密集する顔面に糸を挿入するため、一時的なひきつれや違和感が発生することがあります。通常、この状態は施術後約1ヶ月で改善されますが、持続する場合は専門医に相談が必要です。また、バイオコーンが大きいために皮膚にしこりが生じることがあります。これはシルエットソフトの糸が浅いところに挿入されたことが要因です。この場合は時間の経過ととも改善する場合が多いですが、残存する場合は切開して除去する必要性もあります。

 

シルエットソフトとシルエットリフトの違い

コーンの配置が一方向を向くシルエットリフトに対し、シルエットソフトはコーンが双方向に配置されており、糸とコーンが体内で完全に吸収される点が大きな違いです。このため、立体的なリフトアップが可能であり、体内に異物が残ることへの抵抗がある人にはシルエットソフトが推奨されます。

 

シルエットソフトの実際の効果とは?

シルエットソフト(3Dリフト)が提供するとされる効果の実態について、専門家の目線で深堀りしてみましょう。糸リフトにおいては、「コラーゲン再生」というフレーズがしばしば聞かれますが、この言葉の背後には実は単純な瘢痕形成が隠されています。体がダメージを受けると、修復過程で硬い組織が形成され、これが瘢痕です。瘢痕の主要構成要素はコラーゲンたんぱく質です。

糸リフトでは、皮下組織に糸を挿入することで周囲の組織が損傷され、この修復の過程で瘢痕化、すなわちコラーゲンが生成されます。この現象がいわゆる「コラーゲン再生」の実際です。しかし、瘢痕化組織が生み出すコラーゲンが実際にリフトアップ効果を提供するかというと、その効果は非常に限定的です。糸リフトに用いられる細い糸によって形成される瘢痕は微細であり、張力を発揮するには不十分です。

シルエットソフトの効果は、糸が体内で分解されるまでの期間に限定されます。使用されるPLLA(PLA)やPLGA素材は従来の吸収性糸よりもゆっくりと吸収されるため、効果期間が長いとされていますが、実際には糸の張力は3〜6か月で失われるのが一般的です。

また、シルエットソフトの糸は中央部で折り返す構造があるため、時間が経つにつれて重力の影響で位置が下がり、効果も減少します。術後、糸は脂肪層に固定されていますが、脂肪層は筋膜のように固定されていないため、数か月でリフトアップ効果はなくなります。

 

シルエットソフトの総括

シルエットソフト(3Dリフト)のバイオコーンという新技術は大いに注目されましたが、他の吸収性糸と同様に効果は数か月で減少することが明らかになりました。費用対効果を考慮すると、この糸リフトを推奨することはできません。美容医療においては、リスクと結果のバランスが極めて重要です。治療を検討される際は、単なる「流行り」ではなく、慎重な検討が必要です。

さらに、糸リフトを検討する際は、「吸収性か非吸収性か」、「持続性か」などの基準で選択を行うべきです。成功の鍵は経験豊富な医師による適切な施術です。クリニックの選択は非常に重要で、実績と評判をしっかりと確認し、不自然な結果を避けるためには、まずは専門医とのカウンセリングから始めるべきです。

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。

【関連項目】

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