投稿日:2023/11/08
(最終更新日:2024/01/16)

Zリフト・コラーゲンリフトの効果は

Zリフト・コラーゲンリフトとは

皮膚のたるみやしわを改善するためのエイジングケア治療の一つで、吸収性の糸を使用した糸リフトの一種です。特徴はPLLA・PLAという材質の糸である点です。PLLA・PLAを用いたリフトには「ハッピーリフト」といった商標名もあります。Zリフト・コラーゲンリフトの素材、効果などについて具体的に見ていきましょう。

Zリフト・コラーゲンリフト

PLLA・PLAという材質について

Zリフト・コラーゲンリフトの材質であるPLLA・PLA は医療の現場では同一の物質を指します。PLA はPolylactic Acidの略で日本語ではポリ乳酸と言います。PLLAはPLA(ポリ乳酸)の中の特定の立体異性体を指します。PLLA(ポリ-L-乳酸)は、生分解性の合成ポリマーで、医療分野で広く利用されている素材です。

PLLA・PLAの基本特性

■生分解性: PLLAは体内で水と二酸化炭素に自然に分解される性質を持ちます。

■生体適合性: 体内に挿入しても毒性がなく、生体に対して安全な素材です。

PLLA・PLAの製造と構造

PLLAは、L-乳酸の重合によって作られます。L-乳酸は、微生物の発酵によって生産されることが多く、一般的な炭素源からも得られます。PLLAは熱と触媒の存在下で重合してポリマー鎖を形成します。

PLLA・PLAの生物学的性質

コラーゲン生成の促進: 体内でゆっくりと分解されるとき、PLLA・PLAは周囲の組織にコラーゲン生成を刺激する効果があります。

美容治療以外での医療分野での利用

■吸収性縫合糸: PLLA・PLAは手術後の創傷を閉じるために使用されます。

■整形外科: PLLA・PLAは骨折治療のピンやプレートとして使用され、体内でゆっくりと吸収されるため、除去手術が不要です。

PLLA・PLAの安全性と分解時間

PLLA・PLAの完全な分解には数ヶ月から数年にかかりますが、生体内の形状によって分解までの時間が大きく異なります。Zリフト・コラーゲンリフトで使用されるPLLA・PLAの糸での形状の場合は3~6か月程度で分解されてしまうとも言われています。

 

Zリフト・コラーゲンリフトでのPLLA・PLAの役割

PLLA・PLAは生分解性の材料であり、体内で徐々に分解されながらコラーゲンの生成を刺激します。これにより、皮膚の自然な若返りが促され、リフトアップ効果が得られるとされています。

 

Zリフト・コラーゲンリフトの構造

Zリフト・コラーゲンリフトの針の太さと糸の構造

Zリフトに使用される針は一般的には18G相当で比較的太い針です。一般的には糸の両端に針が付いている構造で両端針の糸です。一方コラーゲンリフトはショッピングリフトの同じような構造なので、細い針です。

Zリフト・コラーゲンリフトの糸の構造

Zリフトの糸は、小さな突起がついており、皮膚内でしっかりと固定されることでリフトアップ効果をもたらします。一方コラーゲンリフトはショッピングリフトの同じ構造なので、突起はありません。

Zリフト・コラーゲンリフトの効果と持続性

Zリフト・コラーゲンリフトの効果は施術直後から見られ始め、PLLA・PLAが時間ととも分解され、同時にコラーゲン生成の促進によってたるみ対する改善の効果が徐々に見込まれます。持続期間は材質や体質、生活習慣にも左右されますが、一般的には数か月~1年程度と言われています。

 

Zリフト・コラーゲンリフトの安全性と副作用

PLLAスレッドリフト、PLA糸リフトは比較的安全な施術とされていますが、内出血、腫れ、赤みなどの一時的な副作用が起こる可能性があります。また、稀に糸の拒絶反応や感染症のリスクもあります。

 

ショッピングリフト(PDOスレッドリフト)と比較して

PLLA・PLAのほうがPDOと比較してゆっくり分解・吸収されるため、一般的はショッピングリフトのような突起がない短い糸リフトと比較して、Zリフトのほうが効果があるとされています。一方、コラーゲンリフトはショッピングリフトと同様に突起のない短い糸なので、効果もさほど変わりないとされています。

 

Zリフト・コラーゲンリフトを受けた人の感想

Zリフト・コラーゲンリフトの満足度:

PLLA糸リフト、PLAリフトを受けた多くの人は即効性があると感じ、施術後すぐに肌の引き締め効果を実感できたと報告しています。長期的なコラーゲンの生成により、時間が経つにつれてさらに結果が改善するという意見もあります。

Zリフト・コラーゲンリフトの痛みと回復:

PLLA糸リフト、PLAリフトでは施術中やその後に痛みを感じることがあるという人もいれば、不快感が最小限だったという人もいます。PLLA糸リフト、PLAリフトでは回復期間が短く、日常生活への復帰が早い点を評価する声が多くあります。

Zリフト・コラーゲンリフトの持続性:

PLLA糸リフト、PLAリフトを受けた結果は一時的ではありますが、通常は数ヶ月から1年続くと報告されています。

Zリフト・コラーゲンリフトは繰り返し施術を受けることで、より長く結果を持続させることができるという意見もあります。

Zリフト・コラーゲンリフトの副作用と合併症:

Zリフト・コラーゲンリフトではいくつかのケースでは、腫れや青あざ、感染のリスクがあるとされていますが、これらは比較的まれであるとも言われています。

Zリフト・コラーゲンリフトのコストに対する価値:

Zリフト・コラーゲンリフトで結果に満足している人は、施術のコストがその価値があると考えることが多いですが、一部には予想した効果が得られなかったと感じる人もいます。

 

Zリフト・コラーゲンリフトは本当に効果があるのか?

専門家である筆者の私見を述べます。糸リフト全般に言えることですが、糸リフトによりコラーゲンが生成されて、それによるリフトアップ効果はほとんどないと断言できます。

従って糸リフトの効果は糸が吸収されるまでの期間と考えるべきです。Zリフト・コラーゲンリフトではPLLA・PLAという材質ですが、糸の太さ自体が非常に細いために3~6か月で分解されてしまいます。従って糸リフトのリフトアップ効果もこの期間で終わると予想されます。筆者もハッピーリフトと呼ばれるPLLA・PLAリフトをかつては行っていましたが、やはり効果が長くて6か月程度だったと記憶しております。

 

まとめ

PLLA・PLA という材質は使用したPLLAリフト、PLA リフトは日本国内で流行り出した当初は、人気の治療でした。筆者もハッピーリフトという商品を使用しておりました。現在ではZリフト・コラーゲンリフトという名称でも行われています。ただ、数か月で効果がなくなることや、もっと効果がある糸リフトが開発されたことから次第に敬遠されることになりました。糸リフトを検討される場合はまず何を優先するのか決めるのが大事です。つまりは、「吸収性か非吸収性か」、「持続性か」です。この2つを基準で判断されると自ずと選択されるべき糸リフトの種類は決まってきます。まずは実際に専門の医師としっかりと相談し、カウンセリングのみを受けることが重要です。

 

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。

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