投稿日:2023/10/29
(最終更新日:2024/02/03)
ワキガ手術のすべて:成功の秘訣と再発のリスク
ワキガは多くの人にとって悩みの一つです。原因としては、脇のアポクリン汗腺が関与しています。ワキガを根本的に解消する方法として、手術治療が挙げられますが、その内容とはどのようなものなのでしょうか。
(写真:わきが手術でよく使われる器具)
手術の成果を左右するポイント
ワキガの手術は、アポクリン汗腺をどれだけ完璧に取り除くかが成功の鍵です。アポクリン汗腺が残ってしまえば、「ワキガ臭」が再発する可能性が高まります。そのため、高い技術と経験が求められる手術となります。事実、再手術を希望する方々の中には、初回の手術でアポクリン汗腺が完全に除去されていなかったために再発してしまったケースが見受けられます。
さまざまな手術法と再発リスク
ワキガ手術には、シェービング法やクアドラカット法、超音波メスを使用した方法、反転剪除法など、多様なアプローチが存在します。どの手法が最も効果的かは一概には言えません。重要なのは、どの方法を選ぶかよりも、その手術がどれだけ緻密に行われるかです。
わきが手術の実際
わきがを治す手術では、皮膚を切開し、アポクリン汗腺を含む皮膚を脂肪層から剥がします。この工程で、アポクリン汗腺をしっかりと取り除くことが再発を防ぐ鍵となります。
シェービング法は、正確性が非常に高いと言われていますが、その方法でもワキガの再発リスクは完全には排除できません。なぜなら、取り除かれるべきアポクリン汗腺が脂肪層に残存することがあるからです。多くの医師はこの量が少ないために問題視しないことが多いのですが、再発を完全に防ぐためには、この脂肪層の中のアポクリン汗腺も取り除く必要があります。
筆者が行うシェービング法
私が実施する手術では、特殊な道具を使用して、脂肪層内のアポクリン汗腺の残存を確認し、必要に応じてそれを切除します。この工程のためには最低2cmの傷が必要です。2cm未満の傷で手術を行う施設もありますが、そのような手術では再発のリスクが高まると考えられます。
ポイントは上記イラストにある脂肪層に埋まっている「アポクリン汗腺(下側)」を取り残しがないように完璧にアポクリン汗腺を除去することです。
まとめ
ワキガ手術は、再発リスクを最小限にするための緻密な作業が求められます。私は患者の方々が再びワキガの悩みに直面しないよう、細心の注意を払って手術を行っています。ワキガ治療をお考えの方は、手術方法だけでなく、その手術を行う医師の技術や経験を十分に考慮することが重要です。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。腋臭多汗症治療はこれまで延べ1万人を超える。
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