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アベマTVで手掌多汗症を特集!なぜボトックスが紹介されないのか?NULL

2024/02/05

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アベマTVで手掌多汗症を特集!なぜボトックスが紹介されないのか?

手掌多汗症の状態

先日ネットの動画配信情報番組のアベマタイムズは「手からの大量の汗による携帯水没?日々の生活に困難をもたらす手掌多汗症とは、その治療のリスクも含めて」という興味深いテーマで手掌多汗症にスポットを当てました。この特集は、このあまり知られていない症状に苦しむ人々の日常と、彼らをサポートする専門家たちの努力に焦点を当てています。私はこの番組の内容を深く考察し、その上で私自身の専門的視点から、考察を深めたいと思います。手掌多汗症はただの不便ではなく、患者の心身に深刻な影響を及ぼすことがあります。このブログを通じて、その症状と治療オプションについての知識を共有し、さらなる理解を深める機会を提供したいと考えています。

アイドル舞咲ゆめさんとnaoさんの悩み

手掌多汗症に悩む「なないろ∞ミルキーウェイ」舞咲ゆめ

アベマTVの特集で、名古屋を拠点に活動するアイドルグループ「なないろ∞ミルキーウェイ」のメンバー、舞咲ゆめさんが自身の手掌多汗症について心を開きました。彼女は、アイドル活動中のダンスやファンとの握手会でグループの仲間と手を握ることやファンとのハイタッチが困難であると語り、この症状がプロとしてのパフォーマンスにどのように影響を及ぼしているかを率直に明かしました。手掌多汗症は、全国で推定400万人以上の人々が抱える悩みであることも番組で紹介されました。

番組のメインゲストとして、同じく手掌多汗症を公表しているマルチアーティストのnaoさんが出演しました。彼女は、症状の不規則さやコントロールの難しさを説明し、その影響の大きさを示すエピソードを共有しました。なんと、自分の手汗が原因で携帯電話(ガラケー5台)を水没させたこともあるというのです。また、彼女は幼少期の思い出として、鉄棒での運動中に手の汗で滑り落ちたこと、そしてその後の周囲の反応や、学校生活での苦労を綴りました。これらの体験は、彼女がどれほど手掌多汗症に苦しめられてきたかを物語っています。舞咲ゆめさんとnaoさんの共有した経験は、手掌多汗症が個人の日常生活や社会生活に与える影響の大きさを浮き彫りにしました。彼女たちの声を通じて、この症状に対する理解と共感が深まることを願っています。

手掌多汗症の医師による解説

この番組で、2万人以上の患者と向き合ってきた多汗症治療の医師が、手掌多汗症の複雑な医学的側面について深く解説しました。医師は、一卵性双生児が同じように手掌多汗症の症状が現れることから手掌多汗症原因が遺伝的な背景に深く根ざしていることを指摘し、この症状が遺伝による異常な交感神経活動と密接に関連していることを示唆しました。さらに、この症状の特徴についても詳細に説明しました。手掌多汗症の患者は常に過剰な発汗をしているわけではなく、発汗のパターンは非常に断続的であると指摘されました。症状が発現する際は、まるでスイッチが入ったかのように突然大量の汗が出る一方で、発汗していない時は手が完全に乾燥している状態になることがあります。これにより、手掌多汗症は「オン」と「オフ」の状態が非常にはっきりしているという独特の特徴を持っていることが強調されました。

ヒロユキ氏とケンコバさんの視点

ひろゆき、けんこば

番組では、2チャンネルの創設者であり知識豊富なひろゆき氏と、人気芸人のケンコバさんがコメンテーターとして登場しました。ひろゆき氏は、子供時代の手掌多汗症による苦労を認めつつも、成人になるとその困難さは花粉症程度に大差ないでないかという見解を示しました。一方、ケンコバさんは、自身の手掌多汗症がいつの間にか治まったことを明かしました。加えて、彼は独特なユーモアを交えて、暑い夏の日に手の汗を利用して自分の体を冷やすという、真偽の程が不明ながらも楽しいエピソードを披露しました。番組でのケンコバさんの話を聞いて、彼の手掌多汗症が比較的軽度であった可能性が高いと感じました。彼の経験は、手掌多汗症が症状の範囲が広いことを示していますし、それを視聴者に広めたという点では意味があるコメントだったと思います。一方で、ヒロユキ氏のコメントは、手掌多汗症に関する番組の深い意図を十分に理解していないように思われました。この番組の主な目的は、手掌多汗症という状態を広く一般に知らせ、悩んでいる人々に治療方法が存在することを伝えることです。多くの人がこの症状について知らずに苦しんでいます。ヒロユキ氏も、自身が番組内で告白している重度の花粉症について誰からも理解されず、治療法が分からない状態だったら、同様に苦しんだことでしょう。手掌多汗症が花粉症と同じくらい広く知られるようになれば、多くの人々が救われる可能性があります。この番組を通じて、手掌多汗症の認識が広がり、それによって多くの患者が適切な治療や理解を得られるようになることが期待されます。

手掌多汗症の4つの治療方法を紹介

手掌多汗症の治療方法

この番組では、医師により手掌多汗症の治療における4つの主要な方法が詳細に紹介されました。まず、汗腺の活動を抑制する「塗り薬」について説明されました。これは、皮膚に直接適用され、汗の出口を塞ぐことで発汗をブロックする効果があります。次に、発汗を誘発する神経の信号を遮断する「飲み薬」が紹介されました。この薬は体内で作用し、発汗をコントロールします。さらに、イオンが汗腺を塞ぎ発汗を抑制する「イオントフォレーシス」という治療法が説明されました。この方法では、電流を用いて皮膚に微量のイオンを導入し、汗の出口を狭めることで発汗を減らす効果があります。これらの非手術的治療法にはそれぞれ副作用が存在することも、専門家によって詳しく説明されました。最後に、汗の原因となる交感神経を切断する「交感神経切断手術」という最終的な治療方法が紹介されました。手術は、他の治療法で改善が見られない場合に検討されることが説明されました。しかし、手術には「9割の確率で代償性発汗が起こる」という重要なリスクが伴い、胸、背中、腰、大腿など、体の他の部分で過剰な発汗が発生する可能性があることが強調されました。

なぜボトックスを紹介しないという謎

手掌多汗症の治療に関する専門家としての立場から、番組で紹介された4つの治療法に加えて、なぜボトックスによる治療が取り上げられなかったのかは疑問です。番組を通じて提供された情報は有益である一方で、私はボトックス注射が最適な治療法だと考えます。この観点から見ると、番組での説明はやや不十分で、視聴者が「最良の治療法は何か」という重要な疑問に直面することになります。ボトックス注射は手掌多汗症治療の選択肢の中で特に効果的であると私は考えています。その理由は、手術によく見られる代償性発汗のリスクがなく、イオントフォレーシス治療時に起こり得る皮膚の荒れといった副作用もほとんどないためです。さらに、ボトックスは他の治療法と比べて副作用が少なく、症状の軽減において高い効果を発揮します。これらの理由から、ボトックスが番組で取り上げられなかったことは、多くの手掌多汗症患者にとって重要な情報の欠如となっていると言えるでしょう。

この番組を機に、手掌多汗症に関する一般的な理解が深まることは望ましいですが、治療法の選択に関しては、ボトックス治療のような有効な選択肢も含めて、より包括的な情報提供が必要であると感じました。

naoさんへのボトックス治療の提案

手掌多汗症のnaoさん

番組の最終部では、手掌多汗症に苦しむnaoさんが、これまでの治療経験について「どれもかなり副作用が強かった。汗が出ないことの方が、逆にストレスというか、気持ち悪い感覚が強かったこともあり、難しかった。現在は治療しない選択をし、一緒に付き合っていくものとして捉えている。」と語りました。しかし、彼女がボトックス注射を試したことがあるかどうかは番組からは明らかではありませんでした。naoさんが手掌多汗症に悩む人々をサポートするNPO法人を立ち上げていることを考えると、彼女自身がボトックス治療を試し、その効果と経験を共有することは、多くの患者にとって非常に有益な情報となる可能性があります。ボトックス注射は、他の治療法で経験されたような副作用が少ないことが知られており、手掌多汗症の症状を効果的に抑制することができます。naoさんがこの治療を体験し、その結果を公開することで、手掌多汗症に悩む多くの人々に新たな治療の選択肢を提示し、彼らの生活の質の向上に貢献することができるでしょう。そのため、私はnaoさんにボトックス注射を試して、その体験を共有することを強く推奨します。

まとめ

アベマTVによる手掌多汗症特集は、この症状に苦しむ多くの人々への理解を深める貴重な機会を提供しました。しかし、特集内でボトックス治療の言及がなかったことは疑問を残します。手掌多汗症は生活の質に深刻な影響を及ぼす症状であり、効果的な治療法の選択肢を患者に提供することが重要です。この特集で紹介された治療法は有効であるものの、ボトックス治療もまた、副作用が少なく症状を抑制する効果の高い方法として知られています。専門家として、私は手掌多汗症に悩む人々に対し、ボトックス治療を含む幅広い治療選択肢についての情報を提供することが重要だと考えています。最終的には、患者一人ひとりが自身に最適な治療法を見つけ、より良い生活を送ることができるよう、正確かつ包括的な情報提供が求められます。

 

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医として20年以上の経験がある。わきが多汗症の治療器のビューホットを日本にいち早く導入し、スソワキガに対するビューホット治療を日本で最初に行った。ワキガ、スソワキガの治療例はこれまで延べ1万人を超える。

【関連項目】

手汗、足汗のボトックス相談はこちら

手の平、足の裏のビューホット治療も始めました

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