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2023/11/23

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鼻プロテーゼの老後や後悔について

鼻プロテーゼの手術を入れてから、時間が経ち、老後はどうなってしまうのかが、ご心配なかたは実際に多いです。また、人工物を入れたことに抵抗を持つようになり、後悔しているかたも多いです。この記事では鼻プロテーゼの老後や後悔について知りたいかた向けに、鼻プロテーゼの術後経過について詳細に書きます。

 

鼻プロテーゼとは

鼻プロテーゼ手術とは、シリコン製のプロテーゼを鼻の穴から挿入して鼻を高くしたり、鼻筋を通したりするための手術です。

 

鼻プロテーゼの形

鼻プロテーゼの形には大きく分けてL字型とI字型があります。
L字型は文字と通りアルファベットのLの形をしたプロテーゼです。L字型の方が、隆鼻術直後は鼻先も高くすることができ、手術も容易なので、30年程前には一般的に多く行われていました。ただ、プロテーゼが上方に移動したり、鼻先からプロテーゼが突き出たりするトラブルが多いため、最近ではあまり使用されてなくなっています。

L字型プロテーゼ

↑L字型鼻プロテーゼ

 

I字型はアルファベットのIの形をしたプロテーゼです。最近の主流はI字型プロテーゼです。L字型プロテーゼのような突き出るトラブルは少ないですが、左右に動くなどの安定性に欠くことはあります。

I字型プロテーゼ

↑I字型鼻プロテーゼ

 

鼻プロテーゼの経年変化

●カプセルについて

プロテーゼは体にとって異物であるために、プロテーゼを包囲するようにカプセルが形成されます。カプセルが形成されるまで1年程です。時間が経過するとカプセルはほぼ100%形成されます。

●石灰化

多くの場合はカプセルが形成されるだけですが、時にはカプセルの周り石灰化が起こします。石灰化が起こると鼻プロテーゼの周りが硬くなります。現在主流のシリコン製のプロテーゼで石灰化が起こるのは稀ですが、過去には使用されていた材質では石灰化が時々発生しています。1970年代までに多く使用されていた象牙(イボリー)を材質としたプロテーゼや現在のような良質のシリコン製の前に使用されていたアクリルとシリコンが混合したプロテーゼは石灰化が多く発生しました。

石灰化している鼻プロテーゼ

↑抜去したL字型鼻プロテーゼに周囲が石灰化している(白い部分)

 

●プロテーゼの移動

プロテーゼが移動することがあります。上方に移動することもあれば左右に動くこともあります。

上方への移動は多くの場合はL字型プロテーゼで発生します。これはL字の直角の角が軸となり、上方に移動しやすい構造だからです。

左右の動きは、主に手術時の技量によって発生している場合は多く、未熟な手術医によるスペースの剥離しすぎが原因です。ですが、時に物理的な衝突により、左右にずれることもあります。左右のずれはI字型プロテーゼで発生しやすいと言われています。

鼻プロテーゼ移動例

↑L字型鼻プロテーゼが上方移動して、黄色➡に角がきてしまっている

●皮膚の菲薄化

大きすぎるプロテーゼを挿入した場合やL字型プロテーゼの上方移動が起こった場合、皮膚の一部が薄くなることがあります(菲薄化)。これは皮膚の1点に過度な物理的な圧力がかかっていることが要因です。皮膚の菲薄化が進行すると、皮膚が壊死し、プロテーゼが突き出ることがあります。

鼻プロテーゼが突き出た例1

↑L字型鼻プロテーゼが皮膚を突き破っている

 

鼻プロテーゼが突き出た例2

↑L字型鼻プロテーゼが皮膚を突き破っている

鼻プロテーゼ手術後の後悔について

鼻プロテーゼ手術後に後悔する理由は様々ですが、以下に代表的な例を挙げます:

●不自然な外観

手術結果が不自然に見えることで、患者は見た目に満足できないことがあります。特に、プロテーゼのサイズや形が顔のバランスに合わない場合、この問題は顕著になります。

●期待との違い

患者が手術に対して持っていた期待と、実際の結果が異なる場合、失望や後悔を感じることがあります。これは、手術前のカウンセリングでの説明不足や、不現実な期待によるものです。

●合併症の発生

手術後の合併症や予期しない問題(感染、カプセル拘縮、石灰化、プロテーゼの移動など)が原因で後悔することがあります。

●感覚の変化

手術後に鼻の感覚が変わることがあり、これが永続的な場合、不快感や後悔の原因となることがあります。

●手術の結果による社会的・心理的影響

手術後の外見の変化が周囲の反応や自己認識に影響を与え、これがストレスや後悔につながることがあります。また、長年入れていたが、老後が不安になり、後悔するケースもあります。

これらの理由で後悔することを避けるためには、手術前に十分なカウンセリングを受け、手術のリスクと期待できる結果を理解することが重要です。また、経験豊富な医師を選ぶことも、満足のいく結果を得るために重要です。

鼻プロテーゼの老後が心配なかたへ

鼻プロテーゼ術後で精神的に不安が大きいかた、後悔しているかたは鼻プロテーゼの抜去をおすすめします。

●鼻プロテーゼの抜去手術について

挿入後20年後くらいまでには石灰化が起こっていることは稀であるために、鼻プロテーゼ抜去手術もスムーズに短時間で終わる場合が多いです。手術では通常はプロテーゼのみ抜去し、周囲にあるカプセルはそのままにしておきます。カプセルはご自身の組織で作られたものであり、異物でないためそのまま放置してよいのです。カプセルのボリュームの分だけ治療前より鼻が高いままですが、それも僅かであるため見た目の面でもカプセルはそのまま放置でよいと考えます。ただし、カプセル除去を希望される場合も概ね除去は可能ですが、カプセルの除去をした場合、術後大きく腫れる可能性もあります。カプセル除去をしない場合は通常術後の腫れはそれほど大きくないです。

石灰化が起こっている場合やプロテーゼ挿入後30年以上経過している場合は、プロテーゼと周囲との組織の癒着が強いことが多く、術後の腫れが大きくなることはありますが、その場合でも通常は1週間くらいで概ね腫れは引きます。

●プロテーゼ抜去手術後の鼻の高さが不安なかたは

プロテーゼ抜去手術後の鼻の高さが不安なかたはヒアルロン酸の注入材で鼻を高くすることができます。ヒアルロン酸は非常に安全な材質であるために注入後にプロテーゼ挿入後のように不安になることもほとんどありません。また、万が一ヒアルロン酸がお気に召されなかった場合はヒアルロン酸を溶かす薬(ヒアルロニダーゼ)で元に戻すことが可能です。抜去手術と同時にヒアルロン酸を注入することも可能です。

まとめ

鼻プロテーゼ手術の老後が不安であったり、鼻プロテーゼ挿入手術後に後悔をされたりするかたは実際多くおります。精神的な負担を軽減されるためにも一度専門医に相談されることをおすすめします。抜去手術だけでなく、鼻プロテーゼの入れ替え手術で対応できる場合もあります。経験豊富な良医であればきっとよい解決策を導きだしてくれるはずです。

 

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、自然な美容整形を得意としている。

【関連項目】

鼻プロテーゼはいつか出てくるのか?

鼻プロテーゼの飛び出し

L字型プロテーゼの欠点

鼻プロテーゼの抜去・入れ替え手術

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