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2024/03/23

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【タトゥー除去】刺青を消す方法

タトゥーのレーザー治療前後の写真

タトゥー除去は、一度皮膚に永久に刻まれたと思われるインクを取り除くための施術です。もしあなたが過去のタトゥーや入れ墨に別れを告げたいと思った場合、専門クリニックではレーザー治療を含む複数のタトゥー除去法が提供されています。このブログでは、タトゥーを安全にかつ効果的に消すための治療方法と、それらを行う上での期待できる結果や必要な治療期間について、具体的かつ詳細に解説していきます。

【タトゥー除去を望む背景】個々の事情と決意

人々がタトゥーや入れ墨を除去したいと考える理由は、その人の人生や状況に深く根差しています。これには、かつての選択が現在の自己表現と合わなくなったり、職業上の制約が生じたりするケースが含まれます。また、入れ墨が過去の記憶や人間関係を想起させ、精神的な負担となることもあります。人生の大切なイベントを控えて、タトゥーを消したいという人もいます。子どもが無思慮な判断でタトゥーを入れた場合や、社会生活での困難(温泉、プール、ジム)が理由となることも多いです。

どうしてタトゥーは自然に消えないのか?

そもそもどうして皮膚に入れたタトゥーや刺青は自然に消えずに皮膚な内にずっととどまるのでしょうか?これは、タトゥーのインク粒子の大きさと位置、そして体の免疫応答に関連しています。以下にそれぞれについて個別に説明します。

■インク粒子の大きさ

タトゥーや入れ墨のインク粒子は、大きさが1µm(マイクロメーター)から100µm程度で、非常に小さいですが、それでもリンパ系や体の他の清浄機構によって取り除くには大きすぎます。このため、インク粒子は皮膚内部に留まり続けます。

■皮膚内の位置

タトゥーや刺青は、針を使って皮膚の第二層である真皮にインクを注入します。真皮層は比較的安定しており、表皮(皮膚の最上層)とは異なり、定期的に細胞が剥がれ落ちることはありません。このため、インクは安定して長期間留まります。

■免疫反応

タトゥーや入れ墨を施す際、体はタトゥーのインク粒子を外来物質として認識し、これを取り除こうとします。しかし、インク粒子は大きすぎてマクロファージ(異物を摂取する免疫細胞)によって完全には取り除かれません。結果的にタトゥーのインク粒子は皮膚内に固定されます。

これらの理由により、タトゥーや入れ墨のインク粒子は時間の経過と共に徐々に褪色する(色が薄くなる)ことはありますが、自然に完全に消えることはほとんどありません。

レーザーでタトゥーが除去されるメカニズム

タトゥーのレーザー治療前後の写真

タトゥーや刺青の除去にはいくつかの方法がありますが、最も一般的なのはレーザーによるタトゥー除去です。ここではレーザーがどのようにタトゥーに反応して除去されるのか、解説します。

刺青の除去では、レーザーがインク色素に吸収されると、そのエネルギーが熱に変換されます。この熱がインク色素の粒子を1/1000程度までの小さな断片に粉砕されます。つまり、元々1µmから100µmの範囲にあるインク粒子が、レーザーによる治療後には数nm(ナノメーター)から数µmの範囲の小さな断片までに粉砕されます。小さくなった色素粒子は、体の免疫システムによって異物として認識されます。マクロファージと呼ばれる免疫細胞がこのタトゥーの粉砕された色素粒子を取り込みます。取り込まれた色素粒子は、マクロファージによってリンパ系へと運ばれます。リンパ系を通じて運ばれた色素粒子は、最終的に体外に排泄されます。排泄の過程では色素粒子に肝臓や腎臓を経由し、尿や便として体外に排出されます。このように体の免疫システムによって色素粒子が徐々に除去されることでタトゥーが薄くなっていきます。

タトゥーの色ごとのレーザー除去反応の違い

タトゥーをレーザー除去する場合、タトゥーの色によって1回の照射でタトゥーの色の消失程度が異なります。これは、タトゥーの色によってレーザーに対する反応が異なるからです。まず、光(レーザーも含む)は波の形をしており、これを「波長」と言います。波長は、光の色を決定します。例えば、紫色の光は短い波長を持ち、赤色の光は長い波長を持ちます。レーザーによるタトゥーや刺青の除去においてはタトゥーや刺青の色素によってレーザーの波長を変える必要があります。これは、異なる色のインクが異なる波長の光を吸収するためです。例えば、黒色のインクはほとんどの波長を吸収するのに対し、赤色のインクは532nmの波長の光を吸収しやすいです。したがって、タトゥーの色に応じて最も効果的な波長を選ぶことが重要です。以下からはタトゥーのそれぞれの色に適したレーザーの波長について説明します。

■黒色のタトゥー

黒は光の全波長を吸収します。そのため、一般的に1064nmの波長が効果的です。

■赤色のタトゥー

赤は緑色の光(532nmの波長)を吸収します。このため、532nmの波長のレーザーが赤色のインクに効果的です。オレンジ色のタトゥーも532nmの波長が効果的です

■黄色のタトゥー

黄色のインクを除去するのは比較的困難ですが、585nmの波長が最も有効な選択肢です。効果は弱くなりますが、585nmの波長がないレーザー機器では532nmの波長を代わりに使用することができます。

■緑色のタトゥー

緑色のインクの除去には650nmまたは694nmの波長が効果的とされています。これらの波長は緑色のインクが吸収しやすいため、レーザー治療に用いられます。

■水色のタトゥー

水色(青緑色)のインクには650nm または755nmの波長(アレキサンドライトレーザー)が有効です。これは、水色のインクがこの波長の光を吸収しやすいためです。

タトゥーのレーザー治療前後の写真

レーザー除去でタトゥーはどの程度消える?

レーザー治療によるタトゥー除去の成果は、タトゥーの特徴や色に大きく依存します。多くの場合、レーザー照射を繰り返すごとにタトゥーの色が徐々に薄れていきますが、一般的には数回のレーザー治療を要します。完全にタトゥーや刺青のインクを除去するためには通常、2~3ヶ月の間隔を空けて、最低でも3回以上の照射が必要なることが多いです。この治療の経過には個人差があり、また、以下の要因により全てのタトゥーが同じ速さや効果で薄くなるわけではありません。

■タトゥーの色

タトゥー除去の効果は色によって大きく異なります。黒色のタトゥーは除去が最も容易であり、一般的にレーザー照射の効果が高いです。黒などの濃い色のタトゥーはレーザーによる反応が良く、繰り返しの照射によって最終的に色を完全に消失させることが可能性です。他方、薄い色や明るい色のタトゥーでは、適切な波長のレーザーを使用しても、一回の照射では除去の程度が限定的になることがあります。

■タトゥーを入れた方法
タトゥーを入れた方法によって、レーザー治療の効果に差が出ることがあります。例えば、ご自分や友人同士で針など用いて手作業で入れられたタトゥーは通常色が薄く、レーザー照射3回程度で色を完全に除去できることが多いです。一方、お店でのプロのアーティストによって施されたタトゥーはインクの量が多く、効果的な除去には少なくとも5回以上のレーザー照射が必要になってきます。

■タトゥーを入れた時期

タトゥーの除去におけるもう一つの重要な要素は、その入れられた時期です。経年変化により色が薄くなるタトゥーは、除去に必要なレーザー照射回数が比較的少なくて済むことがあります。しかし、最近入れられた、色が濃く、皮膚表面が盛り上がっているタトゥーの場合、効果的な除去には10回以上のレーザー照射が必要となることもあります。これは、新しいタトゥーがより多くのインクを含み、インク粒子を分粉砕して分解するためにより多くのレーザー処理が必要であるためです。

刺青のレーザー除去治療の流れ

タトゥーのレーザー除去治療は、医療機関で行われます。最初に医師がタトゥーの色や濃さを診察し、必要なレーザー照射回数を推定します。自己施術のタトゥーは比較的薄いことが多く、おおよそ3回の照射で除去が見込まれます。一方、専門の店で施されたタトゥーは濃く、5回以上の照射が必要になることが一般的です。その後の治療の流れは以下のようになります。

■step1:冷却または麻酔

レーザー治療の第一段階では、タトゥーの照射部位を麻酔するか冷却することが重要です。これにより、レーザー照射時の痛みを軽減します。広範囲にわたるタトゥーの場合、冷却や局所麻酔だけでは十分でないこともあり、マスク麻酔のよる完全無痛が筆者のクリニックでは選択することができます。

■step2レーザー照射とケア

レーザー照射はタトゥーの特性に応じて波長を変えたり、強度を変えたりしながら、行われます。また、照射時間はタトゥーの大きさや色の濃さによって異なります。レーザー照射後は照射部位より皮膚の上皮が剥がれ、滲み出るような出血があります。このため、患部に軟膏を塗布し、ガーゼで覆います。

■step3:レーザー照射後のホームケア

タトゥーのレーザー照射後は特に日常生活において制限はありませんが、患部より血が滲まなくなるまで、ご自身で患部に軟膏を塗布し、ガーゼで保護します。おおよそ1週間くらいこの処置が必要になります。その後、患部にはカサブタができますが、カサブタは2週間前後で剥がれます。その後も患部は赤みがありますが、赤みは2か月くらいかけて徐々に引きます。

■step4:次回レーザー照射のタイミング

レーザー照射後の適切な次回照射までのタイミングは、患部の回復具合に依存します。理想的には、皮膚の赤みが落ち着いた後、およそ2~3ヶ月後とされます。ただし、タトゥー除去を急ぐ場合は、最短で1ヶ月ごとに照射することも可能です。ただし、短い間隔で照射を行うと、必要な照射回数が増えたり、色素沈着のリスクが高まる可能性がある点に注意が必要です。

レーザーによるタトゥー除去のメリットとリスク

レーザーによるタトゥーや入れ墨の除去は、適切な医療機関で行われれば安全な処置です。その主なメリットには、不要なタトゥーの効果的な除去、外見の改善による自信の向上、傷跡が残らないなどのデメリットの少なさなどがあります。しかし、いかなる医療施術にもリスクが伴います。これには瘢痕の形成、皮膚の変色、痛み等があります。

レーザー治療以外のタトゥー除去方法

■外科的切除

外科的切除は、タトゥーを含む皮膚を切り取る外科的処置です。手術ではタトゥーのある皮膚を切除した後、残った皮膚を縫い合わせます。この方法は小さなタトゥーに有効ですが、大きなタトゥーは一度に切除することができません。一度に切除できないタトゥーは分割切除により数回に分けて切除することもあります。

タトゥーの分割切除例の写真

■アブレーション

アブレーション(皮膚剥離)は、タトゥーインクを含む皮膚の表皮を除去する外科的処置です。ただ、患部の瘢痕が目立つ上に色が完全に除去されないため、レーザーが進歩した今日では推奨されない治療方法です。

タトゥーや入れ墨についてよくあるご質問

Q: タトゥー除去のレーザーは痛いですか?

A:レーザーの波長によって痛みが異なりますが、タトゥーの黒色除去のために使用する1064mのヤグレーザーの痛みはかなりあります。このため、照射中は痛みを軽減させる目的で治療部位を氷で冷却しながら行います。照射範囲によって、局所麻酔やマスク麻酔も選択が可能ですが、通常はレーザー治療のおける麻酔は別料金になります。

Q:1回のレーザー照射でタトゥーや入れ墨は取れますか?

A:タトゥーや刺青のレーザー治療は、通常3回以上のレーザー照射が必要です。

Q: タトゥーや刺青のレーザー照射の後、気を付けることはありますか?

A:特にありませんが、患部より血が滲まなくなるまで、ご自身で患部に軟膏を塗布し、ガーゼで保護します。おおよそ1週間くらいこの処置が必要になります。

Q:アイラインや眉のアートメイクもレーザーで除去できますか?

A:レーザーで除去が可能です。通常アートメイクは色素が薄いため、少ない照射回数で除去が可能です。。

Q:レーザー治療でタトゥーや刺青を消すのに1回以上かかるのはなぜですか?

A:タトゥーや刺青を除去するのに2回以上の治療が必要なのは、タトゥーや刺青を入れた時、インクが何層にも塗り重ねているからです。レーザーによりインクの粒子をより小さな粒子に破砕されますが、これには数回のレーザー照射が必要になります。

Q:レーザー治療でタトゥーは完全に消えますか?

A:レーザー治療によるタトゥー除去の結果は個人差があります。またタトゥーの色によっては、完全に除去することができますが、必ずしも100%の成功が保証されるわけではありません。特に黄色や緑色、紫色のインクは除去が難しいことがあります。これは、色素の特性や深さによってレーザーの効果が異なるためです。一般的には黒色や赤色のタトゥーは、繰り返しの治療で完全に除去することが可能ですが、完全な除去が難しい色も存在します。

Q:レーザーによるタトゥー除去にはどれくらいの時間がかかりますか?

A:タトゥー除去は、タトゥーの大きさ、色、場所によってかかる時間が異なります。通常は2か月おきに3回以上の照射が必要になります。色の濃さによっては10回以上かかることもあります。

Q: レーザーによるタトゥー除去は跡を残しますか?

A: レーザーによるタトゥー除去後は、完全な色素の除去が可能であっても、皮膚の質感や見た目に変化が残ることがあります。色素が除去されても、レーザー照射による皮膚の色素沈着や光沢感のあるテカリが生じることが一般的です。このため、レーザー治療後には、目立たない跡が残る可能性があります。

タトゥーのレーザー治療前後の写真

参照元:

Tattoo Removal

まとめ

欧米ではタトゥーが文化的に一般的でありますが、それでも「think before you ink(墨を入れる前によく考えなさい)」という古い諺があります。これはタトゥーを入れる前に十分な検討をするようアドバイスするものです。数多くのタトゥー除去治療を行ってきた私としては「タトゥーは入れるのは易し、除去は難(かた)し」とアドバイスを送りたいです。ただ、現代の最新レーザー技術により、前は困難だったタトゥーの除去も可能になりました。タトゥーを消したいという思いに至った場合は、まずタトゥー除去の経験が豊富な美容外科医の診察を受けることをおすすめします。タトゥーの大きさや色に適した除去方法を提案できると思います。

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。ウルセラは日本国内に導入直後から取り入れており、日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。

【関連項目】

タトゥーのレーザー除去の相談はこちら

めざましテレビに出ました!【タトゥーのレーザー除去について】

【タトゥーの外科切除】経過・傷跡・つっぱり・痛みについて

パープル(紫)のタトゥー除去

タトゥーのレーザー照射2回終了後の状態

黒色のタトゥーはレーザーで!

赤・橙・黄色が混じったタトゥー(刺青)のレーザー除去治療

 

 

 

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