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2024/04/05

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脂肪冷却は危険?デメリットや後遺症等疑問について徹底解説

脂肪冷却は危険か??

脂肪冷却、またの名を「切らない脂肪吸引」としても知られるこの方法は、繰り返しの施術により脂肪吸引に匹敵する効果をもたらすと評価されています。クールテック・ディファインやクールスカルプティング・エリート(クルスカ)などの機器を用いた脂肪冷却・脂肪凍結治療は、現代の美容医療において非常に注目されています。しかし、その一方でインターネット上では、「脂肪冷却は危険」といった否定的な声も散見され、この治療法のデメリットや可能性のある後遺症に対する懸念が示されています。本ブログでは、脂肪冷却治療に関する様々な疑問や不安を明らかにし、客観的な視点から解説を行います。さらに、読者からの具体的な疑問に、Q&A形式で直接回答します。

脂肪冷却は危険か?

脂肪冷却が危険と思ってしまう理由としては、誰しも思っていることですが、体をそんなに氷のように冷やして、凍傷にならないのか、という疑問から生じていると考えられます。たしかに雪山に上った登山家が凍傷で余儀なく指を切断することなったり、寒さで凍えて死亡したりするというショッキングなニュースを時々見かけると体や脂肪を冷凍したり、凍結したりするのは危険と思ってしまうことも理解できます。しかし、クールスカルプティング(クルスカ)やクールテックと言われる脂肪冷却機器は選択的に脂肪のみを冷却し、凍結させるので、危険ではありませんし、死亡することもありません。このような脂肪冷却機器は、脂肪をマイナス10度近くまで脂肪を冷却し、半ば凍結させ、氷のように凍られた状態にする機器です。脂肪と比較して、皮膚は冷却に対して損傷を受けにくいことより、脂肪冷却では選択に脂肪のみを破壊できる仕組みになっており、脂肪以外の組織に危険が及ばないように設計されています。

脂肪冷却のデメリットについて

一般論で言うと、クールテックやクールスカルプティングによる脂肪冷却にはほとんどデメリットはありませんが、脂肪冷却は効果が現れるまで最低1か月程度の期間が要するため、効果の即効性を求めるかたにはこの効果の発現までの長い期間がデメリットとして感じる可能性はあります。また、脂肪冷却は1回の治療で劇的な効果がある目に見えてあるわけではありません。この効果の大きさについては、外科的な脂肪吸引より劣ります。しっかりとした効果が目に見えて分かるためには3回の脂肪冷却が推奨されています。この複数回治療が推奨される点もデメリットと感じる可能性はあります。

脂肪冷却の後遺症について

脂肪冷却の副作用は赤みや腫れ、痒みなど、大半が一時的なもので、通常は治療後1週間程度で自然に解消されます。しかし、非常に稀ですが、重篤な副作用があるのも事実で、後遺症として残る可能性があります。後遺症となり得るのは、低温火傷(凍傷)と逆説性脂肪肥大(PAH)です。

■後遺症①:低温火傷(凍傷)

低温火傷(凍傷)は本来脂肪のみが破壊される脂肪冷却において、皮膚組織までも破壊されたことより皮膚が壊死してしまう状態です。深刻なケースで海外では皮膚移植までも必要だったケースもありますが、既往歴がない健康なかたが脂肪冷却で凍傷になることは考えにくいため、凍傷になる可能性があるのは、重度の糖尿病があるなど、局所の循環不全が治療前にある場合に限られると考えれています。このため重度の糖尿病患者は脂肪冷却の相対的禁忌となっています。

■後遺症②:逆説性脂肪肥大(PAH)

脂肪冷却治療において後遺症となり得る、極めて稀な副作用が、逆説性脂肪過形成(Paradoxical Adipose Hyperplasia: PAH)です。PAHとは治療された部位の脂肪組織が脂肪冷却により逆に(逆説性に)増えてしまう状態(脂肪の過形成)のことです。日本国内の脂肪冷却ではPAHの報告は1例もありません。PAHが万一行ってしまった場合は、脂肪吸引による脂肪除去が必要になります。

PAHのより脂肪が増えた状態

上記:写真左は脂肪冷却前。写真右は脂肪冷却後でPAHが起こった状態

参照元:

Paradoxical Adipose Hypertrophy (PAH) After Cryolipolysis

脂肪冷却についてのよくあるご質問

Q: クールスカルプティングやクールテックと呼ばれる脂肪冷却機器とは何ですか?

A: クールスカルプティングやクールテックとは、脂肪冷却を目的とした特殊な医療機器です。これらの機器は、脂肪細胞をマイナス10度程度に冷却し、半ば凍結状態にすることで効果を発揮します。凍った状態の脂肪細胞はその後自然に破壊され、体外に排出されます。脂肪細胞は皮膚細胞と比べて冷却による損傷を受けやすい特性があるため、この治療法では脂肪のみを選択的に破壊できます。

Q: クールテックやクールスカルプティングによる脂肪冷却の効果について、1回で効果がありますか?また、どれくらい痩せられますか?

A: 脂肪冷却治療は、1回のセッションで、平均して約10%から25%の脂肪量を減少させる効果が期待できます。これは、摘まむことができる脂肪の厚さで言えば、平均22.4%の減少を意味します。さらに、最新の研究によれば、クールテック・ディファインを複数回施術した場合、脂肪層の厚さが平均70%まで減少することが確認されています。具体的には、平均的な脂肪層の厚さが35mmから、わずか11mmほどにまで減少するという結果が得られています。

出典元:

Cryolipolysis for fat reduction using Cooltech Define technology: A large-sample retrospective clinical study

Q: 脂肪冷却が効果が現れるまでどのくらいの期間が必要ですか?

A: 脂肪冷却治療を受けた後、その効果が最終的に目に見える形で現れるまでの期間には、治療を受ける機器によって異なることがあります。クールテックの場合は治療後約1~3か月間、クールスカルプティングの場合には約3~6か月間の時間が必要とされています。これは、脂肪冷却治療が即時的な結果をもたらすものではなく、ゆっくりと時間をかけて効果が現れる性質があるためです。脂肪細胞が冷凍・破壊され、その後体外に排出される工程には、この程度の期間が必要となるのです。したがって、脂肪冷却治療を受けた場合、すぐに結果を期待するのではなく、少しずつ変化が現れるのを待つ必要があります。

Q: クールテックやクールスカルプティングによる脂肪冷却の頻度はどのくらいですか?また、脂肪冷却は期間をあけて行うべきですか?

A: クールテックやクールスカルプティングによる脂肪冷却治療の場合、一度の施術で一定の効果を得ることは可能ですが、理想的な結果を得るためには複数回の治療が推奨されます。通常、1つの部位に対しては、1か月間隔での治療を3回以上行うことが望ましいとされています。この治療スケジュールは、脂肪冷却の効果を最大限に発揮させるために設計されています。脂肪冷却の効果が徐々に現れる性質を考慮すると、適切な期間をあけて治療を行うことが重要です。それにより、効果的かつ安全に理想のボディラインを目指すことが可能になります。

Q: クールテックやクールスカルプティングによる脂肪冷却はどの部位に効果がありますか?

A: 脂肪冷却治療は、摘まむことができる皮下脂肪の量が1cm以上ある部位に特に効果的です。具体的には、お腹周りの脂肪、一般に「浮き輪」と称されるこのエリアは、脂肪冷却による効果が特に顕著に現れやすい部位です。また、この治療は上腕や太ももなど、他の部位にも効果を発揮します。

Q: クールテックやクールスカルプティングによる脂肪冷却の施術時間は?

A: クールテックやクールスカルプティング(クルスカ)を含む脂肪冷却治療において、一般的に推奨される冷却時間は70分です。この時間は、脂肪細胞を効果的に凍結させ、最適な治療結果を得るために設定されています。しかし、日本国内においてクールスカルプティング・エリートを提供する多くの施設では、35分という比較的短い冷却時間で施術を行っているケースが見受けられます。この短縮された冷却時間では、脂肪冷却の効果が完全には発揮されない恐れがあるため、施術を受ける際はこの点に注意が必要です。効果的な脂肪冷却治療を求める場合は、適切な冷却時間を確実に実施する施設を選ぶことが重要です。

Q: クールテックやクールスカルプティングによる脂肪冷却の料金は?

A: 脂肪冷却の料金は、提供する医療施設によって異なりますが、注意すべき点がいくつかあります。一部の施設では、1エリア(または1パッド、1ハンドピース)ごとの料金表示を行い、実際よりも安価に見せかけていることがあります。例えば、下腹部全体(通称「浮き輪」の脂肪)の治療には、通常4つのハンドピースが必要になります。また、標準的な冷却時間が70分であるにも関わらず、35分の施術時間で料金を設定している美容外科も存在します。さらに、施術直後に必要なマッサージを別途料金やオプションとして提供している場合もあります。そのため、低価格表示に惑わされず、実際のトータルコストを正確に理解することが重要です。脂肪冷却治療を選択する際には、全体の料金や含まれるサービスをしっかりと確認し、透明性のある施設を選ぶことが肝要です。

Q: クールテックやクールスカルプティングによる脂肪冷却は痛いですか?

A: クールテックやクールスカルプティングによる脂肪冷却治療において、施術初期には冷却やハンドピースの吸引によるある程度の違和感を感じることはありますが、これを「痛み」と表現するのは適切ではありません。通常、違和感は施術開始後約10分で軽減し、感覚が鈍くなるため、その後の施術中に痛みを感じることはほとんどありません。ただし、約70分の冷却時間の後、ハンドピースを取り外した直後の約5分間は、一時的に不快感を感じることがあります。この感覚は、長時間同じ姿勢を取っていた後に足がしびれるときのような強い不快感に似ています。しかし、これは一過性のものであり、施術後すぐに改善されます。したがって、脂肪冷却治療中の痛みについての心配はほとんど不要と言えます

Q: 脂肪冷却後で腫れることはありますか?

A: 脂肪冷却治療を受けた後、治療部位に腫れが生じることは、個人によって異なりますが、起こり得る現象です。腫れの程度については、通常は比較的軽度であり、皮膚がわずかに盛り上がる程度で赤みを帯びることがあります。この腫れは治療に伴う一時的な反応であり、通常は2〜3日の間に自然と軽減されていきます。

Q: 脂肪冷却後チクチク痛みや痒みはいつまでですか?

A: 脂肪冷却治療後にチクチクとした痛みや痒みを感じることは、個人差により異なりますが、治療部位の皮膚に赤みが生じている間に起こることがあります。これらの症状を緩和するために、ステロイド配合のクリームが処方される場合があります。多くの場合、チクチク痛みや痒みの症状は軽度で、通常2〜3日程度で自然に軽減されることが一般的です。

Q: 脂肪冷却で体重は減りますか?また、痩せる効果があるのか?

A: 脂肪冷却治療は、主に理想的なボディラインを形成することを目的としており、一般的なダイエットのように体重を大幅に減少させることは目指していません。治療により特定部位の脂肪細胞が減少し、その結果、体重がわずかに減少することはありますが、これは数百グラム単位での変化に留まることがほとんどです。脂肪は体積に対して比重が軽いため、その減少が体重に大きく反映されることは少ないのです。また、脂肪冷却によって治療部位の皮下脂肪の厚さは減少し、その部位が痩せたように見える効果は期待できますが、全身的な体重減少や他の部位の脂肪減少には直接的な影響はありません。

Q: 脂肪冷却を受けた後、やってはいけないことは?

A: 脂肪冷却治療を受けた後、特別な制限を設ける必要はありません。治療後も日常生活を普段通りに送ることができ、飲酒や入浴なども特に制限されません。これは脂肪冷却治療の大きな利点の一つであり、外科的な脂肪吸引手術に見られるような、回復期間中の活動制限が必要ないという点で非常に利便性が高いです。したがって、脂肪冷却治療後に特に避けるべき行動は存在せず、通常の生活を続けることが可能です。

Q: 脂肪冷却は医療行為ですか?

A: はい、クールテックやクールスカルプティングなどを使用する脂肪冷却は、医療機器を用いた医療行為として位置づけられます。これらの機器は、専門的な知識と技術を要するもので、適切に操作されない場合、凍傷などのリスクが伴うことがあるからです。そのため、医療機関でのみ扱われるべきです。エステサロンなど非医療機関で脂肪冷却が提供されている場合、使用されている機器は医療用とは異なる効果の低いものであるか、あるいは違法に医療機器を使用している可能性があります。このため、脂肪冷却治療を受ける際は、信頼できる医療機関を選ぶことが非常に重要です。

Q: クールテックやクールスカルプティングによる脂肪冷却の禁忌は?

A: クールテックやクールスカルプティングによる脂肪冷却治療には、いくつかの禁忌事項があります。特に、寒冷によって症状が悪化する可能性がある特定の血液の病気を持つ方は、治療を受けることができません。これにはクリオグロブリン血症、寒冷凝集素血症、発作性寒冷ヘモグロビン尿症などが含まれます。同様に、寒冷性皮膚炎や寒冷性蕁麻疹など、寒冷に反応する皮膚病のある方も、脂肪冷却治療は基本的に避けるべきです。加えて、治療部位に腹部ヘルニアがある場合、または皮膚の循環障害や神経障害のある方も、脂肪冷却治療は推奨されません。さらに、妊娠中や授乳中の方、重症の糖尿病をお持ちの方については、相対的禁忌とされており、可能な限り治療を避けることが望ましいとされています

Q: クールテックとクールスカルプティング(クルスカ)の違いは何ですか?

A: クールテックとクールスカルプティング(クルスカ)はどちらも脂肪冷却を目的とした機器でありますが、最新モデルのクールテック・ディファインとクールスカルプティング・エリートには主な違いがいくつか存在します。

PAHの発生率: 逆説的脂肪過形成(PAH)という稀な副作用の発生率に違いがあります。クールテック・ディファインでは1118例の治療でPAHの発生率が0.09%であるのに対し、クールスカルプティングは0.021%〜1.00%の範囲です。これはクールテックが極めて少ない副作用を持つことを示しています。

同時治療可能なエリア数: クールテック・ディファインは4つの異なるエリアを同時に治療する能力がありますが、クールスカルプティング・エリートは2エリアまでの同時治療に限定されています。

効果発現までの期間: クールスカルプティング・エリートの場合、目に見える効果が出るまで3〜6ヶ月かかるのに対し、クールテック・ディファインでは効果が1〜3ヶ月で現れる傾向にあります。

まとめ

このブログ記事を通して、脂肪冷却治療に伴う危険性の有無、デメリット、そして発生する可能性のある後遺症に関して、徹底的な解説を行いました。また、脂肪冷却に関連する多くの疑問についても、詳しく説明しました。脂肪冷却は、正しく理解し適切に行われれば、美容医療の一環として非常に有効な手段です。このブログ記事の情報が、脂肪冷却治療に関心を持つ方々の不安を和らげ、安全に治療を受ける際の有益なガイドとなることを願っています。

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、、痩身治療を得意としている。日本美容外科学会ではウルセラの学会発表を行っている。痩身治療に関しては自らクールテックを受けてその効果をCT検査で証明した。また、実践した痩身治療を生かして、ベストボディ千葉大会ではグランプリを獲得している。

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