投稿日:2025/06/14
(最終更新日:2025/06/15)

そばかすにレーザーは良いか?フォトとの違いは?

美容に関心のある20~40代女性にとって、そばかす(雀卵斑)の治療方法としてよく挙げられるのがレーザー治療とフォト(IPL)治療です。両者にはどのような違いがあり、それぞれにどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

本記事ではそばかす治療における「レーザー」と「フォト(IPL)」の違いを専門医の視点から分かりやすく解説します。それでは、そばかす治療の選択肢について詳しく見ていきましょう。

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レーザー治療の効果とデメリット

レーザー治療は、メラニン色素に反応する特殊な光を照射し、そばかすの原因となる色素細胞を破壊する治療法です。代表的なものにQスイッチYAGレーザーやピコレーザーがあります。レーザー光はメラニンに選択的に吸収されるため周囲の肌へのダメージを最小限に抑えつつ、ピンポイントでそばかすを除去できます。適切に照射すれば1回の施術でそばかすが消失し、その部分のそばかすは再発しにくいとされています。実際、従来からあるQスイッチレーザーや最新のピコレーザーは非常に効果的で、多くの患者さんが「一度の治療で大きく改善した」と感じるケースもあります。特に濃い目のそばかすであれば、レーザー1回で完全になくなる場合もあるでしょう。

レーザー治療のデメリット①

しかし、顔全体に多数のそばかすがある場合、レーザー治療にはデメリットもあります。レーザーは基本的に点状のシミ・そばかすを一つずつ焼く治療になるため、数が多いと施術範囲が広くなりがちです。その結果、施術後に多数の小さなかさぶた(痂皮)ができ、ダウンタイム(回復期間)が必要になります。一般的なQスイッチYAGレーザーでは、照射後に軟膏を塗ってテープ保護し、7日前後テープを貼り続ける必要があります。だいたい1~2週間ほどでかさぶたが自然に剥がれ落ちるまで待たねばならず、その間は施術部位にメイクもできません(テープで保護している間、施術部以外のメイクは可能)。

さらに、レーザー照射後の皮膚は赤みが生じます。患部は軽い火傷状態になるため、かさぶたが取れた後の新しい皮膚は赤みを帯びています。この赤みは1~2か月ぐらいかけて、落ち着きます。このようにレーザー治療は「一度で取れる」反面、2週間~2か月程度のダウンタイムが発生する点は覚えておきましょう。また、ダウンタイム中は紫外線を避け、保湿ケアを徹底することが大切です。

レーザー治療のデメリット②

レーザー治療のもう一つのリスクとして、「白抜け(白斑化)」があります。稀にレーザー照射後、患部の色素が抜けて周囲より真っ白に見えることがあるのです(白斑化)。

これはレーザーの熱でメラニンを作る細胞(メラノサイト)がダメージを受け、一時的に色素を産生できなくなるために起こります。1回の照射でも起こり得ますが、多くは一時的なもので数ヶ月(3~6ヶ月)ほどで徐々に肌色が戻ります。とはいえ、ごく稀に色素が完全に戻らないケースも報告されており、白抜けを完全に治す治療法は確立していません。

特に短い間隔で繰り返しレーザーを当てたり、不適切な照射をすると正常な色素細胞まで傷つき、まだらに色抜けするリスクが高まります。顔全体の広範なしみ・そばかすに対して安易に何度もレーザーを繰り返すと、かえって肌の色ムラ(白斑と残存シミのまだら)を生むことがあるので注意が必要です。

そばかすのレーザー治療のまとめ

レーザーはピンポイントに強力に働き、濃いそばかすでも1回で取れる即効性が最大のメリットです。また、一度破壊した原因細胞からは基本的に再発しない(同じ箇所にそばかすが出にくい)とも言われています。デメリットはダウンタイムの長さと施術後の管理です。顔中にテープを貼るのは抵抗があるという方や、仕事柄ダウンタイムを取れない方にはハードルが高いでしょう。また白抜けなどの副作用リスクもゼロではありません。「早く確実に取りたいけど、その間の見た目も気になる」という方には、次に述べるフォト(IPL)治療も検討すると良いでしょう。

▶️ダウンタイムが気になる方はしみのレーザー治療をチェック

フォト(IPL)治療とは?フォトシルクプラスが有効な理由

IPL(Intense Pulsed Light)とは、レーザーとは異なり複数の波長を含む光を肌に照射する光治療です。カメラのフラッシュのような強い光をパッと当てるイメージで、肌に潜むメラニンやヘモグロビン(血液成分)に作用します。そばかす治療で代表的なIPLとして、筆者が推奨しているフォトシルクプラスがあります。

IPLは肌全体にマイルドに働きかけ、一度の施術で顔中の多数のそばかすをまとめて薄くすることが可能です。レーザーのように一つずつ焼かないため、ダウンタイムが短く、施術直後からメイクも可能という大きな利点があります。

IPLの中でもフォトシルクプラス(PhotoSilk Plus)はイタリアDEKA社製の高性能IPL機器で、従来のIPLより優れた効果を発揮すると注目されています。波長域が400~1200nmと広く、フィルターにより特定の波長帯を調整できるため、症状に応じたオーダーメイドの光治療が可能です。

例えばメラニンに吸収されやすい波長で照射すればそばかす・シミの原因である色素を選択的に破壊できますし、血管拡張に対しては別の波長で赤ら顔の改善も期待できます。フォトシルクプラスは特にそばかすへの反応性が高く、「そばかす治療の第一選択」とも言える存在です。

▶️関連記事:赤ら顔の原因と治療法

フォトシルクプラスが「そばかすにはフォトシルクプラス!」と言われる理由をまとめると以下の通りです。

  • 高い治療効果:波長やパルス幅を症状に合わせて細かく調整でき、従来のIPLよりもしみ・そばかすに対する分解効果が高い。メラニン粒子を効果的に破壊し、特に薄いそばかすにも反応しやすいとされています。実際、「フォトシルクプラスの光は過剰な色素を破壊し、肌色を均一に整える。そばかす治療の第一選択だ」という報告もあります。
  • 肌への負担が少ない(ダウンタイムほぼ無し):IPLはレーザーと比べ肌表面へのダメージが軽いため赤みや腫れが出にくく、施術直後から普段通り洗顔やメイクができます。実際フォトシルクプラス照射後は、軽いほてりや赤みが出ても数時間~1日程度で治まり、日常生活に支障が出ません。「治療したと周囲に気付かれにくい」のも嬉しいポイントです。
  • 広い範囲を一度に治療:顔全体に光を当てることで、散在する大小のそばかすを一斉にケア可能です。多数のそばかすを均一に薄くできるため、レーザーのように点々と跡が残る心配もありません。特に「そばかすと同時にくすみも取れて肌がワントーン明るくなった」「毛穴が引き締まりハリが出た」など、美肌効果も同時に得られることが多いです。フォトシルクプラスはしみ・そばかす治療と同時に肌のハリ・ツヤも改善する総合的な美肌治療でもあります。
  • 他のIPL機種より効果的:IPLにはオーロラやライムライトなど様々な機種がありますが、筆者の臨床実感では「フォトシルクプラスほど効果が大きく現れる機器は他にない」と感じています。実際、筆者のクリニックでフォトシルクプラスを受けた患者様の反響も大きく、「長年悩んだそばかすが薄くなった」「他院で効果を感じなかったIPLでも、フォトシルクプラスに変えたらはっきり違いが出た」などの声が寄せられています。

以上の理由から、フォトシルクプラスはそばかす治療に非常に有効な選択肢と言えます。では、そんなフォトシルクプラスの具体的なメリットをさらに詳しく見てみましょう。

フォトシルクプラスのメリット

フォトシルクプラスには、そばかす治療において次のようなメリットがあります。

  • ダウンタイムが極めて短い:前述の通り、照射後すぐにメイク可能なほど肌への負担が少なく、ほとんどダウンタイムがありません。治療当日にそのまま職場や学校に戻ることもでき、周囲に治療したと知られたくない人でも安心です。例えばレーザーでは施術後しばらくテープ保護が必要でしたが、フォトシルクプラスではそれが不要です。強いて言えば直後にわずかな赤みが出る程度で、これも数時間~1日以内に引いていきます。
  • 少ない回数で効果を実感:フォトシルクプラスは1回の施術でも「そばかすが薄くなった」と実感できる場合が多いです。ただし、より確実にそばかすを目立たなくするには3~4週おきに複数回(通常5回程度)の施術を行うのが理想的です。回数を重ねるごとにそばかすはどんどん薄くなり、5回ほどで見違えるように改善するケースも珍しくありません。通常、筆者のクリニックでは2~4週間間隔で5回の照射を1クールとご案内しています。回数が必要とはいえ、フォトシルクプラスは施術中の痛みも弱め(輪ゴムで弾く程度)で、気軽に繰り返し受けやすい治療です。
  • 他機種より高い効果:IPLによる光治療自体は以前からありますが、フォトシルクプラスは従来機よりメラニンへの反応性が高く設計されているため、「今までのIPLでは物足りなかった」という人にも効果が出やすいとされています。実際、筆者である元神医師自身も「フォトシルクプラスほどの効果は他のIPL機にはない」と断言するほどです。特に薄いシミ・そばかすや、IPLでは反応しづらかった症状にも改善が期待できる点で優れています。
  • 美肌効果・マルチな改善:フォトシルクプラスの光エネルギーはコラーゲン産生も刺激するため、そばかす治療しながら肌質改善やエイジングケア効果も得られます。施術後、「シミが薄くなる」ことに加えて「毛穴が引き締まった」「肌全体がワントーン明るくなった」「ニキビ跡の赤みも引いた」などの副次的な効果を感じる患者様も多いです。そばかす以外にも赤ら顔やニキビ跡の色素沈着、くすみなど複数の肌悩みを同時にケアできるのはIPL治療ならではのメリットです。

こうしたメリットから、フォトシルクプラスは「ダウンタイムなくそばかすを徐々に薄くしたい」「顔全体をトーンアップしたい」という方に非常に適した治療となっています。実際、当院ではそばかす治療の第一選択肢としてフォトシルクプラスを強くおすすめしています。

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※なお、フォトシルクプラスにもデメリットが皆無なわけではありません。即効で一度に全てを消すことはできないため、完全除去までに複数回通院が必要という点はデメリットと言えます(裏を返せば、肌に優しい分ゆっくり治療するということです)。

また肝斑には効果がないなど適応外のケースもあります。しかし、そばかす治療に限って言えば、その総合的な効果・利点からフォトシルクプラスのメリットがデメリットを上回ると考えています。

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まとめ

そばかす治療にはレーザーとフォト(IPL)という二大選択肢があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。レーザー治療は即効性が高く1回でそばかすを取れる可能性がありますが、ダウンタイム(赤み・かさぶた・テープ保護など)が2~4週間程度必要で、広範囲の治療には不向きな面があります。

 

一方、フォトシルクプラスに代表されるIPL治療は、ダウンタイムがほとんど無く複数回で徐々に改善していく方法で、顔全体にある細かなそばかすを一斉にケアできるという利点があります。即効性ではレーザーに劣るものの、美肌効果も得られるなど総合的なメリットが大きい治療法です。

 

美容皮膚科の専門医である筆者としては、日常生活への影響を抑えながらそばかすをしっかり治したい方にはフォトシルクプラスを最もおすすめしています。もちろん、症状の程度や患者様の希望によってはレーザー治療が適している場合もあります。例えば「点々とある濃いシミ・そばかすを今すぐ一掃したい」場合にはレーザーを選択し、「広い範囲の薄いそばかすをナチュラルに目立たなくしたい」場合にはフォトシルクプラスを選ぶ、といった使い分けです。大切なのは信頼できる医師の診察を受け、自分の肌状態や生活スタイルに合った治療法を見極めることです。

 

本記事で挙げたそばかす治療に関するレーザー・フォト治療の特徴を参考に、ぜひご自身にベストな選択をしていただければと思います。専門クリニックにおいて疑問や不安があれば気軽に相談してみてください。適切なケアと治療の併用で、そばかすのない明るい素肌を目指していきましょう。専門医の立場から、皆様の肌がより美しくなるお手伝いができれば幸いです。

 

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。
1999年慶応義塾大学医学部卒。
外科専門医(日本外科学会認定)。
美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。
美容外科医師会理事。
美容外科医として20年以上のキャリアがあり、美容外科医でありながら、肌治療にも精通している。万能のニキビ治療機器アグネスを日本にいち早く導入し、これまでアグネスの治療は延べ1万人を超える。シミ治療、にきび、ニキビ跡治療に定評がある。

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