投稿日:2025/05/30
(最終更新日:2025/05/30)
レーザーでシミ取り治療!効果と経過を徹底解説
「シミに悩んでいるけれど、レーザー治療には不安がある…」
そう感じていませんか?
本記事では、美容外科医がレーザーによるシミ(老人性色素斑または日光性色素斑)治療の仕組みや実際の治療経過を写真付きで詳しく解説します。
シミの種類やレーザーの効果、治療後の経過、そしてアフターケアのポイントまで網羅していますので、シミ取りレーザーが初めての方でも安心して読み進められるでしょう。ぜひ参考にしてください。
レーザーによるシミ治療とは?
一般的なシミである老人性色素斑(日光性色素斑)に対しては、QスイッチYAGレーザーと呼ばれるレーザーが最も推奨されます。
QスイッチYAGレーザーは、メラニン色素に反応する特殊な波長の光を極短時間(ナノ秒単位)で照射できるレーザー機器です。老人性色素斑(いわゆる紫外線によるシミ)に対してしばしば用いられ、メラニン色素を1回の照射で破壊し、体内に吸収させることでシミを除去します。
適切な診断のもと十分な出力で照射すれば、老人性色素斑はほぼ1回の治療で綺麗に取れる場合が多いのが特徴です。もしクリニックにこのレーザーが無く、光治療などで代用すると、10回以上通っても薄くなる程度に留まるケースもありえます。
QスイッチYAGレーザーはシミ治療において最も効果的な選択肢の一つと言えるでしょう。

シミレーザー治療料金 1mm3,300~5,500円
※照射後、一時的に薄いピンク色の皮膚となります。UVケアを行ってください。
QスイッチYAGレーザーの痛みや施術時間
QスイッチYAGレーザーの照射時の痛みは「輪ゴムで軽く弾かれたような刺激」と表現されることが多く、通常は麻酔無しで耐えられる程度です。
照射範囲が広い場合やシミが皮膚深部に及ぶ場合は痛みが強く感じられる傾向がありますが、それでも局所麻酔が必要なほどではないことがほとんどです。不安な方には表面麻酔(クリームやテープ)を併用することも可能なので、カウンセリング時に相談すると良いでしょう。
施術自体は数ミリ程度のシミ1箇所なら数秒以内のレーザー照射で終了し、照射後は患部にテープを貼った後すぐに帰宅できます。

シミのレーザー治療直後に治療部位にテープを貼った状態
レーザー照射直後の反応
シミ部分にレーザーを当てると、その場で白く変色します(これは即時白斑現象と呼ばれる反応です)。この白い反応は10分ほどで消え、代わりに照射部位の周囲が少し赤く腫れたようになります。強い炎症というほどではありませんが、軽い火傷のような状態でヒリヒリすることもあります。
医師が患部に軟膏を塗布し、肌色の保護テープを貼って治療直後の処置は完了です。肌色テープは小さな絆創膏のようなもので、一週間程度貼り続けて傷口を保護します。
テープで覆われていますが、水に濡らすことも可能であり、上から軽いメイクをしてテープごと隠すことも可能です。従って、洗顔や入浴も通常できるため、日常生活に大きな支障は出ませんが、接客業など人目が気になる方は念のため数日お休みを取るケースもあります。
シミ取りレーザー治療の経過(写真で解説)
治療前の肌状態
治療前の右頬には、直径1cm弱ほどの濃い茶色のシミ(老人性色素斑)があります。紫外線の影響でできた典型的なシミで、境界がはっきりしています。
この患者様(28歳・女性)は見た目の印象を老けさせるこのシミを気にされており、レーザーでのシミ除去を希望して来院しました。
治療当日は日焼け止めを落とし、洗顔後に診察してレーザー適応であることを確認します。シミの部位に白いペンでマーキングを行い、照射前の写真撮影を行って準備完了です。
レーザー照射直後の経過
レーザー照射直後の状態です。
先程まで茶色かったシミの部分が白く変化し、周囲の皮膚が赤くなっています(白く見えるのは照射による微細な気泡で、数分で消失します)。
写真では白い部分が目立ちますが、これはレーザーがメラニンに反応しているサインで、適切に照射できた証拠です。
患部からはごく少量の出血点がみられる程度で、痛みも次第に落ち着いてきます。この上から肌色の保護テープを貼り、治療直後の処置は完了です。テープを貼ると一見してレーザー後と分からないほど目立たず、そのままお化粧で隠すこともできます。
治療後1週間の経過
レーザー照射から1週間後経過した状態です。
写真はテープを剥がした直後の状態ですが、テープを剥がすと照射部位のかさぶたが自然に剥がれることがあります。
赤く見えているのは新しく再生した皮膚で、まだ薄い保護層しかないデリケートな状態です。この患者様は赤みが強めですが、痛みはありません。
治療後1か月の経過
レーザー照射から1か月経過した状態です。
この新しい皮膚は紫外線の影響を受けやすく、一時的に周囲より白っぽく見えたり、薄いピンク色を帯びています。人によってはこの時期、治療部位が一時的にうっすらと茶色く沈着して見える(いわゆる「戻りジミ」)こともありますが、慌てずにケアを続けましょう。
大切なのは絶対にかさぶたを自分で剥がさないことです。無理に剥がすと傷跡や色素沈着の原因となるため、自然に取れるのを待ちます。同時に保湿ケアも欠かさず行い、紫外線対策は徹底します。日中はSPFの高い日焼け止めに加え、帽子や日傘で直射日光を避けるよう心がけましょう。
治療後11か月の経過
レーザー照射から約11か月後の肌です。
シミが跡形もなく消失し、周囲の肌となじんでいるのがわかります。赤みも完全に引き、新しい皮膚のピンク色も周囲の肌色に溶け込んでいます。
個人差はありますが、老人性色素斑のレーザー治療では多くのケースでこのように数か月後にはシミがほぼ目立たなくなります。一時的に生じた炎症後色素沈着(戻りジミ)があった場合も、3〜6か月かけて自然に薄くなるのが一般的です。
実際、本症例の患者様も「どこにシミがあったのか思い出せない」と感じるほど綺麗に改善しました。
必要に応じて再診時に経過をチェックし、まだシミが残存している場合はレーザーの再照射などの追加のケアを検討します。しかし、大半の方は特別な追加治療なしで時間とともにシミが消えていきますので、ご安心ください。
治療後の注意点とアフターケア
QスイッチYAGレーザー治療でシミを取った後、適切なアフターケアを行うことが綺麗に治すための鍵です。
以下に主な注意点とケアのポイントをまとめます。
保護テープと軟膏の使用
照射後、医師の指示通りに患部に肌色テープを貼ります。テープは指示された期間(通常1週間程度)は剥がさず、清潔に保ちましょう。テープが汚れたり剥がれかけた場合も、テープは剥がさず、処方された新しいテープを上から貼るようにしてください。
入浴・洗顔
当日は長風呂や熱いお湯は避け、患部をできるだけ刺激しないよう注意します。翌日以降は、患部に貼ったテープができるだけ剥がれないように注意しながら、洗顔等はしましょう。入浴後は患部をこすらず、清潔なタオルで軽く押さえるように水気を取ります。
かさぶた管理
テープの貼付が術後1週間後には剥がしていただいて大丈夫ですが、テープの下には黒っぽいかさぶたが形成されています。このかさぶたは、決して無理に剥がさないことが重要です。
ただし、テープを剥がした際に、一緒にかさぶたが取れた場合は問題ありません。かさぶたはその後は触らないようにします。無理に剥がすと傷跡になったり、色素沈着が残ったりする恐れがあります。
テープの管理
テープを貼っていることが苦にならない場合は、最大1か月程度テープを貼ることが最も良い紫外線対策になります。
ただし、テープは頻繁に張り替えることは患部の赤みを長引かせる要因になりますので、テープの張り替えは1週間以上あけて行ってください。
紫外線対策
最も重要なのはUVケアです!
新しい皮膚は非常に日焼けしやすいので、治療後半年ほどは特に念入りに紫外線対策を行います。外出時は季節に関わらずSPF50+の日焼け止めを患部にも忘れず塗りましょう。
加えて帽子・日傘・サングラスを活用し、なるべく直射日光を避けてください。紫外線対策を怠ると、せっかく取れたシミがまた再発したり、新たなシミができやすくなります。
スキンケア
照射部位の周囲は乾燥しやすいので、保湿を十分に行います。施術後しばらくは刺激の強い化粧品(ピーリング剤や美白美容液等)は避け、低刺激の保湿剤で優しくケアしましょう。
メイクや仕事復帰
顔のシミ治療の場合、テープで保護していれば施術直後から軽いメイクでカバー可能です。オフィスワークであれば当日から通常通り働けます。
ただし、テープの上からのメイクはよれやすいため、無理に厚化粧はしない方が良いでしょう。接客業の方はテープが目立つ場合もあるので、状況に応じて数日休暇を取ることも検討してください。1週間後のテープを剥がした後であれば、コンシーラーで赤みを隠すこともできます。
以上のポイントを守ることで、レーザー治療後の肌を最良の状態で回復させることができます。医師の指示をよく聞き、不安なことがあれば遠慮なく相談しましょう。

シミレーザー治療料金 1mm3,300~5,500円
※照射後、一時的に薄いピンク色の皮膚となります。UVケアを行ってください。
まとめ
QスイッチYAGレーザーによるシミ取り治療は、短時間の施術で高い効果が期待できる優れた方法です。適切なパワーで照射すれば老人性色素斑は1回の治療で驚くほど綺麗に消え、その後の経過も順調に進めば数ヶ月で元の肌色になじみます。
治療直後は赤みやテープケアなど多少のダウンタイムがありますが、1〜2週間程度のケア期間を乗り越えればシミの無い明るい肌を手に入れることができます。
実際の症例写真で見てきたように、経過中に一時的な色素沈着が生じてもほとんどの場合は半年以内に消失します。大切なのは、治療後のアフターケアと紫外線対策をしっかり行うことです。そうすることでレーザーの効果を最大限に発揮し、シミの再発も防ぐことができます。
シミが一つ消えるだけでお顔の印象は見違えるほど若々しくなります。鏡を見るたび気になっていたシミをレーザーで安全に除去し、自信の持てる素肌を取り戻しましょう。
専門の美容皮膚科医に相談すれば、あなたのお肌に合わせた最適な治療プランを提案してくれるはずです。悩んでいた時間がもったいなかったと思えるほど、「もっと早くやれば良かった!」という声も多いシミ治療。
ぜひ一度カウンセリングに足を運んでみてください。シミのない明るい素肌で、毎日を笑顔で過ごしましょう。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。
1999年慶応義塾大学医学部卒。
外科専門医(日本外科学会認定)。
美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。
美容外科医師会理事。
美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。
日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。
また、形成外科学会での勉強会においても講演をおこなっている。
ウルセラについても日本国内に導入直後から取り入れており、日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
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