元神院長執筆 専門医と学ぶ美容医療ブログ

そばかすができる原因は?シミとの違いや遺伝との関係を詳しく解説

更新日:2026/09/17

公開日:2024/01/07

「そばかすは、なぜできるの?」「親にそばかすがあると遺伝する?」と疑問に思っている方もいらっしゃるでしょう。

小さい頃からそばかすがある方もいれば、気づいたときには顔にいくつも現れていたというケースもあります。ある日突然、「いつからできたの?」「普通のシミとは何が違うの?」と気になってしまうかもしれません。

本記事では、そんなそばかすができる原因や遺伝との関係、ほかのシミとの違いを中心に詳しく解説します。

そばかすとは

そばかすは、医学的には「雀卵斑(じゃくらんぱん)」と呼ばれるシミの一種です。多くは、薄い茶色の小さな斑点が、鼻や頬などを中心に複数現れます。

そばかすができた皮膚は、実際にメラニンを作るメラノサイトの数が増えているわけではありません。メラノサイトの働きが活発になって生成量が増えたメラニンは、周囲の表皮細胞(ケラチノサイト)に多く蓄積し、斑点として目立つようになるのです。

そばかすは紫外線とも関係しています。実際、ブラジルの大学がビーチで働く362人を対象に行った調査では、33.7%に口周囲、24.0%に唇のそばかすが確認されました。また、ビーチハンドボール選手を対象とした研究でも、多くの選手にそばかすが認められています。

特に、屋外で長時間過ごすなど紫外線を浴びる機会の多い方は、日頃から紫外線対策を意識していきましょう。

参照:Prevalence of lip and perioral ephelides in beach workers

参照:Photoprotection practices, knowledge and sun-related skin damage in Spanish beach handball players

そばかすができる主な2つの原因

そばかすができる原因は、大きく分けて2つあります。この章では、「遺伝」と「紫外線」の2つの関わりについて詳しく説明しましょう。

遺伝

そばかすができる原因のひとつが遺伝です。これまで、肌の色やメラニンの生成に関わる遺伝子について多くの研究がおこなわれています。

そばかすと関わりの深い代表的な遺伝子が、メラノコルチン1受容体(MC1R)です。海外の研究によると、そばかすが生じる可能性は、MC1R遺伝子の特定の変異を1つ持つ人で約3倍、2つ持つ人では約11倍になると報告されています。

このほか、目や肌などの色素形成に関わるOCA2遺伝子や、メラニンの生成を調節するIRF4遺伝子がそばかすと関係していることも確認されました。ただし、そばかすに影響を与える遺伝的な特徴は、人種や地域によって異なる可能性があります。

たとえば、日本人女性を対象とする研究では、皮膚の色素形成に関わるBNC2のほか、細胞の働きと関係のあるHSPA12AやPPARGC1Bなどの遺伝子領域が、そばかすと関連すると指摘されました。

一方、欧米人を中心とした研究とは異なる遺伝子領域も確認され、日本人の遺伝的な背景がそばかすの現れ方に関係しているとも考えられます。

なお、紫外線などの影響を受ける場合もあり、遺伝的な素因だけでそばかすの現れ方や濃さが決まるわけではありません。

参照:The melanocortin-1-receptor gene is the major freckle gene

参照:Interactions between ultraviolet light and MC1R and OCA2 variants are determinants of childhood nevus and freckle phenotypes

参照:A polymorphism in IRF4 affects human pigmentation through a tyrosinase-dependent MITF/TFAP2A pathway

参照:Genome-wide association study in Japanese females identifies fifteen novel skin-related trait associations

紫外線

紫外線も、そばかすができる原因のひとつです。先述のとおり、紫外線を浴びて肌を守るメラノサイトの働きが活発になると、メラニンの生成量が増えます。そばかすも紫外線量の多い春から夏にかけては濃くなり、秋から冬には薄くなる傾向があるようです。

特に、遺伝的にそばかすができやすい方は、日焼けをきっかけに新たにそばかすが現れたり、もともとあるそばかすが濃くなったりすることもあります。つまり、そばかすは、2つの要素「遺伝」と「紫外線」でできる体質的な色素沈着といえるでしょう。

そばかすを目立たせないためには、季節を問わず紫外線対策が欠かせません。日焼け止めのほか帽子や日傘なども活用し、紫外線を浴びる量をできるだけ減らしましょう。

そばかすは遺伝する?

そばかすができやすいかどうかは、親から子へと受け継がれる遺伝的な要因が関わっています。両親や近親者にそばかすが多いと、子どもにも現れやすいようです。

とはいえ、親にそばかすがあるからといって、必ずしも子どもにできるとは限りません。理由は、遺伝的な要因は複雑で、受け継ぐ特徴にもそれぞれ違いがあるからです。

そばかすの現れ方は、人種によっても違いが見られます。一般的に、肌の色が明るい方に多いようです。また、遺伝的にそばかすができやすい方も、紫外線を浴びる量などによって実際の現れ方や濃さが変わります。

「親にそばかすがある=子どもにも必ずできる」というよりも、遺伝的な素因に紫外線などの環境要因が加わってそばかすが現れやすくなると考えておくとよいでしょう。

そばかすとほかのシミの違い

この章では、そばかすとほかのシミの違いについて説明します。実際、そばかすは、老人性色素斑や肝斑、ADMなどと見た目が似ていることもあり、混同されがちです。しかし、外観・発症時期・原因・組織学的な構造などが異なります。

外観

そばかすの外観を見分けるポイントは、小さな薄茶色の斑点が、頬から鼻にかけて左右対称に多数現れているかどうかです。色は比較的均一で、輪郭もくっきりしています。

一方、老人性色素斑は円形や楕円形です。色も、薄茶色から濃い茶褐色まで幅があります。また、肝斑は頬骨付近などに左右対称の淡い褐色の色素斑として現れ、ADMは頬骨周辺などに灰褐色や青みを帯びた斑点が見られるのが特徴です。

発症時期

そばかすの発症時期は、主に幼少期から思春期にかけてです。特に10~20代で濃くなるといわれています。中高年になると、自然に薄くなる方もいらっしゃるようです。

一方、老人性色素斑は成人以降に増えやすく、40代以降になって目立ち始めます。肝斑は主に成人期、ADMは成人になってから現れることが多いようです。

原因

原因も、そばかすとほかのシミで違います。そばかすは遺伝的な要因が大きく、紫外線を浴びて色が濃くなったり、新たに現れたりする点は先述のとおりです。

一方、老人性色素斑は長期的な紫外線の影響や加齢、肝斑は紫外線やホルモンなど、複数の要因が関係するとされています。ADMは、原因が十分に解明されていません。

組織学的な違い

組織学的な違いとしては、メラノサイトの数やメラニンの分布などが挙げられます。そばかすのある皮膚では、メラノサイトの働きが活発になると、表皮細胞(ケラチノサイト)に多くのメラニンが蓄積するのです。

一方、ほかのシミは、種類によってメラニンが存在する深さやメラノサイト、表皮の構造が違います。たとえば、老人性色素斑ではメラニンの増加や表皮構造の変化が見られるのに対し、ADMは真皮にメラノサイトが存在する点が特徴です。

そばかすに適した4つの治療法

この章では、そばかすに適した4つの治療法を説明しましょう。いくつかの選択肢があり、いずれもそばかすを目立ちにくくする治療です。

「そばかすを薄くしたい」「目立ちにくくしたい」方は、ぜひ参考にしてください。

IPL・光治療

IPL・光治療は、そばかすだけでなく、シミやくすみなど幅広い肌悩みにも用いられる治療です。カメラのフラッシュのような光の照射で熱を発生させ、メラニンにダメージを与えます。

そばかすの施術目安は、2~4週間の間隔を空けた5回程度です。照射後には一時的にそばかすの色が濃くなる方もいらっしゃいますが、時間の経過とともに徐々に薄くなるでしょう。

当院では、IPL機器のひとつである「フォトシルクプラス」をそばかすの治療に使用しています。施術直後は、軽い赤みや腫れなどが見られる方もいらっしゃいますが、ダウンタイムは比較的短く、基本的にテープによる保護も必要としません。

ただし、照射後2~3日でそばかす・シミに薄いかさぶたができ、7日前後ではがれることがあります。

また、IPLを照射できないまぶたや目の際などにできたそばかすは、レーザー治療も選択肢になるでしょう。位置や状態に合わせ、医師と相談しながら適切な治療法を選ぶことが大切です。

▶️IPL・光治療の詳細はこちら

レーザー治療

レーザー治療とは、特定の波長の光をメラニン色素に反応させ、熱でメラニンを破壊する治療法です。一般的に、そばかすにはQスイッチYAGレーザーなどを用います。狭い範囲に集中的に照射できる点が、IPL・光治療との違いです。状態にもよりますが、1回の施術で一定の効果を実感できるでしょう。

ただし、施術後には赤みや腫れ、ほてりのほか、まれに色素沈着や色素脱失、瘢痕などが残ることもあります。また、照射した部分は、1週間程度のテープによる保護が必要です。

IPL・光治療とレーザー治療では、そばかすの状態や適した部位が異なります。医師の診察を受け、納得したうえで治療法を選びましょう。

▶️レーザー治療の詳細はこちら

ビタミンCイオン導入

ビタミンCイオン導入は、微弱な電流を利用し、ビタミンCやビタミンAなどの有効成分を肌に浸透させる治療です。メラニンの生成を抑える働きがあるビタミンCなどの作用で、そばかすを目立ちにくくする効果を期待できるでしょう。

ちなみに、ビタミンCイオン導入は単独でおこなうよりも、IPL・光治療と組み合わせた治療がおすすめです。2つの異なる施術で、より多角的にそばかすにアプローチできます。

外用療法

外用療法は、メラニンの生成を抑える成分などを肌に塗布し、そばかすを目立ちにくくします。代表的なものは、ハイドロキノンやトレチノイン、ビタミンCなどです。

ただし、外用療法はIPL・光治療やレーザー治療のように、そばかすに直接光を照射する治療ではありません。効果の現れ方も比較的緩やかなため、継続使用が前提です。

なお、使用する薬の成分によっては、赤みや刺激などが生じる方もいらっしゃいます。医師の指示に従い、適切な量・回数で使用しましょう。

そばかす治療を受ける際の注意点

そばかす治療を受ける際の主な注意点は、次の3つです。

  • 治療後も紫外線対策を続ける
  • ほかのシミが混在していないか確認する
  • 治療機器や医師を慎重に選ぶ

そばかすは、先述のように遺伝的な素因や紫外線の影響が大きく関わっています。IPL・光治療やレーザー治療の後に、シミが新たに現れたり再び濃くなったりすることがないとも限りません。日焼け止めや帽子など、日常的な紫外線対策が重要です。

なかには、そばかすだけでなく、肝斑など別の種類のシミが混在している場合もあります。シミの種類に適した治療を受けるためにも、自己判断せず、早めに医師の診察を受けましょう。

なお、IPL・光治療やレーザーは、症状によって使用する機器や照射方法なども異なります。治療の特徴や期待できる効果、ダウンタイムなどについて十分な説明を受け、納得したうえで施術に進みましょう。

▶️当院のそばかす治療についてはこちら

まとめ

そばかすはシミの一種で、基本的には良性です。通常、健康上の問題はありませんが、見た目が気になって治療を検討している方もいらっしゃるでしょう。老人性色素斑や肝斑などは見た目がそばかすと似ているため、判断は容易ではありません。

原因に合っていなければ、自己判断でケアを続けても十分な効果を得られないでしょう。そばかすの治療では、濃さや範囲、部位によって、IPL・光治療やレーザー治療、ビタミンCイオン導入、外用療法などから適したものを選択します。

そばかすが気になる方やセルフケアで改善が見られない方は、一度医師の診察を受けてみてはいかがでしょうか。ご自身の肌の状態を正しく把握し、症状の改善へとつなげていきましょう。

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。
1999年慶応義塾大学医学部卒。
外科専門医(日本外科学会認定)。
美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。
美容外科医師会理事。
美容外科医として20年以上のキャリアがあり、美容外科医でありながら、肌治療にも精通している。万能のニキビ治療機器アグネスを日本にいち早く導入し、これまでアグネスの治療は延べ1万人を超える。シミ治療、にきび、ニキビ跡治療に定評がある。

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最終学歴:H11年慶応義塾大学医学部卒業
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