投稿日:2025/02/28
(最終更新日:2025/02/28)
「さらば青春の光」森田哲矢さんのクマ取リ整形解説
お笑いコンビ「さらば青春の光」の森田哲矢さんが、自身のYouTubeチャンネル「さらば森田の五反田ガレージ」にて、美容整形外科での施術を受けたことを公表しました。彼が受けたのは、目の下のクマ取り手術とイボの除去治療で、その過程を率直に語る動画が公開されました。この発表は瞬く間に注目を集め、ヤフーニュースをはじめとする各メディアにも取り上げられ、話題となっています。本記事では、森田さんが受けた施術の詳細を紹介するとともに、実際の医療現場で行われるクマ取り手術について、美容外科専門医の視点から解説します。クマ取り整形に関心のある方や、施術を検討している方にとって有益な情報を提供できればと思います。
森田哲矢さんの美容整形ニュース
お笑いコンビ「さらば青春の光」の森田哲矢さん(43歳)が、美容整形手術を受けたことを自身のYouTubeチャンネル「さらば森田の五反田ガレージ」で公表しました。2025年2月23日に公開されたこの動画は瞬く間に話題となり、ヤフーニュースをはじめとする各種メディアでも取り上げられ、大きな注目を集めています。
動画内で森田さんは、「老化がひどい。シミ、そばかす、イボ、クマ。俺はね、歳を取るごとに身に覚えのないイボが増えていく。こんなんなかったやん、昔!」と、自身の肌の変化に対する率直な思いを語っています。長年テレビや舞台で活動してきた彼にとって、加齢による外見の変化は無視できない問題だったようです。
そこで、施術を受けるタイミングとしてダウンタイムを考慮し、年末年始を利用することを決断。目の下のクマ取り手術とイボの除去治療を受けることに至りました。施術後の様子や経過についても動画内で詳細に語られており、多くの視聴者が関心を寄せています。
森田哲矢さんのクマ取り整形:経結膜下眼瞼脂肪除去+脂肪注入の詳細
森田哲矢さんが受けた美容整形手術の様子は、YouTubeチャンネル「さらば森田の五反田ガレージ」にて、「【さらば森田 ガチ整形DIY】クマ&イボ除去で大変身!!」というタイトルの動画で公開されています。筆者もこの動画を視聴し、担当医師の解説を確認しました。
動画内では、目の下のクマを改善するために、眼窩脂肪(がんかしぼう)の除去と脂肪注入が同時に行われたことが説明されています。目の下の脂肪除去には 「皮膚を切開する方法」と「結膜の内側からアプローチする方法」 の2種類がありますが、森田さんが受けたのは後者の 「経結膜下眼瞼脂肪除去手術」 でした。この方法は皮膚に傷跡を残さず、ダウンタイムが比較的短いというメリットがあります。
↑経結膜下眼瞼脂肪除去手術
さらに、クマの改善だけでなく、くぼみが目立つ部分に自身の体から吸引した脂肪を注入する施術も同時に行われました。脂肪注入は目の下のくぼみに加え、ほうれい線にも施され、顔全体の若々しい印象を引き出す仕上がりを目指したと考えられます。
森田さんの施術は、近年多くの美容クリニックで採用されているトレンドの組み合わせでありますが、筆者はこの方法に懐疑的です。
クマ取り手術から1か月、田哲矢さんのリアルな感想
美容整形手術の成功を判断する際、術前後の写真による客観的な比較はもちろん重要ですが、最も大切なのは 「本人が満足しているかどうか」 という点です。しかし、森田哲矢さんのYouTube動画を確認すると、術後1か月の時点で 「(手術が成功したのか、自分では)よく分からない」 と率直に語っています。この発言からは、施術による変化をはっきりと実感できていない可能性がうかがえます。
また、術後1か月の検診時に担当医師からは 「手術は成功!」 と伝えられていますが、森田さん自身がそれを実感し、納得しているかどうかは動画内では明確には示されていません。美容整形の効果は、1か月時点ですでに「劇的な変化を実感している」とは言えない状況 だったようです。
↑森田哲矢さんの術後1か月の状態
目の下のクマ治療のポイント:原因に応じた適切なアプローチとは?
一口に「目の下のクマ」と言っても、その原因や症状は人によって異なり、それに応じて最適な治療方法も変わります。クマの主な要因として考えられるのは、以下の3つです。
①目の下の脂肪のふくらみ(眼窩脂肪の突出)
②脂肪のふくらみの下にできるくぼみ(ボリュームロス)
③皮膚のたるみ(弾力低下によるしわ)
森田哲矢さんが受けた治療は、①の 「脂肪のふくらみの除去」 と②の 「くぼみに対する脂肪注入」 にフォーカスしたものでした。しかし、③の 「皮膚のたるみ」 に対する施術は行われていません。そのため、脂肪が減ったことで目の下の皮膚の支えが弱くなり、たるみがより目立つ結果となっています。さらに、たるみが深いしわとして残ることで、術前後の写真を比較すると、目の下のしわがむしろ強調されています。
クマ取り整形の最適なアプローチ:筆者の見解
森田哲矢さんのように、目の下のクマの原因が「脂肪のふくらみ」「くぼみ」「皮膚のたるみ」の3要素によるもの である場合、脂肪除去のみを行うと、皮膚のしわがより深くなるリスク があります。そのため、本来であれば 術前にこのリスクを十分に説明し、患者が納得した上で施術を選択することが不可欠 です。しかし、森田さんの術後の発言や動画を確認する限り、手術前にこの点についての十分な説明はなかったように見受けられます。実際、森田さん自身も「目の周りが黒く見える」と術後に訴えていますが、その一因は 脂肪除去後に皮膚のしわが強調されたこと にあると考えられます。
また、森田さんは 目の下のくぼみに対して脂肪注入を同時に行っています が、筆者の見解では、くぼみが強いケースにおいては、脂肪注入を手術と同時に行うのはベストな選択とは言えません。脂肪注入の定着率には個人差があり、脂肪除去と同時に行うと 適切な注入量や部位の判断が難しくなる ためです。実際、術後1か月の診察時に担当医師が「残存するくぼみにヒアルロン酸注入を推奨」していましたが、それならば 最初から脂肪注入は行わず、術後の経過を見ながらヒアルロン酸で調整するほうが理にかなっていた と言えます。
さらに、ほうれい線にも脂肪注入が行われていますが、術前後の比較から見る限り、脂肪はほとんど定着していない ことが分かります。脂肪注入は定着率が不安定であるため、特に 表情の動きが多い部位(ほうれい線など)には適応が難しい のが現実です。こうしたリスクを考慮しないまま施術を行うと、結果的に満足度が低くなってしまう可能性が高くなります。
さらに、写真で見る限り、森田さんには 皮膚のたるみがある ように見受けられます。そのため、筆者であれば 脂肪除去のみの施術ではなく、皮膚のたるみを除去する手術を同時に行うことを推奨 します。加えて、眼輪筋の筋膜固定を併用することで、皮膚と筋肉のたるみを引き上げ、術後のしわの悪化を防ぐ ことが可能です。
クマ取り整形を成功させるためには、単に脂肪を取り除いたり、注入したりするだけでなく、皮膚の状態やボリュームバランス、たるみの進行度などを総合的に考慮したアプローチ が求められます。
↑森田さんの術前と術後
目の下のしわは術後深くなっている。またほうれい線に入れた脂肪は効果がないように見える
森田哲矢さんの担当医:実績と評価とは?
森田哲矢さんのクマ取り手術を担当した医師は、動画内で 「(クマ取りの業界では)俺か、俺」 と発言し、自身を美容外科のクマ取り業界のトップであるかのように自称しています。しかし、美容外科学会などの公の学会などにおいて、そのような評価はされていません。また、「クマ取り手術の症例数が6000例以上」 であることを誇示していましたが、実際のところ、この数字の真偽は不明です。しかも、この担当医師は直美(ちょくび)です。
美容外科において、手術の技術や仕上がりの美しさを判断するのは 患者や第三者の評価 であり、医師自身が誇示するものではありません。筆者の経験から言えば、「自分の手術の腕前を自慢する外科医で、本当に技術が優れていると感じた人は一人もいません」。むしろ、本当に技術が高い外科医ほど謙虚であり、自らの手術結果を冷静に評価し、改善を重ねているものです。
美容整形は、ただ症例数を重ねればよいわけではなく、患者一人ひとりの状態を的確に見極め、適切な施術を行うことが最も重要 です。どれだけ多くの手術をこなしたとしても、個々の患者のニーズや適応を無視した施術では、本当に満足のいく結果を提供することはできません。今回の森田さんの手術結果を見ても、「成功」と断言するには議論の余地がある点も多く、改めて 「医師選びの重要性」 を考えさせられるケースと言えるでしょう。
↑筆者(元神賢太)による目のクマ治療
まとめ
森田哲矢さんが受けたクマ取り手術のビフォーアフターを比較すると、その効果については「成功」と断言しづらい というのが正直な評価です。動画内でも森田さん自身が 「手術の結果がよく分からない」 と述べており、劇的な変化を実感できていない様子がうかがえます。
今回の結果に対する要因として考えられるのは、手術の選択が最適ではなかった可能性です。本来であれば、皮膚のたるみを考慮し、皮膚切除や筋膜固定を併用した脂肪除去を行うことが適切だったと考えられます。しかし、森田さんの年齢(43歳)を考慮すると、皮膚切除を行うのはやや早い段階であるため、その選択肢が取られなかったのかもしれません。
その場合、脂肪除去と脂肪注入を同時に行うのではなく、まず脂肪除去のみを行い、術後の状態を見ながらヒアルロン酸で調整する方がベター だったと私は考えます。脂肪注入の定着率には個人差があり、手術直後の仕上がりを予測するのは難しいため、時間をおいて慎重にボリューム調整するほうが、よりよい結果を得られる可能性が高かったと考えられます。
美容整形においては、単に「クマを取る」という目的だけではなく、顔全体のバランスや長期的な変化を見越したアプローチが不可欠 です。特にクマ取り手術は、脂肪の除去だけでなく、皮膚のたるみやしわの問題もセットで考える必要があります。本記事では、森田さんのケースをもとに、クマ取り整形を検討する際の重要なポイントや注意点 について解説しました。今後、同様の施術を考えている方は、経験豊富な医師との十分な相談のもと、自分に最適な治療法を選択することが重要です。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。第109回日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。切らないフェイスリフトのウルセラも日本国内に導入直後から取り入れており、第107回日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。【関連項目】
目のクマ, 目の下のたるみ, 目の下のたるみたるみ除去, 目の下のたるみ取り
ブログTOPに戻る千葉エリアで治療をご希望の方はこちら

〒273-0005
千葉県船橋市本町6-4-15
グラン大誠ビル 2F
責任者:元神賢太
最終学歴:H11年慶応義塾大学医学部卒業
勤務歴:H15年船橋中央クリニック開業
東京エリアで治療をご希望の方はこちら

〒107-0061
東京都港区北青山2-7-26
ランドワーク青山ビル7F
(旧ヒューリック外苑前ビル)
責任者:高林洋一
最終学歴:S43年慶応義塾大学医学部卒業
勤務歴:H28年青山セレスクリニック管理者