エラボトックスの本当の効果 - 美容整形・美容外科｜船橋中央&青山セレスクリニック　美容整形・美容外科｜船橋中央&青山セレスクリニック

エラボトックスとは

下顎骨が張っている状態を「えらが張っている」と言います。従来はエラが張っている場合の治療として、この下顎骨を一部削る手術、いわゆる骨削り手術という大がかりなエラ削り手術しか方法がありませんでした。
ただ、「えらが張っている」場合は下顎骨だけではなく、実はその上に載っている咬筋も張っています。この咬筋を小さくさせることで小顔にさせるのがエラボトックス注射です。

ボトックスの作用の仕方

エラのボトックス（ボツリヌス毒素）注射による筋肉の小型化は、特定の神経伝達物質の働きを阻害することによって起こります。このメカニズムは以下のように進行します。

１．ボトックスの作用原理: ボトックスはボツリヌス毒素の一種で、神経筋接合部でのアセチルコリンの放出を阻害します。アセチルコリンは筋肉収縮を引き起こす主要な神経伝達物質の一つです。

２．神経筋接合部のブロック: ボトックスが注射されると、筋肉を動かす信号を伝達する神経終末に影響を与えます。ボツリヌス毒素は神経終末にある小胞を破壊し、これによりアセチルコリンの放出が妨げられます。

３．筋肉収縮の阻害: アセチルコリンの放出が阻害されると、筋肉は神経からの収縮信号を受け取ることができなくなります。その結果、筋肉は一時的に弛緩状態になります。

４．筋肉の萎縮: 筋肉が一定期間収縮しない状態が続くと、筋肉のサイズや力が徐々に減少します。これがエラのボトックス治療による筋肉の小型化の主なメカニズムです。

５．一時的な効果: ボトックスの効果は永続的ではありません。時間が経過すると、神経細胞は新しい神経終末を形成し、再びアセチルコリンの放出が可能になります。これにより筋肉は徐々に元の状態に戻ります。

６．繰り返しの注射: 筋肉の小型化を維持するためには、ボトックスの注射を数回繰り返す必要があります。

本当にエラは小さくなるのか？

エラがボトックスによって小さくさせるには、ボトックスの量と注射の間隔が非常に大事です。多くのかたがエラボトックスの効果に不満があったり、後悔したりするのは、その効果を実感できないからです。適切な量を適切な感覚で注射すれば必ず効果は実感できます。

元神メソッドによるエラボトックスの症例写真

上記：エラボトックス注射前

上記：エラボトックス注射3回目の治療後約8か月後の状態

エラボトックスは元に戻るのか？

えらボトックスは初回通常1回注射しただけでは6か月前後で効果がなくなります。効果がなくなれば、エラの大きさも元に戻ります。効果がなくなってから、2度目のエラボトックス注射をすすめる医師がいますが、これが間違ったエラボトックスの注射方法です。この方法の場合、効果も非常に弱く、その弱い効果を実感できるためにも半年おきにボトックス注射を繰り返し注射する必要があります。

正しいエラボトックス注射とは

筆者が開発した元神メソッドによるエラボトックス注射では短期間に高容量のボトックスを集中的に注射します。この方法によりエラは劇的に小さくなり、完全に元に戻るということはなくなります。

エラボトックスで骨まで小さくなる？

骨折などにより長期間ギブスで腕や足を固定した場合、ギブス固定を外した時は、腕や足がすごく細くなることは多くのかたが体感されていると思います。これは筋肉収縮がなければ、その付着している骨も小さくなるからです。また、ウサギを用いたエラボトックスの研究論文（※）ではボトックス注射により咬筋の筋力が大幅に減少しただけでなく、一部の場所では骨の量が特に減少することが証明されました。

以上のことから、エラボトックス注射でエラの筋肉（咬筋）を持続的に萎縮させると、その咬筋が付着しているエラの骨（下顎骨の下顎角）まで細くなる可能性があります。元神メソッドによりエラボトックスを行った患者はエラのはりの程度が筋肉だけではなく、骨まで小さくなっています。

上記：エラボトックス注射前

上記：元神メソッドによりエラボトックス注射後。骨のラインまでまでシャープなっていることがわかります。

エラボトックス注射のよくあるご質問

Q:エラボトックスを打った後、何か制限はありますか？

A:全くありません。当日よりお化粧・入浴・飲酒が可能です。

Q:エラボトックスを打った後、治療の跡は残りますか？

A:ボトックス注射直後は針跡がわずかに赤くつくことはありますが、1日程度でなくなります。また、ボトックス注射直後よりお化粧で隠せます。

Q:エラボトックスを打った後、腫れることはありますか？

A:ボトックス単独では、腫れることは極めてまれです。

Q:エラボトックス注射で、顔の表情が崩れたりすることはないですか？

A:正しい方法で注射すればボトックスで表情が崩れたりすることはありません。

Q:エラボトックス注射で物が噛めなくなることはないですか？

A:物を噛むときは、咬筋の他にも筋肉を使います。ボトックスで咬筋の収縮を抑制しても他の筋肉で噛むことができますので、物が噛めなくなることはないです。ただし、すごく硬いものは噛みづらくなります。

Q:エラボトックス注射は痛みますか？

A:なるべく痛みがないように、エラをよく冷やしてから注射しますが、針を刺す時だけ、ちくっと痛みを伴います。エラボトックスは左右約1分で終わりますので、ほんの少しだけ我慢してください。

エラボトックスのまとめ

エラボトックス注射は近年美容外科でもその手軽さとダウンタイムがないことから、非常に人気の治療です。ただし、効果が不十分で満足な結果が得られない場合が多い治療でもあります。エラボトックスで満足な結果を得られるには医師の手技と適切な量・間隔が何もよりも大事です。エラボトックス注射の治療を検討される場合、まずは経験豊富な医師のカウンセリングを受けることがよいでしょう。

筆者：元神　賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医（日本外科学会認定）。美容外科専門医（日本美容外科学会認定）。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがある。エラボトックスの元神メソッド開発者。

（※）ウサギのエラボトックス研究論文：Botulinum toxin in masticatory muscles: short- and long-term effects on muscle, bone, and craniofacial function in adult rabbits；Katherine L Rafferty 1, Zi Jun Liu, Wenmin Ye, Alfonso L Navarrete, Thao Tuong Nguyen, Atriya Salamati, Susan W Herring；Bone. 2012 Mar;50(3):651-62.

【関連項目】

エラボトックスの症例写真

エラボトックス治療

小顔・輪郭治療

エラ　ボトックス, 小顔　ボトックス