元神院長執筆 専門医と学ぶ美容医療ブログ

クワドラカット法は再発・失敗する?体験者が語る効果

更新日:2025/11/05

公開日:2025/11/07

わきが治療の一つであるクワドラカット法は、脇の下を小さく切開してアポクリン汗腺(わきがの原因)などを取り除く手術法です。傷跡が小さく体の負担も少ないメリットがありますが、「クワドラカット法で本当に臭いがよくなるのか?」「再発や失敗の例はあるのか?」と不安に思う方もいるでしょう。実際の体験談をもとに、クワドラカット法の効果や再発リスクについて専門医の視点から解説します。

また、ビューホット治療(切らないわきが治療)との比較も交え、後悔しない治療選びのポイントをお伝えします

クワドラカット法とは?効果と再発リスクについて

クワドラカット法は従来の剪除法(せんじょ法)に代わる新しいわきが・多汗症治療として開発され、小さな切開(数mm〜1cm)から特殊な吸引器具を挿入し、皮膚内で汗腺を削り取って吸引・洗浄する手術です。剪除法の欠点であった「大きな傷跡」や「術者の技術に違いによる汗腺の取り残しによる再発リスク」を減らすことを目的とした方法で、傷跡を小さく抑えつつ、ある程度の効果が得られるとされています。

しかし、クワドラカット法は切開を伴う手術なのに、「臭いを完全には取り切れない」点には注意が必要です。原理的に、脇を小切開する方法(クワドラカット法、マイクロリムーブ法、超音波吸引法、ローラークランプ法など)は皮膚と皮下組織を完全には分離しないため、どうしても一部のアポクリン汗腺が残ってしまいます。このような方法では、医師が丁寧に手術してもアポクリン汗腺を100%除去することは不可能で、多くの場合除去率はせいぜい50~70%程度にとどまります。

つまり、クワドラカット法は傷を小さくできる反面、原理的にも取り残しによる再発リスクがかなり高いを理解しておく必要があります。また、クワドラカット法などの切開手術は医師の技術によって効果に差が出やすいとも言われます。剪除法(皮弁法)なども含め、「医師の技量次第で除去できる汗腺の量が変わり、いい加減な手術では除去率が50%以下にに低下し、再発リスクが高まる」ことが報告されています。

実際、不十分な施術では想定より臭いが残ったり再発してしまうケースもあり、患者様にとってはそれが“手術の失敗”と感じられることもあるでしょう。以下に、実際にクワドラカット法を受けたものの効果が不十分で臭いが再発してしまった患者様の体験談をご紹介します。

クワドラカット法で再発?効果が2~3割だった体験例

当院に来院された患者様の体験談として、クワドラカット法の効果が十分でなかったケースをご紹介します。この患者様は、まず当院でデリケートゾーンのわきが(いわゆるスソワキガ)に対してビューホット治療を受けられました。スソワキガとは陰部にあるアポクリン汗腺由来の臭い症状で、脇のわきがと同様に治療が可能です。

当院でのビューホット治療の結果、この患者様のスソワキガ臭は一度の施術でほぼ気にならないレベルに改善しました。効果に満足された患者様は、「脇のわきがもぜひ治したい」と希望されました。

お話を伺うと、実はこの患者様は脇のわきが治療自体は今回が2回目とのことでした。1回目の治療は数か月前、東京・日本橋にある知名度のあるクリニックでクワドラカット法による手術を受けていたそうです。しかしその結果、「効果は2~3割程度の改善にしか感じられなかった」と患者様はおっしゃいました。

つまり治療後も7~8割ほどの臭いは残っていた計算になり、手術直後は多少軽減したものの、その後時間が経つにつれて徐々に臭いを再び強く感じるようになっていったとのことです。実際に診察で患者様の両脇を確認すると、腋窩中央部に手術痕の瘢痕が残っていました。一見してわかる線状の傷跡で、過去に外科的手術を受けた形跡がはっきりと残っていたのです。

にもかかわらず、術前の臭いチェックを行ったところ明らかにわきが臭が強く感じられ、再発している状態でした。私はこの状況を見て、正直なところ「ここまで侵襲のある手術を受け、大切な脇に傷跡まで残したのに、効果が2~3割程度では患者様は納得できないだろう」と感じました。せっかく痛みや負担を伴う手術(クワドラカット法)を受けたのに、十分な効果が得られず臭いが戻ってしまっては、患者様にとって手術が失敗だったと思われても無理はありません

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ビューホット治療で得られた効果と患者様の満足度

ビューホット

その後、この患者様は当院で改めて脇のわきがに対するビューホット治療を受けられることになりました。スソワキガ治療でビューホットの効果を実感されたことが大きな後押しとなったようです。ビューホット治療とはメスを使わず皮膚を切開しないで行う、高周波エネルギー(RF)によるわきが・多汗症治療です。

ハンドピースを皮膚に当てて針状の電極から高周波を照射し、アポクリン汗腺やエクリン汗腺を内部で破壊していく仕組みになっています。皮膚表面は冷却しながら進めるため火傷のリスクも抑えられており、安全に汗腺だけをターゲットにできます。切開しない分、術後の制限もほとんどなく、当日から普段通りの生活が可能というのも大きな特徴です。

従来の手術のように脇を圧迫固定したり長期休養する必要もなく、日常生活への影響を最小限にできるメリットがあります。傷跡も残らず見た目の心配がないので、「手術は怖いし傷も残したくないが臭いは治したい」という方にとって魅力的な選択肢と言えるでしょう

ビューホットの効果は医師の技術により治療効果に大きな差が現れる治療ですが、当院のビューホットでは約7割程度の臭いの改善が見込めるというデータがあり、カウンセリング時の事前説明の段階でも「1回の施術で約7割程度の臭いの改善が見込める」とお話ししています。残った汗腺が活動を続けるため完全に無臭になる訳ではないものの、多くの方は1回で十分な効果を実感します。一度破壊された汗腺は基本的に再生しないため効果は半永久的に続くとされ、追加治療が必要になるケースは限定的です。

この患者様も、陰部のビューホット治療を1回受けただけでスソワキガが大幅に軽減し、ご本人も「はっきり効果を実感できる」と喜ばれました。クワドラカット法で2~3割しか改善しなかった臭いが、ビューホットでは7割の改善の改善が見込めるということで、「最初からビューホットを受けていれば良かった」というのが率直な感想のようでした。ビューホットでは、傷跡も残らず、施術直後から普通に腕を動かせる点も含め、身体的にも精神的にも負担が軽い治療であると感じていただけたようです。

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なぜビューホットが第一選択にならないのか?~医師の技術と治療効果~

ここで紹介したビューホットの効果を実感された患者様から、「どうして腋のわきが治療も最初からビューホットが第一選択肢にならないのですか?」という質問を受けました。確かに、切らずに済みダウンタイムも少ないビューホット治療で十分な改善が得られるのであれば、最初からそれを選びたいと思うのは自然なことです。この問いに対し、私は次のようにお答えしました。

「ビューホット治療がまだそれほど普及していないからです。もし広く普及すれば、おっしゃる通りビューホットこそが第一選択にすべき治療だと思います。」

ビューホットは、導入している医療機関は徐々に増えているものの、まだクワドラカット法や剪除法ほど一般的ではありません。また、導入していても医師ごとに照射の技術や経験に差があるため、どのクリニックで受けても常に期待通りの効果が出るとは限らないのが現状です。実際、ビューホットは機械を使った治療とはいえ、施術者(医師)の技量次第で汗腺破壊の徹底度や効果が大きく左右されます。

同じ高周波治療機器を使っても、照射の深さや範囲の調整、丁寧さによって破壊できる汗腺の量に差が出ます。もし医師の技術が未熟で適切なエネルギー照射やムラのない治療が行えなかった場合、ビューホットの効果が十分発揮されず、場合によってはクワドラカット法より劣る結果になる可能性もあります。こうした技術習熟度への依存度の高さもあり、現時点ではビューホット治療は「どこで受けても安定した効果が見込める標準治療」とまでは認識されていないのかもしれません。

一方、クワドラカット法を含む従来の外科的手術は歴史も長く、多くの医師に共有された技術です。術式自体が確立されている分、一定の効果を出しやすい面もあるでしょう。しかし前述の通り、外科手術であっても医師の腕によって汗腺の除去率・効果は変わるのが現実です。

いくら優れた術式でも、除去すべき汗腺を残してしまえば再発の可能性は残ります。極端に言えば「最も大事なのは術式そのものよりも術者のスキル」であり、再発しない完璧な外科手術を実現するには、医師が時間をかけて徹底的に汗腺を除去することが不可欠とされています。ビューホットもクワドラカット法も、それぞれ道具や方法論は違えど「なるべくしっかり汗腺を処理する」という点では同じ目標を持つ治療です。

その達成度合いが最終的な効果を決める以上、信頼できる技術と経験を持った医師を選ぶことが何より重要なのです。結論を言えば、ビューホット治療自体は非常に優れた治療法であり、正しく行えば患者様にとって第一選択肢になり得るものです。事実、当院の患者様のように他院の治療(特にミラドライ)で十分治らなかったケースでもビューホットで劇的に改善することがよくあります。

ビューホットは身体への負担が軽く効果も高いため、当院では中程度までのワキガ症に対しては第一選択となっています。ただ、当院のようにビューホット「絶対的な第一選択」と広まるためには、症例を重ねた専門の医師が増え、どの施設でも安定した治療効果が提供できるようになる必要があるでしょう。患者様からの質問に「普及していないから」とお答えした背景には、そうした医療現場側の事情も含まれているのです。

▶️ わきが・多汗症治療のポイントについてはこちら

まとめ

クワドラカット法は小さな傷で負担を減らしながら高い効果を狙えるわきが手術として広く行われています。しかし、本記事で述べたように汗腺の取り残しによる臭いの再発リスクはゼロではなく、術後に効果が不十分だったり、再手術が必要になるケースもあり得ます。特に除去できる汗腺の量が不十分(効果2~3割程度など)だと、患者様にとっては手術が失敗だったと感じる結果になってしまいます。

実際に他院でのクワドラカット法では期待したほど臭いが減らず、傷跡だけが残って後悔したという声も耳にします。一方、ビューホット治療のような切らない最新治療は、体への負担を大幅に軽減しつつ、当院では一度で約70%の臭い軽減効果が期待できる有力な選択肢です。当院の患者様の体験談からも、ビューホットで明らかな臭いの改善が得られ、再発しにくい半永久的な効果に満足されている様子が分かりました。

 

とはいえ、ビューホットを含め全ての治療法に長所短所があり、最終的な効果は術者の技術に負う部分が大きい点は忘れてはなりません。わきが治療で後悔しないためには、それぞれの治療法の効果やリスクを正しく理解し、経験豊富な専門医と十分に相談した上で治療法を選ぶことが大切です。わきが臭を本気で治したいとお考えの方は、ぜひ信頼できるクリニックでご自身の症状に合った治療を検討してください。

 

当院でもビューホット治療を含め、患者様一人ひとりに最適な治療法をご提案しております。「臭いを完全になくしたい」「再発しないように治療したい」といったご希望がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。専門医の立場から、誠実にアドバイスさせていただきます。一緒に最善の方法でわきがの悩みを解決していきましょう。

 

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。
1999年慶応義塾大学医学部卒。
外科専門医(日本外科学会認定)。
美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。
美容外科医師会理事。
美容外科医として20年以上のキャリアがあり、ビューホット治療を日本にいち早く導入。ビューホットにおけるスソワキガ治療は日本で初めて行った。これまでのスソガ、わきが治療例は延べ1万人を超える。

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