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わきが手術で保険は適用される?条件や費用・自由診療との違いを解説
更新日:2026/08/20
公開日:2024/02/01

ワキガの症状に悩んでいても、「手術代は高額なのでは…?」と治療をためらっている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ワキガの手術は、条件を満たせば健康保険が適用されることをご存知でしたか。
本記事では、そんなワキガ手術で保険が適用される条件や対象となる手術方法、自由診療との違いや手術前に知っておきたい注意点について詳しく解説します。ぜひ、参考にしてください。
ワキガ手術は保険適用される?

ワキガ手術は、医学的に「腋臭症」と診断され、保険診療による手術の適応があると認められた場合に限り、保険適用となります。
一方、症状が軽度で美容目的とみなされれば保険適用外となり、多くは全額自己負担の自由診療です。ただし、すべての医療機関で保険診療によるワキガ手術を受けられるわけではありません。
まずは、保険診療をおこなっている皮膚科・形成外科・外科などの医師から、腋臭症で手術の適応があると診断を受ける必要があります。
一般的に、美容外科・美容皮膚科を中心とするクリニックの多くは、保険診療を取り扱っていません。保険適用の手術を対象外としているケースもあるため、事前に確認しましょう。
保険適用となる条件
ワキガで健康保険が適用される基準は、「悪臭が著しく、他人の就業に支障を及ぼすほど明確な事実がある場合」です。つまり、社会生活に支障をきたすほど症状が強い方に限定されます。ご自身が自己申告するだけでは、保険は適用されません。
医師の診察において、保険適用の基準を満たすと判断されることが条件です。軽度のワキガや、「臭いは気になるが日常生活に大きな支障はない」という症状では、保険適用の対象にならない可能性があります。この場合は、自由診療での治療を検討することになるでしょう。
保険適用で受けられる手術方法
保険診療でおこなわれる代表的なワキガの手術方法は、日本で古くからおこなわれてきた『剪除法(皮弁法)』です。具体的には、脇の下を5~6cmほど切開して皮膚を裏返し、皮下のアポクリン汗腺を一つひとつ取り除いていきます。
このほか、腋毛が生えている部分の皮膚を切除して縫い合わせる『皮膚有毛部切除術』も、腋臭症に対する保険診療の手術として定められています。それぞれ手術方法が異なるため、特徴や違いを確認しておきましょう。
保険診療と自由診療の違い

この章では、ワキガ手術の保険診療と自由診療の違いについて説明します。受けられる治療方法や費用が異なるため、それぞれの違いを理解したうえで選択することが大切です。
治療方法
保険診療と自由診療の治療方法については、下記の通りです。
項目 | 保険診療 | 自由診療 |
主な治療方法 | 剪除法(皮弁法) | |
治療方法の選択肢 | 保険適用となる治療に限られる | 保険適用外の治療も選択できる |
特徴 | 皮膚を切開し、 | 治療方法によって |
なお、保険診療のワキガ手術を希望して受診しても、傷跡やダウンタイムなどを考慮し、自由診療の治療を提案されるケースがあります。各治療方法で特徴や注意点が異なるため、保険適用の有無だけでなく、ご自身の症状に適しているかを検討したうえで治療方法を選択しましょう。
費用
保険診療と自由診療の費用については、下記の通りです。
項目 | 保険診療 | 自由診療 |
手術料の目安 | 約2万~5万円 ※3割負担の場合 | 約4~55万円程度 ※治療方法や医療機関によって異なる |
保険適用 | あり | なし |
自己負担 | 年齢や所得などに応じた負担割合 | 全額自己負担 |
費用の決まり方 | 診療報酬に基づく | 医療機関が設定 |
保険診療の費用は、厚生労働省が定める診療報酬に基づいて決定されます。2026年度(令和8年度)の診療報酬では、腋臭症手術(K008)の皮弁法は片脇6,870点、皮膚有毛部切除術は片脇3,000点です。
3割負担の方が両脇を手術する場合、手術料は皮弁法が約4万1,000円、皮膚有毛部切除術が約1万8,000円となります。
一方、自由診療は、医療機関や施術方法によって料金が異なります。比較的安価な汗腺抑制注射は4万円程度、クアドラカット法などの手術では50万円以上です。費用の差が大きいことを覚えておきましょう。
参照:厚生労働省「診療報酬の算定方法(医科診療報酬点数表)第10部 手術・K008 腋臭症手術」
保険適用で手術を受ける前に知っておきたいポイント

この章では、保険適用でワキガ手術を受ける前に知っておきたい3つのポイントを説明します。
保険適用には一定の条件がある
先に述べたように、ワキガ手術の保険適用には一定の条件があります。費用が安いからといって、誰もが希望すれば受けられるわけではないことに注意しましょう。
「自分は重度だから…」と思っていても、実際に診察を受けた後に保険適用の基準を満たさないと判断された方もいらっしゃいます。とはいえ、自由診療のワキガ治療にも、保険診療と同程度の費用で受けられる施術がないわけではありません。
クリニックや医療機関を受診する際は、保険適用の可否のほか、費用面を含めて専門医に相談するとよいでしょう。
傷跡やダウンタイムに注意する
傷跡やダウンタイムにも注意が必要です。保険が適用される剪除法(皮弁法)は、脇の下を5~6cmほど切開するため、個人差はあるものの、傷跡が残ります。また、術後には、傷口を圧迫固定する必要があり、日常生活に制限が必要となるダウンタイムの目安は、1~2週間程度です。
この剪除法は、アポクリン汗腺を目で確認しながら取り除ける一方、皮膚の切開によって身体への負担も伴います。保険適用となる方も、剪除法の治療に伴うリスクを十分理解したうえで施術を受けましょう。
切らない治療は保険適用外になる
切らない治療は、保険適用外になります。特に、傷跡やダウンタイムが気になる方は、保険診療にこだわらず、ほかの治療法も検討すべきでしょう。
ミラドライやビューホット、汗腺抑制注射などの切らないワキガ治療は、いずれも保険適用外となり、費用は全額自己負担です。しかし、剪除法に比べて身体への負担やダウンタイムを抑えられる場合があります。
自由診療の治療は、効果や持続期間、費用もさまざまです。ご自身の症状や予算に合った方法を選択するためにも、丁寧なカウンセリングを受けられるクリニックや医療機関を選びましょう。
まとめ
ワキガ手術で保険が適用されるのは、腋臭症と診断され、保険診療による手術の適応があると認められた場合に限定されます。保険診療では費用を抑えられますが、剪除法による傷跡やダウンタイムがあることも理解しておかなければなりません。
また、傷跡やダウンタイムが気になる方には、切らない治療を含む自由診療という選択肢もあります。特に傷跡は将来にわたって残る可能性もあるため、保険適用による費用面のメリットのみを考えず、慎重に検討すべきです。
保険診療と自由診療の違いを正しく認識し、クリニックや医療機関にも相談しながら、後悔しない治療法を選びましょう。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医として20年以上の経験がある。ビューホットを日本にいち早く導入し、スソワキガに対するビューホット治療を日本で最初に行った。ワキガ、スソワキガの治療例はこれまで延べ1万人を超える。
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