美容外科・美容皮膚科・形成外科
東京・千葉

ワキガ治療で後悔しないために|効果・傷跡や臭いの変化、適切な治療法までを徹底解説
更新日:2026/08/14
公開日:2024/06/11

ワキガ治療には、「手術をしない方がいい」「切らない治療の方が安心」など、さまざまな意見があります。しかし、症状の程度や希望によって、ご自身に適した治療法を選ぶべきでしょう。
本記事では、ワキガ治療に20年以上携わり、手術療法から非手術療法まで幅広く経験してきた医師が、それぞれの治療法の特徴や効果、傷跡、臭いの変化、治療を選ぶ際のポイントをわかりやすく解説します。
ワキガとは
ワキガとは、脇にあるアポクリン汗腺から分泌された汗が、皮脂や皮膚の細菌によって分解され、独特の臭いが生じる状態です。このアポクリン汗腺は主に脇や乳輪、陰部などに分布しており、分泌された汗が皮膚表面の細菌によって分解されて臭いが発生します。
実は、強い臭いは汗そのものにありません。細菌が汗や皮脂を分解する過程で臭いが発生するのです。ワキガの臭いはアポクリン汗腺の数や働きと深く関係し、個人差もあるため、臭いの強さは人によって異なります。
ワキガ治療の種類
代表的なワキガ治療は、次の4つに分けられます。
- 汗腺抑制注射
- ビューホット
- シェービング法
- その他のワキガ治療
この章では、それぞれの特徴について詳しく説明しましょう。

汗腺抑制注射
汗腺抑制注射とは、脇にボトックスを注射して発汗を抑える治療法です。手術のように皮膚を切開する必要がありません。発汗を抑えることで脇の蒸れが軽減され、ワキガ臭の軽減を期待できます。
汗腺抑制注射の大きな特徴は、メスを使わずに注射のみで施術をおこなうため、ダウンタイムが短いことです。施術時間も短く、傷跡が残りにくいため、日常生活への影響も少ないでしょう。ただし、効果は約6か月ほどで一時的です。継続して効果を維持するには、定期的な施術が必要になります。
汗腺抑制注射が向いている人
汗腺抑制注射は、
- 手術に抵抗がある方
- ダウンタイムをできるだけ短くしたい方
- 仕事や学校などの予定があり、短期間で汗や臭いを抑えたい方
に適した治療法です。効果が一時的なため、長期間にわたる改善を希望する方は、ビューホットやシェービング法など、ほかの治療法も検討するとよいでしょう。
ビューホット
ビューホットは、細い針から高周波を照射し、ワキガの臭いの原因となるアポクリン汗腺と汗を分泌するエクリン汗腺を破壊する治療法です。汗腺抑制注射のように一時的に発汗を抑えるのではなく、汗腺そのものに作用するため、ワキガ臭と発汗の両面で持続的な改善が期待できます。また、皮膚を切開する必要もありません。
このビューホットは、1回の施術で持続的な効果を期待できることを特徴としています。両脇の照射時間は約30分で完了し、一般的には術後の固定や通院も不要です。ただし、ダウンタイムとして赤み・内出血・痛みなどが一時的に出る可能性はあります。また、思春期から30歳頃は汗腺が発達しやすく、再発する場合もあるため、注意が必要です。
ビューホットが向いている人
ビューホットは、
- メスを使う手術に抵抗がある方
- 汗と臭いの両方を改善したい方
- 長いダウンタイムや術後の固定を避けたい方
- 汗腺抑制注射を繰り返さず、持続的な効果を希望する方
に適しています。切開を伴う手術に抵抗があり、日常生活への影響を抑えながら治療を受けたい場合に向いている治療法といえるでしょう。

シェービング法
シェービング法は、約2cmほど切開した脇の皮膚から専用の機器を挿入し、ワキガの原因となるアポクリン汗腺と、汗を分泌するエクリン汗腺を取り除く治療法です。手術によって汗腺を直接除去するため、重度のワキガ症や多汗症でも高い効果を期待できるでしょう。
シェービング法の特徴は、臭いの原因となるアポクリン汗腺をできる限り取り除き、ワキガ臭の再発を抑えられることです。また、エクリン汗腺や毛根も除去するため、多汗症を改善できるだけでなく、脱毛効果もあります。
治療時間は、両脇でおよそ45分程度です。術後は脇をガーゼで圧迫固定し、2~4日目に診察と6~8日目に抜糸が必要です。術後約2週間は、腕を高く上げる動作や重い物を持つ作業、運動などが制限されます。
ただし、副作用やリスクとして、まれに血腫が生じることがあります。血腫が発生した場合は瘢痕や傷跡が目立つケースもあるため、早めに医師に相談しましょう。
シェービング法が向いている人
シェービング法は、
- 重度のワキガ症に悩んでいる方
- ワキガ臭の再発をできるだけ避けたい方
- 汗の量もあわせて改善したい方
- ほかの治療を受けた後にワキガ臭が再発した方
に適した治療法です。切開するため、術後の固定や一定期間の日常生活の制限などはありますが、ワキガ臭に対する高い治療効果を重視する場合は有力な選択肢となるでしょう。
シェービング法で使用する機器
その他のワキガ治療
ワキガ治療には、先の3つのほかにもさまざまな方法があります。同じ治療法でも医療機関やクリニックによって名称が異なる場合もあるため、治療名だけでなく施術内容を確認しましょう。
- クワドラカット法(マイクロシェーバー法・フォーミュラーシェーバー法・マイクロリムーブ法)…小さな切開から器具を挿入し、汗腺を吸引・除去する治療法です。傷跡やダウンタイムを抑えやすい一方、汗腺の完全な除去は難しいとされています。
- ローラークランプ法…ローラー付きの器具を用いて汗腺を吸引・除去する治療法です。傷跡やダウンタイムを抑えながら施術をおこなえます。
- 超音波吸引法…超音波機器を用いて汗腺を切除・吸引する治療法で、基本的な仕組みや効果はローラークランプ法と似ています。超音波を利用するため、出血が少なく、傷跡やダウンタイムを抑えやすいことが特徴です。
- サーミドライ…高周波で汗腺を破壊する治療法です。傷跡は小さいものの、切開手術に比べて効果や持続性には限界があります。
- マイクロレーザー法…レーザーを照射して汗腺に作用する治療法です。サーミドライと同様に、傷跡を小さく抑えられます。
その他のワキガ治療が向いている人
その他のワキガ治療は、
- 傷跡やダウンタイムをできるだけ抑えたい方
- 切開範囲の大きい手術には抵抗がある方
- 完全な除去よりも身体への負担を抑えたい方
に適しています。いずれも小切開で、傷跡やダウンタイムを抑えることを重視した治療法です。ただし、汗腺を直接除去するシェービング法に比べると、汗腺の完全な除去は難しいとされています。
ワキガ治療の効果と持続期間
ワキガ治療の効果と持続期間は、治療法によって異なります。施術を選ぶ際は、「傷跡をできるだけ残したくない」「長期間効果を維持したい」など、自分が重視するポイントに合わせることが大切です。
汗腺抑制注射
汗腺抑制注射の効果は、約6か月程度です。この施術の効果を維持するには、定期的な施術が必要になります。
ビューホット
ビューホットの効果は、半永久的に続きます。ただし、ワキガ症では約70%、多汗症では最大約50%の改善が期待できるもので、完全ではありません。また、汗腺の分布や臭いの程度には個人差があるため、症状によっては追加治療が必要となる可能性があります。
シェービング法
シェービング法は、ワキガの原因となるアポクリン汗腺をほぼ完全に取り除き、エクリン汗腺もあわせて除去するため、効果および持続期間は、ほぼ永久的です。なお、
- 手術でアポクリン汗腺が取り残された場合
- 思春期に手術を受け、残存していた汗腺がその後発達した場合
は再発するケースがあります。気になる点があれば、再施術が必要かどうか、早めに医師の診察を受けましょう。
その他のワキガ治療
その他のワキガ治療は、切開手術に比べて傷跡やダウンタイムを抑えやすいものの、効果や持続性には限界があります。また、治療法によって仕組みや特徴が異なるため、専門医に相談しながら、症状や希望に応じて適した方法を選択することが大切です。
年齢による臭いの変化
実は、女性のワキガの臭いは、年齢やホルモンの影響を受けて変化することもあります。この章では、生理的な変化が大きい「排卵期」と「更年期」のワキガ臭の関係について説明しましょう。
排卵期
排卵期とは、月経の開始日から約2週間後に訪れる、最も妊娠しやすい時期のことです。女性ホルモンの分泌が増え、おりものの増加や排卵痛、基礎体温の変化など、身体にもさまざまな変化が現れます。
東京大学大学院農学生命科学研究科の研究で、排卵期のわきの匂いは、他の時期と比べて男性に「快い匂い」と評価される傾向があると確認されました。具体的には、排卵期には3種類の匂い成分の増加が汗臭さや皮脂臭さを和らげ、全体の匂いをより好ましいものに変えている可能性もあると考えられています。
排卵期は、ワキガ臭が悪化するというよりは、女性ホルモンの影響で体臭の質が変化する時期といえるでしょう。

更年期
更年期とは、閉経前後の約10年間を指し、女性ホルモンであるエストロゲンが大きく変動しながら減少する時期のことです。この変化で脳の体温調節の仕組みが影響を受け、一般的に、ホットフラッシュや寝汗などの症状が現れやすく、発汗量が増えることもあります。
閉経後の女性24人を対象とする研究で、エストロゲンを投与したところ、汗をかき始める深部体温の基準が上昇しホットフラッシュも減少しました。この研究結果から、更年期に起こりやすいのは「汗が増えること」です。汗で脇の下が蒸れて細菌が働きやすい環境になるため、もともとのワキガ臭が強く感じられる場合もあります。
更年期になると、「女性ホルモンが減ったためにワキガ体質そのものが悪化した」と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、エストロゲンの低下によりワキガ臭が強くなった事実は、研究で十分に証明されていません。
現段階では、更年期は、ワキガ体質そのものが急に変わるというよりも、発汗量の増加によって臭いが目立ちやすくなる時期と考えられています。
ワキガ施術の注意点
ワキガ施術には、汗腺抑制注射・ビューホット・シェービング法・小切開による治療など、さまざまな選択肢があります。それぞれ期待できる効果や持続期間、ダウンタイムが異なるため、自分の症状やライフスタイルに合った施術を選ぶことが重要です。
選択すべき治療法も、症状の程度や体質によって、すべての人に同じではありません。事前に医師のカウンセリングを受けたうえで、自分に合った施術を選択しましょう。
また、治療法によって注意点も異なります。
- シェービング法:術後の固定や日常生活の制限、傷跡などのリスク
- 汗腺抑制注射・ビューホット:ダウンタイムや効果・持続期間の違い
- その他のワキガ治療:治療法ごとの特徴や効果・傷跡・ダウンタイムの違い
一般的には、軽症では切開を伴わない治療でも十分な改善が期待できます。一方で、臭いが強い場合や再発をできるだけ避けたい場合は、症状の程度に合わせて手術も選択肢のひとつといえます。
このほか、施術が終わった後に気になる症状が現れた場合や、期待した効果を得られないと感じたら、自己判断せず早めに担当医へ相談しましょう。

まとめ
ワキガ治療には、汗腺抑制注射、ビューホット、シェービング法のほか、小切開による治療法があり、それぞれ効果の持続期間や傷跡の残りやすさも異なります。
短期間で臭いを抑えたい方は汗腺抑制注射、切開せずに持続的な効果を求める方はビューホット、根本的な改善を重視する方はシェービング法を検討するとよいでしょう。傷跡やダウンタイムを抑えたい場合は、小切開による治療も選択肢のひとつです。
また、女性のワキガの臭いは、加齢やホルモンバランスによって変化することもあります。排卵期は体臭の質が変化しやすく、更年期は発汗量の増加で臭いが目立ちやすくなる時期です。いずれも、ワキガ体質自体の急激な悪化が原因ではないケースも多いため、体質と一時的な体臭の変化を区別して捉える必要があります。
ワキガ治療で後悔しないためには、ご自身の症状や体質の特徴を正しく理解したうえで、各治療法の特徴やメリット・デメリットを比較してみるのもおすすめです。ワキガの悩みは一人で抱え込まず、医師と十分に相談し、自分に合った施術を選択しましょう。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。腋臭多汗症治療はこれまで延べ1万人を超える。【関連項目】
千葉エリアで治療をご希望の方はこちら

〒273-0005
千葉県船橋市本町6-4-15
グラン大誠ビル 2F
責任者:元神賢太
最終学歴:H11年慶応義塾大学医学部卒業
勤務歴:H15年船橋中央クリニック開業
東京エリアで治療をご希望の方はこちら

〒107-0061
東京都港区北青山2-7-26
ランドワーク青山ビル7F
(旧ヒューリック外苑前ビル)
責任者:高林洋一
最終学歴:S43年慶応義塾大学医学部卒業
勤務歴:H28年青山セレスクリニック管理者







フリーダイヤル
