投稿日:2024/06/17
(最終更新日:2024/06/17)

すそわきが治療の最善の方法:寝ている間に治療完了

すそわきがで悩む女性の陰部

すそわきが治療にはさまざまな方法が考案されていますが、中でもビューホットが最も効果的な治療法とされています。しかし、このビューホット治療の効果を最大限に引き出すには、医師の経験と技術が非常に重要です。本ブログ記事では、すそわきが治療に関してビューホットを世界で初めて導入し、現在年間100例以上のビューホット治療を行っている筆者が、すそわきがのビューホット治療を受ける際の注意点や成功のためのポイントについて詳しく解説します。

すそわきがのビューホット治療とは

ビューホットは、すそわきがの原因となる皮膚の深層と皮下組織に存在するアポクリン汗腺を、高周波の照射により熱で破壊する治療機器です。元々は脇のわきが症を治療するために開発された機器ですが、その特性を活かし、筆者が世界で初めてすそわきがの治療に応用しました。

すそわきがの治療では、ニオイの元となるアポクリン汗腺と、多汗の元となるエクリン汗腺が皮下組織の異なる深さに位置していることを考慮する必要があります。特にすそわきがの場合、脇のわきが症に比べてアポクリン汗腺の深度が深く、従来の治療機器ではこの深度に十分に届かないことが多いです。しかし、ビューホットは照射深度を調整できる特長があり、皮膚の表層よりも深い位置にあるアポクリン汗腺を効果的に破壊することが可能です。

すそわきがのビューホット治療のポイント

美容外科医専門医元神賢太医師

すそわきが治療に限らず、脇のわきが治療や乳輪のちちが治療においても、他の医院でビューホット治療を受けたものの、あまり効果が見られなかったという声を患者様から耳にすることがあります。しかし、私が行ったビューホット治療においては、そのような不満の声は一切ありません。すべての患者様に満足していただいております。このように、ビューホット治療の効果は医師の技量によって大きく左右されます。治療効果を決定する主な要因は4つあります。それは照射範囲、照射深度、照射強度、そして麻酔方法です。これらの4つのポイントについて、次より解説します。

すそわきがにおけるビューホット治療の照射範囲

すそわきがにおける臭いの発生部位は、個人によって大きく異なります。一般的には、女性の場合は陰裂の部分(割れ目の始まり)、男性ではペニスの付け根であったり、性器と肛門の間が最も臭いが強い場所となります。しかし、アポクリン汗腺は陰部の毛根がある部位に存在するため、陰毛の広がりと同様に、その位置にも個人差がかなりあります。例えば、お尻の割れ目のかなり上側にまで臭いを感じる人もいれば、Vラインの始まりやおへそ近くにまでわきが臭を感じる人もいます。このように、個々の臭いの発生範囲に応じて、ビューホット治療の照射範囲を調整する必要があります。

最近では、すそわきが治療を行うクリニックが増えてきていますが、多くの場合、治療範囲が狭いため、効果が十分に得られないことが多いです。私が治療を行う際は、アポクリン汗腺が存在する可能性のある範囲を広く考慮して治療を行います。これにより、効果的に臭いの元を取り除くことができます。しかし、このように広範囲に治療を行うクリニックはまだ少ないのが現状です。

すそわきがにおけるビューホット治療の照射深度

皮膚の厚さは体の各部位によって大きく異なります。例えば、まぶたの皮膚の厚さは1mm程度である一方、最も厚い部位である背中の皮膚は5mm以上にもなります。また、男女によっても皮膚の厚さは異なり、一般的に男性の方が皮膚が厚いです。ビューホット治療において重要なのは、この皮膚の厚さを考慮して照射深度を適切に調整することです。ワキのビューホット治療と陰部のビューホット治療では、照射深度が異なるため、個々の患者様の皮膚の特性に合わせた調整が必要です。

私がすそわきがのビューホット治療を行う際には、まず治療前に皮膚の厚みを診察し、その結果に基づいて最適な照射深度を決定します。アポクリン汗腺は皮膚の深い層や皮下組織内に存在するため、この深い位置にあるアポクリン汗腺を効果的に破壊するためには、深度の調節が不可欠です。

他の医師によるビューホット治療では、この深度調整が適切に行われないことがあり、その結果として治療効果に不満を持つ患者様が多いようです。私のクリニックでは、患者様一人ひとりの皮膚の状態を綿密に評価し、最適な照射深度を設定することで、効果的かつ安全な治療を提供しています。

すそわきがにおけるビューホット治療の照射強度

ビューホット機器は、高周波の熱を照射してアポクリン汗腺を破壊する治療法ですが、その熱の強度(照射強度)は調整可能です。照射強度は高ければ高いほど、アポクリン汗腺を確実に破壊できるため、一見すると強度を高めることが最善に思えます。しかし、強度が高すぎると皮膚へのダメージが増し、火傷や皮膚壊死、ひどい跡(瘢痕)などの合併症を引き起こすリスクが高まります。

そのため、ビューホット治療においては、皮膚を傷つけずにアポクリン汗腺を効率的に破壊できる、最適な照射強度を見極めることが重要です。これには、医師の豊富な経験と高い技術が求められます。適切な強度での治療は、深度の調整と同様に重要であり、不十分な強度では治療効果が得られないため、注意が必要です。

私のクリニックでは、患者様一人ひとりの皮膚の状態を詳しく診察し、その結果に基づいて最適な照射強度を決定しています。この方法により、皮膚へのダメージを最小限に抑えながら、効果的な治療を提供することができます。

他のクリニックでビューホット治療を受けたものの、効果が不十分だったという声を聞くことがありますが、これは照射強度の調整が適切でなかったことが一因とも考えられます。したがって、治療を成功させるためには、医師の技量と経験が非常に重要です。

すそわきがにおけるビューホット治療の麻酔方法

ビューホット治療は、高熱を用いてアポクリン汗腺を破壊するため、治療時に皮膚への熱照射を可能にするための麻酔が不可欠です。脇のビューホット治療では、照射範囲が狭いため、局所麻酔だけで十分に治療中の痛みを除去することが可能です。しかし、すそわきがの臭いの発生範囲は個人差が大きく、広い範囲に及ぶことがあります。このため、局所麻酔だけでは広範囲の痛みを完全に取り除くことが難しい場合があります。

すそわきがのビューホット治療を局所麻酔だけで行うと、痛みを十分に除去できないために、照射範囲を狭くしたり、照射深度を浅くしたりすることになりかねません。これでは、治療効果が十分に発揮されないため、効果が不十分になりがちです。そこで私は、日本国内で唯一、マスク麻酔による完全な無痛麻酔ですそわきがのビューホット治療を行っています。

マスク麻酔は全身麻酔と同じ薬剤を使用し、完全に寝ている状態で治療を行うため、広い範囲と深い深度でのビューホット治療が可能です。マスク麻酔下で行われるビューホット治療では、患者様は治療開始後まもなく深い眠りにつき、約30分後に自然に目覚めます。患者様は治療の開始から終了までの過程を認識しないため、痛みを感じることが全くなく、非常に楽な治療となります。

このように、マスク麻酔を用いることで、すそわきが治療において最適な照射範囲と深度での治療が可能となり、患者様に高い満足度を提供することができます。治療効果を最大限に引き出すためには、適切な麻酔方法を選択し、患者様にとって最も快適な治療環境を提供することが重要です。

医師によるビューホット治療の効果の違い

すそわきがのビューホット治療においては、照射範囲、照射深度、照射強度、そして麻酔方法を適切に調整しながら治療を行うことが必要です。治療自体は機器によって行われますが、その機器を操作し、最適な設定を選ぶのは医師です。このため、ビューホット治療で十分な効果を発揮し、患者様が満足のいく結果を得るためには、医師の技量が非常に重要になります。

まとめ

ビューホットを利用した「すそわきが治療」において、私はこれまでに500例以上の実績があり、効果がなかった例は一例もありません。すべての患者様に治療効果を実感していただいております。本文でも述べたように、ビューホット治療の成功には、照射範囲、照射深度、照射強度、そして麻酔方法が非常に重要な要素となります。最終的には、これらの要素を適切にコントロールする医師の技術と判断力が、治療の成果を大きく左右します。

経験豊富で高度な技術を持つ医師による治療は、より高い効果と患者様の満足度を実現します。すそわきが治療を検討する際には、信頼できる医師のもとで治療を受けることが何よりも大切です。適切な治療を受けることで、すそわきがの悩みを根本から解決し、快適な生活を取り戻すことができます。このブログ記事が、すそわきがに悩む皆様の治療選択の一助となり、安心して治療に臨むための参考になれば幸いです。

 

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。ビューホット治療を日本にいち早く導入。ビューホットにおけるスソワキガ治療は日本で初めて行った。これまでのスソガ、わきが治療例は延べ1万人を超える。

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