投稿日:2025/10/07
(最終更新日:2025/10/07)
きりまるさんがワキガ手術を決意!手術方法は?

人気YouTuberでインフルエンサーのきりまるさん(チャンネル登録者数100万人超)が、自身のYouTubeチャンネルでワキガ手術を受ける決意を明かしました。中学生の頃から約15年間も「ニオイ」の悩みを抱えていたという彼女の勇気ある決断に、多くの視聴者が注目しています。
本記事では、きりまるさんのエピソードを通じてワキガに悩む方々の気持ちに寄り添い、ワキガ手術の方法や保険適用の問題点、さらに症状の重さに応じた最適な治療法について専門医の視点から解説します。ぜひ最後までお読みください。
中学時代から15年、脇のニオイに悩み続けた日々

きりまるさんは現在20代後半ですが、ワキガ(腋臭症)に気づいたのは中学1年生の頃だったそうです。当時から「自分の脇のニオイが本当に臭う」と自覚しており、実のお母様にも「あんたは脇が臭うよ」と指摘されていたといいます。ワキガは約50%以上が遺伝によるともされ、お母様も若い頃に手術を受けた経験があったとのこと。
部活動でバレーボールに打ち込んでいた学生時代は、練習中に腕を上げる度に自分のニオイに気づき、デオドラント製品を試すなど試行錯誤の毎日だったようです。しかし、思春期から長年悩みながらも、きりまるさんはこれまで手術には踏み切ってきませんでした。その理由について彼女は「手術するのは正直面倒だったし、周囲の友人から指摘されることもなかったから」と正直な心境を明かしています。
確かに、ワキガ治療のために手術となると傷跡やダウンタイム(術後の安静期間)も気になりますし、若い女性にとってハードルが高いと感じるのは自然なことです。
参照元: 中学から15年悩んだ“ニオイ問題” 登録者100万人超YouTuberが手術決意「やる価値は大いにありそう」
彼氏の一言が後押しに…手術を決意したきっかけ

そんなきりまるさんの背中を押したのは、意外にも大切なパートナーの一言でした。現在同棲中の彼氏と就寝中に起こった出来事――寝ている彼氏の鼻先にたまたまきりまるさんの脇が触れてしまい、その刺激臭で彼が飛び起きてしまったのです。驚いた彼から「今のは何!?びっくりした…」と言われてしまい、彼女は「これはもう自分だけの問題じゃないかもしれない」とハッと気付かされたそうです。
自分では慣れてしまっていた臭いも、他人にとっては衝撃を与えてしまうレベルだった―この“小さな事件”が、彼女の中で大きな決断を生みました。動画内できりまるさんはメイク前の飾らない素顔で登場し、「脇が自分でもめちゃくちゃ臭うんです」と率直に悩みを告白しています。そして「悩みが手術でなくなると思うと、やる価値は大いにありそう」と前向きな姿勢も示しました。
15年間抱え続けたコンプレックスが手術で解消されるのであれば、「思い切ってやってみよう」と勇気を振り絞ったのです。この発言には、「長年の悩みを断ち切ろうとする強い意志が感じられる」「同じ悩みを持つ者として勇気づけられた」と、視聴者からも大きな反響が寄せられています。
では、きりまるさんが決意したワキガ手術とは具体的にどのような方法なのでしょうか?ここからは専門医の立場から、ワキガ手術の種類や選択肢について分かりやすく解説していきます。
参照元: 同棲彼氏が「刺激臭」で飛び起き... 人気YouTuber、ワキガ手術を決意「自分だけの問題じゃない」
ワキガ手術にはどんな方法があるの?

ワキガの治療法には、外科的手術から切らずに行う最新治療までいくつか種類があります。主な選択肢として、以下の方法が挙げられます。
- ■剪除法(せんじょほう、皮弁法)
脇の下を4~5cm程度切開し、皮膚をめくって直接アポクリン汗腺を目視で一つ一つ切除する方法です。古くから行われている根治的手術で、臭いの元を取り除く効果は高いとされています。ただし傷跡が数センチ残ること、術後は脇を圧迫固定して1〜2週間の安静期間が必要なことがデメリットです。保険適用で行える唯一のワキガ手術法でもあります(※保険適用の詳細は後述)。
- ■シェービング法
脇の下を約3cm前後切開し、特殊なシェービング機器を挿入して皮下のアポクリン汗腺を削り取る方法です。剪除法と同じく汗腺を物理的に除去する手術ですが、切開が小さく傷跡が目立ちにくいのが利点です。皮膚の片側のみを剥離して行うため切開部周囲の血流が保たれ、古典的剪除法のような傷の治りづらさや潰瘍化のリスクも大幅に低減されています。美容外科クリニックで発展した術式で、皮膚を反転させない分ダメージが少ない優れた方法です。
- ■ビューホット(高周波治療)
メスを使わず切らずに行える最新のワキガ治療です。高周波エネルギーを発生させる特殊な細い針を脇の皮膚に多数刺し、皮下でアポクリン汗腺を熱破壊します。局所麻酔のみで施術後の安静や固定も不要で、治療直後からシャワーも浴びられる手軽さが魅力です。1回の治療で約7割の汗腺を破壊でき、臭いは大幅に軽減されます。特に軽症〜中等症のワキガであれば十分満足できる効果が得られることが多く、仕事や学校で長く休めない方にも適した治療法です。
- ■その他の治療法
上記以外にも、「ミラドライ」や「ボトックス注射」といった方法を耳にしたことがあるかもしれません。ミラドライは米国製の機器でマイクロ波を当てることで汗腺を破壊する施術ですが、主にエクリン汗腺(汗そのものの腺)に作用するため、ワキガ臭には効果が乏しいとされています。実際、厚生労働省の検証試験でもワキガへの有効性は認められなかったとの結果が出ており、臭いを根本から無くす目的には推奨されません。また、ボトックス注射は多汗症には一定の効果がありますが、これもエクリン汗腺の発汗を一時的に抑えるだけでアポクリン汗腺には直接作用しないため、ワキガ臭自体を消すことはできません。臭いの軽減はごく一時的で限定的ですから、根本治療としては不適当でしょう。
以上が主な治療の選択肢です。それぞれメリット・デメリットがありますので、自分の症状の程度やライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。では次に、保険適用か自由診療かという視点で手術選びのポイントを見ていきましょう。
保険適用のクリニック vs 自由診療のクリニック:満足できるのはどっち?

ワキガ手術を検討する際に多くの方が悩むのが、「保険のきく病院で手術すべきか、それとも美容外科など自費診療のクリニックに行くべきか」という点ではないでしょうか。結論から言えば、本気でワキガ臭を無くしたいのであれば自由診療の専門クリニックで受ける方が満足度は高いといえます。
その理由を順に説明します。まず大前提として、健康保険が適用されるワキガ手術(=剪除法)は、適用の条件が非常に厳しいことを知っておきましょう。健康保険が使えるのは「臭気が著しく、他人の就業に支障を及ぼすほど客観的に医療介入が必要と認められる場合」に限ると定められており、これはごく重度の腋臭症のみが対象になります。
言い換えれば、「本人や家族がどれだけ臭いに悩んでいようとも、医師が客観的に重症と判断しない限り保険適用にはならない」のです。実際、保険適用を期待して受診しても医師から「あなたは保険が効くほど重度ではありません」と診断されてしまうケースがほとんどで、保険で手術できる人は非常に稀なのが現状です。次に、仮に運良く保険適用で剪除法の手術を受けられた場合でも、その手術内容は必ずしも完璧に臭いを除去するものではない点に注意が必要です。
公的保険の範囲内で行われるワキガ手術は、「臭いが多少改善されれば成功」とみなされる程度の治療であり、アポクリン汗腺を徹底的に除去して臭いを根絶することが目的ではありません。事実、重度の患者さんであっても保険診療では全ての汗腺を取らずに手術を終える場合があるのです。医療機関側の視点で言えば、保険診療の手術はクリニックの収入にならないため、意図的に最低限の処置しかしないケースすらあり得ます。
例えば「高額な自由診療手術(例:40万円の手術)と比べて保険手術(約4万円の自己負担)なら、その1/10程度しか汗腺を取らない」という極端な話も、業界の裏事情として存在するのです。また、「保険適用でワキガ治療可!」と宣伝している病院やクリニックにも要注意です。一見すると「数万円で手術できるならお得」と思ってしまいますが、実際には患者を呼び込むための宣伝文句に過ぎない場合が多々あります。
保険適用を宣伝にうたうクリニックでは診察の結果ほぼ必ず「あなたは保険適用には該当しません」と告げ、巧みに自由診療へ誘導する戦略を取っています。初めは低料金で集客し、結局は数十万円の手術を勧める―典型的なのは「保険で4万円と言っていたのに、実際には50万円のクワドラカット法(特殊な剪除法の一種)を提案された」というケースです。結局ほとんどの治療が自費になってしまい、「話が違う」ということにもなりかねません。
以上のような背景から、筆者のクリニックには「保険適用の手術を某病院で受けたけれど臭いがほとんど消えなかった」「保険で無理と言われ高額な手術を受けたが効果が不十分だった」といった相談が後を絶ちません。保険診療でのワキガ手術を受ける際には、その限界やリスクを正しく理解した上で臨む必要があるのです。
保険での手術を受けてもワキガ臭から完全に解放されることはほとんどない―これが現実であり、本気でニオイをなくしたい方ほど経験豊富で信頼できる医師による自由診療の手術を選ぶ傾向にあります。
もちろん費用の問題はありますが、ワキガ治療は一度で確実に悩みを解消することが重要です。中途半端な治療で効果が得られず、結局再手術となれば時間的・経済的負担も大きくなってしまいます。きりまるさんのように「手術で悩みがなくなるならやる価値はある」と考える方は、ぜひクリニック選びも含めて慎重に検討してください。
症状の重症度で選ぶ最適な治療法とは

ワキガ治療を選択する上で、ご自身の症状の重さ(重症度)を知ることも大切です。実は筆者(元神医師)のこれまで診察した患者さん1万人以上の統計では、約60%が軽度、20%が中等度、残り20%が重度という分布になっています。
ところが、自分では軽度なのに「私は重症だ」と思い込んでいたり、逆に重度なのに「大したことない」と軽く見ていたりと、自己判断と実際の症状にズレがあるケースも少なくありません。
専門医による客観的な評価を受けることが望ましいですが、目安として以下のような判定基準があります(元神式わきがスコア):
- 軽症(重症度1+):普段はそれほど臭わないが、汗をかいた日の夕方に脇をティッシュで拭くと少し臭う程度。
- 中等症(重症度2+):脇をティッシュで拭くと明らかにワキガ臭が付く、あるいは鼻を近づければ臭う程度。
- 重症(重症度3+):密閉空間にいると周囲も臭いに気付く、または常に自分でワキガ臭を感じるほど強い。
では、この重症度に応じて最適な治療法はどう異なるのでしょうか?基本的な考え方は次の通りです。
軽症の場合は、前述したビューホット治療が第一選択になります。切らずに済む簡便な方法で7割程度の臭い減少が期待できるため、軽度の方ならほぼ気にならないレベルに改善します。実際、施術後は「制汗剤が要らなくなった」「汗をかいてもほとんど臭わない」といった声も多く、日常生活で臭いに悩まなくなる方が大半です。
またダウンタイム(術後の制限)が無いのも大きなメリットで、部活動や仕事で忙しい10〜20代の若い方にも負担が少ない治療です。中等症の場合は、ビューホットでもかなりの改善が見込めますが、一度の治療では残り3割の汗腺が多少臭いを発する可能性があります。そのため、「ほぼ臭わないけど、わずかに残り香が気になる」という場合には半年~1年後に2回目のビューホットを追加することも検討します。
筆者のクリニックでは2回目を希望される場合、1回目から2年以内であれば半額で受けられるサポート制度を設けており、必要に応じて計2回の治療で実質ほぼ100%の臭い除去を目指します。一方、「とにかく一度の手術で完全に治したい」という方や、臭いの程度が中等度の上限に近い場合には、シェービング法による外科手術がおすすめです。シェービング法であれば1回の施術でアポクリン汗腺を徹底的に除去できるため、精神的にも安心感が大きいメリットがあります。
重症の場合は、やはり外科的手術(シェービング法または剪除法)による徹底治療が最も確実です。重度のワキガ患者にビューホットを行うと7割の汗腺破壊では不十分で、残った3割から依然強い臭いが出てしまう可能性があります。したがって重症の方にはビューホットよりも最初からシェービング法などの手術を選ぶことを強く推奨しています。
術後は一定期間安静が必要ですが、その分確実に臭いの原因を除去できる安心感があります。筆者自身もシェービング法での手術には特に力を入れており、「ほぼ100%のアポクリン汗腺を除去し、万一臭いが残れば無料再治療保証」という姿勢で臨んでいます。実際に手術を受けた患者さんからは「長年の悩みから解放されて本当に人生が変わった」といった喜びの声が多数寄せられています。
まとめ
きりまるさんの告白と決意は、同じように「脇の臭い」に悩む多くの人々の共感を呼び、「私も勇気を出して治療したい」という気持ちに火を付けました。実際、ワキガは決して珍しい症状ではなく、特に女性にとってはデリケートな悩みです。しかし、適切な治療法を選べばその悩みから解放される可能性が高いことも事実です。
ポイントは、信頼できる医療機関と医師を選ぶこと。ワキガ治療は医師の技術力と経験によって効果が大きく左右されます。広告の安さや宣伝文句に惑わされず、実績が豊富で患者想いのドクターに相談しましょう。専門のクリニックであれば、あなたの症状の重さを正確に評価し、保険適用が難しければ別の有効策を提案してくれるはずです。
また、手術に不安がある方はビューホット等の切らない治療から試すのも一つの方法です。軽症〜中等症であればメスを使わず臭いを大幅に減らせますし、様子を見てから追加治療や手術に踏み切ることもできます。最後に、きりまるさんの今後の経過にも注目が集まります。
現時点では手術を決断したとの報道ですが、実際の施術方法や術後経過については彼女自身が今後SNS等で共有してくれるかもしれません。同じ悩みを抱えるファンの皆さんはきっと彼女を応援し、情報発信を心待ちにしていることでしょう。「悩んでいるのは自分一人じゃない。治療をすればきっと良くなる!」―このブログ記事が、ワキガに悩む全ての方にとって前向きな一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。
自分に合った治療法で、ぜひニオイの悩みに終止符を打ちましょう。あなたの勇気ある決断を、心から応援しています。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。
1999年慶応義塾大学医学部卒。
外科専門医(日本外科学会認定)。
美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。
美容外科医師会理事。
美容外科医として20年以上のキャリアがあり、ビューホット治療を日本にいち早く導入。ビューホットにおけるスソワキガ治療は日本で初めて行った。これまでのスソガ、わきが治療例は延べ1万人を超える。
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勤務歴:H15年船橋中央クリニック開業
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