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トイトイトイクリニック倒産!被害を防ぐために知るべきこと
更新日:2025/02/08
公開日:2025/02/08

医療レーザー脱毛専門のトイトイトイクリニックが倒産しました。昨年末には、大手レーザー脱毛クリニックであるアリシアクリニックの倒産も大きな話題となり、業界の不安定さが浮き彫りになりました。近年、美容医療の分野では新たなクリニックが次々とオープンしていますが、その一方で経営難から閉院や倒産に追い込まれるケースも後を絶ちません。
こうした状況の中、自分が通っていたクリニックが突然閉院してしまうリスクを考えたことはあるでしょうか?レーザー脱毛や美容皮膚治療を受ける際、多くの人が複数回の施術を前提としたコース契約を結んでいます。しかし、クリニックが倒産すれば未消化の施術回数分の返金が受けられず、大きな損失を被る可能性があります。また、施術後のアフターケアを受けられないことも問題となります。
このような思わぬトラブルを回避するためには、クリニック選びが何よりも重要です。本記事では、倒産リスクの高いクリニックを見極めるポイントについて詳しく解説します。あなたが大切なお金と時間を無駄にしないために、ぜひ参考にしてください。
☛合わせて読みたい「アリシアクリニック倒産!行ってはいけない美容外科とは」」
倒産したトイトイトイクリニックとは
トイトイトイクリニックは、医師・野田知路氏が2016年に原宿で開院した医療レーザー脱毛専門クリニックです。開院からわずか2年後の2018年9月に法人化し、医療法人社団雪焔会を設立。その後も順調に拡大を続け、2019年には池袋院、2021年には新宿院を開院し、計3院を展開していました。
主な施術内容は、熱破壊式レーザー脱毛機器を使用した全身脱毛・VIO脱毛・顔脱毛を中心に、美容医療分野にも進出。医療アートメイク、糸リフト、ヒアルロン酸注射など、幅広い美容皮膚科施術を提供していました。また、各院の同じフロアには男性専用の「メンズトイトイトイクリニック」を併設し、男性向け脱毛も積極的に展開。脱毛市場の拡大に伴い、着実に事業を拡大していました。
事業規模としては、2023年度の年間売上高が約13億3500万円に達するなど、業界内でも一定の存在感を持つクリニックでした。2024年度も約12億8000万円の収益を計上していたものの、同時に約3億9785万円の負債を抱えており、資金繰りの悪化が表面化。結果として、運営母体である**医療法人社団雪焔会(TDB企業コード:902025765、所在地:東京都渋谷区神宮前1-14-25、代表:野田知路氏)は、2024年2月5日に東京地裁へ自己破産を申請しました。
急成長を遂げたトイトイトイクリニックが、なぜ倒産に至ったのか。その背景を詳しく探るとともに、同様の事態から消費者が泣き寝入りしないための対策について、本記事で解説していきます。
参照元:相次ぐ脱毛サロンの倒産と道半ばの消費者保護 ~ 「トイトイトイクリニック」受付に憤りの声 ~
医師の野田知路さんとは

下記はかつてのトイトイクリニックに掲載されていた医師の野田知路(のだ ともみち)さんのお言葉と経歴です。
■「家族にも勧められる医療脱毛」を提供します
当院の理念は、「家族にも勧められる医療脱毛」です。本当の家族のように患者様に寄り添って、おひとりお一人のお悩みとご要望を親身にお伺いし、医師・看護師・カウンセラーが患者様の立場に共感しながら、医療脱毛を行います。
■所属学会
日本形成外科学会正会員
日本美容外科学会正会員
日本レーザー医学会正会員
日本麻酔科学会認定標榜医
■経歴
2004年3月熊本大学医学部 卒業
2004年4月熊本大学病院 初期研修
2006年4月久留米大学病院 麻酔科
2012年4月福岡大学病院 形成外科
2013年11月品川美容外科 品川本院
2014年2月品川スキンクリニック渋谷駅前院院長
2015年2月品川スキンクリニック池袋院院長
2016年6月トイトイトイクリニック原宿院開院
2018年9月医療法人社団雪焔会理事長就任
2019年4月トイトイトイクリニック池袋院開院
2021年8月トイトイトイクリニック新宿院開院
2021年8月トイトイトイクリニック新宿男性院開院
トイトイトイクリニックの倒産の背景:なぜ破産という選択に至ったのか?
医療法人社団雪焔会が自己破産を申請し、トイトイトイクリニックが閉院するに至った理由について、筆者の見解を述べたいと思います。
まず、重要な点として今回の倒産は医療法人社団雪焔会(法人)に対するものであり、代表である野田知路氏個人が自己破産したわけではありません。法人格を持つ医療法人が破産した場合、経営者の個人資産は基本的に保護される仕組みとなっています。そのため、たとえクリニックが倒産しても、野田氏個人の財産が一円も失われることはないのでしょう。
多くの個人経営の医療法人では、経営が厳しくなった際に代表医師が自己資金を法人に投入し、経営を立て直す努力をするケースが少なくありません。しかし、今回の雪焔会のケースでは、経営難により借金が膨らんでいたことが破産の主な原因と考えられます。
筆者の見解としては、野田氏は個人の財産を守るために、法人の破産を選択した可能性が高いと考えられます。法人の負債が増え続け、自己資金を投入しても事業を継続できる見込みが立たなかった場合、個人の資産まで巻き込まれる前に法人を清算するという選択をしたのではないでしょうか。
一方で、倒産によって最も困るのは患者です。医療脱毛や美容医療はコース契約が一般的であり、多くの患者がすでに数十万円、場合によっては100万円以上を前払いしていた可能性があります。倒産により、未消化の施術は受けられず、支払ったお金も返ってこないという状況に陥ります。しかし、法人破産の場合、経営者個人の財産とは切り離されるため、患者への補償がないまま終わります。
結果として、今回の倒産は、野田知路氏が自分の財産を守るための決断だったのではないかと考えられます。もちろん、ビジネスの世界では経営判断としてやむを得ない側面もありますが、患者からすれば納得のいかない結果でしょう。
倒産の背景を読み解く:熾烈な価格競争の罠
かつて医療レーザー脱毛は極めて収益性の高い分野とされていました。筆者のクリニックにおいても、かつては医療レーザー脱毛だけで月1,000万円以上の売上を計上していた時期がありました。しかし現在では、その売上は10分の1程度にまで減少し、業界全体の収益構造が大きく変化していることを実感しています。
野田知路氏が2016年にトイトイトイクリニックを開業した時期は、まさに医療レーザー脱毛市場が急拡大し、多くのクリニックが参入していた時代でした。特に、低価格を武器に集客を狙うクリニックが急増し、その影響で業界全体が価格競争に巻き込まれる形となりました。昨年倒産したアリシアクリニックも、同じ時期に急成長を遂げたクリニックの一つであり、同様の経営戦略を取っていたことが知られています。
価格競争に巻き込まれたトイトイトイクリニック
医療レーザー脱毛は、施術の多くが医師の技術ではなく、機器の性能に依存するため、差別化が難しく、必然的に価格競争に陥りやすい分野です。競争が激化する中で、トイトイトイクリニックも価格を大幅に下げざるを得なくなり、その結果、採算が取れない状況に陥った可能性が高いです。
実際、トイトイトイクリニックの過去のホームページには、以下のような破格の料金設定が掲載されていました。
お試しトライアル 1回100円
Vライン脱毛 500円
全身脱毛 5回 79,200円
このような極端に安い価格設定は、一見すると集客に成功しやすいように見えますが、収益性の確保が難しくなるという大きなリスクを伴います。特に、広告費、機器の維持費や人件費を考慮すると、長期的な経営の持続は困難です。

↑実際のトイトイトイクリニックのホームページに掲載されていた料金設定
広告費の増大が経営を圧迫?トイトイトイクリニック倒産の背景
価格競争だけがクリニック経営を圧迫する要因ではありません。美容医療業界において、最大の課題のひとつは「集客」です。優れた技術や口コミによる評判が集客につながることもありますが、それだけでは安定した新規患者の獲得は難しく、ほとんどのクリニックがネット広告に頼らざるを得ないのが現実です。
特に医療レーザー脱毛分野では、ネット広告費が極めて高額であることが知られています。例えば、Google広告では、「医療脱毛」関連のキーワードは1クリックあたり1,000円以上になることも珍しくありません。そのため、広告戦略を積極的に展開すればするほど、莫大な広告費が経営を圧迫する構図になっています。
トイトイトイクリニックの広告投資と経営破綻
倒産前のトイトイトイクリニックの広告出稿状況を振り返ると、極めて多くのネット広告を展開していたことが推測されます。筆者自身も、倒産前の段階から同院のネット広告を頻繁に目にしており、相当な広告費を投じていた可能性が高いと考えられます。
仮に売上に対する広告費比率が50%を超えていたとすれば、年間売上13億3,500万円(2023年度)のうち、広告費だけで7億円以上が費やされていた計算になります。これは、美容クリニックの経営において極めて異常な水準です。一般的に、広告費は売上の20〜30%程度が適正範囲とされています。それを大きく上回る支出は、売上が伸び悩んだ場合に即座に経営を圧迫する要因となります。
さらに、広告費の増加には負のスパイラルが存在します。
1.競争激化によりクリック単価(CPC)が上昇
2.患者獲得単価が高騰し、1人の新規患者を得るのにより多くの広告費が必要になる
3.広告費の増大が利益を圧迫し、経営悪化を招く
4.集客を維持するためにさらに広告費を投下し、資金繰りが悪化
5.最終的に経営破綻に至る
この負の連鎖に陥った結果、トイトイトイクリニックは事業継続が困難となり、自己破産という決断に至ったと考えられます。
広告費依存のリスクと消費者への影響
患者側から見れば、「広告をたくさん出しているクリニック=信頼できるクリニック」と錯覚しがちですが、実際には過剰な広告投資をしているクリニックほど経営が不安定になりやすいという側面もあります。
倒産リスクが高い美容クリニックの特徴とは?
美容クリニック業界では、急成長したクリニックが短期間で経営破綻するケースが後を絶ちません。トイトイトイクリニックもその一例ですが、こうした倒産リスクの高いクリニックには、いくつか共通する特徴があります。
特に注意すべきポイントは、「過剰な価格競争」と「広告依存型の集客戦略」です。
1.価格が安すぎるクリニックは要注意
美容医療業界では、価格競争を前面に押し出したクリニックは薄利多売のビジネスモデルを採用していることがほとんどです。
例えば、医療レーザー脱毛において、業界相場を大きく下回る価格を設定しているクリニックは、十分な利益を確保できず、少しでも売上が落ちると経営が一気に傾くリスクを抱えています。
また、低価格で多くの患者を集めるためには、施術の効率化が必要となり、結果として以下のようなデメリットが発生しやすくなります。
施術時間の短縮 → 一人ひとりの患者への対応が雑になりやすい
人件費の削減 → 未熟なスタッフや経験の浅い医師が対応する可能性
使用機器のコストカット → 最新機器の導入が難しく、古い機材を使用
混みすぎ→患者様は予約が取れない
さらに、低価格で集客した患者の多くは、リピートせずに価格の安い別のクリニックに流れる傾向があるため、長期的に安定した収益を確保しにくいのが現実です。
2.広告費に依存しているクリニックは経営が不安定
もう一つのリスク要因が、広告に頼りすぎているクリニックです。
美容クリニックは、新規患者の獲得が経営の生命線となるため、ネット広告を活用するのは一般的です。しかし、過度な広告投資を続けるクリニックは、集客のための広告費が売上を圧迫し、結果的に利益が出なくなるという悪循環に陥りやすいのです。
特に、Google広告やInstagram広告では、美容医療関連のキーワードの単価が非常に高く、1クリック1,000円以上になることも珍しくありません。広告費が売上の50%以上を占める状態になると、わずかな売上の減少が致命的な影響を及ぼします。
3.短期間で急拡大したクリニックも危険信号
美容クリニックの倒産パターンとして、短期間で急激に店舗を増やしたケースも多く見られます。
トイトイトイクリニックも、開業からわずか数年で複数院を展開していましたが、このような急成長型のクリニックは、運転資金が常に不足しがちです。新規院の開院には大きな資金が必要となり、広告費や設備投資の負担が重なることで、経営が不安定になりやすいのです。

まとめ
本記事では、トイトイトイクリニックの倒産の背景を分析し、その原因を探りました。この事例から学べることは、美容クリニック選びにおいて経営の安定性を見極めることが、患者にとって極めて重要であるという点です。
では、倒産のリスクが高いクリニックを避け、安心して施術を受けるためには、どのようなポイントに注意すべきでしょうか?
信頼できるクリニックを選ぶためのチェックリスト
✅ 価格が安すぎるクリニックは避ける
相場より極端に安い料金設定のクリニックは、利益率が低く、経営が不安定になりやすいため要注意。例えば、「お試し価格数百円」などの極端な低価格は、長期的な運営が困難になる可能性が高い。✅ 広告を過剰に出しているクリニックは要警戒
SNSやYouTube、Google広告などで頻繁に広告を見かけるクリニックは、広告費に依存している可能性が高い。広告費が膨れ上がると、経営が悪化し、倒産リスクが高まるため、慎重に見極めることが重要。✅ 運営歴の長いクリニックを選ぶ
10年以上の運営実績があるクリニックは、経営基盤が安定しているケースが多い。一方で、短期間で急成長したクリニックは、資金繰りが厳しくなるリスクがあるため注意が必要。✅ 口コミや評判をしっかりチェックする
価格の安さだけで判断せず、実際の施術の質やアフターケアの評判を確認することが不可欠。口コミサイトやSNSのレビューを参考にしつつ、クリニックが提供する情報と実際の評価にギャップがないか確認しましょう。視覚慎重なクリニック選びが、後悔しない美容医療の第一歩
美容クリニック業界では、価格競争・広告依存・急成長の3つの要因が経営破綻の引き金となりやすいことがわかっています。トイトイトイクリニックの倒産も、これらのリスクが重なった結果と考えられます。
高額なコース契約を結ぶ前に、クリニックの経営状況や医師の経歴をしっかり見極めることが何よりも大切です。価格の安さや派手な広告に惑わされず、安心して通えるクリニックを選ぶための情報収集を怠らないようにしましょう。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。また、形成外科学会での勉強会においても講演をおこなっている。ウルセラについても日本国内に導入直後から取り入れており、日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。【関連項目】
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