投稿日:2025/02/15
(最終更新日:2025/02/15)

東京中央美容外科TCBはヤバイ?やめた方がいい?その実態に迫る

TCB追徴課税

東京中央美容外科(TCB)は、全国に約100院を展開し、急速な成長を遂げている美容クリニックチェーンです。しかし、その急成長の裏には、医療機関としての倫理観や患者への配慮に欠ける問題が多々存在します。特に、金儲け主義や経験の浅い医師による高額な施術料金など、多くの批判が寄せられています。本記事では、TCBの問題点を深掘りし、その実態を明らかにします。

9億円の追徴課税問題

日本の税制では、新規開業した個人事業主には、一定の条件を満たせば2年間の消費税納付が免除される制度があります。TCBグループはこの制度を利用し、各クリニックを「院長が個人で開業した事業」と見せかけることで、消費税の免除措置を適用させていました。

しかし、実態としては各クリニックの院長はTCBの運営法人と雇用契約を結び、法人の指示に従って業務を行っていました。そのため、彼らは独立した「開業医」ではなく、法人の管理下にある「雇われ院長」とみなされるべきでした。本来であれば、クリニックの収益は個人所得ではなく法人所得として税務申告されるべきだったのです。

さらに、TCBグループは全国のクリニックの利益の一部を「業務委託費」として本部に送金し、法人税の計算上、損金として計上していました。しかし、国税局の調査により、一部の業務委託費には実体がなく、架空経費として処理されていたことが発覚しました。

このような違法な税務処理が問題視され、仙台国税局や東京国税局は、TCBの運営法人である医療法人社団メディカルフロンティアを含む関連法人に対し、約8億円の申告漏れを指摘。さらに、過少申告加算税などを含め、約9億円の追徴課税を科しました。

この一連の問題は、TCBグループの経営の透明性や倫理観に深刻な疑問を投げかけています。納税義務を回避しようとする姿勢が明るみに出たことで、消費者や医療業界関係者の信頼を大きく損なう結果となりました。

他社の症例写真の無断使用

TCBは、ライバル企業である品川美容外科の手術成功写真を無断で使用し、患者への説明資料として利用していたことが報じられました。報道では、TCBの元カウンセラーTCBの元カウンセラーが「TCBの幹部が社員に盗用を指示していました。スタッフのみがログインできる社内システムに施術マニュアルや品川のスタッフ写真まで他社の内部情報が保存されていたんです」と語っていました。

このような証言もあり、組織的な問題が浮き彫りになっています。このような行為は、患者の信頼を裏切るものであり、厳しく非難されるべきです。

 参照元:美容外科大手TCBが“ライバル”品川美容外科の症例写真を“丸パクリ”していた「幹部が社員に盗用を指示」「登録商標が勝手に…」《TCBは回答なし》

強引な営業手法と高額請求

東京中央美容外科(TCB)に関して、多くの患者からカウンセリング時の強引な営業や高額な施術の勧誘についての報告が寄せられています。具体的には、カウンセリング中に長時間拘束され、当初予定していた金額を大幅に超える高額な施術を強く勧められるケースが多々見受けられます。一部の報道では、患者が数時間にわたりカウンセリング室に留め置かれ、高額な契約を迫られる手法が取られていると指摘されています。

例えば、TCBのクリニックを訪れた30代のある患者は、数千円のエラボトックス注射を希望して来院しましたが、カウンセリング中に他の顔の欠点を次々と指摘され、最終的に総額120万円の施術を提案されました。長時間の説得により、この患者は100万円を支払うこととなりましたが、施術後にはさまざまが問題が生じ、「お金をドブに捨てたようなものです」と語っています。

また、別の患者からは、カウンセリングで予算を重視したいと伝えたにもかかわらず、高額なプランを次々と提示され、疲弊したとの声もあります。さらに、施術以外の項目をしつこく勧められ、他社よりも23倍の価格となっているとの指摘もあり、不要かつ高額なオプションが当たり前のように追加されるケースも報告されています。

参照元:3時間“閉じ込め”&100万円請求…東京中央美容外科(TCB)で多発する高額商法の実態 患者の証言「スタッフの目は死んでいた」

 経験の浅い医師による施術

東京中央美容外科(TCB)では、経験の浅い医師が高額な施術を担当するケースが報告されています。美容外科手術は高度な技術と豊富な経験が求められる分野であり、未熟な医師による施術は患者の安全性や仕上がりに大きなリスクを伴います。

筆者のブログ記事では、TCBでヒアルロン酸による涙袋形成施術を受けた結果、目が不自然に膨らみ、いわゆる「デメキン」のような状態になったと報告しています。さらに、ふくらはぎへのボトックス注射後に歩行障害が続くケースも取り上げています。

また、別の患者の体験談として、糸リフト、クマ治療、鼻の施術を同時に受けたところ、以下のような問題が生じたと語られています。

糸リフト:施術翌日に右の頬が大きく腫れ、食事が困難になるほどの痛みが発生。耳鼻科を受診した結果、糸が耳下腺を傷つけていると診断された。

クマ治療:施術後、クマが改善されるどころか、逆に凹みが目立つようになり、見た目が悪化。

鼻の施術:手術後も外見上の変化が全く感じられず、効果が疑問視された。

この患者は、施術結果に対する深い失望感を表明しています。

これらの事例は、TCBにおける医師の技術や経験不足が患者に深刻な影響を及ぼしている可能性を示唆しています。

↑TCBで涙袋を入れた例

価格設定の不透明さ

東京中央美容外科(TCB)の広告では、格安で施術が受けられるかのような低価格を強調しています。しかし、実際にカウンセリングを受けてみると、広告で提示された価格とは大きくかけ離れた高額な請求を受けるケースが多発しています。このような価格設定の不透明さが、患者の不信感を招いているのです。

例えば、エラボトックスの施術を受ける際、広告では数千円~数万円の低価格が強調されていますが、実際には「高品質な薬剤を使用するための追加費用」「注射針代」「施術保証」などの名目で、最終的な支払額が大幅に上がることがあります。施術後に初めて「追加オプションをつけなかったため、効果が弱くなる可能性がある」と説明を受けることもあり、不安を煽るような手法が問題視されています。

また、二重整形に関しても同様のトラブルが報告されています。TCBでは「29,800円から可能」と広告を打ち出していますが、実際にカウンセリングに行くと「理想的な仕上がりを得るには、より高度な施術が必要」と説明され、最終的には数十万円のコースを勧められるケースが頻発しています。中には「カウンセリング時に選択肢を与えられず、結局30万円以上の施術を契約させられた」と後悔する声も少なくありません。

さらに、料金体系の説明が不十分なまま高額な契約を結ばせる手法にも問題があります。契約書には細かい費用項目が記載されているものの、カウンセリングの段階では「あなたに最適な施術はこれです」と、より高額なメニューを選ばざるを得ないような誘導が行われているとの報告があります。こうした手法によって、患者は当初予定していた予算を大幅に超えた金額を支払う羽目になってしまうのです。

TCBの二重の料金表

↑TCBの二重の料金表(TCBのホームページより)

医療倫理の欠如

東京中央美容外科(TCB)に関しては、医療機関としての倫理観が欠如しているとの指摘が相次いでいます。本来、医療機関は患者の健康と安全を最優先に考えるべきですが、TCBに関する報道や口コミからは、その基本的な医療倫理が守られていない実態が浮き彫りになっています。

まず問題視されているのが、前述の他院の症例写真の無断使用です。これは、患者の信頼を得るために虚偽の情報を用いる極めて悪質な手法と言えるでしょう。

また、前述した患者の不安を煽って高額な施術を契約させる営業手法も深刻な問題です。カウンセリングの際に、「このままでは老け顔が進行する」「放置すると肌がたるんでしまう」といった不安を煽る発言を繰り返し、患者に高額な治療プランを選択させるケースが多数報告されています。特に、美容医療の知識が乏しい初診患者に対し、医師ではなく営業担当者(カウンセラー)が施術の必要性を過度に強調し、結果的に予定していた金額よりも大幅に高い契約を結ばせる手法が問題視されています。

さらに、適切なインフォームド・コンセント(十分な説明と同意)を怠るケースも指摘されています。本来、医療行為を受ける前には、患者が施術のリスクや副作用を十分に理解し、自身の意思で治療を選択する必要があります。しかし、TCBでは、施術のメリットばかりを強調し、リスクやダウンタイム(回復期間)についての説明が不十分なまま契約を進める事例が見られます。これにより、施術後に想定外の副作用やトラブルが発生し、後悔する患者が後を絶ちません。

さらに、アフターケアの対応に関しても問題が報告されています。一部の患者は、「施術後にトラブルが発生したにもかかわらず、クリニック側の対応が冷たかった」「再診を希望したが予約が取れず、結局別の病院で治療を受けた」といった経験を語っています。美容医療は見た目の変化だけでなく、施術後のケアが非常に重要ですが、その責任を十分に果たしていないクリニックに対しては厳しい目が向けられています。

まとめ

東京中央美容外科(TCB)は、全国に100院以上を展開する大手美容クリニックチェーンですが、その経営体制や施術の質に対する懸念が多く報告されています。9億円の追徴課税問題や、他院の症例写真の無断使用、強引な営業手法、経験の浅い医師による施術、価格設定の不透明さ、そして医療倫理の欠如と、信頼性を揺るがす問題が次々と明るみに出ています。

特に、低価格を強調した広告とは裏腹に、実際のカウンセリングでは高額な施術を強引に勧められるケースが後を絶ちません。さらに、施術の質に関しても、経験の浅い医師によるトラブルが報告されており、術後の仕上がりに不満を持つ患者が多いことも問題視されています。施術後のアフターケアも十分ではなく、トラブルが発生しても対応が遅れたり、不誠実な対応をされたという声も多数見られます。

このような状況を踏まえると、美容医療を受ける際には、広告や価格だけで判断するのではなく、クリニックの評判や医師の経歴、実績を慎重に調査することが極めて重要です。信頼できる医療機関を選ぶことで、不要なトラブルを避け、満足のいく施術結果を得ることができるでしょう。

 

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがある。

【関連項目】

美容外科治療を受ける場合の問題と注意点

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