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顔のたるみは切開フェイスリフトで改善できる?術式の種類や効果を徹底解説

更新日:2026/10/16

公開日:2024/09/13

年齢を重ねると気になるのが、顔のたるみです。
「切開フェイスリフトなら改善できる?」
「効果はどのくらい続く?」
「腫れや傷跡はどの程度残る?」
など、さまざまな疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

本記事では、そんな切開フェイスリフトについて、顔がたるむ原因も含めて詳しく解説します。当院での取り扱いについても紹介していますので、ご自身に合った治療を選ぶ際にお役立てください。

顔がたるむ3つの原因

この章では、顔がたるむ3つの原因について説明します。切開フェイスリフトで何を引き上げるのかを理解するため、たるみが進む原因について見ていきましょう。

加齢に伴う皮膚や組織の変化

顔がたるむ原因のひとつに、加齢に伴う皮膚や組織の変化が挙げられます。顔は、外側から皮膚、皮下脂肪、SMAS(スマス:表在性筋膜系)、表情筋などが重なってできた層構造です。ちなみに、SMASとは皮下脂肪と表情筋の間にある、線維性の顔を支える組織のことで、首の広頚筋にも連続しています。

年齢を重ねると、SMASや表情筋に変化が見られるだけではありません。皮膚の内側にあるコラーゲンやエラスチンも減少して弾力が低下し、頬の下垂やフェイスラインのたるみにつながります。

また、頬の高い位置にある脂肪組織(Malar Fat Pad)が下垂すると、頬のボリュームの位置も変化し、ほうれい線が目立ちやすくなるのです。

このように、顔のたるみは皮膚だけではなく、脂肪やSMAS、筋肉など複数の組織に生じる加齢変化が関係しています。

紫外線の影響

紫外線も、顔のたるみを進行させる要因のひとつです。紫外線を長期間浴び続けると、皮膚に「光老化」と呼ばれる変化が起こります。これは、加齢による自然な老化とは異なる仕組みです。

このような紫外線によるダメージの蓄積は、真皮にあるコラーゲンや弾性線維などの構造を変化させます。その結果、皮膚の弾力が低下し、たるみにつながると考えられているのです。

光老化は、長年の紫外線による影響が積み重なって生じます。進行を抑えるためにも、日頃から紫外線対策を怠らないようにしましょう。

参照:Scharffetter-Kochanek K, et al. Photoaging of the skin from phenotype to mechanisms. Exp Gerontol. 2000;35(3):307-316.

参照:Wlaschek M, et al. Solar UV irradiation and dermal photoaging. J Photochem Photobiol B. 2001;63(1-3):41-51.

参照:Imokawa G, Ishida K. Biological mechanisms underlying the ultraviolet radiation-induced formation of skin wrinkling and sagging I: reduced skin elasticity, highly associated with enhanced dermal elastase activity, triggers wrinkling and sagging. Int J Mol Sci. 2015;16(4):7753-7775.

生活習慣の影響

生活習慣も、皮膚の老化や顔のたるみの見え方に影響します。特に、皮膚の老化に関わっているのが喫煙です。実際、喫煙者は非喫煙者に比べて「顔のシワが目立ちやすい」という報告もあります。

また、生活習慣や体調不良などで体重が大幅に減少すれば、皮膚が余ってたるみが目立つようになることもあるでしょう。皮膚の老化を進行させないためにも、禁煙をはじめとする生活習慣の見直しが大切です。

ただし、生活習慣が改善されても、すでに生じた皮膚の余りや組織の下垂がなくなるわけではありません。強いたるみが気になる方には、切開フェイスリフトが治療の選択肢となります。

参照:Koh JS, Kang H, Choi SW, Kim HO. Cigarette smoking associated with premature facial wrinkling: image analysis of facial skin replicas. Int J Dermatol. 2002;41(1):21-27.

切開フェイスリフトとは

この章では、切開フェイスリフトについて詳しく説明します。

切開フェイスリフトの仕組み

切開フェイスリフトは、皮膚を切開し、たるんだ皮膚やその内側にある組織を引き上げる施術です。皮膚だけを強く引っ張って切除するのではなく、SMASにもアプローチすることで、自然なリフトアップにつなげます。施術によっては、脂肪の位置を整えたり、余分な脂肪を取り除いたりすることもあります。

当院のフェイスリフトは、耳の周囲や髪の生え際などを切開し、SMASを引き上げて固定する点が特徴です。皮膚とSMASへの双方のアプローチにより、頬やフェイスライン、首などのたるみの改善を目指します。

参照:Kaya KS, Cakmak O. Facelift Techniques: An Overview. Facial Plast Surg. 2022;38(6):540-545.

▶️フェイスリフトの詳細はこちら

切開フェイスリフトで期待できる効果

この章では、切開フェイスリフトで期待できる効果について説明します。

たるみを引き上げる

切開フェイスリフトでは、たるみを引き上げます。具体的には、下垂した頬やフェイスライン、あご下などです。皮膚だけではなく、その内側にあるSMASにもアプローチするため、顔の下半分から首にかけて生じたたるみを改善できます。

ほうれい線を目立たなくする

切開フェイスリフトは、ほうれい線を目立たなくする効果もあります。ほうれい線が深くなる一因は、頬の脂肪組織(Malar Fat Pad)の下垂です。ただし、ほうれい線への効果は術式によって異なります。

フェイスラインを整える

切開フェイスリフトでは、たるんだフェイスラインを引き上げて整えます。SMASを引き上げて余分な皮膚を切除すれば、あご周りのもたつきも改善できます。首との境目をすっきりと見せたい方にも適した施術です。

切開フェイスリフトの術式と治療方法

この章では、切開フェイスリフトの代表的な術式と、糸リフトを併用する治療方法について紹介します。

  1. ミニリフト
  2. SMAS法
  3. リガメント法
  4. 糸リフトとの併用

なお、術式の分類や名称については、医療機関や術者によって異なることがあります。

ミニリフト

ミニリフトは、施術の範囲を小さくした切開フェイスリフトです。耳の前や周囲などを短く切開し、限られた範囲から皮膚やその下の組織を引き上げます。主に、顔の下半分の軽度のたるみに適しており、身体への負担を抑えられる点が特徴です。

参照:Kaya KS, Cakmak O. Facelift Techniques: An Overview. Facial Plast Surg. 2022;38(6):540-545.

SMAS法

SMAS法は、皮下脂肪と表情筋の間にあるSMASを剥離して引き上げ、適切な位置で固定する切開フェイスリフトの術式です。余分な皮膚を切除して縫合し、頬やフェイスラインのたるみを改善します。

従来のSMAS法では、「リテイニングリガメント」と呼ばれる頬の脂肪組織を深部につなぎ留める靭帯までは切り離しません。つまり、頬の脂肪組織を十分に引き上げることは難しくなるということです。この組織の下垂が原因で深くなるほうれい線への効果にも限界がある点に注意してください。

参照:Kaya KS, Cakmak O. Facelift Techniques: An Overview. Facial Plast Surg. 2022;38(6):540-545.

リガメント法

リガメント法は、SMAS法とは異なり、「リテイニングリガメント」を切り離して頬などの組織を引き上げる術式です。靭帯の固定を解除して頬の脂肪組織を動かしやすくするため、ほうれい線などの改善を期待できます。

ただし、リテイニングリガメントの周辺には顔面神経などがあり、手術には慎重な操作が必要です。なお、剥離する範囲が広がるほど、ダウンタイムも長引く傾向があります。

参照:Kaya KS, Cakmak O. Facelift Techniques: An Overview. Facial Plast Surg. 2022;38(6):540-545.

糸リフトとの併用

当院では、糸リフトの「スプリングスレッド」を切開フェイスリフトに併用しています。というのも、SMAS法によるフェイスリフトでは、深くなったほうれい線を改善する効果に限界があるからです。

具体的には、切開フェイスリフトでSMASと余分な皮膚を引き上げながら、非吸収性の糸であるスプリングスレッドで頬の脂肪組織にもアプローチします。頬の下垂やほうれい線が強い方にも、リフトアップ効果を期待できる術式です。

▶️スプリングスレッドの詳細はこちら

切開フェイスリフトのメリット

この章では、切開フェイスリフトの施術における3つのメリットについて説明します。

範囲が広い

切開フェイスリフトのメリットのひとつは、広範囲のたるみに対応できることです。顔の下半分からあご下、首まで、たるみが気になる部位に合わせて治療できます。

ウルセラやスプリングスレッドなど切開を伴わない治療との大きな違いは、余った皮膚を切除できる点です。余分な部分を取り除きながらSMASを引き上げられるため、中等度から強いたるみや皮膚の余りが目立つ方にも対応できます。

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効果が長く続きやすい

効果が長く続きやすい点も、切開フェイスリフトのメリットのひとつです。SMASを引き上げる術式を対象とした研究では、再手術までの期間が平均で約12年と報告されています。この研究結果からも、切開フェイスリフトは長期的に効果が続きやすい施術といえます。

ただし、この研究は、あくまで切開フェイスリフトの長期的な経過を考えるうえでの参考です。再手術までの期間が、そのまま効果の持続期間を示すわけではありません。

参照:Sundine MJ, Kretsis V, Connell BF. Longevity of SMAS facial rejuvenation and support. Plast Reconstr Surg. 2010;126(1):229-237.

傷跡が目立ちにくい

切開フェイスリフトは、傷跡が目立ちにくい位置を選んで切開できます。具体的には、耳の周囲やこめかみの髪の生え際などです。

傷跡が完全になくなるわけではありませんが、手術直後の赤みや線状の傷は、時間の経過とともに目立ちにくくなります。

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切開フェイスリフトのデメリット

この章では、切開フェイスリフトのデメリットについて説明します。起こる頻度や程度はそれぞれ異なるため、治療前に確認しておきましょう。

神経損傷・血腫・感染などのリスク

切開フェイスリフトのデメリットとしては、神経損傷・血腫・感染などのリスクが考えられます。顔面神経の近くにある組織を操作するため、神経障害が起こることもありますが、多くは一時的なものです。

ただし、ごくまれに症状が残るケースや、術後の出血で血液がたまる「血腫」が生じて処置や再手術が必要になる場合もあります。また、頻度は低いものの、感染も考えられるリスクのひとつです。

そのほか、感覚の鈍さやしびれ、左右差、切開部周囲の脱毛、傷の治りの遅れ、麻酔に伴う合併症などにも注意が必要です。手術前の診察で、リスクや術後の経過について十分な説明を受けてください。

参照:Gandra G, Silva BS, Horta R. Facelift Surgery and Nerve Injury: A Systematic Review and Meta-Analysis. Aesthetic Plast Surg. 2025;49(20):5696-5711.

参照:Azzi JL, et al. Prevention of Hematoma in Patients Undergoing Facelift (Rhytidectomy): A Systematic Review and Meta-Analysis. Facial Plast Surg Aesthet Med. 2026;28(3):260-266.

仕上がりが不自然になることがある

切開フェイスリフトでは、仕上がりが不自然になることもあります。たとえば、皮膚を切除しすぎたり、過度な力で引っ張ったり、引き上げる方向が適切でなかったりすると、顔や耳の形に影響する可能性があります。

代表的なものが、耳垂(耳たぶ)が下方向へ引っ張られる「ピクシーイヤー変形」です。皮膚を切除する量や縫合時にかかる力などが関係しています。

このようなことがないよう、手術前のカウンセリングで仕上がりの希望を伝え、施術方法について医師から十分な説明を受けておくとよいでしょう。

参照:Vaccari S, et al. The pixie ear: How to prevent and correct it—a review of the literature. Surgery. 2024;176(4):1247-1255.

参照:Kaye KO, Casabona GR, Kästner S, Paprottka FJ. Correction and Prevention of the Pixie Ear Deformity: A Combined Technique. Aesthet Surg J. 2019;39(2):123-136.

費用が高額になりやすい

費用が高額になりやすい点も、切開フェイスリフトのデメリットのひとつといえます。皮膚を切開して組織を剥離し、引き上げや皮膚の切除、縫合などをおこなう外科手術のため、切開を伴わない治療と比較して費用も高くなる傾向です。

料金は、術式や手術する範囲、医療機関によって異なり、一律ではありません。当院では、施術範囲に応じて複数のメニューを用意しています。具体的な費用については、料金ページにてご確認ください。

▶️料金ページはこちら

再びたるむことがある

切開フェイスリフトを受けても、再びたるむことはあります。余分な皮膚を切除しても、残った皮膚や組織が時間の経過とともに変化するからです。

術後5.5年の時点での経過を調べた研究では、あごのラインや首の改善効果に部分的な後戻りが見られた一方、「術前より若く見える」と評価された患者もいました。

これらの調査結果を踏まえると、施術の「後戻り」の程度は個人や部位によって差があるといえます。施術してから再びたるみが気になり始めた方は、医療機関でカウンセリングを受けてみるのも一案です。

参照:Jones BM, Lo SJ. How long does a face lift last? Objective and subjective measurements over a 5-year period. Plast Reconstr Surg. 2012;130(6):1317-1327.

切開フェイスリフトのダウンタイムと経過

切開フェイスリフトのダウンタイムには、腫れや内出血、痛み、つっぱり感などが現れます。程度や回復期間は、手術範囲や体質、健康状態にもよりますが、一般的な経過の目安は次のとおりです。

期間

主な経過

当日~翌日

麻酔が切れるにつれて、腫れや痛み、つっぱり感などが現れる

2~3日後

腫れが強くなりやすい

4~7日後

腫れが徐々に軽減する

術後約7日を目安に皮膚の抜糸をおこなう

1~2週間後

外から見て目立つ腫れが大幅に改善する

頭髪内をステープラーで固定した場合は、術後約14日に抜鉤する

1~3ヶ月後

軽いむくみやつっぱり感、感覚の鈍さなどが徐々に落ち着く

3ヶ月以降

傷跡の赤みなどが徐々に目立ちにくくなる

デスクワークであれば、早期に復帰できる方もいらっしゃいます。周囲に施術を受けたことを知られたくない場合には、1~2週間程度の休みを確保しておくと安心です。

なお、抜糸や抜鉤の時期は、切開部位や縫合方法、術後の経過を見ながら判断します。仕事への復帰時期は、仕事内容やダウンタイムの程度によって検討しましょう。

参照:Cleveland Clinic. Facelift (Rhytidectomy): What Is It, Recovery & What to Expect.

▶️フェイスリフトの詳細はこちら

切開フェイスリフトを受ける際の注意点

この章では、切開フェイスリフトを受ける際の注意点について説明します。

症状に合った施術方法を選ぶ

切開フェイスリフトを受ける際は、症状に合った施術方法を選びましょう。たるみの程度や部位、ダウンタイムをどの程度確保できるか、効果の持続、費用などを総合的に考慮したうえで選択すべきです。切開しないウルセラやスプリングスレッドとも比較してみるとよいでしょう。

当院では、先に紹介した術式の名称ではなく、たるみの部位に合わせて次の4種類のフェイスリフトを取り扱っています。

名称

部位

治療時間の目安

パーフェクトフルフェイスリフト

頬、ほうれい線、フェイスライン、首

約90分

フルフェイスリフト

頬、ほうれい線、フェイスライン

約60分

ネックリフト

あご下、首のシワ・たるみ

約60分

こめかみリフト

頬上部、目尻周辺

約30分

なお、治療時間は、あくまで目安です。たるみの程度や手術範囲、スプリングスレッドなどの併用の有無によって変わります。

▶️フェイスリフトの詳細はこちら

▶️スプリングスレッドの詳細はこちら

▶️ウルセラの詳細はこちら

年齢や回数で再施術を判断しない

切開フェイスリフトの再施術は、年齢やこれまでに受けた施術の回数で判断するものではありません。前回の手術による瘢痕や組織の変化、現在のたるみの程度や皮膚の状態などを確認したうえで、再施術の要否を検討すべきです。

過去に切開フェイスリフトを受けていても、現在のたるみが軽度であれば、再施術以外の方法が適している場合もあります。過去の手術歴や術式が分かる資料をお持ちの方は、医師にその旨を伝え、再施術が必要かどうかを含め、現在の状態に適した施術方法を相談しましょう。

参照:Skouras GA, Skouras AG, Skoura EA. Revision and Secondary Facelift: Problems Frequently Encountered. Plast Reconstr Surg Glob Open. 2020;8(8):e2947.

まとめ

切開フェイスリフトは、皮膚やSMASを引き上げ、余分な皮膚を切除することで、広範囲のたるみを改善する施術です。効果が長く続く反面、外科手術によるダウンタイムや合併症、費用などの負担もあります。

術式も、ミニリフト・SMAS法・リガメント法など複数あり、当院ではスプリングスレッドとの併用もおこなっています。

切開フェイスリフトを検討する際は、効果やメリット・デメリットを十分に理解したうえで、ご自身の状態と希望に適した方法を選びましょう。

筆者:元神 賢太 船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。

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