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「逆さまつ毛」についての記事まとめ

2024/01/24

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逆さまつ毛の全貌:保険適用は可能? 手術方法は?

逆さまつ毛術前

まつ毛が内向きに目の方に向かって伸びてしまう「逆さまつ毛」は、まつげが視野の妨げになったり、眼球への直接的な損傷や痛みに繋がる可能性があります。本稿では、逆さまつ毛の成因から、医学的な対処方法、特に手術治療の選択肢に至るまでを網羅的に解説し、保険診療の適用範囲や適切な診療科へのアプローチについても詳述していきます。

逆さはまつ毛とは

通常、まつ毛は外側へと向かって生えるものですが、逆さ睫毛はこの自然な成長パターンから逸脱しています。具体的には、睫毛が目に向かって内側へと成長する状態を指し、これは上まぶたであれば下向き、下まぶたであれば上向きに生えることを意味します。この異常な成長は、眼球との摩擦を引き起こし、不快感や視力障害を招くことがあります。

逆さまつ毛による様々な問題点

逆さまつ毛が引き起こす問題には、眼球の痛みや違和感が最も一般的ですが、それに留まらず、目やにの増加や涙の過剰分泌なども挙げられます。この症状は生まれつきのものである場合が多く、そのため患者自身が自分の状態に気付かずに過ごすことも少なくありません。しかし、重度の逆さまつ毛では、まつ毛が継続的に眼球に触れることで、視力低下などのより深刻な問題へと発展するリスクがあります。このような症状に気づいた場合は、放置せず専門医による治療を受けることが重要です。適切な対処を行うことで、目の健康を守り、将来的な合併症を防ぐことができるのです。

逆さまつ毛の種類とその原因

逆さまつ毛は、その成因と特徴によって複数のタイプに分類されます。それぞれのタイプには独特の原因があり、対処方法も異なります。

■睫毛内反症

睫毛内反症(しょうもうないはんしょう)は、まぶたの厚みが原因で、まつ毛の根本部分が内側に巻き込まれ、眼球方向に向かう状態です。多くは生まれつきの症状で、患者はこの状態に慣れてしまうことがあります。この状態では、まつ毛が眼球に触れるため、涙が出やすく、目の不快感を感じることが多いです。

■眼瞼内反症

眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)は、まつ毛だけではなく、まぶた全体が内側(眼球の方向)を向いてしまう状態です。主に加齢によって、まぶたを支えている組織やまぶたを閉じる筋肉がゆるんだり、まぶたの皮膚がたるむことが原因とされています。瞬きをするたびに、眼瞼がひっくり返ってしまうことで、睫毛が眼球に当たってしまう状態になります。

■睫毛乱生

睫毛乱生(しょうもうらんせい)は、まつ毛の並びが不揃いで、一部が眼球側に向かって生える状態です。主に後天的な要因、例えば毛根周辺の炎症などにより、毛の成長方向が変わることが原因です。

逆さ睫毛のイラスト

日本眼科学会ホームページより

自然治癒は期待できるのか?

逆さまつ毛の経過 逆さまつ毛の症状に見舞われている多くの方は、時間の経過と共に自然に解消されることを期待し、治療を見送ることがあります。しかしながら、逆さまつ毛はまぶたやその周辺組織の形状に起因する問題であり、自然治癒を期待するのは難しいのが実情です。特に、この症状を放置すると、まつ毛が眼球に接触し続けることで、眼球を傷つけるリスクが高まり、結果として視力低下などの深刻な問題を引き起こす可能性があります。そのため、逆さまつ毛の初期兆候を感じたら、できるだけ早期に専門医の診断と治療を受けることが重要です。早期対処により、目の健康を守り、将来的なリスクを減らすことができます。

逆さまつ毛の自己管理テクニック

逆さまつ毛の症状を自宅でケアしようと考える方々へ、以下のセルフケア方法が提案されますが、注意が必要です。

■まつげの自己処理

まつげを切ったり抜いたりすることは、一時的な解決策にはなり得ますが、再び生えた際に先端が鋭くなり、角膜を傷つける可能性があります。このため、自己処理は慎重に行う必要があります。

■二重メイクの応用

二重メイクは、ノリやテープを使用してまぶたに折れ目を作り、まつげの向きを外側に変える方法です。これにより、逆さまつ毛の改善が期待できますが、メイクによる瞼の皮膚の刺激やかぶれに注意が必要です。

■まつげパーマやビューラーの利用

まつげパーマやビューラーを使用してまつげを外向きにカールさせることで、逆さまつ毛によるトラブルを減らすことができます。ただし、まつげが眼球に近いため、これらのツールの使用は難しく、慣れが必要です。まぶたを軽く裏返してまつげを掴むなど、安全で効果的な方法を見つけることが重要です。

■自己管理にについて

これらの自己管理方法はあくまで一時的な解決策であり、根本的な治療には代わり得ません。特に症状が進行している場合や、自己管理による改善が見られない場合は、専門医の診断と治療を受けることが強く推奨されます。逆さまつ毛の自己管理は、安全性と効果を考慮し、慎重に行うことが重要です。

逆さまつ毛治療のための外科手術

逆さまつ毛術前

↑下まつ毛の逆さまつ毛治療の手術前

 

逆さまつ毛術後

↑下眼瞼切開による逆さまつ毛治療の手術後6か月

逆さまつ毛の解消に向けた手術には、患者の症状の重さや希望に応じて多様です。以下に、主要な手術方法を紹介します。

■埋没法(上まぶたの逆さまつ毛治療)

埋没法では、二重まぶたを作る美容整形手術の要領で、糸を用いてまつ毛の生え際が上向きになるにようにします。瞼板や眼瞼挙筋などの内部組織を皮下組織に糸で結びつけることで、折り目を持つ二重構造を作り出し、まぶたの先端が内側を向くのを防ぎます。一般的には、狭い二重ラインを形成し、皮膚を折り込むことで、まつ毛の向きを矯正します

■二重切開法(上まぶたの逆さまつ毛治療)

二重切開法では、まぶたを切開し、余分な脂肪や皮下組織を取り除いた後、二重まぶたを形成します。特にまぶたの皮膚が厚い場合や、皮膚のたるみが大きい場合に適しており、埋没法だけでは逆さまつ毛の解消が難しい症例に用いられます。元々二重まぶたの構造を持つ場合、この切開法を採用することで逆さまつ毛の矯正効果が期待できます。

これらの手術方法は患者の状態に応じて慎重に選択され、逆さまつ毛に対する効果的な治療手段となります。専門医との十分な相談を通じて、最適な治療法を選択することが重要です。

■下眼瞼切開(下まぶたの逆さまつ毛治療)

下まぶたの逆さまつ毛治療には、下まつげ近くの皮膚を切開し、瞼板と眼輪筋を縫合し、下まつ毛が下向きになるように矯正する手法が採用されます。埋没法のように外から糸だけで縫合する方法は、数ヶ月で元の状態に戻ることが多いため、一般的には推奨されていません。

■目頭切開

上まぶたの逆さまつ毛に対しては、二重まぶたの治療だけでは完全な改善が難しい場合があります。特に、目頭の蒙古ヒダが原因で皮膚が内側に巻き込まれることが、逆さまつ毛を引き起こす原因となることがあります。このような状況では、目頭切開を併用することで、逆さまつ毛を解消することが可能です。目頭切開により蒙古ヒダを取り除くことで、まつ毛の正常な方向への矯正を目指します。

逆さまつ毛治療の保険適用とその限界

逆さまつ毛の治療において保険診療が適用されるかどうかは、患者の症状の重さに大きく左右されます。逆さまつ毛が眼球に重大なダメージを与えるような重度のケースでは、治療は保険診療の対象となり得ます。この場合、患者の自己負担は大体15,000円程度(3割負担の場合)となり、治療は眼科や形成外科で行われます。しかし、軽度の逆さまつ毛の場合、治療は自費診療となる可能性が高く、治療費用は全額自己負担となることが一般的です。さらに、保険診療で手術を受けた場合、その目的は病気の治療にあるため、美容整形のような美的な目的での施術とは異なります。これは、理想の二重を目指すような要望には応えられないことを意味し、術後の傷跡ケアも美容手術ほどの配慮は期待できません。また、二重のラインの太さや左右のバランスなど、細かな美容的調整は保険診療では考慮されません。美容外科での治療を選択する場合、逆さまつ毛だけでなく他の目元の悩みも同時に解決することが可能です。これは、美容外科がより美しい理想の目元を目指す治療を提供することを意味します。したがって、逆さまつ毛の治療を通じて目元の美しさを追求したい場合は、初めから美容外科での治療を検討することが望ましいでしょう。

逆さまつ毛治療のよくあるご質問

Q: 手術中の痛みはありますか?

A: 手術前に局所麻酔を施しますので、麻酔注射の際にわずかな痛みを感じることはありますが、その後は麻酔が効いているため、手術中の痛みは基本的にありません。

Q: 切開手術後の傷跡は目立ちますか?

A: 切開法を用いた逆さまつ毛の治療後、最初の1〜2週間は赤みや腫れが見られることがあります。しかし、時間の経過と共にこれらは減少し、傷跡は徐々に目立たなくなります。また上まぶたの切開線は二重の線と重なるために傷跡には見えません。

Q: 元々二重の場合、上まぶたの逆さまつ毛の治療は可能ですか?

 A: はい、可能です。既に二重まぶたの方は、まぶたの上部の皮膚を切除することで、まつ毛の向きを上向きに修正することができます。

Q: 一重まぶたですが、二重にせずに逆さまつ毛だけ改善することはできますか?

A: もちろん、可能です。一重まぶたの場合は、まつ毛の上部の皮膚を切除することで、まつ毛の向きを外側に変えることができます。この際、まぶたの皮膚を折り込むことはありません。

Q: 逆さまつ毛は再発することがありますか?

A: 埋没法を用いた場合、数年後に再発する可能性があります。一方で、切開法を選択すれば、その効果は半永久的に持続することが多いです。

Q: 上まぶたの逆さまつ毛を埋没法や切開法で二重にすれば改善されますか?

A: はい、改善される可能性が高いです。逆さまつ毛は多くが一重まぶたの方に見られ、埋没法または切開法で狭い二重を形成すると、まつげが上向きになり、逆さまつ毛が改善されます。ただし、目を閉じた状態で6mm以下の二重が最適で、それ以上の幅では逆さまつ毛の改善が少ない、または全く見られない場合があります。

Q: 眼科や形成外科で行う逆さまつ毛の手術は、美容整形クリニックの二重まぶた切開法と同じですか?

A: いいえ、異なります。健康保険でカバーされる逆さまつ毛の手術は、逆さまつ毛の治療を目的としています。これは、患者様が理想とする美しい二重まぶたを作ることが主目的ではありません。たとえ健康保険で手術を受けた後に傷跡が目立つ場合や、二重のラインが期待と異なる場合でも、逆さまつ毛が治れば手術は成功と見なされます。

逆さまつ毛術前

↑上まぶたの逆さまつ毛治療の手術前

逆さまつ毛術後

↑二重切開法による逆さまつ毛治療の手術後6か月

まとめ

この記事を通じて、逆さまつ毛の原因や治療方法について深く掘り下げてきました。逆さまつ毛は、単なる美容上の問題ではなく、目の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があるため、適切な対処が必要です。治療は眼科や形成外科でも行われますが、理想的な目元の実現を目指す場合、美容外科の専門家との相談が望ましいでしょう。目元は顔の印象を大きく左右するため、逆さまつ毛を美しく、確実に治療することは非常に重要です。最適な治療法と美しい仕上がりを求める方は、実績と経験が豊富な美容外科専門医にご相談いただくことをお勧めします。

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、二重治療、眼瞼下垂治療、逆さまつ毛治療、リフトアップ治療を得意としている。

【関連項目】

逆さまつ毛治療の相談はこちら(二重埋没法)

下まつ毛の逆さまつ毛治療の手術経過写真

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2016/05/03

院長ブログトップ > 下まつ毛の逆さまつ毛治療

下まつ毛の逆さまつ毛治療

まつ毛が生える方向は通常目の外側方向なのですが、逆さまつ毛とは目の内側方向にまつ毛が生える状態です。医学用語では睫毛内反症(しょうもうないたんしょう)と言います。上まぶたの逆さまつ毛の場合、少し狭めの二重まぶたを作ることで治療できます。今回は、下まぶたの逆さまつ毛治療についてご紹介します(下眼瞼睫毛内反治療)。
下眼瞼睫毛内反症の場合は、上眼瞼と違って、皮膚を切開する必要があります。下まつ毛の生え際に沿って皮膚を切開します。この切開は、ちょうど下まぶたのたるみ治療の場合の切開線と同じです。皮膚と眼輪筋をわずかに切除し、瞼板(けんばん)に到達します。この瞼板と皮下組織を縫合し、まつ毛の方向が外側になるように矯正します。あとは、皮膚を縫合して手術が終了します。手術時間は両目で1時間弱です。目頭側の内反が強い場合は、合わせて目頭切開手術も行うこともあります。
それでは、僕が行った下眼瞼睫毛内反治療のモニター患者さんのビフォーアフターをご紹介します。

逆さまつげ治療前右

上記:治療前(下まつ毛が上方向に生えている)

逆さまつげ治療後右

上記:下まぶたの逆さまつ毛治療6か月後

逆さまつげ治療前左

上記:治療前(下まつ毛が上方向に生えている)

逆さまつげ治療後左

上記:下まぶたの逆さまつ毛治療6か月後
治療後では下まつ毛が外側方向を向いており、内反が治っています。

ちなみに手術直後はこのような状態です。

逆さまつげ治療直後

上記:下眼瞼睫毛内反治療直後の状態です。

逆さまつげ治療後

上記:下まぶたの逆さまつ毛治療6か月後
傷跡は目立ちませんのでご安心ください。

最後にモニター患者様のアンケートです。

逆さまつ毛術後の感想

「女性 20代
手術内容:下まつげの逆さまつげの治療
カウンセリングから術後まで、元神先生が経過を見て下さり、安心しました。術後まつげが元に戻ることもなく、手術後もほとんど目立ってないので手術してよかったです。」

以上、今回は下まぶたの逆さまつ毛治療(下眼瞼睫毛内反治療)についてでした。

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、二重治療、眼瞼下垂治療、逆さまつ毛治療、リフトアップ治療を得意としている。

【関連項目】

逆さまつ毛治療の相談はこちら(二重埋没法)

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