投稿日:2023/11/01
(最終更新日:2023/10/31)
わきが手術:シェービング法で悩みを解消
シェービング法とは?
シェービング法はワキガ治療の一手段で、腋の下のアポクリン腺を取り除くことによってワキガの原因を根本から解決します。この記事では、シェービング法の基本的な知識からメリット、費用、手術の流れ、アフターケアまで詳しく解説します。
シェービング法の基本
シェービング法は腋の下にあるアポクリン腺を特殊な器具を用いて削り取る手術です。この方法は比較的簡単で、ダウンタイムも少ないため、多くのワキガ患者に選ばれています。
シェービング法の歴史
シェービング法は数十年の歴史を持ち、その効果と安全性が広く認知されています。
シェービング法の基本的な手技
手術は局所麻酔の下、専用の器具を使用してアポクリン腺を削り取ります。手術時間は1時間程度で、皮膚を小切開するだけなので傷跡が残りにくいという利点があります。
シェービング法の効果
シェービング法はワキガの根本的な原因であるアポクリン腺を取り除くことにより、効果的にワキガを治療することができます。
どの程度の効果が期待できるか?
多くの患者でワキガの症状が軽減または完全に消失します。
効果はどのくらい続くか?
一度取り除いたアポクリン汗腺は再生しないため、シェービング法の効果は永続的です。
シェービング法の対象
シェービング法は多くのワキガ患者に適用可能ですが、特に重度のワキガや他の治療法で効果が得られなかった患者におすすめです。
シェービング法を受けるべき人
重度のワキガで日常生活に支障をきたしている人や、他の治療法で効果が得られなかった人はシェービング法を検討する価値があります。
シェービング法を受けるべきでない人
症状がごく軽いワキガ症にははシェービング法はおすすめしません。ビューホット治療をおすすめします。
シェービング法のメリット
シェービング法はその即効性と永続的な効果から、ワキガ治療の選択肢の中でも特に人気があります。
他の方法との比較
シェービング法は、他のワキガ治療法と比較して、特に重度のワキガや多汗症に対して非常に高い効果を発揮します。脇の皮膚をわずかに切開し、専用の機器を使用してアポクリン汗腺とエクリン汗腺を根こそぎ取り除くため、効果は永続的であり、再発のリスクは極めて低いです。他の治療法では部分的な改善にとどまることが多い中、シェービング法は根本的な解決を提供します。
シェービング法独自のメリット
シェービング法は、皮膚を薄くすることで毛根も取り除くため、脱毛の効果もあります。また、皮膚を裏から削ることで、表面の傷跡を最小限に抑えることが可能です。手術時間は約1時間と短く、比較的迅速に終了します。
シェービング法の手術の流れ
①わきが症に範囲をマーキングします。
②マーキングした範囲に局所麻酔を行います。
③皮膚を切開し、皮下を剥離します。
④特殊な器具を使い皮膚の裏側にあるアポクリン汗腺を除去
⑤皮下脂肪層のアポクリン汗腺を電気焼灼して破壊。過去ブログ参照。
⑥アポクリン汗腺を完全に除去し、取り残しがないことを肉眼的に確認。
⑦止血操作をし、完全な止血を確認。
⑧傷を縫い合わせる
⑨患部をかーぜで圧迫固定
(シェービング法で使用する特殊な器具)
手術後の流れ
■初日からのケア
手術後は握りこぶし大のガーゼを脇にはさみ、脇の皮膚を圧迫しテープで固定します。術後1週間は圧迫固定のため、腕を肩の高さより上に挙げたり、重いものを持ったりする作業はできません。一般の事務職や軽作業の仕事は可能です。圧迫固定のため手術当日は、ゆったりした前開きのシャツなどの服装でご来院ください。
■2~4日目のケア
通常2~4日目の間に一度通院していただき、脇の皮膚の状態を診察します。まれに腫れが認められ、その場合は処置を行います。診察後、手術直後よりは小さいガーゼを脇にはさみ、脇の皮膚を圧迫し、再固定します。
■6~8日目のケア
通常6~8日目に再度通院していただき、患部の抜糸を行います。
■術後2週間
抜糸後も1週間(手術後より2週間)までは、腕を肩の高さより上に挙げたり、重いものを持ったりする作業は極力控えてください。
手術後のアフターケアと注意点
■運動について
運動は通常2週間後より行うことができます。
■シャワーと入浴について
抜糸までは、患部のガーゼ固定を濡らさないようにシャワーを浴びていただいています。通常抜糸終了後全身シャワーが可能です。お風呂の入浴は通常2週間後から可能です。
■飲酒と運転について
飲酒は通常1週間後より可能です。車・バイク・自転車の運転は、手術日当日より1週間はなるべく避けてください。
注意すべき合併症やトラブル
副作用・リスクとしては、稀に術後血種が発生することがあります。血種が発生した場合、治療後瘢痕が目立つことがあります。瘢痕・傷跡は経時的に目立たなくなりますが、消えることはありません。
シェービング法の費用
シェービング法の費用はクリニックや地域によって異なりますが、一般的には数十万円程度が相場です。
■手術費用の内訳
手術費用には医師の手術料、使用される器具や薬剤の費用、施設利用料などが含まれます。この中で、医師の技術料が最も高額になることが一般的です。
■費用対効果の評価
シェービング法の高い効果と永続性を考慮すると、その費用対効果は非常に高いと言えます。ワキガによる精神的なストレスや日常生活への影響を軽減できるため、多くの患者さんが手術費用を投資する価値があると感じています。
まとめ
シェービング法はワキガ治療の中でも非常に効果的な方法であり、適切なケースでは永続的な効果を期待することができます。手術は比較的簡単で、回復期間も短いため、多くの患者さんが日常生活へ速やかに戻ることが可能です。
治療の成功は医師の技術と経験に依存します。手術を検討している方は、当ブログの記事「わきが手術の本質」もよくお読みになり、信頼できる医療機関を選び、十分な事前相談を行うことが重要です。
また、シェービング法にはリスクや副作用が伴うため、これらをしっかりと理解し、万が一の際には迅速に対応できるようにしておくことが必要です。
最終的には、シェービング法がワキガに悩む多くの人々にとって、より快適で自信を持って生活できる一歩を踏み出す手助けとなることでしょう。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。腋臭多汗症治療はこれまで延べ1万人を超える。
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