投稿日:2024/10/01
(最終更新日:2024/10/03)
切開フェイスリフト手術の傷跡:傷跡が目立つ要因とは
切開を伴うフェイスリフト手術を検討する際、最も心配されるポイントの一つが「傷跡の目立ち具合」ではないでしょうか。せっかく若々しい外見を手に入れるための手術を受けたにもかかわらず、傷跡が目立ってしまうと、その効果が半減するどころか、手術自体を後悔することにもなりかねません。このブログでは、切開フェイスリフト手術における傷跡の目立ちやすさについて、具体的に解説していきます。術直後の傷跡の状態やその経過、そして目立ちにくくするためのポイントについて詳しく取り上げ、不安を軽減するための情報を提供します。
切開フェイスリフトの手術直後の傷の状態
切開フェイスリフト手術を受けた直後、傷跡がどのような状態になるのかについて、まず理解しておくことが重要です。ここでは、術後の傷の状態や、それに伴うケアについて詳しく解説します。
■ 手術直後のテープについて
手術直後、傷を保護するためにテープが貼られます。このテープは医療機関によって異なる場合がありますが、通常1か月程度は貼り続けることが一般的です。多くの場合、肌色のテープが使用され、傷跡に合わせて細く切られているため、見た目にはそれほど目立たない設計になっています。しかし、一部の患者はこのテープが気になることもあるでしょう。特に男性や髪の短い方、テープの部分が露出する場合、気にする人も少なくありません。
■ 傷跡が目立つかどうかは切開位置次第
切開フェイスリフト手術では、頭皮内や耳の立ち上がりの淵のシワ沿って切開が行われることが一般的です。これらの部位は、シワや髪の毛で隠れるため、傷跡が目立ちにくい工夫がされています。しかし、一部の患者においては、経験不足の医師が行った手術により、傷跡が目立ってしまうケースもあります。特に、切開位置が不適切な場合は、術直後から傷跡が目立つ可能性が高くなります。
■ 一般的には目立ちにくい傷跡
多くの場合、手術直後でも傷跡が大きく目立つことはありません。女性の場合、髪を下ろせば傷跡が隠れることが多く、手術直後であっても、周囲の人に気づかれることは少ないのです。しかし、傷跡の目立ち具合に関しては、個人の主観が大きく影響します。敏感な方や、傷跡に強いこだわりを持つ方は、わずかな傷でも気になるかもしれません。
最終的に、術後1か月もすれば、技術の高い医師によって行われた手術では、傷跡はかなり目立たなくなることが期待できます。したがって、手術を考えている方は、経験豊富な医師を選ぶことが重要です。
切開フェイスリフト手術後、長期間傷跡が目立つリスクは?
次に、術後数か月経過してからも切開フェイスリフト手術の傷跡が目立つことがあるのかについて解説していきます。手術直後の傷跡だけでなく、時間が経っても目立つリスクがあるかどうかを見ていきましょう。
■3か月後には大幅に目立たなくなる
切開フェイスリフト手術による傷跡は、時間が経つにつれて徐々に目立たなくなります。特に経験豊富な医師によって行われた手術であれば、術後3か月も経過すれば、傷跡はかなり目立たなくなります。さらに、時間が経過することで傷跡は次第に薄れ、1年後にはわずかに白い線が残る程度となります。この白い線も、年月が経つにつれてさらに目立たなくなり、多くの場合、シワのように見えるため、ほとんど識別できないほどにまで回復するのが一般的です。
■傷跡の長さは手術内容によって異なる
切開フェイスリフト手術では、選択する手術方法によって傷跡の長さや形状が異なります。例えば、コメカミリフトやミニリフトのように切開の長さが短い手術から、耳の後ろや髪の中まで広範囲に切開するフルフェイスリフトまで、様々なタイプの手術が存在します。手術を検討する多くの方にとっては、どの程度の切開が行われるかが大きな関心事となるでしょう。特にフルフェイスリフトのように広範囲の皮膚を切開する場合、その長さに対して不安を抱く方も少なくありません。しかし、実際には傷跡の目立ちやすさにおいて、切開の長さはさほど重要な要因ではありません。たとえ長い切開を伴う手術でも、1年が経過する頃には傷跡はほとんど目立たなくなることが多く、場合によっては全く気づかれないほどにまで回復することが期待されます。最も重要なのは、手術を担当する医師の技術と経験であり、これが術後の仕上がりを左右する最大の要素となります。したがって、信頼できる医師を選ぶことが、美しい結果を得るための最も効果的な方法と言えるでしょう。
■傷跡よりも耳の変形が目立つことがある
切開フェイスリフト手術において、しばしば見過ごされがちな合併症の一つが「耳の変形」です。特に、耳垂(耳たぶ)の部分が影響を受けやすく、縫合時にこの部位の形状を十分に考慮せずに行われると、耳垂が下に引っ張られ、不自然な形になってしまうことがあります。この変形は永久的に残る場合があり、しばしば傷跡よりもこの耳の変形の方が目立ってしまうことが多いのです。実際、フェイスリフトを受けた患者の中には、自分自身では耳の変形に気づかない人もいますが、他の人が見ると、特に専門知識を持つ者にとっては、その縫合ミスが一目でわかることがあります。経験不足の医師による不適切な縫合が原因である場合が多いため、信頼性のある、実績豊富な医師を選ぶことがこのリスクを避けるために非常に重要です。
■ケロイドは事前に予測が難しい
ケロイド体質の方は、傷跡が目立つリスクが高まります。ケロイドとは、傷跡が通常よりも大きくピンク色に膨れ上がってしまう状態を指し、見た目に大きな影響を与えることがあります。ケロイドが発生するかどうかは、主に個々の体質に左右されるため、手術前にこれを予測することは非常に困難です。しかし、たとえフェイスリフトの手術後にケロイドが発生したとしても、適切なケアを行えば解決策はあります。例えば、術後1年程度を目安に傷跡を再縫合することで、ケロイドを取り除くことが可能です。
傷跡を目立たなくするためのポイント
切開フェイスリフト手術の傷跡を目立ちにくくするためには、以下の方法が有効です。
■経験豊富なフェイスリフト専門医を選ぶこと
最も重要なのは、経験豊富で高い技術を持つ医師を選ぶことです。フェイスリフト手術は繊細な技術を必要とし、経験が豊富な医師による手術であれば、術後の傷跡はより目立ちにくくなる傾向があります。
優れた医師を選ぶ方法として、医師が美容外科学会等での発表を行っているかどうかを調べることが一つの手段です。学会やセミナーでの発表実績がある医師は、その分野で高い評価を受けていることが多く、専門的な知識と技術に長けている証拠と言えます。こうした発表活動は、医師がその分野で確かな信頼を築いていることを示しており、信頼性のある医師選びの重要な指標になります。
また、実際の症例写真なども参考にしながら、医師の技術力を評価することも有効です。しっかりとした実績を持つ医師を選ぶことが、術後の満足度を大きく左右するポイントとなります。
■傷跡のケア:保護テープの重要性
切開フェイスリフト手術後、術後の傷跡を目立たなくするためには、医師から指示される保護テープを正しく使用することが極めて重要です。保護テープは、傷口を外的刺激から守り、自然な治癒を促進するためのサポートとして機能します。一般的には、少なくとも1か月間の使用が推奨されますが、可能であれば3か月ほど継続して使用することで、より良い結果が期待できます。
このテープを貼ることで、傷口にかかる緊張を和らげる効果があり、傷跡が幅を持つリスクや膨らむリスクを減少させます。これにより術後の傷跡がきれいに治る可能性が高まります。
■定期的なクリニック受診の重要性:術後ケアで傷跡を最小限に
切開フェイスリフト手術後、傷跡が目立たないようにするためには、定期的なクリニック受診が欠かせません。術後の回復期間中、赤みや痒みなどの症状が現れることがありますが、このような場合は、必ず手術を受けた医療機関を早めに受診することが重要です。医師の適切な処置によって、傷跡が悪化するリスクを防ぎ、きれいに治癒することが期待できます。
術後ケアの充実度はクリニックごとに異なるため、手術前にアフターケアの内容や対応を十分に確認しておくことが大切です。フェイスリフト手術を成功させるためには、医師の技術だけでなく、術後のフォローアップ体制が整った信頼できるクリニックを選ぶことが、長期的な満足度に繋がります。
まとめ
このブログ記事では、切開フェイスリフト手術において多くの方が最も心配される「傷跡」について、さまざまな視点から詳しく解説しました。繰り返しになりますが、最も大切なポイントは、経験豊富で高度な技術を持つ医師を選ぶことです。優れた医師によるフェイスリフト手術では、術後3か月もすれば傷跡がほとんど目立たない状態になることが期待できます。一方で、技術不足の医師による手術では、傷跡が肥厚してしまったり、場合によっては耳の変形が生じるリスクもあります。
こうした合併症は、手術の結果や患者の満足度に大きな影響を与えるため、医師選びには十分な注意が必要です。フェイスリフト手術は大きな決断ですので、信頼できる医師とクリニックを慎重に選び、安心して手術に臨んでください。
フェイスリフト手術を検討されている方にとって、この記事が参考となり、手術への不安を軽減する一助となれば幸いです。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。また、形成外科学会での勉強会においても講演をおこなっている。【関連項目】
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