投稿日:2024/03/22
(最終更新日:2024/03/26)
二重まぶた埋没法が取れる原因は医師が下手だから!
二重まぶた埋没法は糸がよく外れるから、二重まぶたが取れて永久的な二重にならないという認識を持っているかたが多くいます。そういう認識の美容外科医すらいます。しかし、この認識は誤解で、適切な技術で施術された場合、、埋没法で作った二重まぶたも一生取れずに持続させることが可能です。この記事では美容外科医20年以上の経験をもち、取れない二重埋没法を行うことで著名な医師により埋没法が取れる原因を専門的な観点から解説いたします。
二重まぶた埋没法取れる原因
二重まぶた埋没法が取れる原因について、インターネット上では多様な説明が見受けられます。一般的に挙げられるのは「まぶたのこすり過ぎ」、「加齢による変化」、「体重の増加」などの要因です。これらの原因は間違いではありませんが、実際には技術不足の医師の存在が、埋没法の失敗に繋がっている原因と考えられます。「取れない」、「外れない」二重まぶた埋没法を行っている専門家として長年の経験を持つ私の見解では、二重まぶた埋没法が取れる最も大きな理由は医師が下手で技術不足だからです。
【外科医から美容外科医へ】私の医師キャリア
1999年に慶応義塾大学医学部を卒業後、同大学の外科学教室でのキャリアをスタートした私は、初年度から外科医としての厳しい訓練に臨みました。当時は研修医制度がなかったため、外科医として経験を積む過程は現在より一層過酷でした。美容外科への転向前の4年間は、消化器外科と心臓血管外科で貴重な経験を積み重ねました。その後、美容外科への道を歩み始め、そのキャリアの中で外科専門医の資格も取得しました。この一般保険診療での外科の経験は、美容外科医としての技術と知見を深める礎となりました。私は美容外科医としてのキャリアをスタートした際、経験豊富な指導医のもとで学びました。しかしながら、その指導医が行った二重埋没法の患者で、糸が外れて再診を要する患者が2日に1人の割合でいました。後に異なるクリニックで異なる医師の下で指導を受けましたが、この医師が行う埋没法は頻繁に取れることはありませんでした。ともに美容外科としてのキャリアが20年以上あったドクターでこれだけ埋没法の取れる確率の差があったことは驚きでした。当然後者の指導医の技術が現在の私の埋没法の技術の基礎になっています。
二重まぶたを生み出す埋没法のメカニズム
二重まぶた埋没法は、一重のまぶたを二重に変える手術です。では、元々二重の人と一重の人は何が違うのでしょうか?生まれつき二重まぶたを持つ人は、眼瞼挙筋という筋肉から皮膚表面近くまで伸びる線維組織が特徴で、これが二重の折り目を形成します。開眼はこの眼瞼挙筋が上方収縮することで起こりますが、この際、線維組織も一緒に上方に引っ張られることで、二重の折り目が付くのです。一方、一重まぶたのかたは、まぶたの皮膚直下と眼瞼挙筋に線維組織の繋がりがありません。二重埋没法の手術はこの線維組織の繋がりを人工的に糸で作ることを原理としています。
二埋没法取れる原因は手術がヘタだから
二重埋没法の糸が外れて、二重が取れてしまう原因は医師の技術が下手だからと言うことをここで再度言います。私は自分のクリニックで行った埋没法患者については無料でアフターケア治療を行っているため、埋没法が取れた場合は、ほぼ100%再診すると考えています。これで得られたデータにより、私の行った埋没法が取れる確率は2%未満です。月に20人以上の埋没法を行っていますが、糸が取れた理由で再診する患者は2,3か月に一名程度です。私の最初の指導医とは雲泥の差です。また、私自身が開業してからはさまざま医師を雇用しましたが、経験豊富な医師による埋没法でも頻繁に糸が取れて再診することがありました。それだけ医師の技術の差で埋没法の取れやすさに違いがあるのです。従って、埋没法が取れる一番の原因は医師の技術が下手だからと断言できるのです。次から技術がない医師が行った埋没法の問題点について解説します。
下手な埋没法の理由①糸結びがヘタ
埋没法の手術において重要なのは皮膚直下の組織と眼瞼挙筋側の筋膜をしっかり糸で固定することです。この際、この糸を医師が縛ります。
■糸結びの緊張感
糸を縛ることを外科業界では糸結びと言います。糸結びは外科医の基本です。新米外科医が始めて手術に入ると、執刀医である上級の医師が行う手術の助手に入ります。そして外科医として手術で一番最初にやらせてもらえる行為が糸結びです。新米外科医の緊張の瞬間です。なぜなら、この糸は容易に切れることがあるからです。ブッチっと糸が切れた瞬間は新米外科医は「すいません、すいません」と謝り倒し、、執刀医は「そんなこともあるわな」というような顔でまた同じ部位に糸を通してまた助手に糸を結ばせるのです。もちろんこんな新米外科医の初めての糸結びは手術の結果に影響しない皮膚縫合の際の糸結びですが。こんな寒い状況に新米外科医はならないように、新米外科医は暇があったら糸結びの練習をするのです。新米外科医は最初の1年間は1日100回以上は糸結びの練習をします。
■糸結びのポイント
糸結びは簡単に見えて実は非常に奥が深い技術です。実際の外科の手術中は以下のことを念頭に糸を結んでいます。
1.ほとんどのケースにおいて糸はできるだけ強く縛りたい。これは血管を縛ったときは糸の縛りが弱いと出血するからだ。大腸などの腸間組織を縫い合わせた場合の縫合では縛りが弱いと組織同士の癒着が進まず、合併症を引き起こす(縫合不全)。
2.ただし、強く縛り過ぎると結んだ組織壊れてしまうことがある。腸間の場合は裂けやすい。同様に細い血管も壊れやすい。
3.糸結びは最低糸を3回結ぶ必要があるが、1回目の結び目から左右に伸びる糸は均一に引っ張らないと、2回目以降の結びの最中に張力で糸が切れてしまう。糸が切れると縫合過程からやり直しになる。
4.2回目以降の結びの最中、結び目を動かしてはならない。結び目が動くと組織が切れたり、破損したりすることがあるからだ。
■糸結びの重要性
しかし当たり前ですが、執刀医も本当に重要な箇所の糸結びはそんな糸を切ってしまうような新米外科医に任せるわけがありません。血管を縫合した糸が切れてしまった場合は時に大出血を起こすこともあれば、縫合し直すことが数分のロスになったり、そもそも糸が切れたことで組織が挫滅してしまい、手術結果が変わることもあります。従ってそのような大事な糸結びがあるような手術ではそもそも新米外科医は第一助手として手術に入れません。大きな手術では執刀医以外に数人の助手が入りますが、第一助手は助手の1番手となり、執刀医の次に手術で大事な状況を任せられます。血管縫合した際の「絶対切ってはいけない糸結び」はそもそも執刀医が糸結びをすることもよくあります。また、大きな手術で第一助手を任せられた新米外科医が手術中に糸を切ってしまい、第二助手に手術中に降格させられることもあります。
■新米外科医のステップアップ
新米外科医は糸結びがある程度卒なくできるようになって、初めて簡単な手術の執刀医を任せてもらえるようになります。この場合はもちろん第一助手は指導医がやります。外科の場合はこの最初の執刀手術は、虫垂炎の手術であったり、鼠径ヘルニアの手術だったりします。このような過酷な状況の中で外科医は一歩一歩手術の技術を磨きますが、糸結びができないと全く技術の向上の場も与えらないわけです。だからこそ、新人外科医今も、昔の私も、暇さえあれば糸結びの練習をするのです。研修施設の医師用のトイレには便座の前にはトイレットペーパーのホルダーに糸がかけられた後が何本もあるのです。
↑新米外科医がよく練習する糸結びの痕跡
出典元:
https://blog.goo.ne.jp/takiitakii/e/48cf1e85b40e69e40efeb7f5f045db25
■良い糸結びとは
結局最もよい糸結びは、最強に縛りこまれた糸であり、かつ糸が切れないことです。でも糸結びの経験を十分積んでいないドクターは強く結ぶと糸を切ってしまうのです。結局そういうドクターは糸が切れないような強さにしか糸を結ぶことができず、結果として糸が緩みやすくなるのです。これが二重埋没法において二重が取れる最も大きな要因となるのです。以前、僕が指導していた外科経験がほとんどない美容外科医はこの埋没法の糸をよく切っていました。僕が指導をしている傍で糸を切っていたものですから、この医師は萎縮して後々の埋没法手術ではおそらく糸が切れないように糸を緩く縛っていたのでしょう。数か月にこの医師が行った二重埋没法が外れて、再診にたくさんの患者が押し寄せたことを今も覚えています。
■埋没法を検討する際の注意点
現在は多くの美容外科が乱立してますが、その多くのドクターは外科系の治療科で十分な経験を積んでいない医師ばかりです。美容外科は確かに侵襲が少ない手術で日帰りの手術ばかりで、私の外科専門医の立場でいうと、手技としては比較的に容易な手術ばかりです。ただ、外科の基礎訓練を受けていないと、やはり手術結果が違うと思います。もし、あなたが現在二重埋没法を検討されているなら、その美容外科医は今までどんな訓練と経験を積んできたでしょうか?研修医2年間を終了して1,2年で美容外科業界に入っていませんか?外科専門医や形成外科専門医などの外科系の専門医を取得していますか?(美容外科専門医は外科系専門医の称号になりませんので注意が必要です。)ちゃんとした医師かどうかは経歴を見ればある程度分かりますので、必ずチェックしましょう。
下手な埋没法の理由②縫合される組織量が少ない
埋没法において二重がしっかり固定されて二重まぶたが取れないためには、まぶたの皮膚直下と眼瞼挙筋がなるべく広い範囲で最終的に結合されることが重要です。人工的に結合を起こすには組織同士を癒着させることで起こりますが、この癒着を起こさせるには、糸で2つの組織を縫い合わせた際、なるべく広い面積同士をくっ付かせるのが重要になっています。すなわち、埋没法の手術の際は結ばれる糸の間に取り込まれた組織が多いほうが癒着を促進させるために良いのです。これをここでは縫合される組織量と言いますが、縫合される組織量が少ないと二重まぶたも取れやすくなります。冒頭に紹介した私の最初の指導医は縫合される組織量がすごく少なかったのです。それがよく二重が取れた要因であったと考えています。
下手な埋没法の理由③その他
その他にも埋没法が取れる理由として、医師の技術不足が問題である要素がいくつかあります。これには、使用する糸の太さや種類、縫合の方法、糸の出し入れする位置、糸の切断量などが含まれます。これらの要素は、取れない二重埋没法の方法論としてきく関わっていますが、さらなる具体的な技術の詳細は公開を控えております。あとは企業秘密です(笑)
まとめ
この記事では、二重まぶた埋没法が取れる原因として糸結びと縫合される組織量の重要性を詳しく解説しました。正確な施術を行う高い技術を持つ医師により、二重埋没法の成功率は格段に向上し、埋没法が取れるリスクは大幅に減少します。そのため、埋没法を検討する際には、医師の技術レベルや外科医としての経験を確認することが不可欠です。私は開業以来、埋没法患者については取れた場合は無料で再固定を行うアフターケア治療を行っています。これは埋没法が取れることが極めて稀だから、実施可能なアフターケアです。二重まぶた埋没法は取れてしまう施術ではなく、基本的には一生二重まぶたが持続する施術であるという認識を持っていただきたいです。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、二重治療、眼瞼下垂治療、逆さまつ毛治療、リフトアップ治療を得意としている。
【関連項目】
目頭切開、二重まぶた埋没法手術の5年後【外れない埋没法の実証】
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