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排卵期にわきが臭が変わる?体臭変化と他人への影響を最新研究から解説

更新日:2026/02/02

公開日:2026/02/06

わきが(腋臭症)に悩む方は、自分の体臭が周囲にどう思われているか常に気になりますよね。特に女性の場合、「生理周期によって匂いが変わる」と感じることはないでしょうか。実は最近、「排卵期の女性は体臭、特にわきがの匂いが変化し、男性をより引き付ける性質になる」という興味深い研究結果が報告されました。

本記事では、この最新研究の内容をわかりやすく紹介しながら、「なぜ排卵期にわきが臭が変わるのか」「体臭は本当に他人に影響を与えるのか」といった疑問に答えていきます。最後には筆者(船橋中央クリニック・青山セレスクリニック院長)が推奨する治療法として「シェービング法」と「ビューホット」も紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

体臭はコミュニケーションのサイン?動物と人の匂いの役割

まず前提として、体臭(におい)は生物にとって大切なコミュニケーション手段であることが知られています。動物の世界では、匂いで仲間や異性へのメッセージを伝える例が多く報告されています。人間の場合も、「臭いで他人の感情を読み取れる」「仲の良い友人同士は体臭が似ている」といった研究が近年発表されており、匂いが人間関係に影響を与える可能性が注目されています。

中でも異性間のコミュニケーションにおいて、女性の匂いは重要な役割を果たすかもしれません。複数の研究で「男性は女性の排卵期(最も妊娠しやすい時期)のわきの匂いを、他の時期(例えば月経中や黄体期)よりも好ましく、魅力的に感じやすい」ことが報告されています。さらに、この匂いの魅力効果はホルモンによって左右されるようで、女性がピルなどホルモン避妊をしている場合にはその効果が見られなくなるとも言われています。

つまり女性ホルモンの変化が体臭に影響し、匂いを通じて女性の受胎可能な時期を男性に伝えている可能性があるのです。

しかし、従来の研究では「排卵期の匂いが魅力的に感じられる」という現象は知られていたものの、「具体的にどのような匂い成分がその魅力に関与しているのか」ははっきり分かっていませんでした。そこで東京大学の研究グループが、この謎に挑んだのです。最新の研究は、女性の排卵期に増加する匂い成分を特定し、その匂いが男性に与える心理・生理効果まで調べた画期的なものです。

次の章で詳しく見てみましょう。

参照元: Human ovulatory phase-increasing odors cause positive emotions and stress-suppressive effects in males: iScience

排卵期にわきがの匂いが変化!最新研究で明らかになったこと

東京大学大学院農学生命科学研究科の研究グループは、21名の女性から月経周期の各段階(月経期、卵胞期、排卵期、黄体期)における腋の匂いサンプルを採取し、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC/MS)という装置で匂い成分の変化を分析しました。その結果、排卵期の腋臭(わきがの匂い)は他の時期と比べて男性に「快い匂い」と評価される傾向が有意に高いことが確認されました。興味深いことに、匂い自体の強さ(強烈さ)は周期によって大きく変わらないこともわかりました。

つまり、「排卵期は匂いがキツくなる」のではなく、匂いの“質”が変化しているようなのです。

では、どのように質が変わるのでしょうか?分析により、排卵期に量が増える匂い成分が3種類特定されました。それらは専門的には(E)-geranylacetone (ゲラニルアセトン)、tetradecanoic acid(テトラデカン酸)、(Z)-9-hexadecenoic acid (ヘキサデセン酸)という脂質代謝由来の化合物です。

難しい名前ですが、要するに皮脂の代謝に関連する成分で、排卵期になるとこれらが普段より多く汗に混ざることがわかったのです。実際、男性に嗅いでもらったところ、排卵期に増える3成分だけを混ぜ合わせた匂い(研究ではこれを「排卵期臭」と名付けています)は「香水のような匂い」「シトラス(柑橘系)の匂い」「リラックスできる匂い」といったポジティブな香りとして評価されました。一方で、普段の汗の匂い(排卵期以外の成分で構成されたベースの腋臭)に対しては「汗くさい」「生乾き臭(洗濯物が生乾きのときの嫌な匂い)」「生臭い」といったネガティブな印象が持たれがちです。

しかし、そのベース腋臭に先ほどの3成分(排卵期臭)を加えると、これらネガティブな匂いの印象が有意に軽減されました。つまり、排卵期に増える成分には汗臭さや皮脂臭さを和らげて、全体の匂いをより「快く」「好ましい」ものに変える効果があるといえます。実際、男性からも「ベースの匂い+排卵期の匂い」はベース単体よりも心地よく、好ましく、そして女性的な香りだと評価されました。

さらにこの研究では、匂いの主観的評価だけでなく男性の生理反応も調べています。男性被験者に匂いを嗅いでもらいながら女性の顔写真を見せ、その印象評価やリラックス度を測定しました。そして嗅ぐ前後で唾液中のαアミラーゼ(ストレスがかかったときに上昇する酵素)も測定しました。

その結果、排卵期の3成分を混ぜた匂いを嗅いだ場合、ただベースの汗の匂いだけを嗅いだ場合に比べて、男性のリラックス感の低下が抑えられ、唾液中のストレスマーカー(αアミラーゼ)の上昇も抑制されました。言い換えれば、排卵期特有の匂い成分には男性のストレス反応を和らげ、リラックスさせる効果すらあったのです。加えて面白いことに、匂いによって女性の見た目の印象評価まで変化しました。

ベースの汗臭だけを嗅がせた場合は、写真の女性に対する印象スコアが下がってしまったのですが、排卵期の匂い成分を加えた匂いを嗅いだ場合は女性の印象スコアが向上したのです。ただし、元々顔の印象が高い(美人と評価されている)場合は匂いの影響を受けなかったとのことで、この効果には限度もあるようですが。

以上の結果から、研究グループは「排卵期に増える3つの匂い成分が、男性の心理状態や女性の印象評価に影響を与えており、人間の男女間コミュニケーションに嗅覚が重要な役割を果たしている可能性」を指摘しています。

これは、匂いによる人間同士の情報伝達(嗅覚コミュニケーション)がポジティブな形で存在する証拠と言えるでしょう。さらに研究者たちは、「この知見は女性の体臭に秘められた生物学的な意味を解明するだけでなく、将来的には体臭由来の成分を活用して男女関係を良好にする社会的応用につながる可能性もある」と述べています。まるでフェロモン香水のようなものが開発される未来を予感させるコメントですね。

▶️ わきが・多汗症治療のポイントについてはこちら

なぜ排卵期にわきが臭が変化するのか?

ここまで紹介した研究から、「排卵期にわきが臭の“質”が変わり、男性にとって魅力的な匂いになる」ということが分かりました。では、なぜ排卵期にそんな変化が起こるのでしょうか? 背景にある鍵はやはりホルモンと進化のメカニズムです。

女性の体は月経周期に合わせてホルモンバランスが変化します。排卵期にはエストロゲン(卵胞ホルモン)がピークを迎え、体は「今が妊娠のチャンス!」というサインを発しています。人間を含む多くの生物は、この最も妊娠しやすいタイミングでパートナーを引き寄せるための工夫を進化の中で獲得してきました。

その一つが「匂い」です。例えば昆虫や哺乳類では、発情期のメスがフェロモンという化学物質を放出し、オスに存在を知らせることが知られています。人間には動物ほど明確な「フェロモン物質」は確認されていませんが、排卵期に分泌される汗や皮脂の成分が自然と変化し、結果として匂いにも変化をもたらしていると考えられます。

今回特定された3つの成分は脂質代謝由来とのことでした。排卵期にエストロゲンが増えると、皮脂の分泌や代謝産物にも影響が及び、それが汗に混ざって出てくるのでしょう。その結果、匂いにほのかな甘さやフルーティーさが加わり、男性には無意識に「心地よい」と感じられるようになります。

実際、男性は排卵期の女性の匂いを嗅いだとき、ストレスが和らぎリラックスするという生理反応まで起こしていました。これはまさに自然が仕組んだ「リラックス効果付き」の魅了戦略と言えるかもしれません。

要するに、排卵期にわきが臭(体臭)の変化を感じるのは、悪臭が強烈になるという意味ではなく、女性の体が発する「魅力成分」が増えるためなのです。

女性にとっては自覚しにくい変化かもしれませんが、周囲の男性の本能や無意識に影響を及ぼしている可能性があります。「自分はわきが体質だから排卵期は匂いがキツくて迷惑かも…」と不安に思う方もいるかもしれません。しかし今回の研究を見る限り、排卵期の匂いはむしろ男性にとってポジティブに受け取られる傾向があるようです。

自然の摂理とはいえ、ちょっと驚きですよね。

匂いは本当に他人に影響を与えるの?

「でも本当に匂いで他人(特に男性)の気持ちや印象が変わるの?」と半信半疑に思う方もいるでしょう。確かに匂いは目に見えないものですし、本人が意識して香水をつけるのとは違い、体臭となるとコントロールも難しいですよね。しかし、今回の研究結果は匂いが他人に与える影響を科学的に示したものとして非常に興味深いです。

先述の通り、男性は排卵期の匂い成分を嗅ぐとリラックスし、女性に対して良い印象を持ちやすくなることが示されました。これは匂いが他人の心理状態や評価を変化させた一例です。また、他の研究でも、人は無意識に匂いから様々な情報を得ていることが報告されています。

たとえば、女性は男性の匂いを嗅いで「この人にパートナー(恋人)がいるかどうか」を当てられるという報告や、夫婦間ではお互いの服の匂いを嗅ぐことで安心感を得る(ストレスレベルが下がる)といった研究もあります。これらは全て、匂いが他人に影響を与えていることを示唆しています。

ただし誤解しないでいただきたいのは、「他人に良い影響を与える匂い=どんな体臭でも歓迎される」というわけではないということです。あくまで今回の研究で示されたのは、排卵期に特有の一部の成分がポジティブな効果を持つ、という事実です。わきが体質の方の中には、残念ながら日常生活で周囲に不快感を与えてしまうほど強い体臭に悩んでいる方もいます。

そのような場合、体臭によるコミュニケーションはネガティブな方向に働いてしまうこともあるでしょう。大切なのは、「匂いには情報伝達の力がある」という点を理解しつつ、自分の体臭を必要以上に悲観しないことです。匂い自体は良くも悪くも人に影響を与えうるものですが、ケアや対策次第でコントロールすることも可能です。

では、実際にわきが臭が強くて困っている場合、どのような対策や治療法があるのでしょうか?次の章では、筆者が専門の美容外科医として特におすすめする最新のわきが治療法を紹介します。

わきが治療はどうする?筆者おすすめの「シェービング法」と「ビューホット」

匂いの研究を紹介してきましたが、「とは言っても自分のわきが臭を何とかしたい…」という読者の方も多いでしょう。そこで、筆者(船橋中央クリニック・青山セレスクリニック院長)の元神賢太が特に推奨する治療法を2つ、ご紹介します。いずれも高い治療効果が期待できます。

シェービング法

シェービング法の専用機器

わきが治療の手術法の一種です。脇の下を小さく(約2cmほど)切開し、特殊なシェービング用の器具を皮膚の下に挿入してアポクリン汗腺やエクリン汗腺を直接削り取って除去する方法です。皮膚の裏側から汗腺を根こそぎ取り除くため、臭いの原因をほぼ完全に取り去ることができ、再発もほとんどありません。

手術時間は約60分程度で、術後は数日間脇を圧迫固定し、1週間後に抜糸のため通院が必要です。傷跡は小さく目立ちにくく、また汗腺と一緒に毛根も削り取るので脱毛効果も得られるという利点もあります。確実な効果を求める方に適した方法ですが、術後に安静が必要など多少の負担はあります。

ビューホット(ViewHOT)

ビューホット

メスを使わない切らないわきが治療として近年人気が高まっている方法です。ビューホットは皮膚に極細の針を刺し、そこから高周波(RF)エネルギーを照射して汗腺を熱破壊するという機器を使った治療です。手術ではないので体への負担が少なく、施術直後から普段どおり運動や日常生活ができるのが大きなメリットです。

効果は個人差がありますが、わきが臭を約70%軽減し、多汗症(汗の量)は最大50%程度減らせるとされています。傷跡が残らずダウンタイム(回復待ちの時間)がほとんどないため、「忙しくて手術後の休みが取れない」「とにかく切らずに治したい」という方に向いています。

一方でシェービング法ほど一度で劇的な完治といかないケースもあり、症状の程度によっては複数回の施術が必要な場合もあります。しかし、体への優しさという点では最新の画期的な治療法と言えるでしょう。

以上のように、わきが治療には確実性の高い手術による方法(シェービング法)と、体の負担が少ない切らない方法(ビューホット)があります。それぞれにメリット・デメリットがありますので、患者様の症状の程度やライフスタイルに合わせて適切な方法を選ぶことが大切です。当院でも患者様一人ひとりに合った治療法を提案しております。

興味のある方や本気でわきがを治したいと考えている方は、ぜひ専門クリニックにご相談ください。

▶️ 手術についてはこちら

まとめ

排卵期に女性のわきが臭が強まる(変化する)理由と、その匂いが他人に与える影響について、最新の研究結果を踏まえて解説しました。簡単に振り返ると、排卵期の体臭は一部の成分が増えて匂いの質が変わり、男性にとってより心地よく感じられる可能性があります。匂いは人間関係において意外なほど大きな役割を果たしており、ときには無意識のうちに相手の心理や生理反応に影響を及ぼすことがわかりました。

 

「匂いなんて所詮デオドラントでごまかすもの」と侮れない、奥深い世界があるのですね。

 

とはいえ、実際にわきが体質で悩んでいる方にとっては、「自然のメカニズムがどうあれ、自分の匂いを改善したい」という切実な思いがあるでしょう。本記事で紹介したシェービング法やビューホットといった治療法は、その悩みを根本から解決できる有力な選択肢です。最新の研究で「匂いにはポジティブな面もある」と分かったとはいえ、日常生活で周囲の目を気にせず快適に過ごすためには適切なケアが必要です。

 

ぜひ専門医に相談し、自分に合った対策で前向きにわきがと向き合ってください。匂いの悩みが軽減すれば、きっと毎日を今より自信を持って過ごせるようになるはずです。あなたの勇気ある一歩を応援しています。

 

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。
1999年慶応義塾大学医学部卒。
外科専門医(日本外科学会認定)。
美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。
美容外科医師会理事。
美容外科医として20年以上のキャリアがあり、ビューホット治療を日本にいち早く導入。ビューホットにおけるスソワキガ治療は日本で初めて行った。これまでのスソガ、わきが治療例は延べ1万人を超える。

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