投稿日:2024/12/15
(最終更新日:2024/12/16)
顎・頬の脂肪吸引とフェイスリフトで二重顎解消!フェイスラインもすっきり!
「二重顎が目立つ」「フェイスラインがぼやけて見える」など、頬や顎周りの脂肪やたるみが気になる女性は少なくありません。これらの悩みに効果的な解決策としてご提案したいのが、顎・頬の脂肪吸引とフェイスリフトを組み合わせた治療法です。この同時治療により、余分な脂肪を取り除くだけでなく、たるみを引き締めて若々しくシャープなフェイスラインを実現します。さらに、肌全体のハリ感がアップし、顔全体の印象が大きく変わります。このブログ記事では、治療を選択する際の注意点や効果、さらに顎・頬の脂肪吸引のダウンタイムなどを実際の経過写真も交えて徹底的に解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!
二重顎解消のための脂肪吸引
二重顎の悩みを根本的に解消するには、脂肪吸引が最も効果的な方法です。この施術では、余分な脂肪を的確に取り除き、シャープで若々しいフェイスラインを作り出します。ただし、クリニックごとに「顎の脂肪吸引」に含まれる範囲が異なる点には注意が必要です。顎下の脂肪を単純に吸引するだけでは、十分な効果は得られません。ポイントは、二重顎の脂肪だけでなく、左右のフェイスラインに沿った脂肪や、顎を支える下部の脂肪、さらには首に蓄積している脂肪も徹底的に吸引することです。これにより、二重顎が解消されるだけでなく、顔全体がすっきりと引き締まり、バランスの良い美しいフェイスラインが実現します。このように顎の脂肪吸引は施術範囲の設定が結果を大きく左右します。
頬の脂肪吸引は慎重な判断が必要
顎やフェイスラインの脂肪吸引は輪郭をシャープに整えるために非常に効果的な施術です。しかし、頬の脂肪吸引については注意が必要です。頬は顔の印象を大きく左右する部位であり、脂肪を安易に取り除いてしまうと自然な丸みが失われ、不自然な顔つきになるリスクがあります。特に脂肪を取りすぎた場合、顔が痩せすぎて猫のような不自然な輪郭になることがあり、これを元に戻すのは極めて難しいです。
頬の脂肪吸引後には、皮下組織が硬化するため、脂肪注入やヒアルロン酸注入によっても本来の丸みを完全に再現することは困難です。そのため、頬の脂肪吸引は「小顔になりたい」という理由だけで安易に受けるべきではありません。特に頬の脂肪が少ない人や、脂肪を取ることで老けた印象を与える可能性がある人には適しません。一方で、頬にかなりの脂肪が蓄積している場合や、その脂肪が将来的にたるみの原因となる可能性が高い場合には、慎重な判断のもとで脂肪吸引を行うことで理想的な輪郭を得られる可能性があります。
頬の脂肪吸引を検討する際は、顔全体のバランスや将来的な変化を考慮し、特に経験豊富な医師と十分な相談を行うことが重要です。

↑筆者が顎と頬の脂肪吸引と切開フェイスリフトを行った例(術前)
バッカルファット除去は受けてはならない
頬には皮下脂肪だけでなく、バッカルファット(Buccal Fat)と呼ばれる深部脂肪が存在します。このバッカルファットは、頬骨と顎骨の間に位置する脂肪で、顔の輪郭を形作るうえで非常に重要な役割を担っています。浅い層の脂肪(皮下脂肪)とは異なり、表情筋の動きや咀嚼運動を支えるだけでなく、頬の自然な丸みを作り出し、若々しい顔立ちを維持するための象徴的な存在です。しかし、この脂肪を「小顔になりたい」という目的で安易に除去することは、大きなリスクを伴う行為であり、筆者は慎重な判断が必要だと強く考えています。
■バッカルファット除去のリスクとは
バッカルファットを除去することで、初期の段階では頬がすっきりとした印象になり、小顔になったと見えることがあります。しかし、年齢とともに顔全体の脂肪が減少していく中で、バッカルファットを失うと頬が極端にこけてしまう可能性があります。これは、老けた印象ややつれた印象を与え、若々しさを損なう大きな原因となります。さらに、バッカルファットを除去したことで皮膚の支えが失われ、頬のたるみが通常よりも早い段階で現れるリスクが高まります。
また、バッカルファットは一度除去すると元に戻すことができません。そのため、施術を受けた後は一時的には満足できる結果が得られたとしても、加齢による変化に伴い深刻な後悔を招く可能性があります。筆者の経験では、若い頃にバッカルファット除去を受け、加齢とともに頬が著しくこけ、老け込んだ顔立ちになってしまい、再治療を求める患者を数多く診てきました。しかし、硬化した組織の影響で脂肪注入やヒアルロン酸注入を行ったとしても、完全に自然な頬の丸みを再現するのは困難です。
■慎重な判断が必要
バッカルファットは単なる「脂肪」ではなく、顔全体のバランスや表情を支える重要な要素です。そのため、小顔効果を期待して安易に除去するべきではありません。特に若い年代の方が美容目的でこの施術を検討する際には、将来的な影響を十分に理解したうえで判断することが必要です。
筆者は、バッカルファット除去を推奨する美容外科もあることを承知していますが、長期的な観点から見て、この手術は受けるべきではないと考えています。
脂肪吸引だけでは十分でないケースとは
二重顎を解消し、フェイスラインをシャープに見せるためには、脂肪吸引が効果的な手術です。しかし、すべてのケースで脂肪吸引だけで十分な結果が得られるわけではありません。特に皮膚のたるみが目立つ場合、脂肪を取り除くだけでは、逆に余った皮膚がたるみとして顕著に現れてしまうことがあります。このようなケースでは、脂肪吸引に加え、たるみを解消するためのリフトアップ治療を同時に行うことが重要です。
たとえば、顎下やフェイスラインの脂肪吸引後に皮膚のたるみが残る可能性がある場合、フェイスリフトのようなリフトアップ手術を組み合わせることで、より引き締まったフェイスラインを実現できます。筆者は特に、切開を伴うフェイスリフト手術や、スプリングスレッドを使用した糸リフトを推奨しています。これらの方法は、たるみをしっかりと改善するだけでなく、脂肪吸引による効果を最大限に引き出すことが可能です。
脂肪吸引とリフトアップ治療を同時に行うことで、余分な脂肪を取り除きながら皮膚を引き締めることができ、若々しくすっきりとしたフェイスラインが手に入ります。特に切開フェイスリフトは、たるみが顕著な方に高い効果を発揮し、スプリングスレッドを使用した糸リフトは、たるみが軽度の方やダウンタイムを短くしたい方に適しています。
顔の美しさや輪郭のシャープさを最大限に引き出すには、脂肪吸引だけに頼らず、個々の顔の状態やたるみの程度に応じて適切な施術を組み合わせることが重要です。理想のフェイスラインを手に入れるためには、信頼できる専門医との相談を通じて、自分に最適な治療を選択することが大切です。
顔の脂肪吸引と腫れの関係:知っておきたいポイント

↑顎脂肪吸引とフェイスリフト術直後の状態
二重顎を解消し、すっきりとしたフェイスラインを手に入れるために、頬や顎の脂肪吸引は非常に効果的な手術です。しかし、この治療の過程では、術後に顔がかなり腫れることが避けられません。この腫れは、手術中に組織が受けた刺激に対する身体の自然な回復反応であり、いくつかの原因が複合的に関係しています。以下に、脂肪吸引後に腫れが生じる主な理由について詳しく説明します。
■脂肪吸引後に腫れが起きる主な原因
1.手術による組織への物理的なダメージ
脂肪吸引では、カニューレと呼ばれる細い管を挿入して脂肪を取り除きます。この際、脂肪層だけでなく周囲の血管やリンパ管にも物理的な刺激が加わり、炎症が引き起こされます。結果として、炎症性の体液が患部に溜まり、腫れを助長します。また、カニューレの操作によって皮下の脂肪層が剥がされ、創傷が生じます。この傷を修復するために体が反応し、腫れやむくみが発生します。
2.血管やリンパ管の一時的な損傷
手術中に小さな血管が破損し、内出血が起こります。この内出血が腫れの原因となり、時間とともに紫色から黄色に変化し、最終的には体に吸収されます。また、リンパ管が一部損傷することで、体液の循環が一時的に滞り、腫れを引き起こします。これは特にリンパ系が豊富な顔の手術では起こりやすい現象です。
3.炎症反応
手術後、体は異常を感知し、防御反応として炎症を引き起こします。この過程で血液やリンパ液の流れが増加し、炎症性の物質が集まることで腫れが生じます。これには熱感や赤みが伴うこともあります。
4.吸引量や手術範囲
脂肪吸引で除去する脂肪の量が多いほど、また手術範囲が広いほど、体の負担が増え、腫れやむくみが強くなる傾向があります。たとえば、頬から顎下まで広範囲に及ぶ吸引では、腫れが目立つことが多くなります。
5.術後の体液貯留
手術中に使用される「チューメセント液」という薬液も腫れの原因の一つです。この液体は局所麻酔薬や血管収縮剤を含み、脂肪吸引をスムーズに行うために注入されますが、術後しばらくの間は組織内に残り、むくみや腫れを助長します。
脂肪吸引後の腫れの経過と回復の目安

↑顎脂肪吸引とフェイスリフト術後3日目の状態
脂肪吸引後に生じる腫れは、回復の過程で避けることのできない一時的な現象です。この腫れは、手術中に受けた組織のダメージに対する身体の自然な反応であり、最終的な仕上がりが見えるまでの通過点といえます。以下では、術後の腫れの経過と回復の目安について詳しく解説します。
■腫れのピーク
脂肪吸引後の腫れは、手術から2~3日目が最も強く現れます。この時期は、炎症反応がピークに達し、患部が赤みを帯びたり、熱を持つことがあります。
■腫れの軽減
術後1週間ほど経つと、腫れは徐々に引き始めます。ただし、深部の腫れが完全に落ち着くまでには数週間から1ヶ月以上かかることもあります。この間、日常生活に支障をきたすような腫れは少なくなりますが、最終的な輪郭が見えるまでには時間が必要です。
■内出血(青あざ)の経過
脂肪吸引では微細な血管が損傷するため、内出血(青あざ)が発生することがあります。この内出血は1~2週間で紫色から黄色に変化し、自然に消えていきます。メイクで隠せる程度になる時期は個人差がありますが、1週間程度が目安です。
■回復の目安
1週間以内: 腫れのピークが過ぎ、内出血も徐々に目立たなくなります。この時点で軽い活動が可能になります。
1~2週間後: 日常生活に復帰できるようになり、軽いメイクで腫れや内出血をカバーできる状態になります。

↑顎脂肪吸引とフェイスリフト術後2週間の状態

顎脂肪吸引とフェイスリフト術後1か月の状態
1~3ヶ月後: 深部の腫れや硬さが完全に収まり、仕上がりが安定します。最終的なフェイスラインが確認できるのはこの段階です。

顎脂肪吸引とフェイスリフト術後3か月の状態
脂肪吸引後の腫れを抑えるためのケア方法

↑顎の脂肪吸引とフェイスリフトの術前と術後3か月の比較(真横)
脂肪吸引後の腫れは自然な回復過程の一部ですが、適切なケアを行うことで腫れを最小限に抑え、よりスムーズな回復が期待できます。以下では、術後に実践すべき効果的なケア方法について詳しくご紹介します。
1.圧迫バンドの使用
術後、医師から指示された通りに圧迫バンドを着用することが重要です。このバンドは、腫れを抑えるとともに吸引部位を固定し、皮膚が正しい位置に戻るのを助けます。着用時間や期間の指示を守り、効果を最大限引き出しましょう。
2.冷却(術後初期)
手術後48時間は、患部を冷やすことで炎症を抑えることができます。アイスパックや冷却シートを使用し、患部に直接触れないようタオルや布で包んで冷却してください。ただし、長時間の冷却は逆効果になることもあるため、適度な頻度を保つことが大切です。
3.頭を高くして休む
横になる際は、枕を2~3個重ねて頭を高く保つことで、体液が顔に溜まるのを防ぎ、腫れを軽減します。睡眠中の姿勢にも注意し、うつ伏せにならないようにしましょう。
4.塩分を控えた食事
塩分の摂取は体内の水分バランスに影響を与え、むくみや腫れを悪化させる原因になります。術後はできるだけ塩分を控えた食事を心がけ、腫れを抑える助けにしましょう。
5.温める(術後3~5日以降)
冷却期間が終わったら、軽い温めを行うことで血行を促進し、腫れが引きやすくなります。温タオルや低温のホットパックを使用し、患部を適度に温めると良いでしょう。ただし、強い熱は避けるよう注意が必要です。
6.禁酒・禁煙
アルコールや喫煙は血流を妨げ、回復を遅らせるだけでなく、腫れを悪化させる可能性があります。術後はこれらを控え、身体の自然な治癒力をサポートしてください。
7.マッサージ(回復期以降)
術後2週間頃で腫れが落ち着いてきた段階で、マッサージを取り入れると、体液の循環を促進し、腫れや皮膚の硬さが早く引きます。ただし、術後すぐに強いマッサージを行うのは禁物です。
↑顎の脂肪吸引とフェイスリフトの術前と術後3か月の比較(真横)
まとめ
この記事では、二重顎やフェイスラインのもたつきが気になる場合に有効な美容外科治療について詳しく解説しました。特に、頬や顎の脂肪吸引は、顔全体の印象を劇的に改善する強力な手段です。しかし、その効果を最大限に引き出すためには、脂肪吸引の範囲や吸引する量の匙加減が極めて重要であり、施術を担当する医師の技術と経験が結果を大きく左右します。そのため、信頼できる医師を選ぶことが成功の鍵となります。
また、顔の脂肪吸引はダウンタイムが避けられない治療法ですが、本記事でご紹介した、ダウンタイムを短縮するための具体的な工夫を取り入れることで、回復期間をより快適に過ごすことが可能です。さらに、フェイスリフトと組み合わせることで、二重顎の改善だけでなく、シャープで引き締まったフェイスラインを実現することも期待できます。これにより、より若々しく魅力的な印象を取り戻すことができるでしょう。
美容治療を検討する際には、自分の理想や悩みに合った治療法を見つけることが大切です。そして、術後のケアや回復期についての十分な知識を持つことで、よりスムーズな治療体験を実現できます。このブログ記事が、皆さまが理想のフェイスラインを手に入れるための一助となれば幸いです。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。また、形成外科学会での勉強会においても講演をおこなっている。ウルセラについても日本国内に導入直後から取り入れており、日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。【関連項目】
脂肪吸引, フェイスリフト, 二重顎, バッカルファット, 顎の脂肪吸引
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