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2023/12/17

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副皮の謎

副皮の謎

副皮とは

「副皮」という言葉は、女性の生殖器の一部を指す俗称で、特にクリトリスの包皮が尾側に拡がり、左右に分岐して形成されるヒダ状の皮膚を表します。この部位は、その存在や大きさにおいて個人差が顕著で、副皮が全くない方から、片側にのみ存在する方、または重なって複数のヒダがある方まで様々です。副皮のサイズや形状、左右のバランスには個々に違いがあり、それが必ずしも異常を意味するわけではありません。

副皮は医学用語ではない

副皮は医学用語ではなく、該当する英語名もありません。医学的には小陰唇の一部で陰核包皮との隣接部になります。当然、医学の解剖書にも副皮に該当する部位に名称はありません。

副皮・小陰唇解剖

「局所解剖アトラス 文光堂」より抜粋

上記は医学の解剖書のイラストです。イラスト内に⑮陰核亀頭⑯陰核包皮⑰小陰唇の記載はありますが、副皮の記載はありません。会陰部の形態は個人差が大きく、いわゆる副皮と呼ばれているのはただの皮の余りです。ではなぜ副皮という用語はあるのでしょうか?

副皮は営利主義の美容外科の副産物

副皮という用語の発祥は日本の美容外科クリニックです。筆者の記憶によれば、約20年前より一部の美容外科のホームページで散見されるようになりました。副皮に該当する部分は小陰唇の陰核包皮との隣接部であり、確かに多様性に富んでいます。ここのヒダが二重、三重になっていることが多く、小陰唇縮小手術の際は、この部位を自然な形にする再現するためには一工夫必要です。小陰唇縮小手術の際、その一工夫をすることは確かに時間的な手間がかかります。この手間賃を請求するために、この部位に別の名称を付けて同部を切除する場合は別料金に分けたことが発祥と筆者は推測しています。

副皮切除と小陰唇切除の関係

イラストを用いて説明します。

 

副皮とは上記イラストの赤い部分です。青い部分は陰核包皮と呼ばれる部位です。イラストのとおり、副皮は小陰唇とつながっています。

小陰唇切除手術では下記のイラスト❶またはイラスト❷の赤い部分の小陰唇を切除します。

↑イラスト❶

↑イラスト❷

イラスト❶の切除範囲が少量の場合です。この場合、切除部は「純粋な」小陰唇だけで副皮は切除されません。イラスト❷では小陰唇の切除範囲が大きく、結果的に副皮と俗に呼ばれている部分も切除されます。イラスト❶でもイラスト❷の場合でも、術後の小陰唇の形状が自然な形になるように、残った小陰唇がなだらかな山の形状になるように切除します。従ってイラスト❷のようにある程度の量を小陰唇切除した場合は必然的に副皮も切除せざるを得ない状態にになります。一方イラスト❶の場合は、切除範囲が少量過ぎて、小陰唇が大きくて手術希望される患者が満足できる切除量にはなりません。従って、小陰唇切除手術はほとんどケースでイラスト❷の切除となり、副皮切除も含まれます。

副皮切除術とは

前述のとおり、通常は副皮切除術とは小陰唇切除に伴う手術となります。それでは副皮切除だけを希望することはできるのしょうか?回答としては医学的にはできます。ただ副皮切除術だけを希望されるケースはほとんどありません。副皮の部分は確かに二重、三重にヒダ折り重なっていることがあり、ここにアカ(恥垢)がたまり、臭いの要因となります。従ってこの部分の皮膚を切除すること自体には意義はありますが、このように副皮が発達している場合は、多くの場合クリトリスの包皮(陰核包皮)全体が発達しているため、副皮切除術よりも陰核包皮切除術(いわゆるクリトリス包茎治療)が選択されます。

副皮切除もすすめる場合は注意

副皮切除は小陰唇切除手術をしっかり行った場合は必ず付随する切除部位となります。従って、美容外科の料金体系で小陰唇切除手術に加えて副皮切除をすすめる医療機関や美容外科には注意が必要です。それは手術が高額になるようにアップセールスと考えるべきです。

副皮のよくある質問

Q:副皮が大きくなる原因は何ですか?

A:ほとんどのケースでは遺伝的な要因と言えます。身長の高低と同様に、副皮の大きさも生まれつきのものですが、中には副皮や小陰唇を繰り返し引っ張っていたことにより皮膚が伸びてしまったケースもあります。

Q:副皮は切除が必要でしょうか?

A:副皮の存在やサイズには多様性があり、小陰唇の大きさに準じてそれぞれが正常であると認識することが肝要です。従って切除する必要はありません。

Q:副皮除去は痛みますか?

A:手術で切除を希望される場合は局所麻酔を行うため手術中に痛みはありません。また、局麻麻酔も怖い場合は、静脈麻酔やマスク麻酔を併用することで寝て受けることも可能です。

Q:副皮除去のデメリットは?

A:副皮だけの除去は通常は行われません。副皮だけ切除した場合は、小陰唇とのバランスが崩れることがありますので、通常は小陰唇切除と同時に行われます。

Q:副皮がない人は病気ですか?

A:副皮がない人もたくさんいます。副皮や小陰唇の形態は個人差が大きいので、あまり形にこだわる必要はないと考えます。

まとめ

「副皮」という用語は、医学的な正式な用語ではなく、主に美容外科の分野で用いられる呼称です。実際には小陰唇の一部と考えられており、通常の美容外科では、小陰唇縮小手術に伴い、必要に応じて副皮の除去を行う場合がありますが、副皮切除を別にすすめる場合は注意すべきです。また、副皮の存在やサイズには多様性があり、小陰唇の大きさに準じてそれぞれが正常であると認識することが肝要です。

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがある。

【関連項目】

小陰唇縮小術 (小陰唇肥大を治す手術)とは

小陰唇縮小手術のモニター患者写真(超レア)

小陰唇縮小手術のビフォーアフター写真

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