投稿日:2025/01/05
(最終更新日:2025/01/05)

整形しないことのおすすめ:自然な美しさを保つために

明日花キララ整形後

近年、SNSを通じて整形の過程を公開し、多くの注目を集めるインフルエンサーや、整形を繰り返すセクシー女優たちが増えています。しかし、彼らの多くに共通して見られるのは、「似たような顔立ち」になる傾向です。一体なぜこのような現象が起こるのでしょうか?本記事では、美容外科の現場で20年以上にわたる経験を持つ筆者が、専門家の立場から整形がもたらす影響について掘り下げ、自然な美しさを保つことの重要性について考察します。

繰り返す整形がもたらす不幸:個性を失う「似たような顔」の理由

整形手術を繰り返すと、多くの場合「似たような顔立ち」に見える傾向が生じます。一体なぜ、このような現象が起きるのでしょうか。その背景には、特に鼻尖形成術、人中短縮術、エラ削り術の3つの施術に共通する問題があります。これらの手術では、目指される「理想の完成形」が画一的であることが多く、結果的に個性が失われるケースが少なくありません。

三上悠亜整形前デビュー時

↑AV女優としてデビュー時の三上優亜さん

明日花キララ整形前

↑デビューの頃の明日花キララさん

個性を失う可能性がある整形①:鼻尖形成手術

鼻尖形成術では、高く整った鼻背、細く通った鼻筋、小さく上向きの鼻先といった形状が「理想の美」として広く共有されています。このため、多くの施術がこのテンプレートに従って行われ、元々の鼻の形状や個性が反映されにくい傾向があります。その結果、患者同士が非常に似た印象を持つ顔立ちになり、個性が失われてしまうケースが少なくありません。

個性を失う可能性がある整形②:人中短縮術

人中短縮術は、鼻と上唇の間の距離を短くし、顔全体のバランスを整えることを目的とした施術です。この手術が目指す「理想的な比率」は、現在の美容トレンドに大きく影響されており、その基準は患者間でほとんど変わりません。そのため、施術を受けた人の顔立ちが結果として似通った印象を与えやすく、個性が失われるリスクが非常に高いと言えます。さらに、この手術には傷跡が目立ちやすいという大きな課題があります。特に傷跡は個人の肌質や回復力によって差があるものの、術後に瘢痕が一生残る場合も少なくありません。このため、期待していた美しさを手に入れるどころか、精神的な負担や自己肯定感の低下につながるケースも多く報告されています。加えて、手術後の結果に不満を感じる人が他の整形を追加で希望するようになる「整形の連鎖」のリスクも高い手術という側面もあります。こうした背景を考慮すると、安易に人中短縮手術に踏み切るのではなく、自分の個性や自然な美しさを見つめ直すことが重要です。筆者としては、この手術には慎重な判断が求められると強く感じています。

 個性を失う可能性がある整形③:エラ削り手術

エラ削り手術は、小顔を目指すために顔の輪郭を整える施術で、エラの骨(下顎骨の下顎角)を削り取ることで顔を細く見せることを目的としています。しかし、この手術では削られる形状や角度が標準化される傾向が強く、結果として、画一的で没個性的な卵型の輪郭が多く生まれることが指摘されています。さらに、エラの骨は笑顔や自然な表情の形成において非常に重要な役割を果たしています。この骨を削ることで、表情のバランスが崩れ、手術後の笑顔がどこか不自然で無機質な印象を与えることがあります。実際に、整形を繰り返した結果、似たような表情や雰囲気になるケースの背後には、このエラ削り手術が大きな要因として関わっていると言われています。加えて、骨を削るという大規模な手術であるため、術後の痛みやしびれ、長期的な神経障害のリスクも考慮する必要があります。このように、個性や自然な魅力を損なうだけでなく、身体的・心理的な負担を伴う可能性があるため、エラ削り手術には慎重な判断が求められると言えるでしょう。

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三上悠亜整形後

↑最近の三上悠亜さん

明日花キララ整形後

↑最近の明日花キララさん

美のトレンドが生む画一化:3つの整形手術を同時に受けるリスク

鼻尖形成術、人中短縮術、エラ削り術は、それぞれ単独で行われた場合、適切な技術と成功した結果により顔全体のバランスを改善する効果が期待できる手術です。そのため、これらの手術を受けること自体を一概に否定するつもりはありません。しかし、問題となるのはこれら3つの手術をすべて行う場合です。これらの手術は、いずれも現在の美的トレンドや「黄金比」を基準にデザインされる傾向が強いため、それぞれの「理想的な形状」が組み合わさることで、個性が著しく失われてしまうことがあります。特に、これらの基準が画一的であるため、結果として手術を受けた人同士で非常に似通った顔立ちが生まれやすいのです。さらに、顔の各部分が個別に「理想的」とされても、全体として調和を欠き、不自然な印象を与える可能性もあります。また、これらの施術をすべて受けることで、術後の回復期間が長引くリスクや、複数箇所に瘢痕が残る可能性が高まる点も見逃せません。美しさとは単にトレンドに従うことではなく、自然な個性と調和を大切にすることが重要です。そのため、これらの手術を組み合わせることには慎重な判断が必要です。

自然な美しさを守るために:整形は必要最小限に留めるべき理由

複数の整形手術を行うことで、いわゆる「整形顔」と呼ばれる不自然な印象を持つ顔になるリスクが高まります。鼻尖形成術、人中短縮術、エラ削り術といった手術をすべて受けた場合、それぞれのパーツ単体では「理想形」に見えても、顔全体で見るとバランスが崩れ、不自然さが際立つことがあります。このような顔は、誰が見ても「整形した」と分かる特徴を持ち、それが整形の失敗とみなされる原因の一つとなります。
整形顔とは、個々のパーツは整っているものの、顔全体の調和が欠けているために、人工的な印象を与える顔を指します。私自身、20年以上にわたり美容外科に携わってきましたが、こうした整形顔は患者の満足度が低く、心理的な負担を引き起こすケースが多いと感じています。このような結果を避けるためには、整形を必要最小限に留め、顔全体の自然なバランスを最優先に考えることが重要です。整形は、個々の個性を尊重しながら自然な美しさを引き出す手段として活用されるべきであり、流行や画一的な美の基準に合わせるためだけに行われるものではありません。

美しさを失う誘惑:繰り返し整形がもたらす罠

整形手術を繰り返すことで、多くの人が自分の感覚を徐々に失い、結果として美の基準に対する認識が麻痺してしまうことがあります。本来、美容外科医は患者の顔全体のバランスや個性を尊重し、必要以上の手術を避けるための的確なアドバイスを行うべきです。たとえ患者が強く希望したとしても、専門的な立場から「やるべきではない」と断る勇気を持つことが重要です。しかし、営利主義のクリニックでは、患者の希望通りに施術を行うことが優先される場合が少なくありません。その結果、手術した部位単独では美しく整った仕上がりであっても、顔全体の調和が損なわれ、不自然な印象を与えることが多いのです。
さらに、このような状況は患者にとって心理的な負担を伴うこともあります。満足感を得るためにさらなる手術を求めるようになり、整形を繰り返す「整形依存」へと陥るリスクが高まります。美しさは、単に理想的なパーツを集めることで得られるものではありません。むしろ、自然なバランスと個性を活かした調和によってこそ引き立つものです。

似た顔が量産されるリスクの回避法

整形は本来、自分自身の魅力を引き出し、個性を際立たせるための手段であるべきです。しかし、現在の美容整形のトレンドでは、標準化された「美のテンプレート」に基づく施術が行われるため、似た顔が量産されるリスクがあります。これを回避するためには:

■2つパーツの整形にとどめる

私は、顔本来の特徴を残したうえで、気になるところを治す整形をめざすべきだと思います。顔でいうと、マックス2つパーツの整形にとどめるべきです。二重整形や目頭切開などの目の整形をした場合、残りは1パーツにとどめるべきです。

■美容トレンドへの過剰な依存を避ける

トレンドは時代とともに変化します。流行に流されず、長く愛される個性を引き出す施術選びが重要です。

■患者の個性に応じた施術設計

テンプレートに基づかず、患者ごとの顔立ちや特徴を尊重したカスタマイズが重要です。

■自然な仕上がりを重視するアプローチ

黄金比に固執するのではなく、元々の顔立ちに調和した自然な仕上がりを目指すべきです。

美容外科医専門医元神賢太医師

まとめ

この記事では、顔の複数の部位を手術することで、最終的に画一化された「似たような顔」が量産され、個性が失われるリスクについてお話ししました。本来、整形の目的はその人ならではの魅力を引き出し、自然な美しさを際立たせることにあるべきです。しかし、流行や「理想の顔」とされるテンプレートに囚われすぎると、顔の多様性が失われ、結果的に不自然な「整形顔」という印象が生まれがちです。このような整形顔は、本人が満足している場合でも、他人から見たときに調和を欠き、不自然な印象を与えることが少なくありません。これは、美容外科医として最も避けるべき結果です。

整形は慎重な判断と計画が求められる繊細な手段です。患者と美容外科医がしっかりとコミュニケーションを取り、トレンドや黄金比といった画一的な美に偏ることなく、その人らしい美しさを追求することが重要です。このアプローチがあれば、整形は単なる外見の改善にとどまらず、患者の個性を尊重しながら満足度の高い結果をもたらすことができます。

同じような顔に仕上がるリスクを正しく理解し、自分らしさを大切にする姿勢を持つことが、最も満足できる結果を得るための鍵です。この記事が、多くの方々が自然な美しさの価値を再認識し、自分にとって本当に必要な選択を考える一助となれば幸いです。整形はあくまで手段であり、その先にあるべきは、その人自身の個性と美しさが最大限に輝く未来なのです。

 

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、自然な美容整形をモットーとしている。二重治療、眼瞼下垂治療、リフトアップ治療、ヒアルロン酸注入を得意とする。

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