投稿日:2024/05/29
(最終更新日:2024/05/29)
【顎プロテーゼ手術の全貌】メリットとダウンタイム等について
顎プロテーゼ(顎インプラント)手術は、顎の形状や輪郭を整え、顔全体のバランスを向上させるための非常に効果的な美容整形手術です。この記事では、顎プロテーゼ手術の詳細を詳しく解説し、この手術のメリットやダウンタイムについても掘り下げてご紹介します。また、顎プロテーゼ手術に関する疑問にもお答えします。美しいフェイスラインを手に入れるための第一歩として、ぜひ参考にしてください。
顎プロテーゼ手術とは
顎プロテーゼ手術は、シリコンプロテーゼ(人工軟骨)を用いて顎の形状を整える手術です。この手術の主な目的は、顎の輪郭を改善し、顔全体のバランスを整えることです。特に、「顎が小さい」、「後退している」場合に、その形状を改善するために行われます。顎プロテーゼには、主にシリコンやポリエチレンなどの生体適合性の高い素材が使用されます。これらの素材は体内での反応が少なく、安全性が高いとされています。そのため、プロテーゼの材質が原因で病気を誘発するような長期的なトラブルが起こることはありません。
顎プロテーゼ手術の詳細
顎プロテーゼ手術では、さまざまな大きさや形状のプロテーゼが利用されますが、患者様の理想的な顎の形を実現するために、最も適したプロテーゼを医師が慎重に選びます。この選択は非常に重要です。手術は一般的に局所麻酔の下で行われ、通常の手術時間は30~60分程度です。手術の手順としては、まず口腔内の下唇の内側に横方向の切開を入れます。次に、その切開から顎の骨膜上にアプローチし、骨膜上を剥離してプロテーゼを挿入するためのスペースを確保します。剥離が不十分だと、プロテーゼが浮いた状態となり、しっかり固定されません。一方、剥離範囲が大きすぎると、プロテーゼが左右に動いたりずれる可能性があります。経験豊富な名医は、適切な剥離範囲を確保し、患者様に最適な大きさのプロテーゼをきれいに挿入します。挿入後は、プロテーゼがしっかりと固定され、左右にずれることがないようにします。最後に、切開部分を縫合して手術は終了します。
顎プロテーゼ手術のダウンタイムや術後の過ごし方
顎プロテーゼ手術の術後、顎に内出血が現れることがありますが、ダウンタイムは比較的短いです。一般的に、主な内出血は1週間程度で引き、術後1週間もすれば周囲の人に手術を受けたことが気付かれるような腫れもほとんど引いています。ただし、腫れが完全に引いて自然な状態に戻るまでには、術後1か月ほどかかります。術後の食事に関しては特に制限はありませんが、口腔内の切開部を清潔に保つために、食後は速やかに歯を磨き、うがいを1日5回以上行うことが推奨されます。これは感染を防ぐために非常に重要です。また、運動やアルコール摂取については、経過が順調であれば術後1週間から再開可能です。抜糸は通常、術後10日から2週間前後で行われます。
顎プロテーゼのメリット
顎プロテーゼ(顎インプラント)手術は、顎の形状や輪郭を改善し、顔全体のバランスを向上させるために用いられます。この手術には以下のいくつかのメリットがあります。
■長期的な効果:持続的な結果
一度挿入されると、顎プロテーゼは長期間にわたり形状を保持し続けます。通常、プロテーゼは半永久的で、再手術やメンテナンスが不要です。
■顕著な改善:明確な輪郭形成
顎プロテーゼは、顎の輪郭を劇的に改善し、バランスの取れた輪郭を実現します。特に後退した顎を前方に出すことで、Eラインに沿った理想的な唇の位置を確保できます(Eラインについては後述)。またあごプロテーゼによりフェイスラインがシャープになり、小顔効果も得られます。
■自信の向上
美容的な満足度:顎の形状が改善されることで、全体的な顔のバランスが良くなり、自信が向上します。また、より知的に周囲から見られ、多くの患者が見た目の改善により自己評価が高まり、心理的にもポジティブな効果を感じています。
理想的な顎の形とEラインについて
Eライン(エステティックライン)とは、理想的な横顔のバランスを評価するために用いられる基準の一つです。Eラインは、鼻の先端から顎の先端までを結ぶ直線を指し、その線に対する唇の位置を基準に、顔全体のバランスや美しさを評価します。
■理想のEラインとは
一般的に理想的な横顔では、上唇がEラインから約4mm後方、下唇が約2mm後方に位置するとされています。唇がこのEラインより前に出ていると、唇や歯が目立ちすぎる可能性があり、逆に後ろに引っ込みすぎていると、鼻や顎が強調されすぎることになります。このバランスが取れていることが、理想的な横顔の条件となります。
■顎プロテーゼ挿入とEラインの重要性
顎プロテーゼを検討する際には、Eラインの評価が非常に重要です。顎が小さかったり後退していたりする場合、プロテーゼを使用して顎を前方に出すことで、唇の位置がEラインに対して理想的な位置に調整され、顔全体のバランスが改善されます。これにより、自然で美しい横顔を実現することが可能となります。

↑理想的なのEライン
出典元:
Evaluating Facial Esthetics: The Esthetic Plane
ヒアルロン酸などのフィラーとの比較
ヒアルロン酸フィラーも顎の形状を改善するために広く使用される方法の一つですが、顎プロテーゼとはいくつかの点で異なります。ヒアルロン酸フィラーは一時的なもので、通常1年程度で体内に吸収されるため、効果を維持するには定期的な施術が必要です。一方、顎プロテーゼは長期的な解決策であり、手術後の維持がほとんど必要ありません。また、ヒアルロン酸フィラーでプロテーゼと同じくらいのボリュームを出すためには、多量の注入が必要となります。これにより、施術回数や費用も増えるため、中長期的には顎プロテーゼ手術よりもコストが高くなる可能性があります。ヒアルロン酸フィラーは非侵襲的で回復期間が短いという利点がありますが、頻繁なメンテナンスが必要なため、ライフスタイルや費用を考慮した上で選択することが重要です。総じて、顎の形状を長期間にわたって安定的に改善したい場合には顎プロテーゼが適しており、短期間での改善や手軽さを求める場合にはヒアルロン酸フィラーが良い選択肢となるでしょう。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるため、希望する結果とライフスタイルに合わせて選択することが大切です。
顎プロテーゼ手術のよくある質問
Q:顎プロテーゼは手術後ばれますか?
A:ダウンタイムが終了すると、経験豊富な名医による手術であれば、非常に自然な顎の形状とフェイスラインを得ることができます。そのため、手術を受けたことが他人に気付かれることはほとんどありません。医師の技術と術前の詳細なカウンセリングにより、個々の顔のバランスに最適なプロテーゼを選定し、自然な結果を実現します。腫れや内出血が引いた後には自然な仕上がりが期待できます。
Q:顎プロテーゼの値段は?
A:顎プロテーゼ手術の費用は、クリニックや地域によって異なりますが、一般的な相場としては30万~50万円程度です。この価格には、手術自体の費用に加えて、術前のカウンセリング、術後のケア、プロテーゼの材料費などが含まれます。具体的な料金については、受診するクリニックに直接問い合わせることをお勧めします。また、クリニックによっては、分割払いなどの支払いオプションを提供している場合もありますので、詳細についてはカウンセリング時に確認すると良いでしょう。
Q:顎プロテーゼは痛いですか?
A:顎プロテーゼ手術は局所麻酔で行われるため、手術中の痛みはほとんど感じません。他の美容整形手術と比較しても、痛みは少ないとされています。術後2~3日間は少しズキズキとした痛みを感じることがありますが、通常は処方された痛み止めで十分にコントロールできる程度です。また、腫れや内出血も通常数週間以内に引くため、回復期間中の不快感は比較的軽微です。
まとめ
顎プロテーゼ手術は、女性に自然で美しいシャープな輪郭を、男性には立体感のある力強い顔立ちをもたらす効果的な美容整形手術です。この手術により、顔全体のバランスが整えられ、自信を持つための有力な手段となります。顎プロテーゼ手術の成功は、経験豊富な医師の技術に大きく依存しているため、信頼できる医師を選ぶことが重要です。このブログ記事が、顎プロテーゼ手術を検討している方々にとって参考になり、理想のフェイスラインを実現する一助となれば幸いです。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、二重治療、プロテーゼ挿入手術、輪郭形成治療、リフトアップ治療を得意としている。【関連項目】
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