投稿日:2024/12/05
(最終更新日:2024/12/05)
豊胸手術はやめた方がいい?医師が解説する失敗を防ぐための判断基準
「豊胸手術を考えているけど、本当に受けて大丈夫なのか不安...」このような悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。確かに豊胸手術は、バストの悩みを解消する有効な方法の一つですが、手術に伴うリスクや失敗例を考慮すると、場合によってはやめた方が賢明なケースもあります。
この記事では、豊胸手術の基本情報や手術をやめた方がいいケース、そして手術が向いている方の特徴について詳しく解説します。これらの情報は、豊胸手術を検討する際の判断材料としてお役立てください。
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豊胸手術の基本情報
主な豊胸手術の種類と特徴
現在、豊胸手術は主に3つの方法が一般的です。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
バッグ豊胸:シリコン製のバッグを胸に挿入する方法です。
脇などを切開し、大胸筋周囲の組織の癒着を剥がしてバッグを設置する空間を作り、専用の器具を用いてバッグを挿入します。
このバッグによる豊胸は、2カップ以上の大幅なサイズアップが可能で、希望のサイズに合わせてバッグを選択できる利点があります。ただし、異物を体内に入れることになるため、定期的なメンテナンスが必要となります。
ヒアルロン酸注入豊胸:ヒアルロン酸のジェルをバストに注入してサイズアップを図る方法です。
ヒアルロン酸は体内でも合成・分解が行われる成分であり、手術時間が短く、ダウンタイムも比較的短いのが特徴です。
注射のみで行われるため傷跡も残りにくい利点がありますが、効果は1~2年程度で、その後徐々に元のサイズに戻っていきます。
脂肪注入豊胸:腹部や太もも、二の腕などから脂肪吸引を行い、その脂肪をバストに注入する方法です。
自身の脂肪を使用するため、最も自然な仕上がりが期待できます。また、脂肪細胞が定着すれば永続的な効果が得られます。
ただし、注入できる量には限度があり、大幅なサイズアップは困難です。また、注入した脂肪の全てが定着するわけではなく、一部は吸収されてしまう可能性があります。
一般的な費用や期間
豊胸手術の費用は手術方法によって大きく異なります。また、術後のメンテナンスやアフターケアにかかる費用も考慮する必要があります。手術費用以外にも必要となる主な費用は:
・術後の定期検査費用
・メンテナンス費用
・通院交通費
・予期せぬトラブル時の治療費
術後のダウンタイムについても、手術方法により大きな差があります。ヒアルロン酸注入の場合は最短で3日程度ですが、バッグや脂肪注入の場合は1~2ヶ月程度の回復期間が必要です。この期間中は、日常生活での制限や定期的な通院が必要となります。
期待できる効果
豊胸手術によって得られる効果は、手術方法によって特徴が異なります。
バッグ豊胸では、確実な大きさの調整が可能で、垂れ下がったバストの位置を上げる効果も期待できます。
ヒアルロン酸注入は、自然な質感を保ちながら適度なボリュームアップを実現できます。
脂肪注入では、最も自然な手触りと永続的な効果が特徴です。また、授乳後の形の改善や、加齢による変化の改善なども期待できます。
ただし、これらの効果は個人差が大きく、術前の状態や選択する手術方法によって変わってくることを理解しておく必要があります。
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豊胸手術の具体的なリスクについて
術後に起こりうる問題
豊胸手術後には、いくつかの重要なリスクが存在します。最も多いのが「しこり」の形成です。これは、胸の中に注入(または挿入)された物質を体が異物と認識し、その周囲にコラーゲンなどによる膜を作ることで生じます。
特にバッグでは、バッグ全体に膜ができて硬くなる「カプセル拘縮」という状態になることがあり、バストの形が歪になったり、柔らかさが失われたりする可能性があります。
同様に、ヒアルロン酸の場合においても、小さいしこりが多数できる場合があります。また、脂肪注入では脂肪が石灰化して、この、しこりが乳がんとの鑑別を難しくする場合があります。
感染症や術後合併症
手術部位の感染や、術後の炎症反応も注意が必要です。バッグの場合、バッグ周辺に炎症が起きると、除去手術が必要になるケースもあります。また、脂肪注入の場合は、術直後に感染が起こると、すべて除去する必要があります。
豊胸手術をやめた方がいい4つのケース
身体的な条件が合わない場合
身体的な条件によって豊胸手術が適さない方が存在します。重度の貧血がある方、肝臓・腎臓の機能が低下している方は手術を控えることが推奨されます。また、からだの成長が途中の方や、高齢で基礎疾患がある方も手術のリスクが高まる可能性があります。
非現実的な期待を持っている場合
手術に対する期待が現実的でない場合は、手術を控えることをお勧めします。特にヒアルロン酸注入や脂肪注入の場合、手術直後の大きさを100%維持することは難しく、時間の経過とともに多少の変化が生じます。
また、完全なリスク0%を求める方や、不自然なほどの大幅なサイズアップを希望される方も、期待と現実のギャップによって術後に不満を感じる可能性が高くなります。
経済的な準備が不十分な場合
豊胸手術では、クリニックによっては手術費用だけでなく、様々な付随費用が発生することがあります。術後の定期検査やメンテナンス、予期せぬトラブルへの対応など、長期的な視点での経済的準備が必要です。
これらの費用を十分に準備できない状態での手術は、術後のケアが不十分となるリスクがあります。事前にアフターケアが手術料金に含まれているかについても事前に確認することが重要になります。
十分な知識や理解がない場合
手術方法やリスク、術後のケアについて十分な理解がないまま手術を受けることは避けるべきです。また、医師のアドバイスを無視する傾向がある方も、術後の経過に問題が生じる可能性が高くなります。手術の成功には、医師との信頼関係と患者様自身の適切な理解が不可欠です。
【豊胸治療でお悩みの方はカウンセリング予約からお気軽にご相談ください。】
■豊胸手術が向いている方の特徴
適切な身体的条件
豊胸手術に適した方の身体的条件として、まず基礎疾患がなく健康であることが重要です。また、成長が完了していることも必須条件となります。さらに、術後のケアに必要な体力があり、定期的な通院が可能な方が手術の良い候補となります。
現実的な期待
手術に適している方の特徴として、手術のリスクを正しく理解し、現実的なサイズアップを希望されていることが挙げられます。また、術後の経過に対して適切な理解があり、必要なケアや経過観察に対して前向きな姿勢を持っている方も、良い結果が期待できます。
十分な準備期間と資金
手術を受けるにあたり、十分な準備期間と資金を確保できることは重要な条件です。手術費用はもちろん、術後のケア期間の確保や、定期的な通院のための時間的余裕も必要です。また、予期せぬトラブルに対応できる経済的な余裕も持っておくことが推奨されます。
※当院の豊胸治療については以下からご確認下さい。
【豊胸治療でお悩みの方はカウンセリング予約からお気軽にご相談ください。】
まとめ
豊胸手術は、適切な知識と準備があれば、理想のバストを手に入れる有効な方法となります。しかし、すべての方に適しているわけではありません。手術を検討する際は、慎重に判断することが重要です。
まず、自身の身体条件や期待する効果が現実的かどうかを慎重に見極める必要があります。また、手術方法やリスクについて十分に理解し、術後のケアに必要な時間と費用も考慮に入れなければなりません。
手術を選択する場合は、信頼できる医師との十分なカウンセリングを通じて、自身に最適な手術方法を選択することが推奨されます。また、複数のクリニックでカウンセリングを受けることで、より多角的な視点から判断することができます。
豊胸手術は決して軽い気持ちで受けるべきものではありませんが、適切な準備と理解があれば、満足のいく結果を得られる可能性が高まります。自分にとって最適な方法を見極めることが重要です。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。
1999年慶応義塾大学医学部卒。
外科専門医(日本外科学会認定)。
美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。
美容外科医師会理事。
美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。
日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。
また、形成外科学会での勉強会においても講演をおこなっている。
ウルセラについても日本国内に導入直後から取り入れており、日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。
豊胸, 脂肪注入 豊胸, アクアフィリング, ヒアルロン酸注入, 豊胸バッグ
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