元神院長執筆 専門医と学ぶ美容医療ブログ

肝斑と普通のシミの違い

更新日:2025/07/01

公開日:2025/07/03

30代以降の女性に増えてくる「シミ」は、美容上大きな悩みの一つです。中でも肝斑(かんぱん)と呼ばれるシミは、一般的な加齢や日焼けによるシミとは原因も症状も治療法も異なる特殊なものです。肝斑と普通のシミ(代表的なものは老人性色素斑と呼ばれる日光によるシミ)を正しく見分けることは、適切なケアと治療のために重要です。

本記事では、美容外科専門医の立場から肝斑と普通のシミの違いについて、原因・症状・見分け方・治療法の各面で詳しく解説します。専門的な知識とともに、読者の皆様がご自身のシミに対して正しい対応ができるようアドバイスいたします。

肝斑とは?普通のシミ(老人性色素斑)とは?

まず「肝斑」と「普通のシミ」の基本を押さえておきましょう。シミには種類がいくつもあり、原因や特徴が異なります。代表的なものに、紫外線と加齢によってできる老人性色素斑(日光黒子とも呼ばれます)があり、多くの人がシミと聞いてまず思い浮かべるのはこちらです。一方、肝斑もシミの一種ですが、発生の仕組みや治療法が一般的なシミと大きく異なる特殊なタイプです。

↑普通のシミ(老人性色素斑または日光黒子)

肝斑とは

肝斑は主に慢性的な摩擦と女性ホルモンのバランス乱れが原因で生じるシミです。30〜40代の女性に発症しやすく、妊娠・出産やピルの内服、更年期、あるいはストレスなどの影響でホルモンバランスが変化したときに悪化しやすいと考えられています。日頃のメイクによる皮膚の摩擦が肝斑の悪化要因ともされています。また、悪化要因として紫外線も関与しますが、それだけでなくホルモン要因や遺伝的素因など複数の要因が組み合わさって発症するとされています。

そのため男性に生じることは比較的まれで、女性特有のシミといえます。肝斑は両頬の高い位置(頬骨付近)や額、口の周りなどに、左右対称に現れる薄茶色のもやもやとした色素斑が特徴です。輪郭ははっきりせず境界がぼんやりとしており、地図状に広がることもあります。大きさは様々ですが広範囲に及ぶことも多く、肌全体がくすんで見える原因にもなります。

なお、肝斑は目の周囲にはできないことも一つの特徴です。肝斑という名前はかつて肝臓の不調と関係があると誤解されていた名残ですが、肝機能とは無関係です。主な原因はあくまで女性ホルモンや紫外線によるメラニン増加です。

老人性色素斑(一般的なシミ)とは

老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)は、一般的に「日光黒子(にっこうこくし)」とも呼ばれる最も典型的なシミです。長年にわたり浴び続けた紫外線のダメージによって、肌にメラニン色素が蓄積し、表面に現れたものです。若いころは紫外線を浴びても肌の新陳代謝(ターンオーバー)によってメラニンが排出されシミになりにくいのですが、加齢とともにターンオーバーが遅くなるため、メラニンが肌に残りやすくなりシミが定着します。

その結果、40代以降になるとシミが目立ち始め、年齢とともに増えていきます(10代でもできることがありますが、小さく目立たないものが多いです)。老人性色素斑は主に顔や手の甲、腕など日光が当たりやすい部分にできる丸いまたは楕円形の茶色い斑点で、境界が比較的はっきりしています。大きさは数ミリから1cm以上まで様々で、数も個人差があります。一つひとつは独立して現れることが多く、左右対称に同じ場所にできるというよりは、ランダムな分布になります。俗に「日焼けジミ」「老人斑」などとも呼ばれ、中年以降のシミの代表格です。

肝斑と普通のシミの原因の違い

このように肝斑と老人性色素斑(普通のシミ)は発生原因からして異なっています。最大の違いは、肝斑はホルモン要因が深く関与するのに対し、老人性色素斑は紫外線ダメージが主因であることです。

肝斑の原因:

女性ホルモンの乱れとメイクのよる肌への摩擦が大きな誘因となります。妊娠中や経口避妊薬の使用、更年期などでホルモンバランスが変化すると、肝斑が現れたり濃くなったりしやすくなります。ストレスもホルモン分泌に影響するため、過労や睡眠不足なども悪化因子です。また、特にメイクを落とす際に肌を擦することが、肝斑の悪化要因です。

加えて紫外線を浴びると、メラニン産生が促されるため、肝斑部分も日焼けによって濃くなります。このようにホルモン要因+摩擦+紫外線という組み合わせが肝斑発症に重要と考えられています。また家族歴(遺伝的素因)や、一部報告では甲状腺機能異常などの基礎疾患も関与する可能性が示唆されています。このように原因は複合的ですが、一言で言えば「紫外線以外の要因も組み合わさってできるシミ」が肝斑です。

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老人性色素斑の原因:

長年の紫外線曝露が主因です。肌は紫外線を浴びると防御反応でメラニンを作りますが、加齢によりそのメラニンを排出する力が落ち、肌内に蓄積して斑点になります。若い頃にたくさん日焼けをした人ほど、中年以降にシミが出やすくなります。また、加齢そのものも原因の一つです。年齢を重ねることで皮膚の再生力が衰え、微細なダメージが蓄積してシミとなります。

ホルモンバランスの変化は老人性色素斑には直接関係しません。男女ともに生じますが、ライフスタイル上日光曝露が多い人(屋外作業やスポーツをする男性など)では男性でも多く見られます。要するに「紫外線ダメージの積み重ね」が老人性色素斑の主原因です。以上のように、肝斑は内的要因(ホルモン)が関与し、普通のシミは外的要因(紫外線)が中心という違いがあります。

したがって予防策も異なり、肝斑ではホルモンバランスを崩さない生活(ストレスを溜めない、睡眠をしっかり取る等)が大切なのに対し、老人性色素斑では若い頃からの徹底した紫外線対策(日焼け止めの使用・日傘や帽子の利用等)が重要になります。また肝斑は遺伝的要素も指摘されるのに対し、老人性色素斑は基本的に遺伝より環境要因の蓄積によります。

肝斑と普通のシミの症状・見た目の違い

肝斑と老人性色素斑は見た目の特徴にも明確な違いがあります。ここでは、それぞれの症状の現れ方を比較しながら説明します。

↑肝斑は頬骨に沿って左右対称にもやっと広がる薄茶色斑です。境界がはっきりせず、地図状に広がることもあります。

肝斑の症状・特徴:

顔の両側にほぼ対称的に生じることが最大の特徴です。特に頬の高い位置(頬骨付近)に左右対称に現れるケースが多く、鏡で見ると両頬に薄茶色~灰褐色の「もやもや」とした染みが広がっているように見えます。輪郭はぼやけていて不明瞭であり、指で輪郭をなぞろうとしても境界線が引きにくいような拡散した形状です。形は一定せず、広い範囲に地図状に広がることもあれば、筆で描いたように頬骨沿いに帯状に現れるタイプ、小さめの斑が点在するタイプなど様々です。

色調は薄い茶色からやや濃い褐色までありますが、一般的なシミよりやや薄い傾向にあります。また、肝斑は額の中央や口囲(上唇の上や口角付近)に生じることもあります。一方で目の周り(まぶたの周囲)にはできない点は肝斑の一つの特徴で、この部分にまで広がっている場合は別の疾患の可能性があります。肝斑は摩擦や刺激で悪化しやすいことも知られており、無意識に擦りやすい頬などにできやすいとも考えられます。

さらに、日焼けによって季節的に濃くなったり、女性ホルモンの変動で濃淡が変化したりすることがあります。例えば夏場に悪化し冬に薄くなる、妊娠中に濃くなり出産後にやや薄れる、といった濃さの変動がみらえる点も肝斑の特徴です。ただし完全に消失することは稀で、ケアを怠ると再び濃くなる傾向があります。

老人性色素斑(一般的な日光黒子)は、紫外線が当たる顔や手などにできる円形の茶色いシミです。大小様々ですが、1個ずつ独立しており境界がくっきりしています。

老人性色素斑の症状・特徴:

単なる「シミ」として認識される典型例であり、丸いまたは楕円形の茶色〜黒褐色の色素斑が1個ずつ独立して現れます。大きさは数ミリ程度の小さなものから1cm以上に及ぶものまで様々ですが、形は滑らかな円形に近く、境界線が比較的はっきりしています。

指でなぞると輪郭がわかるほど明瞭で、周囲の肌との境目がくっきりしています。色は肝斑よりも濃い茶色であることが多く、時間の経過とともに徐々に濃くなって目立ってくる傾向があります。

発生部位は日光が当たりやすい場所、すなわち顔の中でも頬・こめかみ・額・鼻梁、さらに手の甲や前腕などにもよく見られます。左右対称に出現することはまれで、基本的にはランダムな位置にポツポツとできます。数も人によって異なり、顔に数個程度の人もいれば、長年の紫外線ダメージ蓄積により多数のシミが散在する人もいます。

老人性色素斑は季節による大きな変動はあまりありません。一度できたものは徐々に濃くなることはあっても、自力で消えたり薄くなったりすることは通常なく、放置すればそのまま残ります。

以上のように、肝斑は広がり方や分布が特徴的であるのに対し、老人性色素斑は形や境界がはっきりしている点が異なります。見た目だけで完全に判断するのは難しい場合もありますが、典型例であればその違いは比較的明瞭です。「左右対称にもやもやと広がる薄茶色斑=肝斑の疑い」、「左右非対称でポツポツとした濃い茶色斑=老人性色素斑の疑い」と捉えると分かりやすいでしょう。

肝斑と普通のシミの見分け方

肝斑と他のシミを見分けるポイントをまとめると、以下のようになります。ご自身のシミがどちらの特徴に当てはまるか、チェックしてみましょう。

左右対称性

肝斑は左右両側にほぼ対称に現れることが多いのに対し、老人性色素斑は左右対称には現れません。例えば右頬にあるシミと同じものが左頬にも対になるようにあれば肝斑の可能性が高いです。ただし、たまたま同じ位置に似た大きさの老人性色素斑ができて左右対称に見える場合もあり得ますし、後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)という左右対称に灰色がかったシミができる別の状態もあります。したがって左右対称だから絶対肝斑とは言い切れない点には注意が必要です。

境界の状態

肝斑は輪郭がぼんやりとしていて境界が不鮮明です。指でなぞっても「ここからシミ」という線が引きにくいでしょう。逆に老人性色素斑は輪郭がくっきりしており、健常な肌との境目が明瞭です。鏡を見て境界線がはっきり描けるようなら、それは普通のシミである可能性が高いでしょう。

色調と大きさ

肝斑は薄茶色~灰褐色で、広い範囲に拡散する傾向があります。一つ一つの濃さはそれほど濃くなくても、広がっていることで全体として肌がくすんで見えることがあります。一方、老人性色素斑は濃い茶色で、小さいものでもはっきり目立つ濃色斑です。大きさも1個ずつは比較的小さめ(数mm程度)で、肝斑のように顔半分に広がるということは通常ありません。

部位と分布

肝斑は頬骨の高い部分を中心に、額中央や口の周囲など、顔の決まったエリアに出るのが特徴です。特に頬に両側対称に広がるパターンが典型です。一方、老人性色素斑は顔のどこにでもできますし、顔以外でも手や腕など日光露出部位にできます。複数できる場合もランダムに散らばるように現れます。肝斑は基本的に顔面に限られるのに対し、老人性色素斑は体の様々な場所に出るという違いもあります。

経過の違い

肝斑はホルモン変動や季節で濃さが変動することがあります。生理周期や妊娠、更年期などで濃くなったり薄くなったりし、夏の強い日差しで悪化し冬に少し落ち着くというケースも見られます。また治療等で一時的に薄くなっても、ケアを怠ると再発・悪化しやすいです。これに対し老人性色素斑は一度出現すると基本的に徐々に濃くなる一方で、自分で消えたり良くなったりすることはほとんどありません。経年的に増えていく傾向はありますが、季節や体調で急に薄くなるといった変化はあまりないでしょう。

以上のポイントを踏まえれば、ある程度はセルフチェックで肝斑かどうかの見当をつけることも可能です。特に以下のような条件に心当たりが多ければ、そのシミは肝斑の可能性が高くなります。

  • 妊娠中、ピル(経口避妊薬)服用中、または更年期に差し掛かった頃からシミが現れ始めた
  • 普段よりメイクやメイク落としをする際は、肌を擦りがちだ
  • 30代~50代になってから急に目立つシミが増えてきた
  • シミの色が薄茶色~灰色がかった茶色である
  • 両頬の高い位置に左右対称にもやもやと広がる大きめのシミがある
  • 生理周期の変化や更年期など、女性ホルモンの乱れを感じる時期にシミが濃くなったり増えたりしたことがある

該当項目が多いほど肝斑である可能性が高いでしょう。逆に、こうした条件に当てはまらず境界のはっきりした濃いシミがポツポツあるだけなら、普通の老人性色素斑である可能性が高いと考えられます。もっとも、自己判断には限界があります。実際、専門医でも一見しただけでは判別が難しいケースがあり、メイクで隠れていると見落とすことさえあります。

肝斑と日光性色素斑が混在しているケースも珍しくありません。例えば頬全体に肝斑が広がっている上にいくつか老人性色素斑が重なってできている場合、濃いシミだけに注目すると肝斑を見逃す恐れがあります。治療法を誤ると後述するように症状を悪化させるリスクもあります。そのため、「これは肝斑かな?それとも普通のシミだろうか?」と迷う場合は、自己流で対処せず専門医に相談することを強くお勧めします。

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肝斑と普通のシミの治療法の違い

肝斑と老人性色素斑は、有効な治療法も大きく異なります。それぞれのシミに適した治療を行わないと、十分な効果が得られないばかりか、肝斑の場合はかえって悪化してしまう危険もあります。ここでは肝斑と普通のシミの治療アプローチの違いについて説明します。

肝斑の治療法

肝斑治療の基本は、内服薬やレーザートーニングやビタミンイオン導入による低刺激で長期的な施術を組み合わせることです。一気に強い施術で取り去ろうとするのではなく、肌の状態を整えながら徐々に薄くしていくアプローチがとられます。

  • 内服療法(飲み薬)
    肝斑に対してはトラネキサム酸(抗プラスミン薬)の内服が効果的で第一選択とされています。トラネキサム酸はメラニン色素の沈着を抑える作用があり、肝斑の改善に有効であることが多くの研究で確認されています。通常1日500〜1000mg程度を数ヶ月間服用することで肝斑が徐々に薄くなる効果が期待できます。またビタミンCやビタミンEの内服も併用されることがありますが、筆者はビタミン剤の内服は効果が弱い点より推奨しておりません。飲み薬による治療は、肝斑を悪化させる心配が少なく安全である点が利点です(ただし妊娠中や授乳中の方、血栓症の既往がある方などトラネキサム酸が使えない場合もあります)。

  • レーザートーニング
    一般的なシミではレーザー治療が即効性の高い手段ですが、肝斑に対して強いレーザー照射を行うと却って悪化するリスクがあるため注意が必要です。肝斑の場合は、レーザートーニングと呼ばれる低出力レーザーを繰り返し照射する方法が適しています。例えばQスイッチヤグレーザーやピコ秒レーザーをパワー控えめに広範囲に当て、メラニンを徐々に減らしていく施術です。レーザートーニングは1回では劇的な変化はありませんが、2〜4週間おきに10回前後の施術を続けることで少しずつ肝斑が薄くなることが期待できます。一方で、IPL(光治療)は、肝斑に不向きとされています。肝斑治療のレーザーは難易度が高く専門的判断が必要ですので、経験豊富な医師のもとで受けることが重要です。

  • ビタミンイオン導入
    ビタミンCは肝斑に対して有効ですが、内服では肌に到達する成分が非常に少なく、効果はあまりありません。一方で肌に直接ビタミンCを浸透させるビタミンイオン導入は非常に有効です。

  • その他
    ハイドロキノンやトレチノイン(レチノール誘導体)といった外用薬やケミカルピーリングという方法もありますが、レーザートーニングやビタミンイオン導入と比較して効果が弱いため、筆者は推奨しません。

  • 生活習慣・スキンケア
    肝斑治療では医療的アプローチに加えて、患者さん自身の生活習慣の見直しも重要です。まず、肌をゴシゴシ擦るような刺激は肝斑部位に炎症を起こして悪化させるため、摩擦を避けた優しいスキンケアを心掛けます。クレンジングや洗顔は丁寧に優しく行い、強いマッサージやピーリングのしすぎにも注意が必要です。また、紫外線対策は肝斑悪化を防ぐ基本中の基本です。治療中はもちろん、治療後も再発予防のために一年を通じて日焼け止めを欠かさないようにします。また、ホルモンバランスを整えるために睡眠や休養を十分に取り、ストレスをできるだけ避けることも大切です。肝斑はストレスによって悪化する可能性が指摘されています。規則正しい生活とバランスの良い食事を心がけましょう

以上のように、肝斑治療は内服+レーザートーニング+ビタミンイオン導入+生活改善という複数の手段を組み合わせ、長期的にケアしていくことがポイントです。肝斑は完全に消すまでに時間がかかりますが、継続することで徐々に薄くし目立たなくすることが可能です。

一方で、不適切な治療(例えば肝斑に強力なレーザーを1回だけ当てる等)はかえって炎症を起こして濃くする危険があります。専門医のもとで慎重かつ根気強く治療を続けることが肝斑克服への近道です。

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老人性色素斑(普通のシミ)の治療法

老人性色素斑の治療は、肝斑と比べるとシンプルで、局所的にシミを取り除く施術が中心となります。原因がメラニンの局所蓄積でありホルモンの影響を受けないため、対症療法によって比較的短期間で除去できることが多いです。

  • レーザー治療: 老人性色素斑に対して最も即効性があるのがレーザー治療です。Qスイッチヤグレーザーなどを用いて、シミの部分にピンポイントで強いエネルギーを照射すると、メラニン色素を破壊してシミを除去できます。特に輪郭がはっきりした濃いシミの場合、塗り薬や飲み薬では十分な効果が得られにくいため、レーザーによる治療が最も適しています。小さなシミであれば1回のレーザー照射でかさぶたになり、1~2週間で剥がれて跡形もなくなるケースも多いです。レーザー治療後、一時的に炎症後色素沈着(薄い色素が残ること)が起こる場合がありますが、数ヶ月で薄れることがほとんどです。レーザーで一度取り除いたシミは基本的に同じ場所に再発することは少なく、非常に効果的です。ただし、肝斑が混在している肌に通常のレーザーを当てると肝斑を悪化させる恐れがあるため、肝斑がないことを確認した上でレーザー治療を行うことが重要です。
  • 光治療(フォトシルク+など): 顔に細かいシミが多数散在している場合や、全体的なくすみを改善したい場合には、IPL(Intense Pulsed Light)治療も有用です。IPLはレーザーとは異なる広帯域の光を照射する治療で、肌全体のシミやくすみを一度に薄くする効果があります。代表的な機器にフォトシルクプラスなどがあり、顔全体に照射してシミの部分だけ反応させることで、一度に複数のシミを薄くできます。IPLは1回でも効果がありますが、通常は2~4週間間隔で数回施術を重ねることで徐々にシミが目立たなくなります。肝斑がある肌にIPLを行うと悪化するリスクがあるため、肝斑がない人の老人性色素斑治療に適しています。
  • 予防と再発防止: 老人性色素斑も一度取って終わりではなく、新たなシミの発生を防ぐケアが重要です。再発や新生を防ぐには、何より紫外線対策を徹底することです。治療後の肌は一時的に敏感になっていますから、なおさら日焼けを避ける必要があります。日常的にSPF値の高い日焼け止めを塗り、帽子や日傘で紫外線から肌を守りましょう。

以上のように、老人性色素斑の治療は原因となったメラニンを物理的に除去することが中心となり、比較的短期間で目に見える効果を得やすいのが特徴です。特に適切なレーザー治療を行えば、濃く目立つシミでも1回で除去できる場合が多くあります。ただし、繰り返しますが肝斑を見逃したまま通常のシミ治療を行うと肝斑が悪化するリスクがあるため、治療にあたっては医師が慎重に診断した上で施術を選択します。専門医の判断のもと、肝斑がないと確認できた部位に対してレーザー等を用いることが重要です。

老人性色素斑治療例
レーザー除去費用(税込)1mm3,300円
※レーザー照射後は一時的に赤みが出現します

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まとめ

肝斑と普通のシミ(老人性色素斑)は、原因から症状、治療に至るまで大きく違う別物のシミです。肝斑はホルモンバランスの変化など内的要因が絡むため治療に時間がかかりますが、正しい方法で根気強くケアすれば必ず薄くなります。一方、老人性色素斑は紫外線が主因のため原因が明確で、適切な施術で比較的容易に除去できる場合が多いです。ただし、肝斑とシミが混在しているケースも多く、見分けが難しい場合には専門医の診断が欠かせません。

 

誤ったセルフケア(強いピーリングの自己使用や誤った美白化粧品の乱用など)は、肝斑を悪化させたりシミを濃くしたりする恐れがあります。ぜひ一度、経験豊富な医師を受診してご自身のシミのタイプを正確に評価してもらうことをお勧めします。私自身、美容外科専門医として多くの肝斑・シミに悩む患者さんを診てきましたが、正しい診断と適切な治療計画の下でケアを行えば、多くの方で肌が見違えるように改善します。肝斑だからといってあきらめる必要はありませんし、老人性色素斑も放置せず取ってしまえば顔の印象は大きく若返ります。

 

大切なのはシミの種類に応じた最適な治療を選ぶことです。それには専門知識と経験のある医師の判断が不可欠です。青山セレスクリニックおよび船橋中央クリニックでも、肝斑や各種シミに対して最新かつ効果的な治療法を組み合わせ、一人ひとりの患者様に合った治療プランをご提案しています。肝斑と他のシミの違いを正しく理解し、適切なケアで明るく透明感のある肌を取り戻しましょう。

 

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。
1999年慶応義塾大学医学部卒。
外科専門医(日本外科学会認定)。
美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。
美容外科医師会理事。
美容外科医として20年以上のキャリアがあり、美容外科医でありながら、肌治療にも精通している。万能のニキビ治療機器アグネスを日本にいち早く導入し、これまでアグネスの治療は延べ1万人を超える。シミ治療、にきび、ニキビ跡治療に定評がある。

 

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