投稿日:2023/12/22
(最終更新日:2023/12/21)
薄毛に気づいたときのショックは大!でもそれが出発点【女性薄毛解決ブログ第5回】
(第4回「薄毛の悩みを抱える女性が増えている現状」からの続き)
ところで、女性たちはいつ、どのようなときに自分の薄毛に気づくのでしょうか。いずれ詳しくお話ししますが、じつは私も以前は薄毛に悩んでいたひとりです。私の場合、薄毛治療を始めたきっかけは、友人といっしょにプールへ行ったときの写真でした。30代半ばのことです。20代後半のころから少しずつ薄毛には気づいていました。しかし、その際に撮った写真を見たとき、水に濡れて頭に張りついた自分の髪が薄く、少 なかったことに愕然としたのを今でもよく覚えています(冒頭の写真「筆者が 30 代半ばでプールに行った時の写真」)。
一方、女性の場合はどうでしょうか。女性はメイクをしたり、髪をスタイリングしたりするために、男性よりずっと頻繁に鏡を見ます。そのため「鏡を見て、あらためて自分の薄毛に気づいた」という場合が多いのではないでしょうか。さらに、「ショーウィンドーに映った自分」や「地下鉄の中で暗いガラス窓に映った自 分」を見て、ぎょっとすることも多いでしょう。中には「スポーツクラブの明るい光の中で、鏡に映った自分を見て髪の薄さに驚い た」という話を聞いたこともあります。このように自分自身で薄毛に気づく場合も あれば、人から指摘をされる場合もあります。今まで私のクリニックへ薄毛の治療で来院された女性のうち、現時点での最年少は14歳です。いずれ詳しくご紹介しますが、その方は家系的にも父親が薄毛のためか、14歳という若さにもかかわらず、薄毛に悩んでいました。 特に気にしていたのは、学校で友人から、髪が薄いと何度も言われたことでした。自分でも内心、薄毛を気にしているのに、人からそれを指摘されるつらさ。しかも、まだ14歳なのに……。私も話を聞いていて、胸が痛みました。ほかの女性患者様の話を聞いたりしても、薄毛を指摘してくれるのは家族か、同性の友人が多いようです。母親といういちばん身近な同性や、最も身近にいる夫、思ったことを 何でもズバズバ言ってくる我が子、物事をはっきり言ってくれる同性の友人……。やはり、 かなり遠慮のない間柄でないと、「最近、髪が薄くなっているよ」とは言ってくれないようです。
薄毛の事実を突きつけられるのは厳しいことでしょう。しかし、むしろありがたいことと思うべきなのかもしれません。そこであらためて自分の薄毛の現実を直視し、その改善につなげていけばいいのですから。
私が出会った女性患者様でも、「薄毛を指摘されたときはショックだったけど、はっきり言ってもらってよかった。自分で見ないふりをしていた薄毛をちゃんと治そうというきっかけにできた」と語る人も少なくないのです。
自信喪失、孤独、絶望……薄毛を抱える女性たちの深い苦悩
ではここで、そのような薄毛に悩む女性たちのエピソードをご紹介しましょう。いずれも私のクリニックを受診した女性へのインタビューから知ることができたエピソードです。
■美容室で後頭部を見てびっくり!自分に自信を持てなくなり……(X子さん、20代)
X子さんは、まだ若い20代から薄毛に悩み始めました。最初に薄毛にはっきり気づいたのは、久しぶりに美容室の合わせ鏡で自分の後頭部を見たとき。自分のものと思えないほど髪が薄くなり、地肌が透けて見えていることにびっくり!自分でもなかなか目にすることのない後頭部の現実に、言葉も出ませんでした。
「こんな髪を切ったり、触ったりしてもらっていたのか」と思うと、相手はなじみの美容師さんであるのに無性に恥ずかしく、逃げるように家に帰ったといいます。家でも鏡を見ながら、「まだ20代なのに……」と涙をこぼしたそうです。
確かに20代で薄毛に悩むのは気の毒なことです。しかし、これは特に珍しいことではありません。薄毛の悩みは50~60代で増えていきますが、20代や30代でも同じ悩みを持つ女性は少なくないのです。40代を過ぎてから薄毛に気づいた場合でも、その薄毛はじつは20代や30代の頃から進行していた可能性もあります。
さて、自分の薄毛に気づいたX子さんは、浮かない毎日を過ごすようになりました。特 に気になったのが「他人の視線」です。職場でも街なかでも、誰かがこちらを見ていれば、 自分の後頭部を見ていたのではないかと疑心暗鬼にかられます。また薄毛ではおしゃれを しても似合わないと思い、ショッピングに行く気持ちもなくなってしまったとか。すっかり自分に自信を持てなくなってしまったのです。
このように薄毛のせいで「自分に自信が持てなくなった」という傾向は、若い年代ほど強くなります。X子さんの場合もまだ20代と若いにもかかわらず、薄毛のせいで自信が持てなくなるのはじつに気の毒なことです。本来ならば身も心も最も充実して輝いている年代のはずなのに、自分に自信を持てないと、その輝きもくすんでしまいかねません。
ほかにも、「薄い頭を上や後ろから見られるのが嫌で、エスカレーターやエレベーターに乗るのが嫌になった。しまいには満員電車や人ごみすら避けるようになった」「『髪が薄 くなったと思われたら恥ずかしい』と思うと、人と会いたくなくなった」「薄毛が気になるあまり頻繁に髪をいじったり、抜け毛をチェックしたりと、異常に髪にこだわるようになってしまった」などといった声も聞きます。
女性にとって、洋服や髪型でおしゃれをすることは、とても大切な喜びのはずです。また、にぎやかな場所へ出かけたり、人と会ったりするのもワクワクするような楽しみに違いありません。それなのに、薄毛を気にするあまりにそれを味わえなくなるのは、本当につらいことでしょう。
先ほどお話ししたように、私自身、30代で自分の薄毛に気づき、衝撃を受けた経験があります。ですから、同じ悩みを持つ方の気持ちが本当に痛いほどわかるのです。
■薄毛の悩みで夜も眠れない。でも誰にも打ち明けられない……(Y子さん、30代)
Y子さんが、「髪のボリュームが減ってきたかな?」と思い始めたのは20代後半のこと。それでも深刻に考えることなく30代を迎えました。すると、その頃から気のせいとは思えないほどに、薄毛が進行してきたといいます。今では髪が全体的に薄くなり、髪の1本1本も細く、頼りない感じになってきてしまいました。
できるだけ薄毛を隠すために、ふんわりとパーマをかけ、毎朝ブラシとドライヤーを使って、髪にふっくらとボリュームを出すのに必死です。でも、そのおかげか、まだ人から薄毛を指摘されることはありません。
しかし、だからこそY子さんはたったひとりで悩んでいます。「薄毛なんて恥ずかしいこと、誰にも相談できない」という思いから、仲のいい女友達にも打ち明けられません。Y子さんは、自分でも認めるとおり、プライドの高いタイプ。親しい女友達にも美しさで負けたくないといいます。「その自分が薄毛の悩みなんか話したら、負け」。そう思っているようです。
実家の母親に相談することも考えましたが、母親は特に薄毛ではありません。だから、
「薄毛の悩みのない人に話したって、きっとわかってもらえない」「話したって、どうせ何もしてもらえない」というあきらめもあり、話す気にもならないといいます。
そうしてひとりで悩んでいるばかりでは、ぐるぐる迷路をさまよい続けるだけで何の解 決にもなりません。それはわかっているけれど、やっぱり誰にも話せない……。それがY子さんの現状です。だから、とても孤独です。夜も薄毛の悩みで頭がいっぱいになると、 眠れないといいます。睡眠不足やストレスが薄毛に悪いとは知っているので、早く眠ろうとするけれど、あせるほどにますます眠れない……。そんな夜が続いているのでした。このY子さんのように、自分の薄毛に気づいた人は、人知れず密かに悩むことが多いようです。実際、薄毛の悩みを抱える人のうち、誰にも相談できないという人が恐らく半数 以上でしょう。
しかし、誰にも言えずに一人で悩み続けるうち、髪はますますボリュームを失っていく。 だから、ますます人に言いづらくなる……。そんな孤独で出口のない悪循環にはまってしまっている人は少なくありません。
私のクリニックに見える女性の患者様には、Y子さんのように、ひとりぼっちで薄毛に悩んだ経験のある方がたくさんいます。
しかし、当然のことながら、ただ悩んでいるだけでは髪は増えることはありません。それどころか逆に、どんどん減っていってしまうことのほうがはるかに多いのです。これでは誰にも言えないまま、薄毛の悩みは深まっていくだけです。
仮に、薄毛の女性のうち半数が誰にも相談できないでいるとしたら、ひとりで悩む女性はどれほど多いことでしょうか。その気持ちを思うと、私は気の毒でならないのです。【女性薄毛解決ブログ第6回に続く】
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。これまで延べ5万以上の薄毛治療を行う。著書に「専門医が徹底解説!女性の薄毛解消読本」(元神賢太著 / 幻冬舎)。女性の薄毛治療のほか、エイジングケア治療、美肌治療を得意としている
【関連項目】
薄毛の悩みを抱える女性が増えている現状【女性薄毛解決ブログ第4回】
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