投稿日:2024/07/21
(最終更新日:2024/07/21)
膣の乾燥を治す膣の若返り治療:モナリザタッチの萎縮性膣炎治療
モナリザタッチ (MONALISA TOUCH®)は、膣の老化によって引き起こされる女性特有の不快な症状を緩和するために開発された最新の医療機器です。顔の若返り治療で実績のあるレーザー技術を、膣粘膜に応用したこの画期的な治療法は、女性の膣内環境を若返らせ、潤いを取り戻すことを目指しています。膣の乾燥、かゆみ、痛みなどの萎縮性膣炎のよる症状に悩みを抱える多くの女性にとって、モナリザタッチは非常に効果的な解決法となり得ます。このブログ記事では、膣の老化現象とその原因、そしてその進行を食い止めるためのモナリザタッチの効果と仕組みについて詳しく解説します。
腟の加齢変化と老化について
女性器である子宮、卵巣、膣は、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの作用を強く受ける器官です。エストロゲンは、顔の皮膚と同様に膣壁のターンオーバーを促し、膣に適度なうるおいと弾力、そして酸性の環境を保つことで、外傷や細菌から膣や子宮を守り、妊娠や出産に備える役割を果たします。
しかし、年齢を重ねるにつれて、エストロゲンの分泌量が低下し、その結果として膣の弾力やうるおいが失われ、膣内環境に変化が生じます。具体的には、膣の酸性度が低下し、膣の自浄作用が弱まり、感染症のリスクが高まります。また、膣の粘膜が薄くなり、乾燥やかゆみ、性交時の痛み(性交痛)などの症状が現れることがあります。
これらの変化は「膣萎縮」まと呼ばれ、閉経後の女性に特に顕著に見られます。膣萎縮は、顔にシミやしわが現れるのと同様に、加齢による自然な変化です。しかし、膣萎縮により引き起こされる不快な症状は「萎縮性膣炎」と称され、萎縮性膣炎は日常生活や性生活に大きな影響を与えることがあります。
腟萎縮と萎縮性膣炎について
膣萎縮及び萎縮性膣炎は、エストロゲンの分泌量が低下することにより引き起こされる女性特有の症状です。エストロゲンの減少は、通常35歳ごろから始まり、閉経後にさらに顕著になります。このホルモンの減少に伴い、膣内の潤いが失われ、膣壁は弾力を失って薄くなり、乾燥やかゆみ、においの原因となります。また、膣壁が薄くなることで傷つきやすくなり、性交時に痛みを感じること(性交痛)も多くなります 。
さらに、膣萎縮が進行すると、外陰部にも変化が現れます。乾燥やかゆみだけでなく、膣のゆるみや尿失禁などの排尿障害も引き起こされることがあります。これらの症状は、女性の生活の質(QOL)に深刻な影響を及ぼし、日常生活や性生活に支障をきたすことがあります 。
日本人女性の平均寿命は84歳であり、閉経の平均年齢が50歳前後とされています。したがって、閉経後の30年以上をエストロゲンの恩恵を受けない生活を送ることになります。
このように、膣萎縮と萎縮性膣炎は女性なら誰にでも起こり得る自然な老化現象ですが、適切なケアと治療を行うことで、症状を軽減し、快適な生活を維持することが可能です。
膣萎縮と萎縮性膣炎のメカニズムと症状
エストロゲン分泌量の減少に伴い、膣内の状態は大きく変化し、さまざまな不快症状を引き起こします。以下に、萎縮性膣炎(膣萎縮)の具体的なメカニズムと症状について詳しく説明します。
■膣の血流低下
エストロゲンは膣の血流を促進する重要なホルモンです。エストロゲンの減少により、膣内の血流が低下し、これが乾燥や分泌物の減少を引き起こします。結果として、性交時の痛み(性交痛)、かゆみ、灼熱感などの不快症状が現れます。
■膣粘膜のコラーゲン減少
膣粘膜にはコラーゲンが豊富に含まれており、これが膣の弾力性と厚みを維持しています。しかし、エストロゲンの低下によりコラーゲンの生成が減少し、膣のひだがなくなり、薄くペラペラになってしまいます。これにより、膣粘膜がより傷つきやすくなり、性交痛の原因となります 。
■自浄作用の弱体化
健康な膣は、乳酸桿菌の働きにより酸性の環境が保たれています。エストロゲンの減少により、乳酸桿菌が減少し、膣内のpHがアルカリ性に傾くことで自浄作用が弱まります。この結果、膣炎やにおい、かゆみといった症状が現れることがあります。また、性感染症のリスクも高まります。
萎縮性膣炎の従来の治療法について
萎縮性膣炎(膣萎縮)は、エストロゲンの減少に伴う膣および外陰部の萎縮症状で、乾燥、かゆみ、痛み、性交痛などが特徴です。これに対する従来の治療法には以下の三種類があります。
■全身ホルモン補充療法
全身ホルモン補充療法は、エストロゲンとプロゲステロンを補充する治療法です。これにより、エストロゲンの減少による症状を全身的に改善します。全身ホルモン補充療法は、膣の乾燥や弾力の低下を防ぎ、膣の健康を維持する効果があります。しかし、全身ホルモン補充療法は高血圧や乳がん、子宮がんの既往がある場合には使用できないため、適応患者が限られます。
■局所エストロゲン療法
局所エストロゲン療法は、エストロゲンクリームや膣錠、膣リングなどを使用して、直接膣にエストロゲンを補充する方法です。この方法は全身への影響が少なく、膣の乾燥や弾力の低下を局所的に改善する効果があります。しかし、一部の患者には適応できない場合もあり、使用方法に注意が必要です 。
■非ホルモン療法(潤滑剤・補水療法など)
非ホルモン療法には、潤滑剤や保湿クリームを使用する方法があります。これらはホルモンを使用せずに膣の乾燥やかゆみを緩和するため、安全性が高いとされています。特に、ホルモン療法が適応できない患者にとっては有効な選択肢となります。ただし、症状の根本的な改善には限界があり、一時的な緩和にとどまることが多いです。
これらの治療法は長い間用いられてきましたが、必ずしもすべての患者に満足のいく結果をもたらすわけではありません。特に、全身ホルモン補充療法や局所エストロゲン療法は、ホルモン関連のリスクが伴うため、慎重な選択が必要です。また、乳がんや子宮がんの既往がある患者にとっては、ホルモン療法が適用できないため、非ホルモン療法が主な治療手段となります。
出典元:モナリザタッチ公式ホームページ
膣のアンチエイジング「モナリザタッチ」
モナリザタッチは、膣萎縮症(萎縮性膣炎)に対するホルモン剤を使用しない画期的な治療法として注目を集めています。2017年11月13日、NHKの「あさイチ」でも紹介され、多くの関心を呼びました。この治療法は、顔のシワやたるみ治療に広く用いられているフラクショナル炭酸ガスレーザー技術を応用し、膣粘膜の代謝能力を高めます。
モナリザタッチは、フラクショナル炭酸ガスレーザーを用いて膣粘膜の線維芽細胞を活性化させ、新生コラーゲンの生成を促進します。この治療により、膣粘膜は「ふっくらとした厚み」と「ひだ」のある潤い豊かな状態に生まれ変わります。これにより、膣萎縮による乾燥、かゆみ、痛みといった不快な症状が軽減され、女性の生活の質(QOL)を大いに向上させます。
モナリザタッチの具体的な効果
モナリザタッチの治療は、膣内の血流を改善し、膣粘膜の厚みと弾力を回復させることで、膣の健康を全般的に向上させます。具体的な効果として、以下のような点が挙げられます。
潤いの増加:治療後、膣の潤いが増し、乾燥やかゆみが軽減されます。
弾力の回復:膣壁の弾力が回復し、性交時の痛み(性交痛)が軽減されます。
自浄作用の向上:膣内の酸性度が改善され、乳酸桿菌の活動が活発化することで、自浄作用が向上します。
尿失禁の改善:膣の筋力が強化され、尿失禁の症状が軽減されます。
まとめ
膣萎縮による乾燥、かゆみ、痛みなどの萎縮性膣炎の不快な症状は、年齢に関係なく多くの女性に発生する可能性があります。この問題は、年齢を重ねることで自然に起こる変化であり、決して珍しいことではありません。しかし、多くの女性が「年だから仕方ない」とか「恥ずかしい」と感じ、症状について相談することをためらいがちです。
これらの症状に悩むことなく、積極的に医療機関を受診することをお勧めします。膣の健康は女性の全体的な健康と幸福感に密接に関連しており、適切な治療を受けることで生活の質(QOL)を大きく向上させることができます。
その一環として、モナリザタッチという負担が少ない革新的な治療方法があります。モナリザタッチは短時間で効果があり、治療後すぐに日常生活に戻ることができるため、忙しい現代女性にも適しています。ぜひ、勇気を持って一歩を踏み出し、専門の医師に相談してみてください。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがある。女性器、男性器の整形手術を多く行っている。モナリザタッチを日本にいち早く導入し、これまでのべ1000人以上の患者様を治療している。【関連項目】
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