元神院長執筆 専門医と学ぶ美容医療ブログ

脂肪注入豊胸で後悔する4つの理由と対策【美容外科専門医が解説】

更新日:2025/07/15

公開日:2025/07/18

こんにちは、青山セレスクリニック・船橋中央クリニック院長の元神賢太です。今回は脂肪注入による豊胸手術で後悔しやすい理由と、豊胸で後悔しないためのポイントについて美容外科専門医の視点から解説します。

脂肪注入豊胸は自分の脂肪でバストアップできる自然な豊胸術として人気ですが、「思ったような効果が出なかった」「しこりが残って失敗した」などの後悔の声も少なくありません。

本記事では、脂肪注入豊胸の代表的なデメリットやリスクを整理し、豊胸手術で後悔しないための賢い選択肢についてもご紹介します。

脂肪注入豊胸とはどんな豊胸術?メリットと不安点

まず簡単に脂肪注入豊胸(脂肪豊胸)の方法を説明します。脂肪注入豊胸とは、患者様ご自身の体(お腹や太ももなど)から脂肪を吸引し、その脂肪をバストに注入してボリュームアップを図る豊胸手術です。

シリコンバッグのような人工物を使わず自家組織のみで行うため、触り心地が自然でアレルギーリスクが低い点がメリットとされています。一方で、脂肪注入豊胸には後述するようなデメリットやリスクも存在します。特に「本当に脂肪は定着するのか?」「しこりや石灰化ができないか?」といった不安を持つ方も多いのが実情です。

それでは、脂肪注入豊胸で後悔しがちな理由を一つずつ見ていきましょう。

脂肪注入豊胸で後悔する主な理由(まとめ)

  • 思ったほど大きくならない – 脂肪の定着率が低く、1回では期待したサイズアップに届かない場合が多い
  • しこり(石灰化)が残る – 注入脂肪が一部壊死するとしこりになり、酷い場合は石灰化してしまうこともある
  • 感染などトラブルのリスク – 稀に感染など術後合併症が起こり、再手術や治療が必要になるケースがある
  • 脂肪吸引の傷跡が目立つ – 脂肪採取のために行う脂肪吸引の傷跡が残り、見た目に気になる場合がある

では、それぞれの「後悔する理由」について次の章より詳しく解説していきます。

脂肪注入豊胸で後悔する理由① 思ったように大きくならない

脂肪注入豊胸で最も多い後悔が、「バストが思ったほど大きくならなかった」という点です。

脂肪注入豊胸では注入した脂肪のすべてが生着するわけではなく、一般的な定着率は30〜50%程度(良くても50%前後)といわれます。つまり、せっかく200ccの脂肪を注入しても60~100cc程度しか残らない可能性があり、期待したほどの豊胸効果が得られないのです。実際、「注入した脂肪のうち定着するの最大半分程度」という報告もあり、脂肪注入豊胸ではどうしても術後にボリュームダウン(サイズダウン)してしまうことは避けられません。

さらに、一度の手術で大幅なサイズアップを目指すことも難しいです。一回の脂肪注入で得られるサイズアップは平均1カップ程度に限られます。無理に大量の脂肪を注入すると脂肪が生き残れず壊死してしまうリスクが高まるため、一度で劇的なバストアップはできないのです。

その結果、「希望の大きさに届かず追加で再度施術を検討する」というケースも少なくありません。実際に脂肪の定着が思うようにいかず、2回以上の脂肪注入を行う方もいます。しかし、再手術となれば体への負担や費用負担も大きくなります。脂肪吸引による痛み・ダウンタイムもその都度発生しますから、繰り返し施術を受けるのは患者様にとって大きな負担です。

以上のことから、脂肪注入豊胸は「手軽にバストを大きくできる方法」と思いきや、思ったようなバストサイズにならず後悔する可能性があるのです。

脂肪注入豊胸で後悔する理由② しこりや石灰化ができる(脂肪が硬く残るリスク)

脂肪注入豊胸の大きなリスクとして覚えておきたいのが、術後に「しこり」が残る可能性です。脂肪注入後に残るしこりの正体は、定着せずに壊死した脂肪細胞の塊です。

バストに注入された脂肪は、新たに血流が通って生着することで柔らかい組織として残ります。しかし一部の脂肪は血液供給が追いつく前に死んでしまい、体内に吸収されず塊として残ると硬いしこり(硬結)になってしまいます。

特に一度に大量の脂肪を注入すると酸素や栄養が行き渡らず脂肪が壊死しやすいため、しこり化のリスクが高まることが知られています。実際、「一度に脂肪を入れすぎると壊死リスクが高まる」「不純物の多い脂肪だとしこりや感染のリスクが上昇する」といった指摘もあります。

できてしまったしこりを放置すると、周囲に炎症が起こってカルシウム沈着が生じ、石のように硬い塊となる「石灰化」に進行する場合もあります。石灰化して大きく硬くなったしこりは触ってわかるほど目立つこともあり、場合によっては外科的に切除が必要になるケースもあります。乳がん検診のマンモグラフィでも、脂肪注入後の石灰化は乳がん等の異常所見と紛らわしいため注意が必要です。

このように、脂肪注入豊胸ではしこり(脂肪の硬結)や異常な石灰化が起こるリスクがあり、実際「しこりができて失敗だった」と後悔する声も少なくありません。特に大きなしこりや多数の石灰化が残ってしまうと、見た目や触感にも影響が出て「胸がボコボコして形が変わった」と感じる原因にもなります。

こうしたトラブルを避けるには、経験豊富な医師による適切な方法の施術を選ぶことが大切です。それでもゼロリスクにはできませんので、脂肪注入豊胸を受ける以上はしこりのリスクは受け入れざるを得ない点に注意しましょう。

脂肪注入豊胸で後悔する理由③ 感染など術後トラブルの可能性

どの手術にも言えることですが、脂肪注入豊胸でも術後の感染などトラブルが起こる可能性があります。脂肪注入豊胸では、感染や脂肪壊死による炎症・左右差や凸凹などの副作用が他の豊胸手術と比較して起こるリスクが高いという事実があります。

特に注入した脂肪がうまく生着せず壊死すると、周囲に強い炎症反応を引き起こし、二次感染(細菌感染)につながるケースがあります。感染が起こると胸が赤く腫れて激しい痛みを生じ、膿が溜まってしこりが膿瘍(感染性の塊)になることもあります。その場合、抗生剤による治療や膿の排出処置などが必要となり、せっかく豊胸した脂肪を除去しなければならない可能性もあります。非常に稀ではありますが、脂肪注入豊胸後に乳房全体の強い炎症や感染症を起こしたとの報告もあり、最悪の場合入院治療や緊急手術が必要になるリスクもゼロではありません。

また、脂肪注入豊胸は2ヶ所以上を手術する複合的な施術である点も留意が必要です。バストへの注入だけでなく、脂肪を採取するドナー部位(腹部・太ももなど)の手術も伴うため、手術範囲が広くなります。その分、例えば麻酔や手術手技に関連した合併症(出血や脂肪塞栓症など)のリスクも、単一の施術よりは上がるとも言えます。

いずれにせよ、通常は適切な衛生管理と技術で行えば感染リスクは低いものの、ゼロリスクではないことは理解しておきましょう。万一トラブルが起きた場合に備え、術後のアフターケア体制が整っているクリニックを選ぶことも重要です。術後に少しでも異常を感じたら早めにクリニックで相談し、悪化する前に対処するようにしてください。

脂肪注入豊胸で後悔する理由④ 脂肪吸引の傷跡が目立つ

脂肪注入豊胸では、バストに脂肪を入れる前に脂肪吸引でドナー部位から脂肪を採取する必要があります。この脂肪吸引の傷跡が残ってしまい、後悔するケースもあります。脂肪吸引では通常、皮膚を数ミリ切開してカニューレという管を挿入します。その小さな切開創が術後に傷跡として残りますが、場所や体質、施術方法によっては傷跡が目立ったり、汚く残ってしまうことがあります。

実際、「脂肪注入豊胸をしたら太ももの傷跡が消えずに水着になれない」「お腹の傷跡を見るたび豊胸したのを後悔した」という声もあります。特に傷の治りが遅い体質の方やケロイド体質の方は、小さな傷でも色素沈着や盛り上がりが生じて目立つことがあります。脂肪注入豊胸ではバスト自体の傷跡は1〜2ミリ程度と小さく目立ちにくいものの、脂肪採取をした箇所には複数の5mm前後の傷跡が残るため、全体としては無傷の手術とはいきません。

また、傷跡だけでなく脂肪吸引による皮膚の凸凹(表面の不整)が生じてしまい見た目が悪くなるケースもあります。これは脂肪を取りすぎたり、不均一に吸引した場合に起こりやすく、特に薄着になると気になる後遺症です。

このように、脂肪注入豊胸ではバスト以外の部位にまで傷跡が残るリスクがある点も後悔につながり得ます。もちろん経験豊富な医師であれば傷跡が目立たないよう工夫して手術してくれますが、それでも体質によっては術後1〜3ヶ月は傷跡の赤みが残ることがほとんどです。傷跡をなるべく残したくない、身体にメスをなるべく入れたくないという方には、脂肪注入豊胸は不向きな施術と言えるでしょう。

豊胸手術で後悔しないためには?(脂肪注入を勧めない理由)

以上のように、私は美容外科医の立場から脂肪注入豊胸はあまりおすすめできません。一度の豊胸手術で確実にバストアップしたい方や、しこりなどのリスクを極力避けたい方には不向きの方法だからです。

では、豊胸で後悔しないためにはどんな選択肢が良いのでしょうか? 私が患者様によくお勧めするのは、シリコンバッグ豊胸(豊胸用インプラント)による豊胸やヒアルロン酸注入による豊胸です。以下で簡単にこれらの方法について紹介します。

シリコンバッグ豊胸(インプラント豊胸)

胸にシリコン製のバッグ(インプラント)を挿入してバストアップする方法です。一度の手術で確実にボリュームアップが可能であり、3カップ以上の大幅なサイズアップも実現できます。インプラントのサイズ・形状も豊富で、理想とする胸の大きさに近づけやすいのが特徴です。

脂肪注入のように吸収されて小さくなる心配がなく、希望のバストサイズを得やすい点が大きな魅力といえます。触り心地も近年は非常に自然なものが多く、安全性も向上しています。確実な豊胸効果と即効性という点で、私は総合的にシリコンバッグ豊胸を優れた選択肢と考えています。

豊胸手術(バッグ挿入法)1,320,000円(税込) 
※治療後一時的に、腫れるケースがあります。

▶️ シリコンバッグ豊胸についてはこちら

ヒアルロン酸注入豊胸

ヒアルロン酸をバストに注射してボリュームアップする方法です。メスを使わず手軽にバストアップできる豊胸術として人気があります。ダウンタイムも短く、術後すぐ日常生活に戻りやすいため、「手術は怖いけど胸を少し大きくしたい」という方には適した方法です。注射による方法なので傷跡もなく、周囲にも豊胸がバレない利点があります。

プチ豊胸(ヒアルロン酸注射)合計200㏄の場合495,000円(税込)
(左右90㏄ずつ)
※治療後一時的に、腫れるケースがあります。 
最新の料金はこちらをご確認下さい

▶️ ヒアルロン酸注入豊胸についてはこちら

まとめ

豊胸手術で後悔しないためには自分の希望や体質に合った方法を選ぶことが大切です。脂肪注入豊胸はナチュラルな反面、効果が不安定でトラブルリスクもあるため、私は自身のクリニックでもあまり推奨していません。確実なバストアップを望むならシリコンバッグ豊胸、手軽さを重視するならヒアルロン酸豊胸といったように、メリット・デメリットを踏まえて検討しましょう。

 

豊胸手術の中でもシリコンバッグ法は「希望のバストサイズを得やすい」ことが大きな魅力とされており、安定した効果が期待できます。一方、脂肪注入は「やめた方がいいと言われる」デメリットも多い施術です。美容外科専門医として、読者の皆様には是非後悔のない豊胸方法を選んでいただきたいと思います。

 

不安な点があればカウンセリングで納得いくまで医師に相談し、ベストな方法で理想のバストを手に入れてください。豊胸で後悔しないためには、信頼できる医師と適切な施術選びが何より重要です。相談先のクリニック選びも含め、慎重にご検討ください。豊胸手術を検討する皆さんが、心から満足できる結果を得られることを願っています。

 

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。
1999年慶応義塾大学医学部卒。
外科専門医(日本外科学会認定)。
美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。
美容外科医師会理事。
美容外科医として20年以上のキャリアがあり、豊胸手術、アンチエイジング治療を得意としている。日本美容外科学会で「スプリングスレッドを併用したフェイスリフト手術」で学会発表し、好評を得た。また、形成外科学会での勉強会においても講演をおこなっている男性乳頭縮小手術でタモリ俱楽部に出演歴あり。

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