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2023/11/20

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ウルセラは値段が安いほうがいい?

「ウルセラは機械なので、どこで治療を受けても同じ」と思いがちで、値段が安いところでウルセラを受けても結果は同じと考えてしまうのは当然です。しかし、同じウルセラでも施設により治療効果は大きく違います。また、痛みも程度もかなり違います。この記事では、医療機関によってどうしてウルセラの効果が違うのか、痛みが違うのかを詳細に解説します。

ウルセラは安いほうがいい?

最大限の出力での照射が重要

ウルセラの効果を最大限引き出すためには、最大限の出力(フルパワー)で照射されることが最も重要です。ただ、多くのクリニックは痛みが強いためにウルセラのパワー(出力)を下げて照射しているのが現状です。ウルセラはパワーを下げると、治療中の痛みは軽減されるのですが、効果がかなり弱まります。

例えば4.5mmのハンドピースの最大出力は1.2J(ジュール)ですが、は最低出力は0.75Jです。痛みに対して十分な配慮をしなければ1.2Jでの照射は困難で、ウルセラは0.75Jで照射せざるを得ない場合もあります。ウルセラの効果は照射出力に比例するので、0.75Jで照射した場合は1.2J と比較して約40%も効果が弱くなります。同様に3.0mmのハンドピースの最大出力は0.45Jで最低出力は0.25Jです。この場合も最低出力の場合は最大出力と比較して約45%も効果が弱くなります。数値化することでいかに最大出力、最大バワーでのウルセラ照射が重要なのかが分かります。ただ、多くのクリニックでは痛みをコントロールできないために、最低出力で照射しているのが現状です。ウルセラの医療機関を選択される場合は、実はこのフルパワーで照射しているのかが一番重要になります。

ウルセラのショット数も重要

出力と同じくらい重要なのが、ウルセラのショット数(照射回数)です。ショット数が多ければ多いほど、しっかりと組織が変性し、ウルセラの効果が現れます。ウルセラの医療機関を選択される場合は、ショット数は一つの基準になります。しかしながら、前述のパワーのほうが実は重要になります。なぜなら、40%減でのパワーで照射した場合、同じ効果を出すためには約1.7倍(100÷60)で照射回数が必要になるからです。ショット数はクリニック選びの判断材料にはなりますが、実は照射出力のほうが大事だと言うことが分かります。

照射する深さと部位も大切さ

ウルセラの機器で照射する深さは、1.5mmと3mmと4.5mmと決められています。ウルセラの日本国内での治療後しばらくは照射する部位によって、適切にこの3種類の深さを使い分けるのが重要と考えられていました。ただ、現在では深層にあるSMAS筋膜にどれだけ熱エネルギーを届けるかが、効果の大小を決めるかにおいて重要であることが判明しています。すなわち4.5mmのハンドピースを最大出力(1.2J)で高頻度照射することが効果を最大限の効果をもたらします。ただ、1.2Jでの照射は無麻酔の場合、激痛を伴いますので、照射中の麻酔が重要になります。

また、顔のたるみの状態により、解剖学的な知識をもとに適切な部位に照射することも非常に重要になります。

ウルセラは最大パワーでは危険か?

ウルセラを最大出力(1.2J)で照射するのは危険と言うドクターもいます。これは実際4.5mmのハンドピースで照射した場合、顔面神経麻痺の重篤な後遺症が発生したという報告もあるからです。ウルセラがこのような神経障害を引き起こす危険性を秘めているのは確かです。解剖学的にも顔面神経は顔の部位によっては4.5mmの深さよりも浅いところを走行しており、この神経をウルセラのようなハイパワーで照射すれば神経障害を起こり得ます。ただ、神経の走行などの解剖を完全に熟知したうえで最大限の効果を引き出すのが優秀なドクターの仕事だと言えます。ウルセラの危険性ばかり言う医師は逆にウルセラを効果的に扱えないドクターかもしれません。

他の治療を一緒にすすめるのはNG!

ウルセラを取り扱うクリニックでは、他の照射系機器(サーマクール、タイタンなど)との併用をすすめるクリニックが数多くあります。これはウルセラだけでは十分な効果を出せないからです。照射出力や照射回数が不十分であったり、照射部位が不適切だったりするとウルセラは十分な効果が現れません。他の治療も一緒にすすめるクリニックでは効果が弱いウルセラを補うために他の治療もすすめます。ウルセラだけで十分効果が出せる医療機関は他の照射系機器を一緒にすすめることはありません。

ウルセラはめちゃくちゃ痛い??

ウルセラは無麻酔の場合、相当強い痛みを感じます。この痛みの強さがウルセラの難点です。ただ痛みが強いのはそれだけウルセラがハイパワーで照射している証拠です。他のハイフと比較できないほど痛みが強いですが、他のハイフより圧倒的に効果があるのはこのハイパワーがあるからです。一方で痛みが強すぎるので、麻酔の手段がない医療機関ではウルセラのパワーを下げて照射します。それではウルセラの本来の効果は発揮できません。

ウルセラに表面麻酔??

皮膚表面に痛みが伴う治療においてしばしば表面麻酔が使われます。これは麻酔薬が含まれているクリームなどを皮膚表面に塗布し、時間とともに麻酔薬が皮膚表面から浸透することで皮膚に麻酔がかかるという原理です。ただ、表面麻酔が可能なのは皮膚だけです。皮膚を深層にある脂肪層やSMAS筋膜まで表面麻酔が届くことはありません。一方、ウルセラの4.5mmのハンドピースのターゲットは皮膚表面より約4.5mmの深さにあるSMAS筋膜です。従って表面麻酔でウルセラの痛みを除去することはできません。

痛みを和らげるために冷やす?

麻酔の手段がない医療機関ではしばしば皮膚を氷などで冷やしながらウルセラを行うことで痛みを和らげる方法を取ります。確かに冷却しながらのウルセラ照射は痛みが軽減されます。しかし、同時に効果も弱めることになります。皮膚表面の冷却は表面麻酔と違って、皮下組織のSMAS筋膜も冷却します。冷却によりウルセラ照射によるSMAS筋膜の熱変性の効果も弱くなります。冷却しながらウルセラを照射することはウルセラ本体のパワーを下げての照射と同じことなってしまい、ウルセラの本来の効果を弱める結果となります。

ウルセラにはマスク麻酔!

ウルセラにはマスク麻酔が一番良い麻酔方法です。マスク麻酔では、完全に寝ている間に治療が完了しますので、全く痛みを感じることはありません。マスク麻酔ではガス麻酔薬を使用します。治療を受ける者はマスクから出るガスを吸い、次第に眠りに付きます。そして完全に寝ていますので、ウルセラのいつ治療が始まったのか、わかりません。いつの間にか心地よい眠りにつき、目が覚めたら手術が終了しているという夢のような麻酔方法です。目が覚めた後は、通常院内で休憩をとり、帰宅します。マスク麻酔でウルセラが受けられるのは日本国内においては現在船橋中央クリニック及び青山セレスクリニックのみとなります。

※マスク麻酔は笑気麻酔のことではありません。笑気麻酔では麻酔効果が弱く、痛みを感じます。

マスク麻酔と静脈麻酔との違い

ウルセラの痛みに対して静脈麻酔を使用するクリニックもあります。静脈麻酔は多くの美容外科、美容皮膚科で行われている一般的な麻酔方法で、局所麻酔や表面麻酔では痛みが除去できない場合に併用される麻酔方法です。静脈麻酔では皮膚に点滴針を刺し、点滴ルートを確保したうえで、静脈麻酔薬を点滴ルートから体の血管に注入します。静脈麻酔でも確かに眠りにつきますが、ただいわゆる「麻酔の切れ」が悪い麻酔方法です。痛みを十分除去するためには麻酔深度をかなり深くする必要があり、治療中・治療後も厳密な麻酔管理が必要です。ウルセラで静脈麻酔を併用するクリニックでは多くの場合この厳密な管理ができないために、麻酔深度は深くすることはありません。そのため浅い麻酔深度でウルセラを行いますが、それでは痛みが除去することはできず、患者はウルセラの施術中かなり痛みを我慢することになっているようです。一方、マスク麻酔では浅い麻酔深度で完全に眠りに付くのが特長です。このためにマスク麻酔は非常に安全な麻酔方法で、かつ、痛みを完全に除去できる唯一の麻酔方法です。

まとめ

ウルセラは効果が非常に高いハイフ機器ですが、その効果を十分発揮するためには照射出力や照射回数、照射部位が非常に大切です。また、最大限の照射出力を引き出すためには麻酔方法も重要になります。値段が安いという基準でウルセラを選ぶと、効果が不十分となり、満足な結果を得るために頻繁に治療したり、他の治療を併用したりした結果、逆にお金がかかったということになり得ます。ウルセラだけではなく、美容医療全般で言えることですが、「値段が安い、高い」という基準で医療機関を選択されると多くの場合満足な結果を得ることはできません。

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、アンチエイジング治療、リフトアップ治療を得意としている。ウルセラは日本国内に導入直後から取り入れており、日本美容外科学会でもウルセラの学会発表を行っている。

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