投稿日:2023/10/07
(最終更新日:2024/01/09)
サブシジョンによるニキビの瘢痕治療【概要編】
ニキビは多くの人々が一度は経験する肌のトラブルの一つです。しかし、ニキビそのものよりも、ニキビが治癒した後に残る瘢痕や凹凸が長期間の悩みとなることが少なくありません。特に、顔という露出度が高い部位にこれらの瘢痕がある場合、人々はそのコンプレックスを深く感じることがあります。そんなニキビの瘢痕を改善する治療法として、近年注目を集めているのが「サブシジョン」です。この記事では、サブシジョンという治療法の概要から、その詳細な治療プロセス、メリット・デメリット、そしてアフターケアに至るまでを詳しく掘り下げていきます。
1. サブシジョンとは?
サブシジョンは、凹んでしまったニキビの瘢痕を持ち上げ、目立たなくする治療法の一つです。文字通り、サブシジョンは英語でsubcisionと表記し、「皮下(sub-)の切開(incision)」という意味であり、皮膚の下層である真皮層とその下の脂肪層との間に存在する繊維を切り離すことにより、瘢痕を持ち上げる方法として行われます。
2. サブシジョンの対象となる瘢痕
サブシジョンは、「凹型の瘢痕」に特に効果的です。凹型の瘢痕(scarスカー)には以下のようなタイプがあります。
ローリングスカー: 皮膚の下層にできた繊維が皮膚を引っ張り下げることによって形成される、丸くて広がった瘢痕。
ボックスカー: 鋭い角を持つ、四角い凹みを持つ瘢痕。
アイスピックスカー: 鉛筆の先のように細くて深い穴が開いたような瘢痕。
サブシジョンは、特にローリングスカーに対して高い効果を発揮します。
3. 治療の流れ
事前カウンセリング: まず、患者と医師との間で詳しいカウンセリングが行われます。この際に、治療の適応や期待できる効果、リスク、費用などの詳細が説明されます。
局所麻酔: 治療部位に局所麻酔を施すことで、痛みを最小限に抑える準備が行われます。
治療: 医師は細い針を皮膚の下に挿入し、瘢痕を形成している繊維を慎重に切り離します。このプロセスを繰り返すことで、皮膚の凹凸が整っていきます。
アフターケア: 治療後は、一時的に赤みや腫れが現れることがあります。日焼け止めの使用、直射日光の避けるなどの注意が必要です。
4. サブシジョンのメリット
- 非侵襲的: 大掛かりな手術を必要としないため、回復期間が短い。
- 即時の効果: 一度の治療で顕著な効果が期待できる。
- 繰り返し治療可能: 必要に応じて、何度も治療を受けることができる。
5. デメリットやリスク
一時的な赤みや腫れが生じることがある。
稀に色素沈着や感染、瘢痕の悪化のリスクがある。
6. アフターケアの重要性
サブシジョン後のアフターケアは非常に重要です。日焼けを避け、SPFを含む日焼け止めを毎日塗布すること。また、皮膚を乾燥させないように保湿を欠かさず行うことが求められます。
7. まとめ
サブシジョンは、凹型のニキビ瘢痕に対して高い効果を持つ治療法です。しかし、その効果を最大限に引き出し、リスクを最小限に抑えるためには、十分な情報収集と経験豊富な医師を選ぶことが不可欠です。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがある。また、にきびのアグネス、ニキビ跡のサブシジョンを国内ではいち早く治療導入した実績がある。
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