投稿日:2023/12/28
(最終更新日:2024/01/09)
「乳首が大きい、長いことによる悩み」の原因と治療方法
多くの人は自分の体について、特に他人とあまり共有しないデリケートな部分に関しては、不安や疑問を抱えています。たとえば、「他の人よりも自分の乳首が大きいのではないか」と悩む方や、「乳首の形が大きくていびつだから、彼とのセックス時は恥ずかしくて見せられない」、「出産後夫との夜の営みが減ってしまったけど、授乳で乳首が長くなってしまって、魅力がなくなったからではないか」と感じている方は少なくありません。乳首(乳頭)は身体の中でも特に敏感で繊細な部位であり、普段は衣服や下着に覆われて外部からは隠されがちです。このため、自分の悩みを他人と共有する機会を持ちにくく、一人で抱え込んでしまう方も多いのではないでしょうか。本記事では、乳首(乳頭)の大きさ・長さに関する悩みに光を当て、その原因となる可能性があるさまざまな要因や対処法、治療方法について詳細に解説していきます。乳首の大きさ・長さに不安を感じている方は、この情報が自分自身を理解する第一歩となることを願っています。
理想的な乳首の大きさとバランス
理想的な平常時の乳首の大きさは直径8~10㎜、高さ6mm前後とされています。ただし、乳輪とバランスが非常に重要と考えられています。乳頭と乳輪の直径比が約2:5であると、理想的に乳首と乳輪のバランスが取れているとみなされることが多いです。つまり乳頭の直径が10mmの場合、乳輪の直径は25mmほどが理想です。従って、乳頭の大きさが理想的な大きさでも、乳輪が小さい場合はバランスが取れていない分、乳首が大きく見えます。理想の乳首の基準は人それぞれ異なりますが、もし「乳首が大きい」、「乳首が長い」、「乳頭の形はデコボコしている」、等の悩みを抱えているなら、まずはその悩みを正しく理解し、適切な対処法を見つけることが重要です。
↑理想的な乳首と乳輪の比率と形
乳首の大きさの悩みの種類
■乳首が大きく見える
乳首の大きさに悩みに関する悩みはさまざまです。ただ、乳首大きく見える要因の一つとしては乳輪の大きさとのバランスがあります。乳首自体は標準のサイズなのに乳輪が小さいと乳首は大きく見えます(下記イラスト)
↑乳輪が小さいケースは乳首が大きく見える
■乳首の先端が大きい
乳首の付け根と比較して、先端部分が大きい場合です。この場合は実際の直径はそれほど大きくないのに、重力で乳頭の先端が垂れた状態となり、結果的に実際の乳首の大きさよりも見た目が大きくみえてしまいます。
↑先端が大きいと実際より乳首が大きく見えてしまう
■乳首が大きいし、形もいびつ
実際に最も多いのは、形が全体的に大きく、形状もでこぼこしているケースです。上から見ると、きれいに円をしておらず、不整な形をしています。横から見ても、円柱形でになっておらず、デコボコしている場合が多いです。
↑乳首の形がいびつ
■乳首の付け根の皮膚が伸びている
授乳などにより乳首の先端を長い間引っ張られたことにより、乳首の付け根の皮膚が伸びてしまったケースです。長く伸びた乳首は短歌の枕詞の「たらちね(垂乳根)」という語源になっている説もあります。また、授乳後の長く伸びた乳首は夫婦間のセックスレスの要因の一つとも言われています。
↑乳首の付け根の皮膚が伸びているケース
乳首が大きいことで困ること
乳首の大きさに関する悩みは、日常生活の様々なシーンで不便や不快感を引き起こすことがあります。では、具体的にどのような状況で困るのでしょうか?ここでは乳首の大きさに起因する主な問題点を詳しく探ります。
まず、衣服や下着との摩擦は大きな問題です。乳首は身体の一部として突出しており、特にサイズが合わない締め付けの強いブラジャーや、逆に大きすぎて摩擦が起こりやすい下着を着用していると、不快な圧迫感や痛みを感じることがあります。特に夏場は汗による湿疹や雑菌の繁殖が懸念され、ピリピリとした炎症や痒みを引き起こす原因となります。冬場には、空気の乾燥によって肌が敏感になり、痒みで引っ搔いたことによる乳首の肌荒れや摩擦による痛みが起こりやすくなります。
次に、乳首の大きさが原因で感じる精神的な苦痛も無視できません。多くの人にとって、乳首はプライベートな部位であり、他人の目に触れること自体が大きなストレスとなり得ます。例えば、公共の浴場や温泉での入浴、医療機関での診察の際に、他人の視線が気になってしまう人は少なくありません。また、新しい恋愛関係でパートナーに自分の体を見せる時に、乳首の大きさがコンプレックスとなってしまうこともあります。
これらの悩みは、ただの身体的な不快感以上のものであり、自己肯定感の低下や社会的な活動の制限を引き起こす可能性もあります。
乳首が大きい原因
乳首の大きさに影響を与える要因は多岐にわたり、個人差が大きいというのは広く知られています。しかし、特定の状況や行動が乳首を大きくする原因となることもあります。ここでは、乳首が大きくなる主な理由を掘り下げて詳細に解説します。
■授乳
ま出産後の授乳は乳首の大きさを変化させる一般的な要因です。多くの女性が、授乳期間中に乳首が大きくなったと感じます。これは、乳児が授乳のたびに乳首を加えて引っ張るためです。皮膚は非常に伸縮性があり、一度伸ばされると元のサイズに戻りにくいことがあります。特に断乳が遅かったり、授乳回数(出産回数)が多かったりする女性は、乳首のサイズが大きくなる傾向があります。
■遺伝
乳首の大きさは遺伝的要因によっても左右されることがあります。人によっては生まれつき乳首が大きい場合もあり、このような場合、個人の努力だけではサイズを変更することは難しいです。これはバストサイズと同様に、体型や特徴が遺伝によってある程度決定されるためです。
■物理的な牽引や刺激
乳首が物理的な刺激によって大きくなることもあります。日常生活での無意識の行動や習慣が、実は乳首を引っ張ったり圧迫したりすることになり、時間をかけて乳首を徐々に大きくしてしまうのです。例えば、サイズが合わない締め付けるブラジャーや下着を長期間着用することにより、乳首への慢性的な刺激や摩擦が肥大化を促すことがあります。
乳首が大きくならないようにする予防方法
乳首のサイズが気になる方にとって、大きくなることを防ぐ予防策は非常に重要です。一旦乳首が大きくなってしまうと、元に戻すことは自然には困難です。従って、乳首が大きくならないように予防することが大切です。以下では、乳首が大きくならないための具体的な予防方法を詳細に解説します。
■過度な物理的な牽引や刺激を加えない
乳首に過度な物理的牽引や刺激を加えないことが基本です。性的な行為中に乳首を強く引っ張ったり、過度に刺激したりすることは避けるべきです。この点については、パートナーとのコミュニケーションが重要となります。お互いの体を尊重し、適切な力加減で触れ合うことが大切です。
■正しいサイズと素材の下着
乳首の大きくなることに予防するには正しいサイズと素材の下着を選ぶことが重要です。サイズが合っていないブラジャーは乳首に摩擦や圧力を加え、時間と共にサイズを変えてしまう原因となります。下着を選ぶ際は、専門店で正確なサイズ測定を行い、自分の胸にぴったり合うものを選びましょう。また、素材選びにも注意が必要です。肌に優しいシルクや綿などの天然素材を選ぶことで、乳首への摩擦や刺激を減らすことができます。化学繊維製の下着は肌への刺激が強いため、使用は避けるのが望ましいでしょう。
■授乳時に「乳頭保護器」をつける
授乳期の女性には乳頭保護器の使用を推奨します。これは、赤ちゃんが直接乳首を吸うことによって引き起こされる傷や痛みを軽減するためのものです。乳頭保護器を装着することで、乳児はスムーズに母乳を飲むことができる上、母親の乳首も守られるので一石二鳥の効果があります。
美容外科での乳頭縮小手術という選択肢
美容外科での乳頭縮小手術は、乳首のサイズや形にコンプレックスを持つ多くの人にとって、一つの解決策となり得ます。特に「早急にサイズを小さくしたい」「生まれつきの大きさに悩んでいて、自分で対処するのが難しい」と感じている方にとって、美容クリニックでの手術は大きな希望となるかもしれません。筆者が実施している乳頭縮小手術には、三つの主要な方法があります:ケーキ型法、V字切開法、そして円周切開法です。以下で、それぞれの手術方法についてより詳しく説明します。ただし、実際の手術方法は、大きくなった乳頭の具体的な状況を診察した後、医師が患者様が今後の授乳の必要性の有無等のニーズに合わせて決定します。
乳頭縮小手術①【ケーキ型法】
この乳頭縮小手法は、その名の通り、ホールケーキから一切れを取り出すようなイメージで行われます。乳頭が特に背が高かったり幅が広かったりする場合に適しており、手術では乳頭の高さや幅を必要に応じて調整します。結果として、より自然で望ましい形の乳頭を目指します。
1.乳首の背が高い場合
高い乳首は根元から低くします
2.乳首の幅が大きい場合
幅が大きい乳首も小さくできます
3.乳首に幅も高さもある場合
幅も高さも縮小した場合
乳頭縮小手術②【V字切開法】
この乳頭縮小方法は、特に乳頭の先端だけが肥大化している場合に選ばれることが多いです。上部をV字形に切除することで、乳頭の形を整えることが可能になります。この手法は比較的単純であり、効果的な形の修正が期待できます。
乳頭縮小手術③【円周切開法】
この乳頭縮小手術方法は、乳頭の横面を円周に沿って切開し、肥大した乳頭の高さと周囲を多方面から調整することができます。この方法は柔軟性が高く、さまざまな形の乳頭に適応することが可能です。
乳頭縮小手術の経過・副作用・リスク
・乳頭縮小手術は約1時間の手術です。局所麻酔で行われます。眠っている状態での手術をご希望される方には静脈麻酔やマスク麻酔も可能です。
・通常乳頭縮小手術後3日目か4日目に一度通院します(省略することも可能です).。診察時に問題がなければ、手術後14日前後に抜糸のため通院します。これで、通院は終了です。
・乳首を濡らさなければ、手術当日よりシャワーは可能です。術後3日目より患部も濡らしてのシャワーが可能です。
・アルコール摂取、運動、入浴は通常術後1週間より可能です。
・腫れは術直後よりありますが、抜糸をする術後2週間頃にかなり落ち着いております。
・副作用・リスクについては、手術で小さくし過ぎた乳頭を元に戻すことはできません。このためご希望の大きさを治療前に医師とよく話し合ったうえで、手術時の乳頭の大きさを決めるのが重要です。
乳頭縮小手術のメリットとデメリット
■乳頭縮小手術のメリット
乳頭縮小手術を受けることで得られる利点は多岐にわたり、多くの人にとって望ましい結果をもたらす可能性があります。まず、乳首のサイズを自分の望む大きさに調整できる点は、多くの人にとって大きな魅力です。これにより、理想の乳首の形状に近づけることが可能となります。さらに、乳首の大きさや変形に起因する様々な問題や不便さが改善され、日常生活の質が向上します。乳頭に関するコンプレックスが解消されることで、温泉やプールなどの公共の場での人目が気にならなくなり、よりリラックスして楽しむことができるようになります。また、手術自体は比較的短時間で完了し、多くの場合、傷痕も目立ちにくく、見た目にも自然な仕上がりを期待できます。また、将来的な出産や授乳に影響を与えない手法を選択することも可能です。そして、効果は長持ちし、多くの場合、半永久的なものとなります。
■乳頭縮小手術のデメリット
乳頭縮小手術にはいくつかのデメリットも存在します。回復期間には2週間のダウンタイムが必要とされ、物理的な刺激は約1か月間控える必要があります。また、この手術は自費診療であるため、費用が高額になる可能性があります。さらに、手術の成果は医師の経験や技術力に大きく依存するため、未熟な医師による手術では望ましくない結果になるリスクもあります。
乳頭縮小手術のよくある質問
Q: 乳頭縮小手術後に思った形にならないことはありますか?
A:手術は医師の経験と技術が最も重要です。従って経験がない医師による手術を受けた場合は理想の乳首の形にならないことはあり得ます。また、診察時にご自信の理想の形と大きさをしっかり手術を行う医師に直接話すことが重要です。
Q: 乳頭縮小手術後に乳首が小さくなりすぎることはありますか?
A:手術で乳頭を縮小しすぎた場合は元に戻すことはできません。従って、手術前に理想の大きさをしっかり医師に伝えることが重要です。また、同様に、経験豊富で技術がある医師に手術を依頼することが最も重要です。
Q: 乳頭縮小手術後に傷跡が目立ってしまうことはありますか?
A:経験と技術が伴なった乳頭縮小手術であれば傷跡が目立つことはありません。ただ、筆者も他院で行われた乳頭縮小手術で傷跡が非常に目立った例も診察したことがあります。あとから後悔したり、再手術を受ける必要が生じたりしないように最初の医師選びが最も需要です。
Q:乳頭縮小手術後の日常生活に制限はありますか?
A:乳頭を濡らさなければ、手術当日よりシャワーは可能です。入浴は1週間後からです。性行為等で乳首を刺激するのは、術後4週間後からです。その他に大きな制限はありません。
Q:乳頭縮小後、乳首を刺激していいのはいつからですか?
A:性行為等で乳首を刺激するのは、術後4週間後からです。
Q:乳頭縮小手術後はいつ通院が必要ですか?
A:通常乳頭縮小手術後3日目か4日目に一度通院します(省略することも可能です)。診察時に問題がなければ、手術後14日前後に抜糸のため通院します。
Q:乳頭縮小手術後、乳首の感覚が鈍くなることはありますか?
A:乳頭縮小手術で、乳首の感覚が鈍くなるとことはありません。
Q:乳頭縮小手術後も授乳はできますか?
A:乳頭縮小手術は主に3種類の手術方法がありますが、V字切開法以外の方法は授乳に必要な乳管を損傷することはありません。従ってこれらの方法であれば授乳はできます。
まとめ
「長乳首」「デカ乳首」などで一般的に呼ばれていますが、授乳などにより、乳頭は伸びて長くなったり、大きくなったりすることがよくあります。 また、生まれつきバストや乳輪の大きさに比べ乳首が大きい場合や乳首の形が変形している場合もあります。そうした中で、乳首の大きさに関する悩みを解決するための適切な情報やサポートを得ることは、自分自身の心身の健康を守り、より快適な日常生活を送るために非常に重要です。この記事で紹介した乳頭縮小手術は、乳頭のサイズや形に悩みを持つ方にとって、大きな改善をもたらすことが期待できます。乳頭縮小手術のメリットとデメリットをしっかりと理解した上で、遠慮なく、信頼できる美容外科医と相談すべきです。経験豊富な美容外科医に相談することで、専門的なアドバイスを受けながら自分に最適な方法を選択し、美しく、自信に満ちた自分自身へと一歩踏み出すことができるでしょう。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがある。乳頭縮小、陥没乳頭手術など乳首の手術も多く手掛けている。男性乳頭縮小手術でタモリ俱楽部に出演歴あり。
【関連項目】
乳頭縮小を考える男性へ:手術のメリットからデメリットまで徹底解説
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