日本ではマイナーなPRP療法について解説!
- 2022/11/25
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元神賢太:医療法人社団セレス理事長 船橋中央クリニック院長 青山セレスクリニック理事長。
なやめちゃん:バーチャル港区女子こと、港区なやめちゃん。
PRP療法って何?
元神先生:こんにちは、美容整形チャンネルのドクターの元神です。では今回もなやめちゃんと美容相談をやっていきます。なやめちゃん、どうぞ!
なやめちゃん:こんにちは、港区なやめです。今回は元神先生のブログでもまたPRPに力を入れます宣言をされたPRP療法について教えてください。
元神先生:はい。PRPというのはPlatelet-Rich Plasma(プレイトレット リッチ プラズマ)という頭文字を取ってPRPと言うんですけれども、多血小板血漿という治療ですね。簡単に言うと、血小板を凝縮したものを注射みたいにして入れるものなんですね。
元神先生:血小板というのは色々な作用があるんですね。傷を修復するのに1番最初に活躍するのは血小板なんですけれども、その血小板を合わさって血液の中に色々な細胞成長因子と言われるたんぱく質があるんですけれども、それを傷の治療や今回お話する美容治療の方にも役立たせるというのがPRP療法というものですね。
なやめちゃん:私の血液を注射器で取ってぐるぐるぐるーって遠心分離機で攪拌してどこかに注射するって事だと思うんですけれども、その血液を遠心分離してできているものがPRPなんですか?
元神先生:遠心しただけではダメで、遠心したものの濃縮された血小板成分を取り出すんですね。特別なキットが必要ですね。
なやめちゃん:一昨年から怪我の治療でも使ってPRPってそこで一気に有名になった感じがあると思うんですね。先生がさっきおっしゃった使い道は美容治療だけじゃない、怪我とかでも使うという事なんですが、一般の医療で使われているものを紹介してもらえますか?
一般の医療で使われているPRPについて
元神先生:PRPは結構昔からあるものでして、20年以上前からあるもので、最初は歯科領域=口腔外科の領域で歯茎の再生とかで使われていまして、その後形成外科領域、傷を治したりする領域でも使われたり、今1番メジャーで使われているのが整形外科領域で関節の痛みとかそういった治療になります。
元神先生:(メジャーリーガーの)大谷選手の(治療)でも注目されましたけれども、それよりちょっと前ですと(プロ野球選手の)マー君。今楽天イーグルスで活躍しているマー君がニューヨークヤンキース(時代)で手術を回避して、最初PRPを入れたというのも1番最初の有名人の治療でしたね。
なやめちゃん:アメリカだとメジャー、海外だとメジャーで、日本だとそうでもないですか?
日本でPRPが知られてない理由
元神先生:日本でも整形外科領域で最近はちょこちょこメジャーになってきているんですけれども、日本は厚生労働省の制約がある点でそれほどメジャーに世の中には知れ渡っていないですね。
なやめちゃん:厚労省がいまいちバッと広めないというのは何か理由があるんですか?
元神先生:保険適用させるかどうかを常に考えているというか、なるべく保険適用させないような事をさせたいんですね。もちろん予算は決まっていますから。国民全員が例えば「膝が痛い」とかで簡単にPRPとかを保険適用でやっちゃうと医療費が高騰しちゃいますから、医療(費)が高騰するような事は良い事でもなるべく知れ渡って欲しくないんですね。メジャーになって欲しくないんですよね。ですので厚労省の言い分としてはそれなりに理解できるんですけれども、100%証拠があるような裏付けがあるような治療しか「やっちゃいけない」という指導があるんですね。これは保険適用に限らず日本の医療機関全般に告知しているものですから、そういうPRPとかまだまだ科学的に100%証明されていないものはお試しで試しにやってみるというのが「やるな」という指導があるので、そういう事もあって厚労省が認めないんですよね。
なやめちゃん:日本だと保険適用ではないという事なんですね。
元神先生:日本では保険適用ではないです。整形外科で例え膝が痛くてもそれは保険適用ではできないです。
PRPは手軽な治療?
なやめちゃん:先生の話を聞いていると、注射器と遠心分離機があればできちゃうって手軽な治療だよという認識でOKですか?
元神先生:そうですね。基本的には遠心分離機が必要なんですけれども、キットがありまして遠心させるだけでは不十分で白血球成分を少し含ませた方がより効果があると言われていまして、普通に遠心をかけちゃうと完全に白血球と血小板成分が分離しちゃうものですから、白血球成分が完全に分離しないようなキットがありまして、そのキットが意外と高価なんですよね。それで結構美容治療でも整形外科でも受ける場合、比較的高価な治療になっています。
なやめちゃん:まだまだ高いって事ですね。
元神先生:それは言えますね。
PRPは信用できる治療?
なやめちゃん:実は元神先生の親御さんもPRP治療を受けてるって事なんですけれども、親御さんにも試せるという事は相当先生も信用している治療ですか?
元神先生:はい。僕自身はこのPRPを10年以上前からやっています。
元神先生:美容治療をあまり詳しくない方にもお話しますと、PRPというのは10年くらい前はかなり有名になっていたんですよ、美容治療では。かなり行われていたんですけれども、あとから厚労省の指導が入って各美容クリニックがあまり宣伝できない状況になったり、あとは確かにあまりよくない経過を辿った患者さんもいたんですよね。僕のクリニックではいなかったんですけれども、他のクリニックでやって問題が起こったり、そういうトラブルが結構話題になっていたので美容外科業界としてもちょっと下火な治療になってしまったんですよね。
PRP治療でのトラブル
なやめちゃん:具体的にあまりよくない経過ってどういう事があるか聞いて大丈夫ですか?
元神先生:1番はしこりですね。しこりになっていたり、入れすぎて入れたところがブヨブヨになったりというのがありました。具体的に僕が他のクリニックの患者さんで見たのは額に全部入れて額を丸くするために入れたんですけれども、額が全体的にブヨブヨした感じ、スポンジみたいになっちゃっているような患者さんとか、あるいは目の下に入れすぎてめちゃくちゃ膨らんじゃっているような状態の患者さんは見た事がありますし、そういうのが結構ネット上でも話題になっていたので、そこでPRPというのが下火になってしまったんですね。
なやめちゃん:ヒアルロン酸だったらそういう状態になってもすぐリカバリーできるものがPRPだとなかなか除去しにくいとか、治しにくいって事はありますか?
元神先生:そうですね。PRPは余計に膨らみ過ぎちゃった場合はステロイドの注射をしたりする事もあるんですけれども、それか外科的に取るかという方法で。ヒアルロン酸のように100%溶かす事はできないのは確かです。
なやめちゃん:なるほど。結構使い方が難しいって事ですね。次回は先生に美容治療でPRPってどういうふうに使うのかというのを親御さんの話も踏まえて教えてもらえればと思います。ありがとうございました。
元神先生:ありがとうございました。
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