出演者情報

元神賢太：医療法人社団セレス理事長 船橋中央クリニック院長 青山セレスクリニック理事長

萩原靖洋：美容クリニック業界でカウンセラーとして25年のキャリアを持つカウンセラー。

高橋：美容医療カウンセラーとして、8年のキャリアを持つ。美容治療経験者。

二重埋没法の闇

萩原：こんにちは。ナビゲーターの萩原です。

元神先生：ドクターの元神です。

高橋：カウンセラーの高橋です。

萩原：二重埋没法で騙されていませんか？元神先生、私萩原とカウンセラーの高橋さんの長い業界経験をもとに美容クリニックの裏側・トラブルなどのやばいトークをお届けする第2弾でございます。今回も二重埋没法の営業カウンセラーの手法について元神先生と共にお伝えしていきます。元神先生、前回は9800円が数十万円になる埋没法、20点留めで200万円を請求される埋没法について紹介いたしました。見ている方はびっくりするかもしれませんが、業界内ではよく聞く話ですよね？

元神先生：そうですね。よくないですけどね。

萩原：実際に高橋さん、被害に遭った患者さんも来られてますよね？

全員の脂肪抜け抜け詐欺

萩原：今回の一発目はとりあえず全員の脂肪抜け抜け詐欺です。元神先生、上まぶたの脂肪が多いと二重のラインや目の印象に影響しますか？

元神先生：多少はあります。人によりますけどね。

萩原：重たい印象の目がコンプレックスの方が多くいらっしゃいますよね？

高橋：はい。

萩原：それを逆手に取った手法なんですけれども、高橋さんが患者様だとしたらカウンセリングでこういう事になるわけですね。

詐欺のカウンセリングを再現

高橋：すみません。埋没法で二重にしたいんですが。

萩原：高橋さんの場合はすごく重たい二重ですね。目が重たいので脂肪が多いんです。糸を止める時に脂肪を抜くべきです。そうじゃないと糸が外れやすいし、二重のラインに脂肪の重みが乗っかって綺麗に仕上がらない。小さい穴からスルッと抜けますから脂肪除去も一緒にやってください。

高橋：おいくらですか？

萩原：脂肪除去は埋没法に加えて30万円追加となります。

高橋：30万円？

萩原：はい。

高橋：分かりました。

上瞼の脂肪除去自体は悪い治療ではない

萩原：クリニックによっては全ての患者様に脂肪除去をすすめる、マニュアル化しているところがあるんですね。

元神先生：そうなんですね。

萩原：脂肪が多いと目の印象が悪い、(糸が)外れやすいと言うと目にコンプレックスがある方にはアップセルしやすいんでしょうね。もちろん脂肪除去をした方がいい場合もあるわけですよね？

元神先生：あります。

萩原：脂肪除去自体が悪い治療ではないですね。

萩原：中には脂肪除去ができない、やった事もないドクターが担当する事もあって、除去した脂肪を見せてもらえない事があります。おそらく実際には(治療を)やってないんだと思いますね。詐欺まがいの治療が横行しているのでそれは気をつけるべきだと思います。

目頭切開をセットにしてノルマにしてるクリニックがある!?

萩原：次です。目頭セットが1ヶ月10件のノルマって何？元神先生、平行型の二重まぶたが人気ですけれども、目頭側にある蒙古襞で被さって希望のラインにならないという事はありますか？

元神先生：ありますよ。

萩原：平行型にするのが難しい場合は埋没法と合わせて蒙古襞をカットする目頭切開で行うと効果的ですか？

元神先生：効果的です。

萩原：実際に来られる患者様は目頭切開をお受けになる方が多いですかね？

高橋：いらっしゃいますけど埋没法の方が多いです。

萩原：そうですよね。単純に目頭側に一週間くらい糸が付くわけですからダウンタイムを考えると、埋没法に比べると件数は少ない？

元神先生：圧倒的に少ないですよね。

萩原：そうですよね。人気の平行型のラインを作りたい方が多いので、目頭切開を埋没法とセットで受けさせる事をノルマとしているというクリニックがあります。

萩原：患者様としても料金は上がるし、ダウンタイムも長くなるので躊躇するんですけれども、ノルマを達成しなきゃならないからカウンセラーも必死です。滾々と説得をします。帰るにも帰らせてくれない。元神先生、長時間軟禁に近い感じでクロージングされて帰さないという手法も多いですよね？

元神先生：多いですね、昔からね。

萩原：それで(施術を)受けて患者様はハッピーなんでしょうか？

高橋：かわいそうですよね。

萩原：考えたいですという患者様に対してはどうされていますか？

元神先生：ゆっくり検討した方がいいですよね。勢いでしても必ず後悔しますから。しっかり検討した方がいいです。

カウンセラーにノルマを課しているクリニックは結構ある

萩原：そうですよね。このノルマをカウンセラーに課しているクリニックは結構あって、ボーナスの額にも大きく影響するんですね。

元神先生：本当にカウンセラーが歩合制だったり、ドクターが歩合制のクリニックって大手はかなり多いんじゃないですかね。

萩原：1ヶ月の達成必須金額、予算みたいなものがあったり、この治療を「必ず売ってください」みたいなものもあるらしいんですけれども、不動産会社のマンションを売る営業マンさんと同じような感じかもしれないですね。患者様にとって必要だからすすめられているのではなくて、クリニックの売上のために無理に言われるケースも多いので、これ気をつけたいですね。

実際に理不尽な営業をされた患者様は来る？

萩原：埋没法の料金トラブル、今回もご紹介しましたけれどもどうですか？実際に理不尽な営業をされたという患者様は来られますか？

高橋：多いですね。お話をしていてそういった方は警戒心が強くなっていて、もう騙されないか…？というところになるので、こっちは騙してないですよというお話をするまでに気持ちのフィルターが強い方も本当に多いので。

元神先生：過去に痛い目に遭った方は結構いらっしゃるんですよね。そういう方はやっぱりどうしても警戒心が強いですよね。

萩原：かもしれないですね。高橋さんは実際に他の病院に行ってアップセルを受けた事はありますか？

高橋：あります。

萩原：笑顔で言ってるけど。

高橋：あなたは300万円くらいの簡単なボトックス注射で小顔になれるから一生って言われて。

萩原：一生。先生、300万円のボトックスで一生小顔ってありますか？

元神先生：ありえないですね。

萩原：なるほど。

高橋：実際にそこの場にいてずっとお話をしていると、だんだん料金感覚が分からなくなってくるんですね。最初は300万円と言われていても、ありえないです…って思っていても、「じゃあお値下げします」とか言葉巧みに言われると、安いのかな…？って思ってくるんです。

萩原：安いんかーい。なるほど。

高橋：そういった患者様の気持ちも分かります。

萩原：これはもうクリニック側にやめろやめろって言っても無理ですかね？

元神先生：無理ですよね。やっぱり消費者側、患者様側が気をつけないとダメですね。

萩原：なるほど。これは僕たちが伝えていくしかないですね。

元神先生：そうですね。

まとめ

萩原：冷静な目を持っていただきたいと思います。今回は美容外科クリニックのノルマだったり、歩合であったり、セット治療を無理矢理すすめられるという件についてお伝えしました。ありがとうございました。

元神先生・高橋：ありがとうございました。