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元神賢太：医療法人社団セレス理事長 船橋中央クリニック院長 青山セレスクリニック理事長。

ワキガ・多汗症について

元神先生：こんにちは。ドクターの元神です。今回は非常に相談が多いワキガ・多汗症についてお話させて頂きます。まず、ワキガと多汗症って一緒に考えられがちですけど実際別物です。どうして別物かと言い切りますとですね、汗を出す分泌腺2つあるんですね！1つがエクリン腺、もう1つがアポクリン腺と言われているものです。エクリン腺というのが大量に汗を出す多汗症の原因です。もう1つアポクリン腺がワキガの臭いを出す汗の分泌腺です。原因が違いますので、一緒じゃないんですね。ですので、治療方法は両方を兼ねる場合も多いんですけども基本的には分けて考えた方がいいと思います。

多汗症に効果がある治療

元神先生：多汗症で悩んでいる方は、あまりニオイには実際気になってないんですよ。こういう方はまずエクリン腺の治療を優先させるべきですね。エクリン腺に対して一番治療効果がありますのはボトックス注射です。エクリン腺から分泌される汗をしっかり止めます。大体打ってから2〜3日後から効果が出まして、3ヶ月くらい非常に良く効いてまして、それから少し弱くなって半年くらいで効果がなくなっちゃいます。永久的じゃないところが非常に難点ではありますね。では多汗症エクリン腺に対するボトックス治療以外の治療となりますと、ボトックスほどの効果はない治療なんですけども当院ではビューホット治療というものを行っております。もう1つは手術でエクリン腺を取り除くということも可能です。

ワキガ症に効果がある治療

元神先生：ワキガ症の治療についてお話致します。ワキガ症はですねアポクリン腺を無くさないといけない治療になります。アポクリン腺は取り除けば再生されることはないんですね！一方多汗症の原因になっているエクリン腺はですね再生されちゃうのが厄介なところなんですね。ビューホット治療や外科的な手術でエクリン腺を取り除いても再生されちゃうんですよ！完全に再生される訳ではないので治療効果は半分くらいはあるんですよね。半分くらい再生されちゃうからボトックスほど汗をピタッと止めることはビューホット治療やどんな外科的な治療でも難しいんですね。一方ですねアポクリン汗腺は再生されません。基本的に1回取り切れば治ります。他のクリニックではミラドライといった機器とかもあると思います。ビューホット治療ではですね、直接皮膚の表面から針を刺しまして、もちろん麻酔をした上でですね！皮膚の下にあるアポクリン腺を破壊するという治療になります。これが実際のビューホットの機械になるわけですけども。これハンドピースで私の手をワキだとすると刺しまして針が出まして皮膚の下のアポクリン腺を破壊します。やっぱり手術に比べると効果が完璧ではないです。大体患者さんにお話しているのはアポクリン腺の大体7割位が1回の治療で良くなるとお話してます。

元神先生：もう1つアポクリン腺をしっかり取り除く治療としてはですね〝手術〟というものがあります。手術もですね色んな手術方法があって本当に治療を受けたい方を惑わせさせる要因の1つなんですけども、歴史的には「切開剪除法」という方法があります。ワキの皮膚を真ん中あたりで切開しまして、切開反転させるんですね。こちらに簡単な絵がありますけども…皮膚の裏側にアポクリン腺というのがくっついてるんですね。それを外科用のハサミで取っていきます。

元神先生：これが「切開剪除法」とか「反転剪除法」とか言われている方法です。これはもちろん医者の技術によりますけどしっかり医者の技量があればですねアポクリン汗腺が取れますのでかなり劇的に改善します。ただし支出がちょっと大きいんですね。それがデメリット。ワキの皮膚の真ん中を切開するものですから周りの皮膚がカサブタみたいになって皮膚の状態が悪くなって一部壊死する確率が非常に高いんですね。美容的・見た目的にはあんまり良くない治療なんですね。それを改善させたのが私が一番オススメしているシェービング法という方法です。

元神先生がおすすめするワキガ治療「シェービング法」

元神先生：これはワキの皮膚の端っこあたりを大体3センチ弱くらい切開しまして、こういう特殊な器具を入れるんですね。ここに歯がついてまして歯がちょうど皮膚の裏側にあたるようにしましてアポクリン汗腺を削ぎ落とすようになります。

元神先生：効果としては「切開剪除法」と同程度効果があります。むしろ僕は皮膚を薄くできるものですから従来の切開剪除法以上の効果があると考えているんですけども、これも医者の技術によってかなり違いますけども私が行う場合は100％治ると言い切って行っております。従来の切開剪除法のように大きな傷を残さず小さい傷で、しかもそういう皮膚が壊死するような確率というのは切開剪除法に比べて低いです。これが手術でしっかり治すメリットですね。今お話しましたように、私が一番おすすめしたい手術はシェービング法になります。シャービング法じゃなくても切開剪除法でもすごく良い効果を出します。ですが今は手術は非常に主流じゃなくなっています。どうしてかといいますと、ビューホット治療とかミラドライ治療っていうのは何の制限もないんですね治療後。部活動をしている中高生とかね非常にウケがいいですし実際いい治療法です。7割くらいは良くなると思います。ただ100％じゃないんですね。すごくニオイが強い方はやっぱりビューホットやミラドライでも弱いんですよちょっと。残り3割が強烈なニオイする方は1回の治療では満足できない場合も多いです。ですので強烈なニオイの方は僕は最初から手術の方法をおすすめしています。私でしたらシェービング方法をおすすめします。これは近寄るだけでも周りの方がニオイを感じるような場合ですね。その場合はシェービング法が一番いいと思います。先ほど手術はあまり主流ではなくなっているとお話しましたけど、他の治療が手軽という要因の他にですね、実際手術ができるクリニックが減っているんですね。手術ができる技量のある医者が非常に減っています。件数も減ってますから技術を磨くこともできないんですね。大手の美容外科とかクリニックでは手術以外の方法を推奨はしてますけど決してそれは100％の治療ではないんですね。やっぱり手術は医者の技術によって非常に差が出ますから、もし手術を考える場合は技術があるところを探す必要があると思います。

シェービング法の治療後について

元神先生：もう1つ手術について補足説明いたしますと、手術は治療後大きなガーゼが1週間入ります、ワキに。握りこぶし大くらいのガーゼが入りますのでこの間日常生活にも制限がありますし、運動とかできないですからこの1週間はすごく気をつける必要があります。うちのクリニックではさらに1週間後もガーゼは取れますけども、さらに1週間同じような制限をしております。

まとめ

元神先生：今回はワキガと多汗症の違いについてお話しましてそれぞれの治療法について簡単にお話しました。今後はさらにそれぞれの治療法について深堀を説明していきたいと思います。ご視聴ありがとうございました。