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元神賢太：医療法人社団セレス理事長 船橋中央クリニック院長 青山セレスクリニック理事長。

フェイスリフト手術の効果について

元神先生：こんにちは。ドクターの元神です。今回はフェイスリフト手術の効果についてお話したいと思います。フェイスリフト手術というのは基本的に切開する手術ですよね。最大限の効果を皆さん期待していると思います。ですけど切開したのに大して効果がなかったとか、切開したらすごく腫れて腫れが引いたら元に戻ったとか、そういう話をよく聞きますけど、腫れる手術と腫れない手術、効果がある手術と効果がない手術、何が違うのか具体的に説明していきますね。

効果がある手術、ない手術を解説

元神先生：皆さん気になっているのはほうれい線、あるいは口元のマリオネットラインと言われている所ですけれども、ここがしっかり上がって欲しいわけですよね。

元神先生：これをしっかり上げるにはSMAS筋膜という筋膜がその下にあるんですけれども、「SMAS筋膜もしっかり引き上げる」とか、ちょっと調べると色々調べたら出てくると思うんですけど、「SMAS筋膜の引き上げ」がどこのクリニックでもやってますと言ってることが多いんですけれども、意外と引き上がってない事が多いんですよ、SMAS筋膜が。だから効果が弱かったりするんです。そこがまず1つですね。

SMAS筋膜を引き上げるのが難しい？

元神先生：そんなにじゃあSMAS筋膜を引き上げるのが難しいのかと言うと、SMAS筋膜というのは皮膚の下全部にあるんですね。ですのでそれを一部引っかけて引き上げると顔の部分によっては引き上がります。ただし目尻のあたりに靭帯が走ってまして、SMAS筋膜がここで1回くっついているんですね、靭帯に。

元神先生：ですので耳に近いところのSMAS筋膜はいわゆるフェイスリフト手術、一般的な「小さい切開」とか、「そんなに腫れない手術」でも上がるんですよ、この筋膜が。ただしこの奥の1番気になっているSMAS筋膜は通常行っているフェイスリフト手術では引き上がらないんです。通常というのはクリニックによって色々名前が違うのでややこしいんですけれども、ただ単に「SMAS筋膜引き上げます」という手術ではここは上がらんですね、実は。ここの効果が弱いんですよね、普通のフェイスリフト手術。じゃあここ(口のまわり)をしっかり引き上げたいとなると、ここ(靭帯)を越えて剥離するんですよね。皮膚を剝がしていくんですよね。そうすると目のここまで剥がしていくんですよ、皮膚を。ぐろいですけどね。実際こういう事なってるんですけど、手術。そうすると、ここまで剥がすとめちゃくちゃ腫れます、手術後。めちゃくちゃ腫れる上に手術時間もすごく長いです。手術時間が例えば3～4時間と長くて、腫れもお金もばか高いというのもあるんですけれども、それは基本的にはここまで剥がしているんですよね。そうするとSMAS筋膜もしっかり引き上がりますから効果はおそらくあると思います。ドクターの技術によっても違うんですけれども。

しっかり引き上げる為の工夫

元神先生：ちょっとウワサでは聞いたんですけど、ある芸能人が有名なドクターで3,000万円で手術を受けたという話を聞いた事がありますけど。なかなか大掛かりな手術になるんですよ、ここまで剥がすと。ほとんどの手術が小さい範囲で済ませて効果が弱いのかと言うと、そうではないです。こっち(口のまわり)もしっかり引き上げるためにいろんな工夫をしています。

元神先生：実際僕のクリニックではどういう事をやっているかと言うと、ここはSMAS筋膜靭帯くっついていないですからしっかり引き上がるんですけど、ここが弱いからそれを克服するために糸を入れるんですね、ここだけ。ここだけ糸を入れています。

元神先生：スプリングスレッドという糸を使って、ここだけSMAS筋膜を引っ掛けて引き上げるようにしているんですよね。そうすると従来は大掛かりな手術では剥離までしないといけなかったところを剥離をせずにしっかり上がるんですよ、ここ(内側)も。そういう事をやってます。これは実際僕がこの間の美容外科学会で発表したんですけれども、そういう事をする事によって腫れを少なくする。手術時間も短くする。かと言って手術効果もしっかりほうれい線の気になっているところを引き上げるという手術方法を僕は学会で発表して、実際に患者さんにかなりの数でやっているんですけどすごく効果があります。

まとめ

元神先生：今お話したようにフェイスリフト手術で効果がしっかりある・ないというのはSMAS筋膜をしっかり上げるかどうかなんですけど、当院では糸を利用してSMAS筋膜をしっかり上げているというお話をさせて頂きました。フェイスリフト手術は非常に人気の手術で効果も一般的にはあると言われているんですけれども、「やっぱり(効果が)弱かった」など後悔する結果にならないためにも今後もフェイスリフト手術について詳しく話していきたいと思います。