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元神賢太：医療法人社団セレス理事長 船橋中央クリニック院長 青山セレスクリニック理事長。

ほくろとシミの違いとは？

元神先生：こんにちは、ドクターの元神です。今回はほくろとシミについてお話していきます。こちら簡単にほくろとシミの絵を描いてますけど、皆さん「ほくろとシミの違いはなんだろう？」とか思いますよね？厳密には医学的に言うとそんなに大きな違いはないんですね、治療の観点から言うと。出来る要因から言うと結構違ったりするんですけれども、今回は治療の面から主にお話していきます。こちらイラストですけれども、シミとほくろ。シミもいろんなシミがあるんですけれども、いわゆる紫外線によってできたごく一般的なシミと思ってください。いわゆる丸くてほほやこめかみのところに茶色っぽく出るシミですね。そういったシミは皮膚の表面にあるんですね。

元神先生：皮膚というのは以前にもお話して知っている方がいるかもしれませんけど、表皮と真皮に分かれます。表皮というのは皮膚の表面に近いところですね。表皮の下に真皮というところがあります。真皮の下には脂肪がありますね。

元神先生：一般的なシミというのは老人性色素斑とか日光性色素斑と言うんですけれども、表皮にとどまっているんですね。黒く塗っているところは今はシミとして描いてますけれども、表皮にとどまっています。一方ほくろは真皮の方に入り込んでいるんですね。ここが1番の違いですね。

ほくろの治療法

元神先生：次に治療についてですけれども、治療方法は色々あるんですけれども今回はレーザーについてお話いたします。一般的なレーザーというのは1番よく使われているのは炭酸ガスレーザーというレーザーです。これは削っていくようなレーザーなんですね。ほくろの場合は分かりやすいです。この今赤で描いてますけど削ってなくしちゃう。ほくろに沿って取ると結構再発がしやすいので、あとは治りが目立ってしまったりする事があるのでちょっと広めに実は削ります。この赤く塗ったところを全部削った感じになりますね、手術直後は。ですので手術直後は結構くぼみができますね、ほくろに関しては。ほくろの深さにもよるんですけれども、実際にほくろをレーザーで削っていくと黒いのがどんどん見えてくるんですね。黒いのがなくなるところまで深さを掘って、あとは横を広げていくような感じで炭酸ガスレーザーは削っていきます。

シミの治療法

元神先生：シミに関しても炭酸ガスレーザーで治療することができます。これも本当に同じように削るんですよね。これは本当に浅く削るだけですね。今はオーバーに描いていてシミを削った時に結構くぼみができそうに見えるんですけれども、実際は1㎜以下しか削っていないです。シミを炭酸ガスレーザーで削る場合はわずかなくぼみができる程度でほくろとは全然違いますね。

元神先生：シミに関しては炭酸ガスレーザーというレーザーもありますけど、もう1つYAGレーザーというものがあります。YAGレーザーでシミを取った方がキレイに取れる場合が多いです。YAGレーザーというのは1番表皮の表面にここになるべくダメージを少なくして熱を下に届けて、シミの成分を破壊する事ができるんですね。そういう特徴があります。ですので炭酸ガスレーザーよりもシミに関してはYAGレーザーで取った方がいい場合が多いです。ただシミも濃い場合は深くなっている場合が多くて、その場合YAGレーザーでは十分破壊する事ができないんですよね、シミ成分を。ですので診察した上で炭酸ガスレーザーの方がいい場合もあります。これは本当にドクターの診察で僕が実際どっちがいいかを決めていますね。

平らなほくろと膨らんでいるほくろについて

元神先生：シミとほくろのまず治療方法についてお話しましたけど、もうちょっとほくろについて深掘りしてお話しますと、ほくろは平らなほくろと膨らんでいるほくろと色々あると思いますけど、取り方は基本的に炭酸ガスレーザーなんですけれども、ここの深さがほくろによって変わってきますね。平らで真っ黒なほくろはかなり深い場合が多いですね。ですのでかなり深く掘ります。深く掘った場合はやっぱり平らになるまでの時間が結構かかったりしますね。大きくて深い場合は4週間くらい軟膏を塗って頂く必要がありまして、その上にテープで保護するような形で行っております。軟膏が非常に大事でして、軟膏をしっかり塗らないと削った表面にはカサブタみたいあなものができちゃうんですよね、擦り傷と同じように。皆さん大体経験があると思いますけれども、カサブタができてポロっと取れた時は皮膚の表面がくぼんでいますよね。ああいうふうにほくろが治っちゃう事がありますので、そういったカサブタができないように軟膏をしっかり塗って頂く必要があります。そうする事でくぼみができずに平らになりますね。平らにキレイに治ります。一方、隆起性のほくろ、大きいボコッとしたほくろは意外と深くなくてそんなに深く削らずに済みますし、深く削らなくていい分早く治りますし、すごくキレイに治りますね。

元神先生：一方、シミに関しては最初には日光性色素斑とか老人性色素斑と言われる一般的なシミに関してお話しましたけど、シミも真皮の中にあるシミもあるんですよね。こういうふうに。こういうシミはそれこそ炭酸ガスレーザーでは取る事ができなくて、YAGレーザーで(取ります)。

元神先生：YAGレーザーもちょっと専門的になっちゃうんですけど、波長と言っていろんな熱が届く深さを調整できるんですね。真皮にあるようなシミは波長を変えて治療します。ですのでやっぱりシミに関しても非常に診断が大事でして、どのレーザーをどの波長で使うかというのは経験が非常に大事になってきますね。今回はごく簡単ではありますけれども、第1回目ですのでシミとほくろに関して解説いたしました。ご視聴ありがとうございました。