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「専門医が徹底解説! 女性の薄毛解消読本」についての記事まとめ

2024/01/30

院長ブログトップ > 薄毛対策のウソ?シャンプーについて【女性薄毛対策ブログ第11回】

薄毛対策のウソ?シャンプーについて【女性薄毛対策ブログ第11回】

薄毛に悩む日本人女性

(第10回「カツラを買うとローン地獄に」からの続き)

薄毛対策の常識    ウソ?   ホント?

では、ここから私たちの日頃の生活習慣と薄毛との関係を見ていきましょう。巷には「薄毛を解消する」ためによいこと・悪いことといった情報が数多く流布していますが、 中には「常識のウソ」のような間違ったものも少なくありません。例えば「シャンプーは 必ず毎日しなければならない」というような、薄毛を解消するどころか、むしろ促進して しまう恐れのある迷信的な情報すらありますから、注意することが必要です。

ひとが髪を洗剤で洗うようになったのはつい最近

先に、育毛シャンプー、発毛シャンプーと呼ばれる類のものについて、お話ししました。 ここでは日常で頭髪を洗浄するための一般的なシャンプーについて考えていくことにしま す。「一般的なシャンプー」といっても、じつにさまざまな商品がありますが、これも メーカーが売上を伸ばすための戦略。髪にいいかどうかは度外視……という実態がありま す。そもそも髪を洗うという行為の歴史は古く、海外では紀元前に神へのみそぎの儀式とし て始まったといわれます。一方、日本では古代には髪を水で洗うという習慣はなく、稲や 麦の茎を粉末にして髪にまぶしたうえで、丁寧にくしでとかして髪の手入れをしていたよ うです。日本人が髪を水で洗うようになったのははるかあとで、江戸時代末期のこと。ふのりやうどん粉、うぐいすや鳩のフン、粘土、卵の白身、椿油のしぼりかすなどがシャン プー代わりに使われていたそうですが、実際に髪を洗うのは上流階級でも1カ月に1度ほどの頻度だったといいます。

石鹸を使用しての入浴は明治時代から

明治時代に入り、石鹸を使うことが一般的になると、体も髪も同じ石鹸で洗うようにな

りました。「シャンプー」という言葉は昭和6年、髪も体も洗うための洗い粉の販売とと もに初めて登場します。その後、さまざまなメーカーから洗い粉のシャンプーが発売され

るようになり、昭和30年頃から、使いやすい液体シャンプーがお目見えしました。昭和60年頃からは、夜と朝に1日に2回シャンプーをする〝朝シャンブーム〟によって、シャンプーの需要が急増します。さらに香りのよいシャンプーや、「フケ・かゆみ用」「ダ

メージヘア用」「パーマ・カラーリングヘア用」のシャンプーなど、用途に合わせた製品 が数多く出回るようになりました。

シャンプーのシリコン、ノンシリコンは薄毛には関係ない?

シャンプーと薄毛

今では「髪によい」とされるさまざまな成分を含んだシャンプーやトリートメントも多く存在し、どれを選ぶべきか迷うほどです。たとえば、先にもお話しした「ケラチン」。ケラチンは毛髪を構成する重要なタンパク 質なので、実際にそれがシャンプー類に入っていれば髪によいと思われるでしょう。しかし、シャンプーをしている短い時間でケラチンが毛根に吸収されることはありませんから、 実際には効果はありません。一方、最近はノンシリコンシャンプーも支持されています。「ノンシリコン」という言葉から、なんとなく「シリコンはよくない」というイメージができ上がっていますが、じつは「シリコン」自体は悪い成分というわけではありません。シリコンには、髪を洗うと きに、髪の摩擦を軽減してくれる効果があります。そのため髪が長い女性などはシリコン 入りのシャンプーのほうが適している場合もあります。いずれにしても、「シリコンシャンプーは髪に悪い」というのはウソです。シリコンか ノンシリコンかは薄毛とは関係ないという医学論文も出ていますので、あまり気にする必 要はないでしょう。【女性薄毛解決ブログ第12回に続く】

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。これまで延べ5万以上の薄毛治療を行う。著書に「専門医が徹底解説!女性の薄毛解消読本」(元神賢太著 / 幻冬舎)。女性の薄毛治療のほか、エイジングケア治療、美肌治療を得意としている

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2024/01/23

院長ブログトップ > カツラを買うとローン地獄に【女性薄毛対策ブログ第10回】

カツラを買うとローン地獄に【女性薄毛対策ブログ第10回】

薄毛に悩む日本人女性

(第9回「発毛サロンの騙しとカツラの罠」からの続き)

洗脳的なセールストークに乗ってカツラを買うとローン地獄に

一般のユーザーには前回の記事に記載したカツラ販売からくりや、費用の総額がわかりづらく、実際にカツラを求めて店舗を訪ねて、初めてその高額さに驚く、といった場合がとても多いようです。そこで「こんなに高くては無理」と断ろうとしても、カツラメーカーの営業のセールストークは巧みです。「こんなに素晴らしいカツラなら絶対に人にバレません。明日から人生が180度、明るく変わりますよ」などと心をそそるトークでカツラをすすめられます。それでも二の足を踏んでいると、強引な勧誘が何時間も続き、しまいにはそれが脅しのよ うになることすらあるといいます。すると本人も「このカツラをつければ、薄毛の悩みにさようならできる。つけなければ、 暗い人生のままだ」と思い込んでいってしまうのです。このようにして高額なカツラを売 りつける販売方法は非常に問題があると思います。こうして実際にカツラを買ってしまうと、高額なローン地獄に陥る人も少なくありませ ん。国民生活センターによれば、発毛・増毛サロンやカツラの契約に関するトラブルにつ いて寄せられた相談は、2008年度には1275件。金額は100万~500万円が192件で、500万円を超えたものも数件、3000万円というものまであります。これだけのお金を払ったとしても、そもそもカツラは髪を増やすわけではなく、薄毛を 隠しているだけ。育毛や発毛サロンに至っては、いくらせっせと通っても、ほとんど髪が 増えることはありません。それなのに、いかに無駄なお金が支払われているかということです。もし、カツラの購入を考えた場合には、ローンを組むそのときだけでなくメンテナンスも含めて、どれほどのお金が必要になるのかをまずよく考えることが大切です。さらに、マインドコントロール的ともいえる勧誘システムに惑わされないよう心がけることも忘れてはなりません。

〝増毛法〟は高額なカツラ購入へと導くための巧妙な仕掛け

また、カツラについては、初めからカツラを売るのではなく、〝増毛法〟からつなげる販売システムも問題になっています。〝増毛法〟とは、自毛に人工毛を結びつけて髪を増やすもので、〝結着増毛〟とも呼ばれます。これは元からある自分自身の髪の毛に、人の手によって人工毛を結びつけていく方法です(下記図表参照)。

結着増毛イラスト

結着増毛では時間が経つと、結ばれた毛同士が玉のように なって目立ったり、枝毛のように見えたりする。

[図表]結着増毛

 

この増毛法は施した直後はとても見栄えがいいのですが、1週間から10日ほど時間がたつと、見た目に問題が起きてきます。それは当然のことながら自毛が伸びてくるからです。自毛が伸びると、それに結びつけられた人工毛までがいっしょに浮き上がってきてしまうのです。こうなると、結ばれた毛同士が玉のようになって目立ったり、枝毛のように見えたりしてしまいます。これではとても見た目が悪いので、また同じ増毛法を受けなければなりません。髪が伸びるごとにそれを繰り返していくので、それは終わりなき闘い。増毛サロンに通い続けなければならない面倒さに加え、当然、費用もどんどんかさみます。デメリットはさらにあります。増毛法を行うと、人工毛を結びつけられた自毛に負担がかかってしまうのです。もともと健康だったはずの自毛はダメージを受け、切れやすくなってしまうこともしばしば。〝増毛〟で髪を増やすどころか、毛が傷められて減ってしまうわけです。これでは完全に本末転倒というものでしょう。そんな苦労やショックの連続を経験した末、「もう増毛法はやめたい」と考える人が多いのは当然のことです。しかし…、そこからが本当の落とし穴です。

増毛法からカツラへ

増毛法をやめたいと申し出た客に対して、メーカーが提案するのが、じつはカツラの購入です。「増毛法が合わないのなら、カツラがいいですよ」という言葉で、カツラをすすめるのです。カツラをかぶることについては抵抗感がある人も少なくないし、購入を躊躇するほど高額な商品でもあります。そこで、いきなりカツラを売るのではなく、増毛からつなげていくわけです。つまり、メーカーにとって、増毛法はカツラを売るための〝仕掛け〟や〝誘導〟に過ぎません。カツラ自体は悪いものではないとはいえ、こうした販売方法は非常に問題がある と思うのです。実際、国民生活センターには、こうしたカツラにまつわるトラブルや、育毛・発毛ビジネスに対する苦情などが多数寄せられているのが実情です。【女性薄毛解決ブログ第11回に続く】

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。これまで延べ5万以上の薄毛治療を行う。著書に「専門医が徹底解説!女性の薄毛解消読本」(元神賢太著 / 幻冬舎)。女性の薄毛治療のほか、エイジングケア治療、美肌治療を得意としている

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2024/01/16

院長ブログトップ > 発毛サロンの騙しとカツラの罠【女性薄毛対策ブログ第9回】

発毛サロンの騙しとカツラの罠【女性薄毛対策ブログ第9回】

女性薄毛の悩む日本人女性

(第8回「効果はある?ない?〝薄毛ビジネス〟の実態」からの続き)

〝発毛サロン〟が謳う「発毛」にだまされてはいけない!

薄毛ビジネスの中でも、私が率直に言って全否定したいと考えるのは、「育毛サロン」,「発毛サロン」と呼ばれるビジネスです。こうしたサロンでは「育毛、発毛がかないます!」という謳い文句の下、頭皮マッサージやシャンプーなどヘッドスパを施すことがほとんどです。心地のいいインテリア、心が落ち着くようなBGMに包まれて、人に頭皮マッサージや シャンプーをしてもらうのは確かに気持ちがいいものでしょう。それによって癒しやリラ クゼーションを得るだけで満足できるというのであれば、サロンへ通うことは決して否定しません。確かに、頭皮マッサージには頭皮の血行を促す作用があり、頭皮の血行がよくなれば、発毛の促進につながるとも考えられます。しかし、いくらマッサージをして血行をよくしても、それは一時的なもの。ほどなく血行は元に戻ってしまうので、発毛に直結するとはとても考えられません。ただし、これも頭皮マッサージをしてもらって気持ちがいいレベ ルで本人が納得できれば、問題はありません。

しかしながら、それが「発毛効果」を謳っており、通う人がそれに期待しているとすると問題です。なぜなら、このようなサロンで頭皮マッサージやヘッドスパを受けても、直接的な発毛はまったく期待できないからです。

実際、高額な料金を払ってサロンへ通い続けても、サロン特製という高いシャンプーなどを買って使ってみても、発毛の効果は当然得られません。そこで通うのをやめたいと告げると、今度は強力な引き止めを受けます。

このときの殺し文句が、「施術を受けていなかったら、今よりもっと薄くなっていましたよ」、「ここまで続けたのにもったいない。もうすぐ効果が出るのに!」、「今はヘアサイクル(毛周期)を整えている時期。あと半年で生えます!」。 これはじつに巧みに薄毛の人の心を揺さぶる言葉の数々です。そう言われると、これまで高いお金を払い続けてきた身としては心が揺れ、きっぱりとやめることができません。

「本当かもしれない。あともう少しで生えるかもしれない」。そう信じたくなり、またサロ ンに通い続けることになってしまいます。そして、こんな積み重ねによって、何百万円もの大金を注ぎ込んでしまう人も少なくないのです。

薄毛サロンからの依頼

薄毛に悩む日本人女性

発毛サロンに関しては、こんな話もあります。15年ほど前でしょうか。男性の薄毛治療すらあまり一般的ではなかった頃、当時から有名だった発毛サロンの営業の方からある依頼を受けました。それは「うちのサロンに来た 客を紹介するから、彼らに『フィナステリド』を処方してほしい」というもの。発毛効果を謳ってお客様を集めているサロン自体が、自分たちの施術では発毛はかなわず、薬に頼るしかないということをわかっていたのです。今では、こういった発毛サロンに協力するような医療機関はほとんどありませんが、私のクリニックの患者様には、インターネットで海外から薬を購入するよう指導されたという方もいます。

ちなみに、私たち医師による医療機関は、医療法や薬機法、景表法などによって広告規制がかけられているため、「発毛」の効果をCMなどの宣伝で謳うことができません。また、特定の医薬品や具体的な治療方法をテレビで宣伝することもできません。

しかし、医療機関でないサロンにはこうした規制がありません。そこで、期待のまったくできない発毛・育毛術を宣伝することができるのです。これも〝薄毛ビジネス〟の落とし穴のひとつです。

カツラを一生かぶり続けると、その額は莫大なものになる!

このような薄毛ビジネスに関しては、実際にトラブルが起きることも決して珍しくあり        ません。まず多いのが、高額なカツラの販売にまつわるトラブルです。カツラ自体は非常に古い 歴史を持つものとして認知され、愛用している人も大勢います。かぶったその瞬間に髪が 増えて、好みの髪型にするのも思いのまま。昔も今も、薄毛対策に有効なアイテムのひとつです。 特に女性は、薄毛隠しではないおしゃれ用のウィッグなどにも親しみがあるので、カツラやウィッグをつけることに男性ほど抵抗感がないかもしれません。今は有名女優を起用した女性用ウィッグのCMも多く放送されているので、ますますなじみ深いものになっています。ただし、カツラにはメリットがある一方、デメリットも数多くあります。それは後述することとして、ここでは薄毛ビジネスとしてのカツラの問題に触れておきます。

カツラの販売方法

お話ししたように、カツラそのものには問題はありませんし、カツラを売るビジネス自体が悪いのではありません。その販売方法に問題がある場合があるのです。

カツラの値段は頭を覆う面積によってさまざまで、平均すると50万円程度のものが多く、高いものでは100万円ほどの高価なものもあります。しかし、その実際の値段については不透明な場合が多く、広告などでは「1日○○円から」「1回○○○円」といった表現が目立ちます。そもそもカツラは、とても手軽で薄毛隠しの効果の高いアイテムではありますが、使うにはとても高額なお金がかかります。カツラは、一度だけ、ひとつだけ買ってOKというものではありません。メンテナンスをするときのために、ひとつではなく交代用にいくつか購入する必要があります。また使い続けるうちに古くなると、買い替えもすすめられます。すると数年で80 万~100万円は軽くかかり、もし一生カツラをかぶり続けるとなると、その費用は莫大なものとなってしまうのです。【女性薄毛解決ブログ第10回に続く】

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。これまで延べ5万以上の薄毛治療を行う。著書に「専門医が徹底解説!女性の薄毛解消読本」(元神賢太著 / 幻冬舎)。女性の薄毛治療のほか、エイジングケア治療、美肌治療を得意としている

【関連項目】

効果はある?ない?〝薄毛ビジネス〟の実態【女性薄毛対策ブログ第8回】

薄毛対策の実態!間違った対策では薄毛は治らない!【女性薄毛対策ブログ第7回】

薄毛を抱える女性たちの深い苦悩【女性薄毛解決ブログ第6回】

薄毛に気づいたときのショックは大!でもそれが出発点【女性薄毛解決ブログ第5回】

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女性薄毛の歴史【女性薄毛解決ブログ第2回】

薄毛に悩んでいるすべての女性のために【女性薄毛解決ブログ第1回】

 

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2024/01/10

院長ブログトップ > 効果はある?ない?〝薄毛ビジネス〟の実態【女性薄毛対策ブロウ第8回】

効果はある?ない?〝薄毛ビジネス〟の実態【女性薄毛対策ブロウ第8回】

薄毛に悩む日本人女性

(第7回「薄毛対策の実態!間違った対策では薄毛は治らない!」からの続き)

薄毛対策のための情報源は、男性はテレビ、女性は口コミ

自分の外見について何らかのマイナス部分に気づいたとき、「これではいけない!何かしなければ……」と思いながらも、なかなか実践できないのは薄毛対策に限らず、人間の常。それでも、実際いろいろな対策を施している人が多いのは、意識が高く、立派なことです。しかしながら、女性たちが「大切だ」と思っていることや「実際に行っていること」は、 果たして本当に薄毛改善につながることばかりなのでしょうか? その真実について、これか詳しく考察していくことにしましょう。

自分の薄毛を意識したとき、まず人が求めるのは「情報」ではないでしょうか。「Beauty総研」の調査によると、薄毛対策の情報源にも明らかな男女差があります。

男性は年代を問わず、圧倒的に「テレビ広告」「テレビ番組」が第1位。確かに男性向 けの薄毛対策の情報を、テレビで目にすることは非常に多いものです。それが影響してい るのでしょう(下記図参照)。

男女別薄毛対策の情報源

出所)Beauty総研「薄毛に関する意識調査」/ 2014年 対象)20~59歳の男性766人、女性1,383人

それに対して女性は「美容総合サイトや口コミサイト」「友人・家族・同僚の口コミ」が上位を占めます。加えて、「理容師・美容師への相談」という答えも目立ちます。つまり、男性は完全に「テレビ」の情報に頼り、女性は人の口コミやアドバイスを重視することがわかります。

効果はある?ない?〝薄毛ビジネス〟の実態

男性が注目するテレビ広告やテレビ番組、また女性が影響を受けるサイトや口コミ……。 これらが正しい情報だけを与えてくれるのであれば、もちろん何の問題もありません。し かし、もしそれが正しい方法ばかりであるならば今頃、薄毛で悩む人は皆無になっている はずではないでしょうか。ところが、薄毛の悩みを抱える人は絶えることはありません。すなわち、巷に氾濫する 薄毛対策術には疑問を持たざるを得ないものも少なくないということです。〝薄毛ビジネス〟とでも呼ぶべきヘアケア市場は、今やかなりの規模となっています。あ る調査によれば、その規模は4200億~4300億円とされ、それ以上と計算する調査もあります。

「髪によいシャンプー」は子どもだましのようなもの

矢野経済研究所による調査では、2015年度の事業者売上高ベースで規模として4383億円。その内訳として、「毛髪業(カツラ)市場」が1402億円、「植毛市場」が4億円、「発毛・育毛剤市場」が672億円、「ヘアケア剤市場」が2268億円というデータが出ています(下記図表参照)。

 

ヘアケア市場の実態

ヘアケア市場の実態

■ヘアケア市場カテゴリー別構成比(2015年度/438,300百万円)

出所)矢野経済研究所/ 2016年 備考)いずれも事業者売上高ベース。

毛髪業市場は、カツラ・増毛および育毛・発毛サービスの提供やそれに伴う商品販売などを対象とし、

ヘアケア剤 市場にはシャンプー、リンス、トリートメントを含む。

いずれの市場も横ばいではありながら大変な規模といえますが、これらは本当に薄毛を改善してくれるものばかりなのでしょうか。薄毛が気になり始めたとき、多くの女性がまず試してみるのが薄毛によいとされるシャ ンプー類です。こうした商品はテレビや新聞の広告で目にしやすく、さほど高価でないも のも多いので敷居が低く、手を出しやすいのでしょう。特に通販シャンプーには隠れた大ヒットとなっているものもあります。しかしながら、私のような医療者から見れば、これは子どもだましのようなものであり、薄毛対策としてはまったく的はずれなアプローチ。のちに詳しくご紹介する発毛と薄毛 のメカニズムから考えれば、髪にいいとされる成分が入ったシャンプーを使ったところで、 薄毛が治るわけはないのです。

育毛シャンプーは効果があるのか?

育毛シャンプーには、髪にいいケラチンなどが入ったものもあります。確かにケラチン は髪を構成する重要なタンパク質です。しかし、そもそも頭皮は排泄する場所。頭皮のみならず、皮膚は汗の排泄器官であり、排泄器官という点で、肛門や尿道と同じ役割を持っています。

外用剤のようにしっかり時間をかけて吸収させるならまだしも、育毛シャンプーやトリートメントを短時間で振りかけたところで、ケラチンが毛根に吸収されるわけもなく、 毛は生えてきません。

たとえば、「髪にハリ・コシを与える」といった宣伝文句で販売されるシャンプーやトリートメントを使うと、確かに髪にハリやコシが出てきたように感じられることがあるか もしれません。しかし、これは実際にハリのある髪が新しく生えてきたわけでも、既存の髪にコシが出てきたわけでもありません。すでに生えていた髪が薬品によってコーティングされたために、ハリやコシが出てきたように錯覚するだけのことです。

「シャンプー選び」には大して意味はない

こうしたシャンプーやトリートメントを、見せかけのボリュームを出すためと割り切って使うならまだしも、薄毛が進行し始めている段階で使用しても、まったく発毛効果は期待できないのです。また、実際に髪によいとされる成分が入っていたとしても、それはごく微量であることがほとんど。そこまで気にしてシャンプー選びをしても、大して意味はありません。それにもかかわらず、「このシャンプーを使っていれば毛が生えてくるはず」と信じて 使い続けるうちに、薄毛はどんどん進行していきます。そして、ますます手遅れになってしまうというわけです。

また、男女ともに多くの人が同じく手を出しやすいのが育毛剤や発毛剤と呼ばれるものです。こうした商品はまさに玉石混交。のちのにご紹介する外用薬「ミノキシジル」などは高い効果を誇る薬で、私のクリニックでも処方しています。ほかにも個人差はありながらも一定の効果があるとされる製品もあります。ところが、中にはまったく効果の出ない製品が数多く存在するのも事実。医師や薬剤師のおすすめならある程度は間違いありませんが、自分で選ぶ場合は注意が必要です。なお、一般的なシャンプーの歴史や意味、正しい方法について今後詳しくお話しすることとします。【女性薄毛解決ブログ第9回に続く】

筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。これまで延べ5万以上の薄毛治療を行う。著書に「専門医が徹底解説!女性の薄毛解消読本」(元神賢太著 / 幻冬舎)。女性の薄毛治療のほか、エイジングケア治療、美肌治療を得意としている

【関連項目】

薄毛対策の実態!間違った対策では薄毛は治らない!【女性薄毛対策ブロウ第7回】

薄毛を抱える女性たちの深い苦悩【女性薄毛解決ブログ第6回】

薄毛に気づいたときのショックは大!でもそれが出発点【女性薄毛解決ブログ第5回】

薄毛の悩みを抱える女性が増えている現状【女性薄毛解決ブログ第4回】

女性の髪がきれいであることの大切さ【女性薄毛解決ブログ第3回】

女性薄毛の歴史【女性薄毛解決ブログ第2回】

薄毛に悩んでいるすべての女性のために【女性薄毛解決ブログ第1回】

 

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2017/04/17

院長ブログトップ > 「専門医が徹底解説! 女性の薄毛解消読本」出版しました!

「専門医が徹底解説! 女性の薄毛解消読本」出版しました!

僕が書いた本が発売されました!
「専門医が徹底解説! 女性の薄毛解消読本」という本です。
本は書く作業は想像以上に大変な作業でした。
ここ半年間はずっとこの本のことで頭が一杯でした。
ようやく4月12日発売開始となりました。

元神賢太著「専門医が徹底解説! 女性の薄毛解消読本」

医師が書いた薄毛の本は主に男性についてであったり、女性の薄毛の本もインターネットに溢れている情報をまとめたようなもので、新しい知識が得られるという点では乏しい内容の本が多い気がしました。
僕が書いた本は、そんなありふれた情報についてではなく、この本でしか得られない情報がなるべくたくさん詰めました。
僕の本の情報源は僕が10年来女性の薄毛治療で得られた知見であったり、日ごろから情報収集している海外の医学論文から得られた情報などです。
読者にとってはかなり新鮮な情報が多いと思います。
薄毛を気にしている女性はもちろん、薄毛ではないかたにも、今後の生活の中で大いに役立つ髪の毛にに関する情報を詰め込まれます。
是非ご一読ください!

元神賢太

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当院は開設20年以上の歴史を持つ医療法人社団セレスのグループクリニックです。
千葉船橋院:千葉県船橋市(JR総武線・横須賀総武快速線、東武野田線、京成本線船橋駅)、東京青山院:東京都港区北青山(地下鉄銀座線外苑前駅)がございます。
年間で累計約4万人の患者様にご来院いただいており、国内屈指の症例数がございます。
様々な治療のご相談をお受けし、施術を行っておりますのでどうぞ安心してお任せください。

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〒273-0005
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責任者:元神賢太
最終学歴:H11年慶応義塾大学医学部卒業
勤務歴:H15年船橋中央クリニック開業

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