「エステ脱毛」についての記事まとめ
2023/12/19
院長ブログトップ > 相次ぐエステ脱毛の経営破綻
相次ぐエステ脱毛の経営破綻
エステ脱毛の最大手の一つの「銀座カラー」が経営破綻しました。多店舗展開しているエステサロンの経営破綻は毎年あります。以前にもこのブログでエステの経営実態について記事にしたことがあります。また、最近ではウルフクリニックというクリニック名で医療脱毛を全国展開していた医療機関も破綻しています。破綻の理由はそれぞれあると思いますが、どれにも共通していえることは、大々的に広告して「安い」と見せかけて集客する手法です。
コース未消化分は返金されるのか?
エステ脱毛でも医療脱毛でも利用者の多くは割安なコース契約している場合が多いです。では経営破綻したサロンまたはクリニックより未消化分の契約金(お金)は返金されるのでしょうか?下記より2つの例をあげて回答します。
エステサロンが倒産した!
「エステサロンで3か月前に契約期間1年間の全身脱毛12回コースを契約した。代金36万円は現金で全額前支払いで完了している。施術はまだ3回しか受けていないが、この脱毛エステサロンが倒産したことを最近ネットニュースで知った。未消化分の9回分の代金を返してほしい。」
■前払いした場合の回答
通常、企業が倒産し裁判所が破産を宣告し、破産管財人(弁護士)が指名されると、消費者は破産管財人に「債権届」を提出し、清算の分配を受けることになります。破産管財人は企業の資産を集めて現金化し、債権者に分配しますが、税金や従業員の給与などの支払いが優先されるため、一般債権者である消費者(この場合エステサロンの利用者)への分配は期待できないことが多いです。したがって、現金やクレジットカードで既に全額を支払っていた場合、損失の回復は難しいと考えるべきです。
クリニックと連絡が取れない!
2年前に期間無制限で医療脱毛全身6回コースを契約した。契約書には「6回数制。施術期間は無期限」と書いてある。代金36万円は36回払いの個別クレジットを組み、現在も支払い中である。忙しくてなかなか通えず施術はまだ3回しか受けていない。久しぶりに予約しようとクリニックに電話したところ「現在使用されていない電話番号」となっていた。クリニックに連絡がとれないので、とりあえず今後のクレジットの支払いを止めてほしい。
■分割払いカードの場合の回答
医療機関が倒産し、脱毛治療が受けられなくなった場合、クレジットカードで分割払いしている消費者は、今後の支払いを停止するようクレジット会社に申し出ることができます。これを行うには、クレジット会社に連絡して支払い停止の旨を伝え、必要な書類(支払停止抗弁書)を送付する必要があります。また、既に支払った金額を超える施術を受けている場合は、その差額をクレジット会社に支払う必要があります。しかし、今回のように施術を受けた分(全6回のうちの3回)よりも多く支払っていても(全額の24/36)、事業者の倒産が理由であってもクレジット会社には法的に全額の6/36分の返金をする義務はなく、返金されないと理解すべきです。
泣き寝入りするしかない
このように事業者が倒産すると、ほとんどの場合、泣き入りするしかありません。既に支払った代金の返金は困難です。また、エステサロン事業者や医療機関が倒産すると、契約を引き継ぎ、引き続き同じサービスを提供するという事業者や医療機関が現れることもありますが、追加金を求められることもあります。
トラブルにならないように
通っていた脱毛サロンや医療機関が倒産して泣き寝入りしないためにどうするべきか?
それは最初から信頼できる会社・クリニックと契約するしかないです。以下は医療機関に限って言及しますが、経営破綻にリスクが少ない、信頼できる医療機関の基準として参考にしてください。
■10年以上の開業実績
美容外科業界は直近の5年前より明らかに需要と供給のバランスが崩れています。美容外科も最近よく倒産していますが、倒産している美容外科のほとんどが開業年数が浅い医療機関です。10年以上美容外科として開業を継続しているクリニックではほとんど倒産することはケースはありません。
■多店舗展開していない
美容外科業界も倒産と起業が繰り返されている業界ですが、傾向として多店舗展開しているクリニックが倒産しています。多店舗展開しておらず、複数店開業している場合でも3店舗程度なら比較的安全な経営基盤であることが多いように思えます。
■広告を派手に行っていない
全国ネットのテレビCMは1回だけで通常数百万円します。月契約では数千万円します。頻繁にテレビCMを見る美容外科は億を超える金額をテレビCMで使用しています。それだけ広告費がかかると、それだけ本業で売上を立てる必要があります。どこかで無理すると金額が大きいだけに経営破綻のリスクも大きくなります。一方、身の丈に合った広告を行っているクリニックはリスクを背負っていない分、経営破綻のリスクも少なくなります。
■オーナーが美容外科ドクター
美容外科を経営している医師だけではなく、いろんな業界出身の方々がいます。直近で経営破綻して銀座カラーも同族会社が「じぶんクリニック」と「アリシアクリニック」を経営しています。銀座の有名な美容外科は着物の老舗店舗が経営しているのは有名な話です。また、最近では中国資本が建前のだけの日本医師免許を持っているドクターを院長にして裏で経営しているケースもあります。一方で長年美容外科を専門としている医師がその勤務しているクリニックを経営しているケースも多いです。経営破綻するクリニックは他業界出身の経営者が多く、自前で経営している医師オーナーのクリニックの経営破綻は少ない傾向にあります。オーナーが分からないの場合は、クリニックのホームページの院長紹介ページなどをよく読むとそのドクターが経営者なのか、なんとなく雇われ院長なのかは文脈や紹介の仕方で分かります。
まとめ
今回は契約している脱毛サロンや医療機関が経営破綻した際は泣き寝入りするしかないという話と、そもそもそのようなトラブルに巻き込まれないためのクリニック選びの基準について書きました。この記事が読者の参考になれば幸いです。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、自然な美容整形を得意としている。
【関連項目】
2023/12/15
院長ブログトップ > セルフ脱毛サロン完全ガイド:メリット、デメリット、衛生管理を徹底解説
セルフ脱毛サロン完全ガイド:メリット、デメリット、衛生管理を徹底解説
セルフ脱毛サロンの人気が高まっていますが、多くの方々が「脱毛効果は十分なのか?」、「清掃は徹底されているのだろうか?」「脱毛器具を通じて何かに感染するリスクはないか?」など、さまざまな懸念を抱えていることでしょう。本記事では、セルフ脱毛サロンのメリットやデメリット、衛生状態、感染症のリスクの有無などを詳しく説明していきます。
セルフ脱毛サロンとは
「セルフ脱毛サロン」とは、利用者が自ら脱毛マシンを操作し、施術を行う新しい形式のサロンです。完全な個室でスタッフの介入がなく、利用者が自分自身でジェルの塗布から照射、さらには脱毛後のアフターケアまで全てを行います。使用される脱毛マシンは、従来の脱毛サロンで使用されているものと同等の性能を持ち、効果が劣ることはありません。つまり、セルフ脱毛サロンでは、業務用の脱毛機器を自分で操作し、脱毛処理を行うことができるのです。
セルフ脱毛サロンの特徴
セルフ脱毛サロンの独特な特徴として、利用者が業務用の脱毛機器を自分で操作して施術を行う点が挙げられます。脱毛したい部位に制限がないため、利用者は自由に選択して脱毛を行うことができます。また、セルフ脱毛サロンの料金体系は通常時間制で設定されており、これも大きな特徴の一つです。
セルフ脱毛サロンは、周囲の目を気にせずにプライベートに脱毛を行うことができるというメリットがあります。料金の支払い方法に関しても、通った分だけの定額制が多く採用されており、利用者は必要な時にのみ支払い、いつでもサービスを解約することが可能です。
一方で、自分で脱毛処理を行うことにはいくつかのデメリットも存在します。特に背中やVIOゾーンなど、自分一人では施術が困難な部位の脱毛はムラができやすく、均一な仕上がりを得るのが難しいという課題があります。また、脱毛機器の操作方法を誤ると、肌トラブルを引き起こすリスクもあるため、使用方法を十分に理解し、慎重に取り扱う必要があります。
セルフ脱毛サロンのメリット
■他人の見られなくて済む
セルフ脱毛サロンの最大のメリットは、他人の目を気にせず自由に好きな部位を脱毛できる点にあります。特にVIOや胸など、他人に見られることに抵抗を感じるデリケートな部位も、自分自身で処理できるので、気兼ねなく脱毛を進めることが可能です。脱毛部位に制限がないため、利用者は自分のニーズに合わせて任意の部位を選択し、施術を行うことができます。
■ピンポイントに行える
セルフ脱毛サロンでは決まった時間内であれば、どの部位にでも照射可能です。自分だけの特別なニーズに応える脱毛が可能となり、ピンポイントで気になる部位を効率的に処理できます。
■料金が明瞭
多くのセルフ脱毛サロンでは、月額固定料金制を採用しており、これにより部位数による変動がなく、時間制で料金が設定されています。このシステムは、利用者がその月に通った回数だけを支払うことになるため、無駄な出費がなく、いつでもサービスを解約することが可能です。一か月で何度でも通うことができ、比較的安価な料金で脱毛が開始できるサロンが多いため、気軽に始めることができる点も大きな魅力です。
■予定が立てやすい
多くのセルフ脱毛サロンでは決められた時間内であれば、希望する部位を自由に脱毛できるため、日々のスケジュールに合わせて、隙間時間を利用して通うことも可能です。
■効果もエステと同等
セルフ脱毛サロンの効果については、従来の脱毛サロンと同等であり、自分で施術を行うことによる効果の低下はありません。これにより、セルフサービスでありながらプロフェッショナルな脱毛結果を期待できるのです。
セルフ脱毛サロンのデメリット
■脱毛できない部位がある
セルフ脱毛サロンには、一人で施術を行うことの難しさというデメリットが存在します。特に背中や手が届きにくい部位は、照射自体で不可能なので、脱毛できない部位が生じます。
■ムラができる
VIOや自分では見えにくい場所は、ムラができやすいため、特に注意が必要です。施術の均一性を保つためには、機器を細かく動かし、当て漏れがないようにすることが重要です。利用者自身は素人であるため、セルフ脱毛はここが一番難しいところです。
■利用者が消毒しないといけない
セルフ脱毛サロンでの衛生管理は、利用者の責任となります。具体的には、脱毛機器やベッドの消毒を利用者が自ら行う必要があります。これには、備え付けのアルコール消毒液とペーパータオルが用意されており、利用前と利用後に自分で消毒作業を実施します。ただし、利用者による消毒の徹底度にはバラツキがあるため、どの程度きちんと消毒されているかについて不安を感じる方もいるかもしれません。特に、「スタッフが消毒するのと比べて、利用者自身の消毒は信頼できない」と考える方も少なくありません。
また、衛生面に対する意識の高さは人それぞれ異なります。アルコール消毒を徹底してからでないと脱毛機を使用できない方もいれば、消毒を行わずに使用しても特に気にならないという方もいます。他の利用者がどの程度衛生管理をしているのかは分からないため、特にVIOゾーンなどのデリケートな部分に使われたハンドピースの衛生状態が気になることでしょう。
さらに、素人が行う消毒作業には、不十分な点があるかもしれず、これがセルフ脱毛サロンに不潔なイメージを与えている原因になっている可能性があります。こうした状況を考えると、衛生面に関して不安を感じるのも無理はありません。しかしながら、セルフ脱毛では基本的に利用者がマシンの使用前後に消毒を行うことになっており、この点は利用者の意識と行動に大きく依存します。
■セルフ脱毛、エスト脱毛は効果が弱い
セルフ脱毛サロンが業務用の脱毛機器使用していることは事実ですが、その効果の限界を理解することが重要です。一般的なエステサロンでの美容脱毛と、医療施設で行われるレーザー脱毛とは、その効果の度合いに顕著な差があります。エステサロンの脱毛は、20回以上の施術を受けても、毛の成長速度が遅くなる程度にとどまることが多いです。これに対し、医療脱毛では6~10回の施術で永久脱毛が実現され、再び毛が生えることはありません。このような背景を踏まえると、セルフ脱毛サロンで得られるのは、医療脱毛のような永続的な効果はではありません。セルフ脱毛の効果の弱さはやはり大きなデメリットです。
セルフ脱毛サロンの衛生面について
衛生面に問題のあるセルフ脱毛サロンを利用すると、私たちの体や心に様々な影響を及ぼす可能性があります。
まず、心理的な面での影響が大きいです。例えば、施術室にジェルが飛び散っていたり、他の利用者のムダ毛が落ちていたりする状況を目の当たりにすると、非常に不快な気持ちになります。セルフ脱毛サロンを利用する目的はキレイになることなのに、不衛生な環境では、まるで自分自身も汚れてしまうような感覚に陥ってしまいます。このような状態が続けば、「次回もまた汚れた状態ではないか」という心配や、「このままでは解約したい」という憂鬱な気持ちになることもあります。
さらに、衛生状態が悪いと、肉体的なリスクも増大します。特に感染症のリスクは無視できません。他の利用者が残した細菌やウイルスが、次の利用者に移る可能性があります。感染の危険がある疾患としては、HIV、肝炎ウイルス、梅毒、ヘルペスなどが考えられます。これらの感染症は重大な健康上の問題を引き起こすことがあり、特に脱毛時に微小な傷が生じることがあるため、感染のリスクは通常よりも高まる可能性があります。
このように、衛生面が不十分なセルフ脱毛サロンでは、心理的な不快感だけでなく、感染症に罹患するリスクも高まるため、医師としてはおすすめできないサービスです。
まとめ
セルフ脱毛サロンは、利用者自身が脱毛処理を行うことで、プライバシーを守りつつ、自由に好きな部位を選択できるという大きなメリットがあります。また、時間制の料金体系により、利用者にとって柔軟かつ経済的な選択肢となっています。しかし、自己責任に基づく施術方法は、特に背中やVIOなどの部位において、ムラの発生や施術の困難さを引き起こす可能性があります。
さらに、衛生管理の面では、利用者が自ら機器やベッドの消毒を行う必要があり、この消毒の徹底度には個人差があるため、不安を感じる方もいるでしょう。特に感染症のリスクは、衛生面が不十分な場合に大きくなるため、利用者はこの点に特に注意する必要があります。
総じて、セルフ脱毛サロンは利便性とプライバシーの保護を提供しますが、施術の質、均一性、そして何より衛生面の管理には不安があることは否めません。また医療脱毛よりもかなり効果が劣るためおすすめできるサービスではないと筆者が断言します。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがあり、自然な美容整形を得意としている。
【関連項目】
2023/12/09
院長ブログトップ > エステ脱毛の実態とサロンの選び方
エステ脱毛の実態とサロンの選び方
エステ脱毛は医療脱毛とよく対比されます。今回はエステ脱毛の種類やトラブル、良いエステ脱毛サロンを選ぶ方法について解説します。
エステ脱毛とは
エステ脱毛は、主に一時的な減毛効果を目的としています。ここが永久脱毛を目的としている医療脱毛との一番の違いです。エステ脱毛は、光脱毛とも言われますが、毛根に光を照射する施術となります。光脱毛で使用される光には毛根や周辺組織を破壊するほどの強力な威力がないため、エステ脱毛の脱毛は一時的な効果であり、永久脱毛はされません。
エステ脱毛の特徴
・永久脱毛ではく、減毛効果がある
・強力な機器を使用しないため、肌への影響が少ない
・1回の施術は比較的安い価格設定
エステ脱毛は減毛を目的としており、医療脱毛ほどの効果は期待できませんが、1回の価格が手頃で気軽に通えるのがメリットです。エステサロンでの施術であるため、のんびり脱毛を楽しみたい人や、頻繁な施術が苦にならない人に適しています。
光脱毛の種類
光脱毛は、毛の生える部位に特定の光を照射し、発毛を抑制します。光脱毛の主な種類には「IPL脱毛」「SSC脱毛」「SHR脱毛」があり、それぞれ異なる特徴を持っています。エステ脱毛の各種類について、さらに詳細に掘り下げてみましょう。
■IPL脱毛
IPLはIPL: Intense Pulsed Light)の略で、広範囲の波長を含む強い光のパルスを利用します。IRLはメラニン色素に反応し、黒い色素に当たると熱を発生させます。その結果、毛根組織がダメージを受け、発毛を抑制する効果が得られます。IPLはメラニン色素が多いほど効果が高まり、特に濃い毛や密度の高い毛に対して有効です。また、IPLは広範囲の波長を使用するため、さまざまな種類の毛に対応できますが、メラニン色素が少ないうぶ毛や細い毛には効果が限られます。また、日焼け肌や色黒肌、色素沈着がある肌では炎症ややけどのリスクが高まるため、エステサロンでの施術が断られることもあります。
■SSC脱毛とは
SSCはSmooth Skin Controlの略で、特定の波長の光を利用し、肌の表面を傷つけずに毛根に直接作用します。SSCでは、しばしばジェルや特殊なローションと組み合わせて使用され、照射した光でジェル成分を肌に浸透させます。ジェルには発毛を抑制する成分が含まれており、施術を繰り返すことで発毛を減らす効果が期待できます。SSCはIPLよりもさらに肌への刺激が少なく、痛みがほとんどありません。また、SSC脱毛は毛の濃さや密度に関わらず様々な部位に適用可能で、日焼け肌や色素沈着のある肌にも対応できます。ですが、ジェルが毛根に直接作用するわけではないため、効果を実感するまでには複数回の施術が必要です。
■SHR脱毛とは
SHR脱毛はSuper Hair Removalの略で、比較的新しい脱毛技術です。SHR脱毛は、毛根ではなく毛の再生を担うバルジ領域に焦点を当てます。低出力の光を繰り返し照射し、バルジ領域の幹細胞を徐々に温めて脱毛効果を得ます。医療脱毛の蓄熱式レーザー脱毛と同じ原理です。従来のIPL脱毛やレーザー脱毛が一点に強いエネルギーを集中させるのに対し、SHR脱毛はより広範囲に低いエネルギーを均等に分散させるため、痛みが非常に少ないです。また、低出力でゆっくりと熱を加えるため、肌へのダメージが少なく、敏感肌や日焼け肌にも適しています。SHRはメラニンに依存しないため、IPL脱毛では難しかった薄い色の毛や細い毛、さらには異なる肌の色にも効果的です。
即効性は期待できない脱毛効果
医療脱毛であれエステの光脱毛であれ、脱毛効果が即座に現れることはありません。「一回の施術でツルツルになる」というのを期待するのは現実的ではなく、毛の成長サイクルに合わせた継続的な施術が必要です。100%の脱毛効果を得るためには、医療脱毛でも少なくとも6回の施術が推奨されます。ですが、医療脱毛の効果は最初の1~2回でも毛が少し薄くたったことを自覚できる場合が多いですが、エステの光脱毛の場合は効果を実感できるまで少なくとも5回以上かかります。また満足できる脱毛効果を得られるまで20回以上の通院が必要な場合が多いです。
エステ脱毛を巡るトラブル
エステ脱毛はしばしばトラブルになっています。ここではエステ脱毛に関するさまざまなトラブルについて深堀します。
料金に関するトラブル
エステ脱毛の関する料金のトラブルは、日本国内で頻繁に報告されています。これは、消費者とサロンの間でのコミュニケーションの不足、不明瞭な料金体系、契約条件の誤解などが原因で起こることが多いです。こうした問題について、詳しく見ていきましょう。
■不透明な料金体系によるトラブル
エステ脱毛の料金体系は複雑で、追加料金が発生しやすいことがあります。
初回限定価格やキャンペーン価格が通常料金に比べて大きく異なる場合があります。
■高額なコース契約によるトラブル
無料カウンセリング時に高額なコースへの契約を勧められることがあります。
施術効果に不安を感じる消費者を対象に、追加施術のための高額プランを勧めることもあります。
■解約時のペナルティに関するトラブル
契約解除時に高額な解約料が発生する場合があります。
脱毛効果に関するトラブル
エステ脱毛は医療脱毛と異なり、永久脱毛を保証するものではありません。脱毛効果に関する誤解や効果に関する過大な期待が、満足のいく結果が得られないという不満につながることがあります。
キャンセル料に関するトラブル
多くのサロンでは、施術料金の全額または一定の割合をキャンセル料として請求することがあります。また一部の悪質な施術料金より高額なキャンセル料を請求されることもあります。このような予約キャンセル時の高額なキャンセル料については、社会問題になっているケースがあります。。ただし、これはすべてのエステサロンに当てはまるわけではなく、サロンや契約条件によって異なります。
予約が取れないトラブル
エステ脱毛における「予約が取れない」というトラブルは、しばしば起こっています。予約が取れない問題の背景には高い需要と限られた供給の問題があります。特にキャンペーン期間中や特定の季節(例えば夏前)には、多くの顧客が脱毛サービスを求めます。一方で、サロンの施術スタッフや設備の数には限りがあり、供給が需要に追いつかないことがあります。予約が取れない問題の背景には、長期契約をしている顧客が優先されることがあり、新規または単発の顧客が予約を取りにくい状況になることがあります。
エステのトラブルを回避する方法
■契約前の十分な情報収集
エステ脱毛におけるトラブルは、契約条件の不明瞭さや誤解が原因で発生することが多いです。消費者としては、サービス内容や契約条件を十分に理解し、キャンセルポリシーに関しても注意を払うことが重要です。
■契約内容の確認
契約書は十分に読み、不明点があれば契約前に確認しましょう。また、エステサロンでは最初から契約するのではなく、事前のカウンセリングのみを受けるべきです。
■クーリングオフ制度の理解
予約の取りにくさに関するクレームに対して、サロンが施術回数の延長や料金の割引などの対応を行う場合があります。また、日本では特定商取引法に基づき、クーリングオフ制度があります。この制度を理解し、必要に応じて利用することが大切です。
■消費者センターへの相談
トラブルが発生した場合は、地域の消費者センターに相談することも一つの手段です。不当なキャンセル料や予約の取りにくさが契約の一部であると明記されていない場合も、消費者センターに相談することも一つの選択肢です。
良いエステ脱毛の選び方
筆者はエステ脱毛をおすすめしません。効果が弱く、時間だけが浪費されるからです。ですが、1回あたりの料金が安いことからエステ脱毛を選択される場合には、エステサロンの選択は非常に重要です。適切な施設を選ぶことで、脱毛の効果や体験の質が大きく異なるからです。特に、脱毛が完了するまでには長期間通う必要があるため、エステサロンの選定には特に慎重になる必要があります。以下に、エステサロンを選ぶ際の重要なポイントを紹介します。
■メニュー内容の確認
エステサロンを選ぶ際には、まず提供されているメニュー内容を確認することが大切です。自分が希望する脱毛範囲がカバーされているかどうか、セットメニューが提供されているかをチェックします。セットメニューがない場合、部位ごとに料金が加算され、思いのほか高額になる可能性があります。例えば、全身脱毛が希望の場合、特定の部位(VIO、脇、腕、足など)が別料金となるか、セット内でカバーされているかを確認しましょう。
■通いやすさと予約の取りやすさ
脱毛施設を選ぶ際には、通いやすさと予約の取りやすさも重要なポイントです。施設までのアクセスや土日祝日の対応、混雑状況などを確認し、長期間無理なく通えるかどうかを考慮します。特にエステ脱毛の場合、プランに期限が設定されていることがあるので、スケジュールに余裕を持って通えるかどうかを確認しておくことが大切です。また、予約が取りにくい施設では、期限内に必要な施術回数を消化できないリスクもあるため注意が必要です。
■脱毛実績の確認
エステサロンの実績や評判も重要な選択基準の一つです。公式ホームページや口コミサイトなどで実績や顧客の満足度を確認し、信頼できる施設かどうかを検討します。実績の少ない新規オープンのサロンでは、十分なサービスを提供できないリスクがあるため、経験豊富な施設を選ぶことが望ましいです。近年のエステサロンの激化により倒産するサロンが増えています。倒産した場合は、前払いした費用が返金されません。契約の時点で十分に信頼できるエステサロンなのかの判断が重要です。
これらのポイントを押さえ、信頼できるサロンを選ぶことが、長期的に見て最も満足度の高いエステ脱毛経験をもたらすでしょう。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがある。
【関連項目】
2023/12/08
院長ブログトップ > 医療脱毛VSエステ脱毛:あなたに合った脱毛方法の選定ガイド
医療脱毛VSエステ脱毛:あなたに合った脱毛方法の選定ガイド
多くの人が脱毛を検討する際に直面する最初の疑問は、「医療脱毛」と「エステ脱毛」の間の具体的な違いについてです。この記事では、医療脱毛とエステ脱毛がどのように異なるのかを詳しく掘り下げます。両者の特徴を「脱毛効果」「痛みの程度」「アフターケア」「脱毛期間」「金額」など、様々な観点から比較し、読者の皆さんが自分にとって最適な脱毛方法を見つけるための手引きとします。
医療脱毛は医療行為
医療脱毛とエステ脱毛の間には、根本的な違いが存在します。その違いは「医療行為」であるかどうかにあります。医療機関で行われる医療脱毛は「医療行為」として分類され、エステサロンで行われている脱毛は「美容行為」として扱われます。この違いを理解することが、両者の特徴を比較し、適切な選択を行う上で非常に重要です。
医療脱毛の最大の特徴は、永久脱毛の効果がある点です。医療脱毛では、高出力のレーザーを用いた脱毛方法が一般的です。この方法では、レーザー光が脱毛部位に照射され、毛根細胞及び周辺組織に強いダメージを与えることにより、毛が再生されるシステム自体を根本から破壊します。このような永久脱毛は、医療クリニックにおいてのみ実施される特別な施術です。
一方、エステ脱毛は主に一時的な減毛効果を目的としています。エステ脱毛では、毛根に光を照射する方法となります。いわゆる「光脱毛」です。光脱毛では光照射により、毛根にダメージを与える点では医療脱毛と同様ですが、エステ脱毛で使用される光には毛根や周辺組織を破壊するほどの強力な威力はありません。このため、エステ脱毛の脱毛は一時的な効果であり、永久脱毛はされません。またエステティシャンがレーザー脱毛を行うことは違法行為であり、違反したエステサロンの経営者が逮捕されることはしばしばニュースになっています。
医療脱毛VSエステ脱毛
医療脱毛とエステ脱毛は、その脱毛効果においてかなり異なると言えます。脱毛の結果に重きを置く場合、医療脱毛の選択が推奨されます。両者の脱毛効果をより深く探究し、比較してみることで、どちらが自分に適しているかを見極めることができます。
■永久脱毛VS減毛
医療脱毛は、毛の発毛組織を破壊することで発毛を阻止する医療行為としての性質を持っています。そして回数を重ねれば永久脱毛が実現されます。これに対してエステ脱毛は、毛の生えにくさを増す程度の効果であり、いわゆる「減毛」効果です。「永久脱毛」と「減毛」の間には、大きな違いがあります。この違いを十分に理解し、自分に合った施術方法を選択することが重要です。
■痛み:医療脱毛VSエステ脱毛
医療脱毛では強力なレーザーを使用するため、施術時の痛みが強い傾向にあります。特にVIOゾーン、髭など毛根が太い部位は痛みを感じやすいです。しかし、医療脱毛の技術進歩により、痛みは以前に比べて軽減されています。多くの場合、施術中の痛みは耐えられないほどではありません。痛みに敏感な方のために、レーザーの種類をかえることや塗る麻酔薬を併用することで対応できます。一方、エステ脱毛では、医療脱毛よりも威力の低い光を使用するため、施術時の痛みは比較的マイルドです。毛根や周辺組織を破壊するまでの強度ではないため、医療脱毛に比べて痛みは軽いと言えます。ただし、皮膚が薄い部位や濃い毛が生える部位では、若干の刺激を感じることもあります。痛みに特に敏感な方は、契約前に体験施術を受けてみることが良いでしょう。
■脱毛期間:医療脱毛VSエステ脱毛
脱毛を医療脱毛で行う場合、完了するまでに1~2年程度を要します。自己処理の必要がほとんどなくなるレベルに達するには、約6回の施術が必要で、これには大体1年間を要します。医療機関のレーザーの種類や照射強度によってはその2倍の回数と期間が要する場合があります。一方、エステ脱毛の場合は、医療脱毛に比べて威力が低いため、完了するまでの期間が長くなりがちです。自己処理が不要な状態に達するまでには、少なくとも24回の施術が推奨され、2カ月に1回のペースで通っても、トータルで約4年が必要になることがあります。また、エステ脱毛では定期的なメンテナンスが必要であり、施術を止めると再び毛が生える可能性があるため、「完全に終わった」という区切りをつけるのは難しいケースもあります。
■アフターケア:医療脱毛VSエステ脱毛
医療脱毛とエステ脱毛を選ぶ際に重要なのは、施術後のアフターケアの違いです。どちらの方法でも、施術後に肌トラブルが起こる可能性がありますが、トラブル発生時のアフターケアは異なります。医療脱毛は、医師や看護師が在籍している医療機関で行われます。施術後に何らかのトラブルが生じた場合、その医療機関が直接対応してくれるため、迅速かつ専門的な治療を受けることができます。多くの場合、無料で適切な治療や薬の処方を受けられるため、施術後のトラブルに対する対応はスムーズです。「医師の常駐」という安心感も、医療脱毛の大きなメリットの一つです。一方、エステ脱毛では、施術者は医療の無免許者なので、施術後のトラブル発生時には医療機関への紹介が主な対応となります。医療機関では適切な治療を受けることが可能ですが、受診までの時間がかかることも考えられます。そのため、エステ脱毛の場合は、トラブル発生時の対応が医療脱毛ほど迅速ではないことがあります。
■金額:医療脱毛VSエステ脱毛
全身脱毛を希望された場合、全身脱毛は多くの部位を対象とするため、その期間と費用は脱毛部位が少ない場合と比較して長期間かつ高額になります。トータルのコストをきちんと理解し、満足できる結果を得るためには、料金体系を事前に把握しておくことが重要です。医療脱毛の場合、全身脱毛(5~6回コース)を受けると、一般的な料金相場は約40~50万円程度です。ただし、クリニックによって料金には大きな幅があります。一方、エステ脱毛は医療脱毛に比べて一般的に安価で、5回コースの場合の相場は約15万円とされています。しかし、エステ脱毛では使用する機器による効果の違いや必要な施術回数が多いため、結果的にトータルの料金が医療脱毛と同程度またはそれ以上になる可能性もあります。5回のコースで満足するのは稀で、追加の施術が必要になることも考慮する必要があります。また、特にエステ脱毛では、「通い放題プラン」や「月額1,000円プラン」など、一見お得に見えるプランが存在します。これらのプランは魅力的に感じるかもしれませんが、1回あたりの脱毛範囲が狭い、あるいは予約に際して細かい規定がある場合があります。そのため、実際には想定以上に費用がかかったり、そもそも予約が取れなかったりすることもあります。契約前には「料金の範囲内で具体的にどのようなサービスが受けられるか」をしっかり確認し、総合的なコストパフォーマンスを考慮することが重要です。
どっちを選ぶ?医療脱毛とエステ脱毛
医療脱毛とエステ脱毛はどちらも一般的な脱毛方法ですが、どちらを選ぶべきかは個人のニーズや状況によって異なります。最適な選択をするためには、自分の要望や条件を基に検討することが重要です。ここでは、医療脱毛とエステ脱毛がそれぞれどのような人に適しているかを詳しく紹介します。
■医療脱毛を選ぶべき人:
・完全な脱毛効果を求める人
・施術の安全性を重視する人
・痛みに対する配慮を求める人
・施術の質を最優先する人
医療脱毛は医師が常駐しているため、施術の安全性と信頼性が高いとされています。また、痛みに敏感な人でも、医療機関なら麻酔を使って施術を受けることが可能です。施術効果も高く、永久脱毛が期待できますが、その分料金は高額になる傾向があります。質を重視し、費用面での負担が許容できる方に適しています。
■エステ脱毛を選ぶべき人:
・1回あたりの料金を抑えたい人
・時間を気にしない人
エステ脱毛の最大のメリットは、一回あたりの料金が比較的低いことです。のんびり、時間をかけて脱毛を楽しみたい方には適しています。一方、エステ脱毛は永久脱毛の効果は期待できず、施術には長期間が必要になるため、短期間での完全脱毛を希望する方には不向きです。
どちらの脱毛方法を選ぶにしても、最終的には自分の脱毛に対する期待や予算、生活スタイルに合わせて選択することが重要です。また、契約前にはそれぞれの施設の詳細をよく調べ、事前にカウンセリングをしっかり受けて不安や疑問を解消することもおすすめします。
まとめ
この記事では、医療脱毛とエステ脱毛の主な違いについて詳しく解説しました。医療脱毛は、高い脱毛効果を持つ医療行為であり、永久脱毛が可能です。安全性が高く、万が一のトラブル時には医師による専門的な対応が受けられる点が大きなメリットです。一方、エステ脱毛は美容脱毛に分類され、減毛効果が主体です。1回あたりは低コストで、のんびり気軽に脱毛を楽しむことができますが、永久脱毛の効果は期待できません。
医療脱毛とエステ脱毛、それぞれには明確な違いがあり、個人のニーズに応じて適した方法を選ぶことが大切です。自身の脱毛に対する期待や予算、ライフスタイルを考慮し、最適な脱毛方法を選びましょう。どちらを選ぶにせよ、脱毛は自己処理の手間を省き、自信を持って肌を露出できるようになる、素晴らしい美容投資です。自分にとって最良の選択を行い、快適な脱毛体験を実現してください。
筆者:元神 賢太
船橋中央クリニック院長/青山セレスクリニック理事長。1999年慶応義塾大学医学部卒。外科専門医(日本外科学会認定)。美容外科専門医(日本美容外科学会認定)。美容外科医師会理事。美容外科医として20年以上のキャリアがある。
【関連項目】
2016/08/26
院長ブログトップ > エステ脱毛の超営利主義、今も昔もかわらず
エステ脱毛の超営利主義、今も昔もかわらず
エステ脱毛の運営会社にまた業務停止命令のニュースが最近ありました。
今年に入ってからだけでももう3件以上だと思います。
//headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160824-00000059-asahi-soci
下記にも転載しておきます。
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脱毛エステの会員勧誘広告の内容が誇大なうえ、解約した会員への返金を拒んで特定商取引法に違反したとして、消費者庁は24日、脱毛エステ店「エターナル・ラビリンス」を全国展開する「グロワール・ブリエ東京」(東京都港区)に対し、新規の会員勧誘や契約を25日から9カ月間禁止する業務停止命令を出した。
同社は有名タレントを起用したCMで知られる脱毛エステ店を全国で約70店舗展開している。
消費者庁は、同社がスマホ向けサイトに、月額9500円で脱毛を受けられるような広告を載せて勧誘し、実際には17万円を超えるコースなどを契約させていた、と指摘。また従業員や機器が足りないのに、「間違いなく予約が取れます」などと事実と異なる説明をしたり、中途解約した会員への返金を拒んだりしたなどの違反もあったとしている。
同社の脱毛エステについては「予約が取れない」「返金されない」などの相談が2012年度以降、全国の消費生活センターに500件以上、寄せられたという。同社は取材に対し、「担当の者から回答させる」としている。
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以上、「朝日新聞デジタル 8月24日(水)19時56分配信」の転載です。
上記記事にある有名タレントとは山ピーのことですね。
これが、同社のホームページ画像です。
エステの過剰な勧誘による営業スタイルは、今も昔も変わりません。
莫大の広告費をかけて、「1回数百円で脱毛」と宣伝し、安さを売りに集客します。
常識的に考えて客単価が数百円であれば、全国ネットで派手なCMができるわけもありません。その裏には超がつく営業トークをして、結果的に客単価を数十万レベルまで引き上げます。また、エステサロンでは、そもそも永久脱毛は、医療法で許可されていませんので、効果は一時的です。
(※出力が高い「脱毛ができる」機器を使用して、逮捕されているエステサロン経営者もよくニュースになっていますね。
永久脱毛をできるのはそもそも医療機関しかありえないのです。)
一方で、医療機関は医療法で広告がかなり規制されております。
医療機関の広告規制を統括しているのは厚労省ですが、この広告規制のために医療機関は脱毛に関して正しい情報を消費者に届けられないのが現況です。
具体的に書きますと、ネット広告でもエステサロンは金額表示を許されていますが、当院を含む医療機関は金額表示ができません。これは医療機関のネット広告が医療法で規制されているからです。消費者は一般的に金額表示していない広告には見向きもしません。
これが現状で、永久脱毛を考えている多くの消費者は、医療機関に問い合わせることなく、エステサロンに出向くわけです。
そしてその消費者はエステサロンで過剰な営業を受け、(一概には言えませんが、)消費者センターに駆け込み、被害者になるわけです。
一方で被害者を出すような倫理観を持たない経営者というのは、いくら取り締まっても、後を絶ちません。エステサロンが業務停止になったり、経営者が逮捕されたりしている事実は今も昔も変わらないのです。
法律を立案するのは、警察の仕事ではありませんが、国の機関でこれについて真剣に考えているところはあるのでしょうか?
このエステサロン過剰営業による被害者問題の要因はいくつかあります。
1. 厚労省が医療機関だけに広告規制している悪法
※医療機関もエステサロンと同様な広告ができれば、消費者は医療機関に流れ、悪徳なエステは駆逐されます。
2. 医療まがいなことをやっているのに、エステサロンを統括しているのは経産省
※エステで高出力機器による脱毛で火傷を負う健康被害にあっても、保健所(厚労省管轄)は応対してくれません。「警察に行ってください」というだけです。
3. エステサロン団体は莫大な政治資金で、自分たちに不利な法律をできることを阻止している
※そもそも火傷を負うかもしれない機器を使って、医療従事者でもない素人によって脱毛行為ができること自体がおかしいと思いませんか?でもそれを規制する法律ができないのは、政治的にそんな法律できないようにしているからです。
4. 日本の警察は目の前にある事象が法律違反かどうかのみ検討するだけで、その根本的な原因を考えることはしません。
この問題は警察、厚労省、経産省が一緒になって取り組まないといけない問題ですが、日本の縦割りの行政機関にそんなことを期待しても無駄でしょうね。
そこで、現状を少しでも知ってもらいたくて、長文になりましたが、このブログを書きました。
医療機関による正しい永久脱毛の情報が消費者に行き渡ること日がいつか来ることを切に願いします。
元神賢太
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